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ジャム さんのレビュー一覧

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レビュー数60

全60件 1~20 1/3ページ
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No.60: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

メルカトルかく語りきの感想

あの悪徳銘探偵「メルカトル鮎」が帰ってきた!名助手?美袋君とともに遭遇する5つの難事件にメルが下す「ありえない解決」とは?書き下ろしの「密室荘」では密室状況に置かれたメルの別荘の地下室で男の死体が発見されるのですが、メルが言うにはどう考えてもメル自身か助手の美袋君の二人以外に犯人になりえる人物がいないという・・・。 やはり麻耶さんが目指す「本格」というのはこの5編のような既存の「本格」が「本格」として成立している理由をあえて破壊することで、限界がみえたミステリの可能性を追求しているのではないでしょうか?
メルカトルかく語りき (講談社文庫)
麻耶雄嵩メルカトルかく語りき についてのレビュー

No.59:

鴉 (幻冬舎文庫)

麻耶雄嵩

No.59: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

鴉の感想

弟襾鈴の死の真相を知るため兄珂允は半年前に弟が訪れたという地図にない村「埜戸」へ―。しかし、そこで珂允を待っていたのは村を支配する「大鏡様」という絶対的存在による閉鎖社会で起こる恐るべき連続殺人だったのだ!ハードカバーオリジナル版で3度目の通読ですが、1、2度目は派手なトリックとどんでん返しにばかり気を取られていましたがこの「鴉」は「破滅を意図して創られた美しい構築美」の物語としても一級品だと感じました!これは、今更自分が言うまでもないことですが今後も読み継がれるべき不朽の名作だと思います!

▼以下、ネタバレ感想
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鴉 (幻冬舎文庫)
麻耶雄嵩 についてのレビュー
No.58: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

折れた竜骨の感想

米澤穂信がデビュー前から温めていた「魔術と剣と謎解き」に挑んだ新境地の傑作!やっぱり、この人はすごいと改めて思わされました!終盤に「デ―ン人との戦い」と「消去法推理による犯人当て」という二つの山場があったのが特に良かったです!また一つ「SF設定でこそ輝くミステリ」の新たな傑作が誕生しました!
折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
米澤穂信折れた竜骨 についてのレビュー
No.57: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

隻眼の少女の感想

(ハードカバー版)隻眼の美少女探偵「御陵みかげ」は、スガル様伝説に彩られた一族連続殺人の謎を解決するが、18年後その村で再び悪夢が!果たして、みかげの推理は間違っていたのか?5年ぶりの新作長編は、これまでの麻耶作品のエッセンスを凝縮した麻耶さんらしい「悪意」に満ちた作品でした!
(文庫版)文庫で再読!ハードカバーの表紙のみかげもいいですが、文庫のみかげもいいですね!今回は犯人がわかっていて読んだのでところどころ痛いところがわかって、何とも言えませんでしたね(笑)「偽の手掛かりと本物の手掛かりを見分けるにはどうしたらいいのか?」という本格ミステリの根幹に関わる要素を歪んだ世界観とキャラクターたちによりここまで徹底的に行う麻耶さん。大学の先輩でもある巽さんが解説で「麻耶を読むのは悔しい」と言っているのに共感できる気がします(笑)

隻眼の少女
麻耶雄嵩隻眼の少女 についてのレビュー
No.56:
(10pt)

収穫祭の感想

西澤保彦版「八つ墓村」。全4部でカンチとマユちゃん、ブキの3人の少年少女の成長とその度に起こる大量殺人を描く。読み応え十分の大傑作!これは、面白い!
収穫祭
西澤保彦収穫祭 についてのレビュー
No.55:
(9pt)

哲学者の密室の感想

矢吹駆シリーズ第4作にして、最高傑作!全編に溢れる強制収容所の死の哲学!三重密室もすごい!
哲学者の密室 (創元推理文庫)
笠井潔哲学者の密室 についてのレビュー
No.54:
(9pt)

