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タッキー さんのレビュー一覧
タッキーさんのページへレビュー数160件
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この事件は、現実にあった津山三十人事件をモチーフにしているらしく、中盤でその事件を克明に描写。そのページ数は200ページ超。読んでいて、本編の内容がどうでもよくなりましたf^_^;津山事件はリアリティに溢れていて、優等生だった睦雄が結核に侵され、人から疎まれていく様子が書かれており、もちろん睦雄に非はあるものの、田舎の小さな閉鎖的な社会の怖さを感じさせられました。龍臥亭事件の結末はまぁトリックは島田さんらしい、そんなんありか?と思いつつも何となく予想ができたもので、むしろ津山事件に胸が打たれました。
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表題作の短編と中編で、いずれもエラリーの秘書のニッキーが登場。表題作の方はクイズのような軽めのストーリーで、謎としては単純で読みやすいお話でした。中編は、中国から船で母国アメリカに帰ってきた腹話術師が、帰国直後に殺され、ホテルのトランクの中で発見されるという事件。やはり長編とは異なり、どこか軽く、人物描写などの重厚さにはやはり欠ける気がしました。謎解きはこちらもシンプルで悪くなく、良くも悪くもない良質ミステリーという印象です。
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頭の中で他人の人格と会話するってどんな気持ちなのかなぁ?今回の井上作品はこれ!解放の家という、宗教団体のような団体の教祖の死をきっかけに、その教祖の声が頭の中で聞こえるようになった主人公。この邪魔な声を追い出すにはどうすればいいのか、というお話。途中、幽体離脱のような『ポア』が登場したり、かつての『なんちゃら真理教』を彷彿とさせる内容もありつつも、この話、最後残り5分の1程度になってもどういうテーマの話なのか全くわかりません。でも、ようやく最後の方で、どうやら教祖を殺害したのは誰かがテーマとなっている気がしたのですが、それも違いました。
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最近ミステリーを読んでいて、ページ数が多く、結構内容が凝っていて、難しいなぁと思っていましたが、こちらはいろんなことを詰め込むのではなく、シンプルかつ合理的にコンパクトにまとめ切った本格ミステリー。クイーン後期の作品。クイーンは確かに短編も面白いとは思いますが、圧倒的に長編が好き。なんといっても長編はエラリーとリチャードの親子クイーンが活躍!父親の愛人を殺したのは誰か?まず父親に容疑かかけられ、次に母親に、そして最後に自分である息子に。エラリーが出した結論とは。最後のひっくり返し方は意外。でもこれはあり?と思わせられました。
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ホームズといえば、ワトスン、レストレードという印象でしたが。アイリーンアドラーなど、魅力的なキャラが多数登場!読み直して今更気づきました!また、19世紀のロンドンを舞台とした格調高い雰囲気が素晴らしく、大好きです。内容はほとんど忘れていましたが、読んでいくと多分こうなるのかなあと推測できます。それもそのはず、結構今使われているトリックが多数。原点はここにあり!といったところ。赤毛連盟はルパンチック、ボヘミア王は女性などの人間の心理を使ったものとして今や定番、花婿失踪は叙述トリックなどなど。やはり素晴らしい
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これで12作目となる安定のこのシリーズですが、今回も安定の内容。その中にあって、塔子が潜入捜査をしたりと、少しオッという場面もあり、楽しめました。ただ、やはりマンネリ感はどうしても出てしまうので、鷹野や塔子以外のキャラたちも、せっかくキャラが確立しているので、そこにスポットをあてて活躍させても面白いのではと思いました。次作は、塔子の事件でしょうか。
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この変わったタイトル。どんな作品なのか想像もできないので、作者の作品が好きでないと、手を出さないであろう作品。でも、読んでみるとこれが実に面白い!新撰組を題材にした連作短編ものの時代小説。坂本龍馬や人斬り以蔵が、海岸に打ち上げられていた人魚を食べるところから話はスタート。この肉を食べると、いろんな妖に取り憑かれるというもの。一番良かったのは沖田総司の吸血鬼?のストーリー。全体を通して、妖にとらわれた姿を描き、独自のアレンジを加えつつも、史実に基づいたストーリーにしているところがなんとも秀逸のでき。
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ラストは宮部さんらしい温かいハッピーエンド。温かい気持ちになりました。前の感想でも書きましたが、宮部さんの描く時代小説の登場人物が大好きで、この作品でもみんないい人ばかりで、それだけで温かい気持ちになりました。ただ由衣の方だけが気の毒に思いました。
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1人1冊限定で平積みで売っていたため、買いたくなり、購入した一冊。地震、台風、新型ウイルスなど、様々な危機。この本が描くのは中世にも猛威を奮ったペスト。この本の内容は、今の日本や世界の状況とシンクロします。トップの反応や対応などなど。これは1947年の作品ですが、書かれていることは、医師であるリウーを通して危機に対して地道にできる自分の仕事を一つずつ確実に行うことの大切さを訴えるもので、すごく共感できました。訳が難しいのか、そもそもの内容が難しいのか、むずかったですが。
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何を扱っているのか、地味なタイトルからは分かりませんが、家裁調査官の話。佐方検事シリーズのような展開と雰囲気で、柚木さんらしい作品だと思いました。5つの連作短編で、離婚調停やモラハラなどが取り上げられています。テーマは重いのですが、そこは柚木作品で、出てくる人たちや土地柄が温かく感じられ、気持ちよく読めました。
