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はつえ さんのレビュー一覧

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レビュー数73

全73件 1~20 1/4ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.73: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

地雷グリコの感想

???ですが、読後は爽快!
1話め「地雷グリコ」、いきなり、頭の中がてんやわんや…。
一語一語読み直しても、どして?
もう考えなくていいや。次行こうか!
そんなこんなで、いつの間にか読了。
そして、何だか、とっても面白かったです。

数学センス皆無の私でも、楽しめたのは、まず第一に、主役から脇役、登場人物の魅力ですね。それぞれの個性をちょっとしたエピソードで描くのが、実に上手です。アニメチックな登場人物たちも、描ききらない引き算の手法で、鼻白まずに受け入れられます。
第二に、奢れるモノを打ち負かすお話は、文句なく気持ちいい。人間の本能に刺さります。
最後のエピソードは、ちょっとやり過ぎトリック?と感じましたが、ふか〜い心理戦術を描くためokですかね。

最近、奇を衒った進化型ミステリーいろいろありますが、
楽しく読めた作品でした。

地雷グリコ
青崎有吾地雷グリコ についてのレビュー
No.72: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

君のクイズの感想

クイズプレイヤーの脳内で何が起きているのか!
その正答は実力?予見?魔法?
クイズ好きだけでなく、脳の仕組みや思考や心理学に興味のある方にも趣深い作品だと思います。

問い…が始まる前から脳内にある未知数の答え、問い…が発せられた瞬間からシナプス間に駆け巡る電流、一瞬でも早く「確定ポイント」を見極め、ボタンを押す。問い…が止まっても、脳内活動は続き、知識✕経験+心理戦、そして回答、それは運か実力か。凄いです。

直木賞受賞作家さんだけあり、文章も読み易く、サクサク展開も小気味好く、手軽に読める作品です。
真偽はともかく、クイズ番組やプレイヤー業界の裏側も垣間見れて面白いので、休日のお愉しみなどにもいかがでしょうか。
君のクイズ (朝日文庫)
小川哲君のクイズ についてのレビュー
No.71: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

リバーの感想

面白い、読み易い、読み始めたらやめられない!作品です。
容疑者、被害者、警察と検察、マスコミ、事件記者、表裏の双方の社会に生きる人たちが、10年越しの事件の真相に向い、集約されていく様が描かれています。数多の登場人物それぞれに家族や友があり、生活があり、人生があることも上手く書かれており、ややもすると混乱を招くほどの人物の動きが、簡潔に平易な言葉で語られています。物語の流れもわかり易く、分厚い本ながら、あっと言う間に読了でした。
敢えて残念なところを挙げるとしたら、
①直截的で誰でもわかり易言葉や表現を意識しているのか、同じ言い回しが多く使われており、文学的な愉しみを味わうことが出来なかったこと、
②興味深い登場人物…特に容疑者たちの、細かい心理描写がなされていなかったこと、です。これは、読み進めなかわら、わざと容疑者たちへの先入観を持たないようにしているのではと思い、最終章を期待していました。というわけでラストが幾らか物足りないを感じを受けました。
そうは言いましても、間違いなく面白いです。ぜひ、お読みになることをオススメします。
リバー
奥田英朗リバー についてのレビュー
No.70: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

方舟の感想

いきな高ランク獲得の話題作品、タイトルも興味を惹きます。よって、手にとってみました。
密室からのサバイバル、よくある展開です。ところどころ散りばめられた叙述トリックを匂わせる一節を記憶に留めながら読み進めます。文体は読み易く、最新機器に関する知識も老齢の私にも解る範囲のもの。可もなく不可もなく…そんな筈はない…?そしてラストへ…、まさかの放心状態で読み終えました。新手のトリック?にやられました。
他の方の感想にもありましたが、いささか過剰評価の感はありますが、お読みになることをオススメします。
ところで、深読みした叙述トリック匂わせ表現箇所が私にはいくぶん反則っぽく感じてしまいましたので、この評価点とさせていただきました。
方舟
夕木春央方舟 についてのレビュー
No.69: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

悪魔を憐れむの感想

表題作の「悪魔を憐れむ」は西澤氏の代表作の一つ言えるほどの作品だと、思いました。複雑で重層的な人間の心理をよくぞここまで描くものだと、圧倒されました。
このような感動的ともいえる人間心理を味わいたくて、西澤氏の作品を手にとらずにはいられません。特にこのシリーズは魔的な秘薬です。
悪魔を憐れむ (幻冬舎文庫)
西澤保彦悪魔を憐れむ についてのレビュー

