■スポンサードリンク
egut さんのレビュー一覧
egutさんのページへレビュー数370件
閲覧する時は、『このレビューを表示する場合はここをクリック』を押してください。
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
前バカミスの三崎黒鳥を読んでいたので、
ある程度の身構えをしつつ手に取りました。 今回も何かが仕掛けられている事は明らかな文体。 おかしい。不自然すぎる。一体何が仕掛けられているのだ? とヤキモキさせる読書感は健在。 文体以外にも特徴的なのは、 ノベルスの上下2段を活用し、 上段がアメリカ、下段をイギリスを舞台に 物語が同時進行する手法。 これは『本』に価値を持たせている事や、 文庫化して販売経路を増やす事が念頭にない作品づくりには 敬意を表します。 新世界が崩壊する真相が明かされた時は、 バカミスと身構えているにも関わらず失笑と脱力。 また、その後の作者の努力に驚き、 最終章「もう1つの崩壊」で 物語を別世界に構築した様は色々な意味でゾクっとしました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
異文化による価値観の違いが
ミステリと上手く絡んでいると感じました。 世界の景色がうまく描かれていおり、 まるで詩を読んだかのように思い浮かぶ情景がとても綺麗です。 巻頭の「砂漠を走る船の道」より、 砂漠の民が数日間 命がけで砂漠に向かい採取する岩塩。 危険な旅だが、なんと5ドルももらえるからだ。と話すシーンは 本書が扱う異国をより印象付けたと感じました。 また、「叫び」については価値観の違いを巧く扱い、 ダークな雰囲気が引き立つインパクトある作品で 短編ながらもとても重厚でした。 ただ、ラストの「祈り」については、 雰囲気を崩してしまった印象を受けたのが正直な所ですが、 全体的に良い作品でした。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
不倫相手の女性が整形手術をする事をきっかけに、
その女性と主人公の心理模様が楽しめた作品。 奇妙な後味で終わる結末がとても良いと感じました。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
ネタバレを表示する
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
表紙の雰囲気が素晴らしいですね。
まずそう感じました。 素人探偵みかげの口から 探偵の存在についての力強いメッセージを受け、 ミステリにおける探偵とは何か? 真相とは何か? を考えさせる内容だったと感じました。 実は、本書の結末は1つの解答例なだけで、 夏冬や神様ゲームのように 裏の真実を描ける麻耶雄嵩ならではの別の真相があるんじゃないか? と深読みしてしまう作品でした。 探偵が語る真相が真実ではない。 本書の解答も真実ではない。 読み終わってから自分で真実を探る。 そんな麻耶雄嵩の魅力が本書でも感じました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
死ぬ事、殺す事は最悪の出来事。
馬鹿か貴様は。スパイは孤独だ。自分で判断しろ。 と、何度も繰り返されるスパイの規律。 そのスパイを養成する結城中佐の存在が不気味で圧巻。 読中に出てくる"魔王"の言葉がしっくりきます。 プロットの良さはもちろんの事、 これらを引き立てる硬質な文体がとても良いです。 長編ではなく短編集ですが この緊張感溢れる文章を読むには 短編で一呼吸おけるこの文章量がとても丁度良いと感じました。 短編とはいえ、1つ1つがとても良くできています。 相手の先の先の先までよんで静かなる行動を遂行するスパイ。 常識を超えた者たちの行動や真相に驚かされました。 作品の中では「ロビンソン」が一品。 真相にゾクっと来ました。 |
||||
|
||||
|
|
||||
【ネタバレかも!?】
(2件の連絡あり)[?]
ネタバレを表示する
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
本を開いた最初のページに『読者への挑戦』があります。
目次や本のタイトルよりもまず『読者への挑戦』がある挑発的な構成に驚きました。 そして、『雪の山荘』の定番要素、 吹雪による、クローズド・サークル。連続殺人、雪の足跡問題、手口の違う殺人 などが豊富に盛り込まれているのも好みです。 新しさは見えないかもしれない。 でもそんな定番とも言えるコテコテな本格が好きな自分は中々楽しめました。 が、探偵の魅力や説明具合からなのか、 納得できて楽しめた真相に魅力が残らず、 ラスト失速してしまった印象でした。 とはいえ、やはり真相は凄いの一言。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
前作同様、ぐちゃぐちゃのエログロなので、
推理作家協会賞受賞しているとはいえ耐性がある人向け。 子供の無邪気さ残酷さがそのまま大人になってやりたい事をしている感じで、 気持ち悪い所は気持ち悪く、でもユーモアを忘れずそんなに気が重くならない 絶妙な危ないバランスがとても気持ち良い。 富蔵のエールのシーンとかもう、良い意味で変態です。 乱暴な会話文と言い回しのセンスが今作も凄いなと思いました。 ハチャメチャな話なのですが、 最後に一気に物語を収束させたのが圧巻。 前作の髑髏の様な扱いを感じた 本編と外れた美樹夫のナムールの物語がいろんな意味で面白い。 単純に小説の伏線と捉えたり、蟲の気持ち悪さの雰囲気作り、 深読みして人種差別を感じられたりなどなど、、、 エログロのインパクトの裏側に作られている土台がすごい。 とんでもない本だなと思います。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
