ブーベ氏の埋葬



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    初公開日(参考)2010年12月
    分類

    長編小説

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    ブーベ氏の埋葬 【シムノン本格小説選】

    2010年12月21日 ブーベ氏の埋葬 【シムノン本格小説選】

    大二次世界大戦直後のパリ、八月のある朝、セーヌ河の河岸通りの古本屋で版画集を眺めていたブーベ氏が急死する。七十六歳のブーベ氏は近くのトゥルネル河岸通りのアパルトマンで周囲の人に慕われながら慎ましい暮らしをしており、身よりもいないと言われていた。ところが、偶然のことで新聞に載った故人の写真から、複数の人間が身内だと名乗って警察に現れる関わりがあったという何人もの女も現れるそのそれぞれが、謎と矛盾に満ちた、脈絡のないブーベ氏の前歴を証言するそして次第に戦前・戦中の暗黒の世界があぶり出されてくる果たしてブーベ氏とはいったい何者なのか。 (「BOOK」データベースより)




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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.2:
    (4pt)

    温かな視線をもったミステリ

    本書は「シムノン本格小説選」と銘打たれたシリーズの1冊。
    有名な<メグレ警部>シリーズではないが、ミステリのおもしろさも十分に堪能できる。

    第二次大戦直後の夏、セーヌ河岸に並ぶ古本屋で版画を見ていた老人が頓死する。
    近所のアパルトマンでひとり、ひっそり暮らしていたブーベ氏だ。
    その場に居あわせた青年が、周りに版画を散らばらせて路上に倒れたブーベ氏の写真を撮り、それを新聞社に売り込んだことから、物語は広がっていく。

    <ネタバレ>になるので詳しくは書かないが、新聞に載った写真を見て、ひとり、ふたり……と、いろんな人物がアパルトマンの女性管理人のもとへ訪れてくる。
    太って足の悪い黒衣の老女、パリで高級ホテル暮らしをしているアメリカ女性、ホームレス、ベルギーの鉱山会社社長、大富豪の老女etc。

    ブーベ氏は、ただの人のいい老人ではなかったのだ。
    アパルトマンを訪れた人びとの証言や、万年刑事の地道な聞き込みなどを通じて、彼のほんとうの名前、人生の夢、波乱の足跡が浮かび上がってくる。

    のどかなセーヌ河畔の光景で幕をあけた本書は、ページが進むにつれて謎が謎を呼び、さらにはその謎がひとつずつ解きほぐされていき……終盤はそれこそ、息もつかせぬ展開を見せる。
    さすがシムノン、である。

    地区(カルチエ)によって住人も表情も異なるパリの街をうまく使い分け、また<小さき者>たちに温かなまなざしを注ぐシムノンの視線にも交感がもてる。

    この小説のなかで、さる弁護士がこんな自問自答をする。
    《夜になると、ベッドのなかで、彼は何もかも放り出して姿を消してしまいたいと思うことがある。/しかし、それは漠然としたものだ。そうした思いは、彼以外の人々にだって起こるはずである。/ある人々にとって、こうした夢想が、あるときふと具体的な形をとることがないとはいえないのではないのか?》(104ページ)

    これこそはシムノン自身のひそかな<思い>であったろうし、本書のモチーフにもなっているように感じた。
    ブーベ氏の埋葬 【シムノン本格小説選】Amazon書評・レビュー:ブーベ氏の埋葬 【シムノン本格小説選】より
    4309205577
    No.1:
    (4pt)

    変身し続ける男の物語

    「メグレとルンペン」「自由酒場」同様、新しい人生を求める男の物語。シムノンはこういう男の生き方に強く共感していたようだ。主人公は弱い立場の人、虐げられている人と実際に行動を共にする行動型の博愛主義者であり、また自分の生まれたブルジョワ階級に反発する永遠の青年であり、犯罪者でもある。シムノンは口先だけの理想主義者が嫌いで、こういう生き方に憧れて、賛美したかったのかもしれない。彼の周りの「弱い人たち」があまりにも都合よく、彼を好きすぎる気がしておかしかった。ブルジョワ女に対して意地悪すぎるところも面白かった。
    ブーベ氏の埋葬 【シムノン本格小説選】Amazon書評・レビュー:ブーベ氏の埋葬 【シムノン本格小説選】より
    4309205577



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