No.68:

誓約

誓約

薬丸岳

No.68:
(7pt)

誓約の感想

ある過去の事件を巡り、被害者の怨恨と加害者の懺悔、双方の無念を「償い」を通じて描いています。過去の呪縛から、逃げ、挑み、解そうと奔走する主人公の心理描写を興味深く読みました。
ただ…ラストが…。真犯人と事件の真相、出来すぎ感が否めず、残念でした。
それでも作者の得意とする、犯罪に関する人間の業と運命を深く考える作品として、読ませていただきました。
誓約
薬丸岳誓約 についてのレビュー
No.67: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

護られなかった者たちへの感想

映画が話題になったようですが、原作とは幾分異なる設定のようですね。私は基本、まず小説ですので、映画は少し残念な気がします。
福祉を受ける側と執行する側、双方の現実を描き、そこにある問題の本質に目を向けさせてくれる深みのある作品です。社会福祉制度だけでなく、人間とは何か、人生とは運命とは、考えさせられました。
護られなかった者たちへ (宝島社文庫)
中山七里護られなかった者たちへ についてのレビュー
No.66: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

シェアの感想

注意!
あくまでブァン目線の評価です。
久しぶりに真梨作品はこうでなくちゃという出来でした。
登場人物たちの生きた時代を現代の世相に映して、その行動と思考パタンを練り込み、ゾワゾワのイヤミスに仕立てあげる…真梨氏の真骨頂ですね。
一日あれば十分ですので、GWの一日お愉しみ下さい。
万人受けする作品ではありませんので、責任は負い兼ねますよ。
シェア
真梨幸子シェア についてのレビュー
No.65: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

忌名の如き贄るものの感想

このシリーズ、作を重ねるごとに単純でわかり易くなってきます。私としては初期の頃の複雑怪奇な作品のほうが断然好みです。
しかし、今作はいつもちょっと煩わし過ぎる祖父江忍氏や阿武隈川烏氏が本筋に登場しなかったり、閉ざされた村に蔓延る旧家のしがらみが明解だったり、残存する風習や儀式や言い伝えが解りやすかったりで、余計なものがなくとても読みやすくなっています。加えて、真犯人が特定されない刀城言耶の謎解きや民族学研究者としての興味深い蘊蓄など、シリーズ作品の魅力は楽しむことができます。前作品を読まずとも、刀城言耶入門編でもいけるのではないでしょうか。
願わくば、ミステリとして事件の背景にもう少し緻密なストーリーが欲しかったです。双子の出生等一般の知識で直ぐに気づく謎があったり、トリックに関わるのではと着眼した箇所が誤植だったりと気抜けしてしまうこともありました。旧家の謎などはもっと深掘りしていただきたかったです。また、ミステリ以上にホラー的要素が強い作品だったので少々残念でもありました。三津田氏のホラー作品も好きですが、刀城言耶シリーズはやはりミステリであって欲しかったですね。
そうはいっても、ファンには楽しめると思います。オススメします。
忌名の如き贄るもの (講談社文庫)
三津田信三忌名の如き贄るもの についてのレビュー
No.64:
(7pt)

だからあなたは殺されるの感想

イヤミスですね。特にイヤミス好き女子にオススメします。
タイトルの意味するものを考えながらも素直に読み進め、最後に「あ〜…」となりました。深読みしながら読んでも、楽しいかもしれません。
女は生まれた時から強かな生き物です。根っこが善人か悪人かで、その人となりが異ってきます…こういう作品に触れると、そんなことつくづく思います。
だからあなたは殺される (光文社文庫)
水生大海だからあなたは殺される についてのレビュー
No.63: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

うるはしみにくし あなたのともだちの感想

期待以上の作品でした。「美」とは、「美の基準」とは…考えさせられます。
かつては女子高校生であった私ですので、視覚的な美がどれほどの価値を持ち、生死さえ左右するほど重要な事であるかは理解できるものでした。ましてや「映え」重視、「盛り」当たり前のSNSの世界で生きる現代の女子たちが、劣等感から自らを守るために「呪い」の世界へ堕ちて行く構造は共感にも価するものでした。彼女たちの心の叫びが突き刺ささります。
男性には理解し難いかもしれません。また非現実的な「呪詛」を題材にしていますので、馴染めない方も多いと思います。私も読む前はは少し引いてましたので…。
渦中に生きる女子の皆さん、そしてこの年代の女子心理を理解したいと思っている方たちにはオススメいたします。
見た目重視で本来の姿や価値を見失ってしまいかちな現代社会のあり方に一石を投じている作品かもしれませんね。
うるはしみにくし あなたのともだち