蛭(ヒル)女というなんとも陰鬱な雰囲気を感じさせる作中作のタイトル。
蛭女の書の中では孤島に閉じ込められた女子高生たちが殺人事件に巻き込まれていきます。 孤島の雰囲気と日本家屋が舞台の密室殺人。 現場の廊下に残された蛭の徘徊を思わせる濡れた足跡の存在など。 本格物の舞台設定とホラーの妖しさを足した コテコテの舞台がとてもワクワクしました。 とはいえ、 ガチガチのミステリと言うわけではなく、 バカミスと言われても仕方がないニヤリと失笑するトリックが出てきたり、 嫌な気分になる陰鬱な心情を読ませるシーンなど、 色々な要素が絶妙なバランスで構成されている作品と言う印象でした。 作品全体を通して実現した大仕掛けがありますが、 これはこのアンバランスさで 禁じ手を、禁じ手と思わせない世界観を作り、 読者が許容できる不確かさの敷居を下げて実現されたのではないかと感じました。 事情がある本書ではありますが、 そのまま埋もれてしまうには勿体無い仕掛けと 魅力に溢れた作品だと思いました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
高校生の世代が抱えるだろう心の問題がこれでもかって程、訴え掛けてくる。
思いつく不幸を全部入れてみましたと言わんばかりです。 誰もが自殺したくなってしまう辛さを文章で感じました。 物語は自殺する瞬間を未来視した所から始まり、 学校に赴任したカウンセラーが自殺して誰かを救うために 高校生達をカウンセリングする流れになっています。 自殺を止められるかどうか――? この目的の本筋の中にこの世代の葛藤が描かれ感じる物語です。 ↑に高校生の世代が抱えるだろう心の問題が たくさん出てくると書きましたが、 多く出ている中でとても繊細な要因が最後まで書かれないものがあります。 この要因が、 ミステリとは違った読了感を得る本書に対して、 ミステリと思わせてしまう読書への鋭い切り口だと思いました。 自殺をテーマとしたメッセージ性が強く出てしまう作品を ミステリ仕立てにして読み物にした印象です。 そう感じる程、読了後に心に残る物がありました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
暴走している内容で
ぐちゃぐちゃしたエログロ小説なのに、 そんなに陰鬱にならない。 昔、夢野久作を読んだ時に味わったような 幻覚を受けた作品でした。 登場人物を"人間"と"化け物"と区分したとき、 見た目と中身が対比されている印象を受けました。 (原始的でとても素直なカッパの存在が ある意味、一番心が綺麗でまともな人間っぽさを受けてしまった) そして話の主軸になる雷太はどちらでもない、 人間と化け物が合わさった存在だなと感じました。 作中でも夢と現実が交差する箇所がありますが、 それがなくても頭に非現実感がたっぷり流れてくる久々のインパクト。 さらに他にはない独特の言葉遊びがとても魅力的。 このシリーズは引続き読んでみたいと思いました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
歴史小説は苦手で、しかも日本史じゃなくて中国物。
ちょっと敬遠していましたが悪い評判を聞かないのと、 普段読まないジャンルなので、たまには良いかなと手に取りました。 中国の秦の時代を舞台とした歴史物語。 登場人物達の名前が中国名なので頭に入り辛かったのですが、 キャラクターのセリフや雰囲気が特徴的な事もあり、 名前ではなく琅邪の人物達の情景が頭に浮かび、 すんなり物語に入り込む事が出来ました。 メフィスト賞作品なので、もしかしたらミステリではなく、 このまま歴史小説なのだろうか……と思った所で、 「鬼の正体」「甦る死体」や「棺の中で成長する女の謎」、「一夜にして消失する屋敷」などなど、 多くの謎が現れ、結果はボリューム多いミステリでした。 久々に苦手な歴史物が面白く感じた作品です。 あと、「琅邪の鬼」が明かされる所がとても印象的で素敵です。 こういうの良いです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
伝承や非科学的な妖怪に至っても すべてあった事にして、
そもそもその存在はどうやって発生したのか?を想像してみよう。 という考え方がとても刺激になった。 短編5つでどれも民俗学と絡めてあり楽しく読めた。 ミステリとしては『不帰屋』、 民俗学としては、だいだらぼっちの存在を紐解く『双死神』 が特に楽しかった。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
ネタバレを表示する
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
||||
|
|
||||
|
||||
|---|---|---|---|---|
|
6編+1つの短編集。
1つ1つの事件に対して、登場人物達が二転三転する推理合戦を行います。 著者が述べている通り、本書の大半がミステリの見所である推理合戦で構成されているのが面白かったです。 ただ、その為か事件はクイズ問題の様に扱われており、 結末はバカミスと言われても仕方がない解答へと落ち着いてしまうのが苦笑いもの。 正直、入門用のクイズ問題を読まされている錯覚になって読み進むのが辛くなりそうでした。 が、最後まで諦めずに結末まで読んで良かったと思います。 評価が俄然変わります。 当初は雑誌連載だったらしいのですが、 連載中は読者から失笑を買ったりしなかったのかな?と思ってしまいました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
||||
|
||||
|