綺想宮殺人事件の感想

芦辺版「黒死館殺人事件」!様々な意匠が施された「綺想宮」で溢れるペダントリーと謎の見立て殺人に弁護士探偵森江春策が挑む!一読してこれは傑作だと思いました!黒死館ばりの蘊蓄の多さには読んでいてくらくらしましたが、それすらも実は重要な伏線だったことも良かったし本格ミステリを愛する作者だからこそ書けた「最後の探偵小説、あるいは探偵小説の最期」だと思いました!
綺想宮殺人事件
芦辺拓綺想宮殺人事件 についてのレビュー
No.53: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

人狼城の恐怖の感想

(第一部 ドイツ編) 世界最長の本格ミステリの第1巻、ドイツ編。城で起こる連続殺人、冒険小説的展開とドキドキしながら愉しめた。

(第二部 フランス編)第2巻、フランス編。1、2巻はどちらから読んでも愉しめる物語構成。あなたはどちらから読むか?

(第三部 探偵編)第3部にして、名探偵二階堂蘭子登場編。完結編向けてのカウントダウン。

(第四部 完結編)世界最長の本格ミステリ、ついに完結!このために作ったという物語の大きな仕掛けには瞠目!

人狼城の恐怖〈第4部〉完結編 (講談社文庫)
二階堂黎人人狼城の恐怖 についてのレビュー

No.52:

螢 (幻冬舎文庫)

麻耶雄嵩

No.52: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

螢の感想

天才麻耶が描く現代の「クローズドサークル」モノ。トリックの難易度、衝撃度が群を抜く傑作!
螢 (幻冬舎文庫)
麻耶雄嵩 についてのレビュー
No.51: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

密室殺人ゲーム2.0の感想

「続編不可能」と思われた前作の結末からどうつながるのか気になって続けざまに読んだが、成程の展開。個人的には2作目のほうがトリックの難易度、奇抜さが抜けているのでこちらのほうが好みか。特にシリーズ読者の心理の逆手をとったトリックが炸裂した「相当な悪魔」が良かった。第3作にも期待大。
密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)
歌野晶午密室殺人ゲーム2.0 についてのレビュー
No.50: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

今はもうないの感想

正直、騙されました!シリーズ最高傑作の呼び声の高さも頷けるミステリィとしての騙しのテクニックが秀逸の傑作!
今はもうない―SWITCH BACK (講談社文庫)
森博嗣今はもうない についてのレビュー
No.49: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

幽女の如き怨むものの感想

3年ぶりの刀城シリーズ長編第6作の舞台は「遊郭」!戦前、戦中、戦後と3度身投げする花魁たち。彼女たちを身投げさせたのは郭に昔から伝わる「幽女」の仕業なのか?第一部は初代緋桜の壮絶な花魁としての日々がリアルに描かれる一つの小説として愉しめ、第二部、第三部では次第にミステリ小説として変貌していき、最後の第四部でこれまで隠されていた思わずあっとする一つの真実が明かされこの壮大な花魁物語の悲しくも切ない真相が一気に明らかにされます!小説として怪談として本格ミステリとして一級品!鳥肌立ちました!
幽女の如き怨むもの (講談社文庫)
三津田信三幽女の如き怨むもの についてのレビュー
No.48: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

虚無への供物の感想

日本四大ミステリの一つ。後世の推理作家に絶大な影響を与えた奇書!青い薔薇、密室殺人、推理合戦と幻想的雰囲気とミステリの魅力を存分に愉しめた。


虚無への供物〈上〉 (講談社文庫)
中井英夫虚無への供物 についてのレビュー
No.47: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)
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鉄鼠の檻の感想

シリーズ第4弾。お坊さんと少女の物語。幻想味と本格推理、蘊蓄の三重奏!魍魎の次に好きです。
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)
京極夏彦鉄鼠の檻 についてのレビュー
No.46: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