No.62:

虚夢 (講談社文庫)

虚夢

薬丸岳

No.62:
(7pt)

虚夢の感想

「精神鑑定」が引き起こす事件を通じ、社会がどう向き合っていけばよいのか深く考えさせられる作品でした。
社会を混乱させるほどの重い犯罪であるにもかかわらず、「判断能力がない」と言う理由で無罪や刑の軽減がなされる判決が下りる事例は確かにあるようです。しかし、反発を恐れず書きますが、詐病ではなく、本当に無意識のうちに犯した罪であっても、その罪を背負い償うこと、償わしてあげることこそ、その人が人間らしく生きる方法ではないかと思ってしまいました。それは被害者だけでなく、その家族にとってもよいことのような気がします。
これは精神の病の本質を知らぬ人間の、視野の狭いつぶやきでしょうか。
何れにせよ、難しい問題と向き合う機会を与えてくれます。予定調和のようなラストが少々気になりましたが、オススメできる作品です。
虚夢 (講談社文庫)
薬丸岳虚夢 についてのレビュー
No.61: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

invert 城塚翡翠倒叙集の感想

絶対!先に前作「medium」をお読みになって下さい。そして倒叙ミステリー「invert」を「探偵の推理を推理する」ように、存分にお楽しみになることをオススメします。特に最終話の「信用ならない目撃者」は秀作だと思います。
女性の敵のようなこのあざとさは、最早変幻自在の翡翠の魅力でもありますし、某有名ドラマのパロディのような振る舞いも苦笑から始まり、終いには翡翠のクセそのもののように思えてしまうほど、突き抜けています。ここまでやると、あっぱれです。
城塚翡翠は一体何者か?情状酌量の余地がない程にどんな理由があろうと人の命を奪う者を許さない…のはなぜか?翡翠の正体=秘密を知りたいがため、次作も必ず手にすると思います。
invert 城塚翡翠倒叙集
相沢沙呼invert 城塚翡翠倒叙集 についてのレビュー
No.60: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

Blueの感想

ショッキングな社会問題が提起されています。多くの方にお読みいただけたらと思うほどに。
作品に登場する子育てに責任を持てない大人は、実際も沢山います。自分の欲望を満たすことだけで刹那的に生きる人が増え続ければ、このような社会問題も増殖の一途を辿るでしょう。生活様式も考え方も、心身にたたき込まれた習慣を変えることは困難で、ほとんどの場合、その子たちに連鎖します。人生の在りかたが生育環境に大きく左右させると実証され、教育が重要と言われても、すでにどこから手をつけたらいいのかわからない段階に来ているのかもしれません。
切なさと無力感が読後に残りましたが、クライムミステリー好きでしたら、小説としても楽しめる作品たと思います。
Blue (光文社文庫)
葉真中顕Blue についてのレビュー
No.59: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

希望の糸の感想

夫婦の形はさまざまですが、「鎹」といわれる子どもの存在とは…母は命をかけて子を産み愛おしむ、父は血縁を頼りに愛を育む。一方でその子自らの存在意義を確信する基盤は父母でしかない。
家族、夫婦、親子の関係を我が身に照らし合わせしみじみとかんがえさせられました。親子を繋ぐ糸は強靭なのか脆いのか…それすらもそれぞれなのですね。
登場する4人の女性のそれぞれの生き樣には感慨深いものがありました。東野圭吾氏の女性の心情の機微を捉える力に脱帽ものです。
家族や夫婦の問題を考えたい方たちには、オススメしたい作品です。


希望の糸 (講談社文庫)
東野圭吾希望の糸 についてのレビュー
No.58: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

