捜査官ポアンカレ 叫びのカオス
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偉大な数学者を曾祖父にもつフランス人インターボールが、数学者の爆殺事件に挑む物語。 正直、ミステリを多少読んでいれば、おそらく爆殺されたとされる数学者が本当に死んでいなくて、まったく関係ないと思われる人物たちの結びつきがある(しかもその結びつきのかたちがどのようなものかさえ)のは読める。 展開としては興味をひくものはなかったけれど、アメリカの作家がフランス人をどのように描くのかは気になったのでなんとか読み切った。 あと、インターポールの刑事自体に逮捕権がないというのは、まあちょっと考えればわかるんだけれど、知らなかったので勉強になった。 数学ネタが出てくるけど、肝心なところはにごしてあって、別に数学に関心がなくても十分読めました。 | ||||
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おもしろかったですよ〜 休日に一気読み! 数学者がどうの、方程式がなんたら、って私みたいなバリバリ文系人間にはむいてないかも・・・ と思いつつ、期待以上に楽しめたのは田口俊樹さんのおかげです。 ハズレがないなぁ、田口俊樹さんの訳はっ。 それはそれとして、ストーリーも衝撃の爆破事件から登場人物たちの哀しい寂しい生い立ちへ、さらには先住民族の苦闘、警察官たちの果てしなきジレンマ、でんじろう先生も大喜びのNASAの科学講座を経て家族の再生へと展開し・・・ 「あ、あんまりおもしろくない方向へ行きそうだな・・・」と思うそばから場面転換し、軌道修正するあたりが心憎いです。 最後の最後に涙もほろり。 エピローグは調子よすぎ?! って気もしましたが、とてもメリハリの効いた、良い意味で脳を活性化してくれたおすすめの一冊です。 | ||||
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本作はあまり話題になっていないようですが、 アメリカから登場した大型新人による第一級のミステリーだと思います。 主人公でインターポールの捜査官であるアンリ・ポアンカレ。 大数学者ポアンカレを曾祖父にもつ彼が天才数学者爆死の謎に迫りますが、 その間、過去に彼が逮捕したボスニアの虐殺者が魔の手を伸ばし…と 冒頭からスリリングな展開です。 フラクタル理論、新興宗教、第三世界、経済の金融化、バタフライ理論など 現代社会のトピックをこれでもかと言わんばかりに物語に取り入れた 内容に圧倒されますが、ポアンカレとその家族や友人との 心のつながりや絆も丁寧に描かれ、心を揺さぶられる内容です。 ミステリーとしても伏線が巧みに張られ、きわめて過酷な 立場に置かれたポアンカレの魂の再生の物語としても感動的です。 狂信集団によるテロや金融界の暴走、最先端科学など 現代に生きる私たちにとって身近なテーマをストーリーに 巧みに取り入れた迫力あふれる読み応えのある作品。 数学に興味のある方ばかりでなく、ミステリーファンに お勧めの佳作だと思います。個人的には今年読んだミステリのなかでも 一、二を争う出来栄えだと感じました。 | ||||
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複雑かつ高度な必然によって積み上げられた謎が、幸運と偶然によって解かれるという根源的バカバカしさとちまちました蘊蓄に彩られた似非ミステリーの仕立てにストレスを感じないなら、楽しめるのかもしれない。 | ||||
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サスペンスに数理学とヒューマニズムが絡んだ、なかなか読み応えのあるストーリーでした。 主人公はインターポールの捜査官のアンリ・ポアンカレ。アムステレダムのホテルで発生した数学者のジェームス・フェンスター暴殺事件を担当することになります。ポアンカレ自身、曾祖父が天才数学者という生い立ちにあります。捜査を進めるにつれて、被害者のフェンスターがポワレンカレの曾祖父を尊敬していたということが明るみになり、ポワンカレは、この爆殺事件の解決を自身の宿命として考えるようになっていきます。 また、ポワンカレは過去に検挙した、ボスニア内戦時のテロ首謀者のバノブィッチから逆恨みを買います。 バノヴィッチは獄中から、手下のヒットマンに指示を下し、主人公ポワンカレの家族の命に狙いを定めます。 ストーリの始まりと舞台設定は非常に魅力的です。 ただ、読み始めからのしばらくの展開は、ややバタついたような、漫然な思いにとらわれ、正直、このまま最後まで楽しめるかどうか、不安になったのですが、突如として主人公のポワンカレに過酷なまでの「悲劇」が降りかかり、それ以降、ストーリーは急展開を見せ、一気に引き込まれてしまいました。 読み始めに冗長と思えた内容も、読み進めるうちに結末にむけての伏線であることが次第にわかってきます。 この伏線が、緻密に練りげられており、ストーリの展開にどんどんと引き込まれていきました。 事件のプロットと登場人物の相関それぞれが、巧みに絡みあいます。また、狂信集団の過激な活動や、利潤第一の投資会社の振る舞いなどは、中盤までは、このストーリを単にカオスに陥いれるだけのものかもと思われましたが、中盤以降、この”カオス”は事件の背景として、むしろ効果的に、ジワジワと読み手に迫ってきます。 「叫びのカオス」というタイトルにも納得の思いです。 さらには、登場人物の人物像が仔細に描かれており、登場人物の相関とラストに向かっての展開と、増してゆくヒューマニズムになかなか読み応えがあり、読後の満足感はかなり高いものとなりました。 | ||||
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