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コンビニ強盗犯が病院に立て籠り!そして金を要求して逃走を計る。途中まではありきたりの展開でしたが、中盤から終盤にかけて怒涛の展開!読みやすい文章で一気に読むことができました。もちろん面白かったのですが、最後はどちらが正しいのか犯人の肩を持ちたい気が。そのため読後感はよくなく、直近で読んだ『蟻の菜園』に続き、なんとなくスッキリとはしませんでした。
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児童虐待をテーマにしたなんとも切ない社会派ミステリー。練炭殺害事件を犯したと目される女性が犯人であることに疑問を感じて調べる雑誌記者。調べるうちにその女性の素性を巡って意外な事実が判明。父親からの虐待。本当に可哀想です。現代パートと過去パートが交互に繰り返される構成で、辛い話ではありましたが、過去パートで登場する福井県の人たちや方言が良かったです。自殺の名所とも知られる東尋坊。命の公衆電話って本当にあるんかなぁなどと思い、行って見たくなりました。
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『シャーロック・ホームズの蒐集』というこの作家の作品が非常によくできたものだったため、こちらの作品も購入。ワトスン、レストレードやハドスン夫人といったホームズシリーズに出てくる脇役を主人公にした6つの短編。ミステリーとして面白かったか?と言われれば正直疑問符がつきます。でもいずれの作品もホームズ本編の裏側に潜んでそうなプチ事件を創造して取り扱っており、ファンとして見た場合、決して読んで損はない内容でした。
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海外ベストセラー作品が読みたい!と思い探り当てた一冊。スペイン作家の作品を読むのは初めて。第二次大戦後のバルセロナでの物語。これまで本でもあまり馴染みがない場所がストーリーの中心だからか、なんとも不思議な魅力があります。フリアン・カラックスという作家の『風の影』という本を手に入れたダニエルは、その作家に興味を覚え、フリアンの生涯を追い求めるうちに様々な謎に出くわすというストーリー。少しテンポは遅いですが、さすがベストセラー!しっかりと読者を惹きつけます。後半では『風の影』の作者フリアン・カラックスの小説を焼き払うために彼の本を探す人物の意外な正体や、フリアンとフメロ刑事の因縁の対決、そして主人公ダニエルの恋の行方などなど、いろんな見どころが詰まっています。最後は全てが収まるところに収まり、なんとも不思議な余韻が残る本好きのためのストーリー。結局、この本はミステリーというでもなく、どういうジャンルの本かと問われるとビミョーな内容です。
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辻村作品らしく、中盤まではスローペースの展開。題名を見てもどんな種類の話か分からず、また途中まで読んでも分からず。でしたが、ペンネームiとθが交互に殺人ゲームを犯していくというストーリー。特に中盤から終盤にかけては面白かったです。強いて言うならちょっと冗長で長かったかなぁ。でも秋先生もいいし、月子も魅力的。結構テーマは重いのに、登場人物一人ひとりが生き生きしている分、スッと読めました。
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5つの短編で構成される法医学ミステリー。最近ドラマでもこの手の作品が多いためか、まるで連続ドラマのような作品でした。主人公はいわゆる研修医で、老練な教授の下でこき使われるというもので、この辺りもドラマのような設定。5つの短編の話が最終話で一つの話として収斂され、読み応えがありました。まだまだ続編もありそうですので、また読んでみたいと思いました。
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これはレビューを書くのが怖くなりますねぇ。今作はどこまでフィクションなのかノンフィクションなのか?もちろんフィクションなのでしょうが、やっぱり小説を書くのって大変なんだなぁと思わせられました。また、もちろん人間が一番怖いってのはよく分かりますし、そこをテーマにしたこの小説も好きですが、なんか妙にリアル過ぎて、個人的には前作、前々作の方が好きだと思いました。こんなレビューを書くと・・・
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前作でリカに拉致された者が遺体で発見される場面から始まり、二人の女性刑事がリカを発見するために捜査。ありきたりな展開かと思いきやラストは驚きの展開。そうきましたか。さらに続きがあるそうですが、やはり主人公は?
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いわゆる正統派ミステリーを堪能しました。内容はやや地味ではありますが、最近多い恋愛要素、サスペンス要素など一切なく、謎に対して一歩ずつ核心に迫っていき、終わってみれば伏線も回収されて、至ってシンプルでなるほど!と納得させられるミステリー。でも、評価が高いミステリーというのは分かる一方で、そこまでかなぁ?と思ってしまうのも、最近、奇抜さや驚きを求めるものが多く、この手の地道なミステリーが少なくなっているからかも、と皮肉にも思えてしまいました。
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土ドラやお気に入りの方の感想などを受けて購入!『リカがコワイ』は月並みですが、今更ながら、ネットの怖さを思い知らされます。その気になれば、個人情報はツツヌケ。消したくても消えない、消せない。調べようと思えば、いくらでも調べられる手段がある。なんかそれが怖いですねぇ。さて、リカはこの巻では、あまりリカ自身の素顔が実は見えてない気がしました。今後、そういった部分も出てくるのかなぁ、と思いながら、次巻以降も期待です。
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