生霊の如き重るものの感想

「刀城言耶シリーズ」は幼き日のノスタルジーに浸る悦びをもたらしてくれます。人生の終盤に生きる私には記憶の底に眠る出来事の数々を引っ張り出し、時に切なく時に微笑ましく、懐かしい想い出を味わう時間を与えてくれます。
特にこの短編集は、記憶の断片を遡ることのできる限界の小さき頃に「世の中には奇妙で不思議な出来事が溢れている」ことに気づき、漠然なる恐怖と孤独に襲われた感覚を呼び戻してくれました。
南方の伝承文化、彼の国の怪奇現象、世界の文学や宗教、人間心理、数えきれない知識を組み合わせで練られたトリックを、まだ遠くない昭和の時代を舞台に、その記憶を留める読者の感性に潜り込む…三津田氏の手法にまたしてもやられてしまいました。
生霊の如き重るもの (講談社文庫 み 58-13)
三津田信三生霊の如き重るもの についてのレビュー
No.57: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ユージニアの感想

若き日に手にし深く心に残っていた作品、再読です。
私にとって、その世界観に浸る…という読書の悦びを与えてくれる大切な一冊です。おこがましいですが、この作品がミステリファンにも一定の評価を得られていることを嬉しく思います。元来ミステリではないと思っていましたので。
なぜこの大量殺人が起きたのか、起きなければならなかったのか、何より真犯人すらも明確ではないようです。どこまで深く追求し推理するかは読者次第ですが、闇の中にそっとしておくこと…という読み方もいいものです。
犯人探しがお好きな方は、あなたなりの真実を見つけてみたらいかがでしょうか。
ユージニア (角川文庫)
恩田陸ユージニア についてのレビュー
No.56: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

殺人方程式の感想

新本格ミステリというジャンルを久しぶりに読みました。考えるために文章を追い、出来事を咀嚼しなから読む作業はそれなりに楽しいものでした。
ただ、綾辻氏の作品は館シリーズ、囁き三部作、霧越邸をよんでいますが、閉ざされた塲、複雑怪奇な館で起きる由緒正しき妖しい一族による殺人事件でないとしっくりこないと感じてしまうのは、私の偏見でしょうか。
トリックにも真犯人にも驚かされましたし、最後の伏線回収による事件発生へのエピソードで心理ミステリの面白さも味わうことができたのですが…。鮎川氏の賛や乾氏の解説にあるように秀逸な作品であることは確かだと思います。でも、やっぱり作品の深みを感じられなかったのが本音の感想です。
殺人方程式 〈切断された死体の問題〉
綾辻行人殺人方程式 についてのレビュー
No.55: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ななつのこの感想

「人を殺さないミステリー作家」の筆頭にあげられていた加納朋子さんの作品を初めてよんでみました。
エッセイ集のような七つの物語は、それぞれ詩句や童話、神話に宇宙、美術や動植物、果ては物理までを題材に、ほのぼの、ドキリとする日常のミステリーを描いています。作者の博識とその知識のエッセンスのとり出し方=感性に心ひかれました。
品格がありながら親しみやすい文体に、今時の若ものらしいオチや自虐ネタや尖った自己主張も散りばめられ、清清しい読後感を味わうことができました。自称文学少女のような方たちは、側に置いておきたくなる作品なのではないでしょうか。
気になることが二点…ラストの「追伸」部分は必要だったのか、なぜ「鮎川哲也賞」へ応募なさったのかということです。(この作品が世に出たことはとても喜ばしいことですが、)
円紫さんシリーズがお好きな方は絶対オススメですよ。
ななつのこ (創元推理文庫)
加納朋子ななつのこ についてのレビュー
No.54: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

事件の感想

一篇のルポルタージュを読んだようでした。時々織り込まれる登場人物の心理描写も客観性をもって語られ、心の在り方にういては読者の想像に委ねられているものでした。登場人物たちに不要の感情移入をすることなく読むことで、当に「事件」そのものと向き合うことができるようになっています。
また裁判制度の細かな描写はとても興味深く、戦後から今に続く裁判制度の問題に目を向ける機会となりました。裁判制度は時代に沿って変化し続けており、どの時代でも完全なものではないことを改めて感じるとともに、裁判は被疑者と被害者の権利を追究する塲であって「真実」を追究する塲ではないという事実には、落胆を感じずにはいられませんでしたが。
それ故に最終章で初めて焦点があて描かれた犯人、上田宏の有様がとても印象的でした。不運であろうとも「殺人」を実体験してしまった人間が、その罪とどう向き合い罪悪感を乗り越えて行くのか…なんとも悩ましい思いにさせられました。誰でも大なり小なり、こんな良心と罪の葛藤を繰り返しながら生きているのではないでしょうか。
私はオススメいたします。
事件 (創元推理文庫)
大岡昇平事件 についてのレビュー