葉桜の季節に君を想うということの感想

このトリックじゃないかとすぐに気づいて、得意満々で安心して読み進めていたら、びっくり!確かに自分の予想は合っていたけれど、まさかここまでとは!一部しか当てられなかった悔しさよりも、むしろ久々に気持ちよく騙された作品に出会えたことへ感謝の気持ちが大きい作品。読後感もすっきりの傑作!
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
No.45:
(9pt)

夜歩くの感想

横溝正史の影の傑作。見事に騙されました。
夜歩く (角川文庫―金田一耕助ファイル)
横溝正史夜歩く についてのレビュー
No.44: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

神様ゲームの感想

子供のためのミステリーランドで、ここまでできるのは麻耶だけ!すべてを知る神様鈴木君が明かす衝撃の真実は、子供が読んだらトラウマになるのでは?しかし、個人的に自分は原マスミさんの絵も作品にマッチしているし、麻耶作品の中でも大好きな1作です。
神様ゲーム (講談社文庫)
麻耶雄嵩神様ゲーム についてのレビュー
No.43: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ここに死体を捨てないでください!の感想

烏賊川市シリーズ、第5弾!女子大生の有坂春佳はある日訪ねてきた見知らぬ女性を誤って殺してしまった?窮地に陥った彼女は頼りない姉香織に救いを求めると、彼女は妹のために見知らぬ廃品業者の男を共犯者として女性の死体を車ごと山奥の池に沈めて始末!と、そこまでは良かったもののふと気づく。「あれ?帰る車がない!」。相変わらず全編に横溢する東川ギャグに綿密なプロット、そして思わずスカッとするラスト!お馴染みの探偵たち&砂川警部たちに加え、香織&鉄男の死体遺棄コンビの掛け合いがいい味を出していて最後まで飽きずに楽しめた!
ここに死体を捨てないでください! (光文社文庫)
No.42:
(9pt)

半熟作家と“文学少女”な編集者の感想

文学少女シリーズ最終章は、第二の井上ミウと評判の天才高校生作家雀宮快人とわがままな彼の新しい担当となったおなじみ文学少女天野遠子の新凸凹コンビが送るほのぼのラブコメ!これまでの救いようのないような絶望感といった要素はほとんどなく、俺様キャラの快人が遠子に惚れまくり空振りしながらも彼女によって徐々に一人前の作家へと成長していくという笑えて心温まる最後に相応しい一冊でした!最後の最後に明かされるある事実によって物語がハッピーエンドになったので本当に読後感すっきりでした!これで終わりかと思うと寂しいけどね(泣)
半熟作家と“文学少女”な編集者 (ファミ通文庫)
No.41:
(10pt)

“文学少女”と神に臨む作家(ロマンシエ)の感想

(上)文学少女最終章のテキストは、アンドレ=ジッドの「狭き門」!ついに語られる遠子の秘密!その秘密を明かされたとき立ちすくむ心葉!そして、誰も信じられなくなった心葉の心を琴吹さんの一途な気持ちが癒すのだが。文学少女のシリーズを読んでいるといつも思うことは一見明るく振舞っている遠子や千愛ちゃん、美羽、そして流人ですがその裏ではとんでもない悲しみやどうしようもない怒り、憎しみ、嫉妬、孤独を感じていること。それらを繊細に生々しく描き最後には一筋の光明を読者に示してくれること。下巻でどのような光を見せてくれるか楽しみ!

(下)「文学少女」、遂に完結!琴吹さんに迫る流人くんの魔の手!突如姿を消した遠子先輩!そして、明らかになる叶子さんの本当の真実と文学少女の秘密!これまで遠子に支えられ続けてきた心葉が自分自身の言葉で真実を明らかにし、最後には決断していく様は感動しました!文学少女のシリーズは常に「絶望の物語」を「救いの物語」に変えていくという繰り返しでしたが、それが最後に見事に結実していてそれぞれの登場人物が彼らなりの幸せを掴んでいって本当に良かったです!あの幸せな結末を想像できるラストシーンも抜群に良かったなあ。

“文学少女”と神に臨む作家 上 (ファミ通文庫)


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