ABC戦争

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長編
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あらすじ

2002年04月30日 ABC戦争―plus 2 stories (新潮文庫)

はじまりはN国・T地方・Y県の通学列車。不良高校生の些細な喧嘩がなぜヤクザを巻き込む全面抗争にまで暴走したのか?あの“戦争”から数年後、執拗に真相を追う青年の姿は、あたかも探偵であり、暗号解読者であり、哲学者であり、そして小説家でもあり…。世界の激動に曝され、迷走する日本を鋭く転写する「ABC戦争」他、文学の最先端で闘い続ける著者の初期ベスト作品。(「BOOK」データベースより)

評判

ABC戦争の評価:

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ABC戦争の総合評価:

7.00/10点 レビュー 8件。

感想一覧

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Amazonレビュー

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No.8
(5pt)

便所のような人生

語り手の話が延々と続く。それなのに、素性はあまり明かされない。彼がショウモナイ人間であることはわかる。トイレの猥褻な落書きを見て、哲学思想を展開するような男なのだ。なぜ、こんなにショウモナイのか? 語り手は高校を中退している。(そしてどうやら東京に出て来ているらしい)。そのことだけ、最後に明かされる。そしてそのことは、どれくらい彼の人生をショウモナクさせているのだろうか。

学歴を途中で失った人間の、あの生き死にの領域にまで接近したような物事への異常な執着心は何なのだろうか。それがエロでも、ネットでも、財テクでも、何でも良いのだが、この語り手はどうやら哲学・思索系の屈折に、完璧なまでの自己正当化を見出しているらしい。本書ではその「滑り方」が、最後まで貫かれている。

「無意味なものに戯れて、本当の動機や心情を消す」、こういうやせ我慢というか、虚栄心は、村上春樹の初期作品にも見られたものだ。1973年のピンボールでは、本当にヒリヒリする人間関係を隠して、1973年製のピンボールを探すことに熱中する主人公の姿があった。もちろん、これは大切なものから目をそむける行為の正当化である。阿部和重は、高校時代のアホだった学生生活を隠すために、それ以上にアホだった「ある事件」まで、命がけで人生を戻ろうとする。もちろん、哲学用語で強力に理論武装して。その試みははじめから「驚くべき敗北の記録」(浅田彰)でしかないのだが、語り手は持ち前の「カマトトぶり」と「虚栄心」でそれを乗り切ろうとする。

それが最後、同級生の何気ない一言で破れてしまう。どうして高校を中退したの、そこで目が血走ったかのような語り手の豹変ぶりは、身震いするものがある。それまで延々無意味なおしゃべりと、無意味な虚栄心で支えてきた作品=彼の世界観が、音を立てて見事に崩れていくからである。閉塞感を強める社会でのオナニズムと無邪気なまでの他者の凶暴化は、双方向からの理不尽に貫かれた、現代人の生き写しだ。本当に全てが「糞」なのだとしたら、トイレに流すしかないのだろうか。
ABC戦争―plus 2 stories (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ABC戦争―plus 2 stories (新潮文庫)より
4101377227
No.7
(5pt)

便所のような人生

語り手の話が延々と続く。それなのに、素性はあまり明かされない。彼がショウモナイ人間であることはわかる。トイレの猥褻な落書きを見て、哲学思想を展開するような男なのだ。なぜ、こんなにショウモナイのか? 語り手は高校を中退している。(そしてどうやら東京に出て来ているらしい)。そのことだけ、最後に明かされる。そしてそのことは、どれくらい彼の人生をショウモナクさせているのだろうか。

学歴を途中で失った人間の、あの生き死にの領域にまで接近したような物事への異常な執着心は何なのだろうか。それがエロでも、ネットでも、財テクでも、何でも良いのだが、この語り手はどうやら哲学・思索系の屈折に、完璧なまでの自己正当化を見出しているらしい。本書ではその「滑り方」が、最後まで貫かれている。

「無意味なものに戯れて、本当の動機や心情を消す」、こういうやせ我慢というか、虚栄心は、村上春樹の初期作品にも見られたものだ。1973年のピンボールでは、本当にヒリヒリする人間関係を隠して、1973年製のピンボールを探すことに熱中する主人公の姿があった。もちろん、これは大切なものから目をそむける行為の正当化である。阿部和重は、高校時代のアホだった学生生活を隠すために、それ以上にアホだった「ある事件」まで、命がけで人生を戻ろうとする。もちろん、哲学用語で強力に理論武装して。その試みははじめから「驚くべき敗北の記録」(浅田彰)でしかないのだが、語り手は持ち前の「カマトトぶり」と「虚栄心」でそれを乗り切ろうとする。

それが最後、同級生の何気ない一言で破れてしまう。どうして高校を中退したの、そこで目が血走ったかのような語り手の豹変ぶりは、身震いするものがある。それまで延々無意味なおしゃべりと、無意味な虚栄心で支えてきた作品=彼の世界観が、音を立てて見事に崩れていくからである。閉塞感を強める社会でのオナニズムと無邪気なまでの他者の凶暴化は、双方向からの理不尽に貫かれた、現代人の生き写しだ。本当に全てが「糞」なのだとしたら、トイレに流すしかないのだろうか。
ABC戦争 Amazon書評・レビュー: ABC戦争より
4062078392
No.6
(3pt)

妙なワクワク感。。。

ちょっと変わった小説です。

ややアングラな感じですが、これも文学かもしれません。
ABC戦争―plus 2 stories (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ABC戦争―plus 2 stories (新潮文庫)より
4101377227
No.5
(3pt)

妙なワクワク感。。。

ちょっと変わった小説です。

ややアングラな感じですが、これも文学かもしれません。
ABC戦争 Amazon書評・レビュー: ABC戦争より
4062078392
No.4
(3pt)

妙なワクワク感。。。

ちょっと変わった小説です。 ややアングラな感じですが、これも文学かもしれません。
ABC戦争 Amazon書評・レビュー: ABC戦争より
4062078392

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