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タッキー さんのレビュー一覧
タッキーさんのページへレビュー数160件
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現実の世界と不思議の国の世界を行き来しながら、殺人事件を解決するというストーリー。不思議の国の登場人物は、現実の世界の人とパラレルの関係にあるアーヴァタールとして登場。不思議の国の誰が、現実の世界では誰に当たるか他人にはわからないし、不思議の国で死ねば、現実の世界で本人も死ぬという関係性が、ストーリーをすごく面白くしています。この発想と試みは読む価値あり!と思いました。残念だったのは、不思議の国の世界の登場人物のイメージが掴みにくかったところ。このストーリーの発想力に脱帽です。
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極道の話はあまり好きではないのに、柚木さんのこのシリーズは別格!今回は仁義に篤いヤクザから、料理のうまいヤクザと、沢山の魅力あるヤクザが登場。おかしな話ですけど、それが皆、妙に礼義正しい!そして前回同様、小料理屋志乃の料理も思わず食べたくなり、蛸飯が食べたいっ!と強く思います。こんな魅力的な設定がストーリーに色を添えていて、最後まで面白く読みました。いよいよ決断した日岡、次作が本当に楽しみです!
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偶然手に入れた100年以上前の毒殺魔の写真が自分の妻にそっくりという設定で、しかもこのタイトル、古典ミステリーファンにはなんとも言えないワクワクする設定。再読とはいえ、あらすじは忘れており、初読と同じように読むことができました。オカルトをそうでないように解決しておいて、また最後にはオカルトっぽく終わらせる手法はさすが。でも改めて読んでみて感じるのは、作品のレベルとしてはやはり今の作家のレベルの方が遥かに高いと思いました。
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目の見えない中、一人で住むミチル。そんな中、殺人容疑で追われるカズヒロが家の中に侵入。ミチルはなんとなく存在に気づきながらも怖くて言い出せず、お互いに息を潜めて数日過ごすというストーリー。両方の立場から交互に語られるところが、それぞれの相手に対する気持ちがよく分かり、面白かったです。ミチルは自分のことを『世界という名前のシチューの中で溶けずに残った固形スープ』と表現する程孤独な人間。目が見えないって想像以上に孤独なんだと思いました。ストーリーは予想外の展開。温かく心に沁みる話でした。
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いろんなパスティーシュを読んだ後で本物を読んでみると。いかに本物もパスティーシュもよくできているか分かります。今作はワトソンとその妻となるメアリーの出会いの作品。最近『ベイカー街の女たち』というパスティーシュものをを読んでメアリーが大活躍だっただけに、出会いの場面に戻って感慨もひとしお。パスティーシュものの面白さを逆に感じた一冊でした。もちろんこの正編もとてもGOODです!
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おもたい話なのに、先がどうなるか知りたくて、ついつい読んでしまう話でした。幼児殺害事件で逮捕した犯人が、実は冤罪であることを知りながら、定年退職をした刑事。四国巡礼の旅に出ている最中、奇しくもまた幼児殺害事件が。終盤は、警察上層部の意向で、過去に見過ごしにした真犯人を、自らが非難されることになるにもかかわらず、捕まえようとする姿に熱くなります。終盤は刑事と共に早く犯人逮捕の瞬間が見たくて一気に読み進められます。この辺りの筆力はさすが柚月さん。最後は夫婦の絆、家族の絆に感動させられ、犯人などどうでもよくなる展開。本当に感動しました。
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本当によくできているなぁと思いました。一寸法師や花咲か爺さんなどの昔話を題材にしたミステリー。この発想力に拍手を送りたくなります。この人?動物?は犯人でないやろと思って読んでいると見事にやられます。また、トリックもなかなか。軽いノリで読める割には、結構ガッツリ、ミステリーしていました。
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クイーンの処女作で、大好きな国名シリーズの第1作。再読ですが、相変わらず綺麗に忘れていました。まるでドラマ化できそうなスピード感のある展開。ひたすら帽子、帽子とまさに帽子の謎。消えた帽子から、犯人まで辿り着かせるのはさすがのプロット。ホームズのような派手な推理はありませんが、一歩一歩犯人に迫っていく論理はすごいと思います。これが書かれたのはヒット作の宝庫で、奇跡の30年代といわれる前年の1929年。まだまだこれから楽しく再読します。
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コナンドイル財団公認のパスティーシュ。最初の章を読んだ瞬間からホームズ好きならこの本が大好きになります!ハドスン夫人の視点で描かれる話で、ワトスンの妻メアリーやアイリーン、ウィギンズなども大活躍。設定がハドスン夫人視点なので、推理はあまりせず、行き当たりばったり的で、ミステリー要素や謎解きがあまりなく、どちらかというとサスペンスもの。最後のホームズとワトスン夫人の会話がステキで、やや起伏に欠ける展開も最初と最後の会話で吹っ飛びました。続編を期待したいところです^_^
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テーマは報道の自由といったところ。報道の怖さと大切さを知らしめるために、戦時中の話まで遡るとは。さすかです。これまでうっすらとしか知らなかった戦時の報道規制。国民に真実が知らされないまま、敗戦へと突き進んだ当時の様子がなんとなく分かりました。ストーリーの終盤は相変わらずテンポもよくて痛快。読ませます。そしてラストの手紙ではちょっと切なくて感動。
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若い人に人気があると言われる乙一作品。表面的には辛い話が多いのですが、実は相手を想う気持ちが強いストーリーが多い短編集。良かったのは『手を握る泥棒の物語』これはいいっ!後に残る余韻が清々しく、これを読むだけでも、この短編集を読む価値があると思いました!それに続く『しあわせは子猫の形』も、なんとも言えない綺麗な話で、最後はちょっと切なくて寂しい気持ちになりますが、心に残る温かい作品。そんないい話が続くのは『パンツくん』かぁ。ちょっとした著者のアソビですね。どの作品も楽しめました!
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昔読んで正直トリックがあまり理解できず。ならば新訳でと思い、再読。こんなストーリーだった?と思うことばかりで、もうホントに昔読んだ記憶は忘却の彼方。新作を読んだ気分でした。記憶力が悪いのもいいものです^_^。カーの作品の中でも、この作品の評価は不朽の名作とのこと。有名な密室講義では、いろんな作家の密室ものを自分なりの考えで解説していますし、トリックも素晴らしいとは思いますが、怪奇的な要素はなく、ある意味オーソドックス過ぎて、個人的には、この作品の評価はあまり高くはありません。でもさすがの新訳と感じました。
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今作も長編。新興宗教VS絵麻。7作目ともなると、メリハリをつけるためか、作者も楯岡さんを苦労させています。また、話しも意外性のある展開で、飽きずに読めて良かったと思います。西野も幸せそうで、何より。8作目がどんな展開になるのか今から楽しみです。
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今から約140年前のホームズの時代の現場の捜査は、巻尺と虫眼鏡。作家ジェフリー・ディーヴァが描くリンカーンライムのような今の時代の捜査とは全く異なります。足跡などそんな残ってるものか?という突っ込みを入れるのはヤボなのでしょうね。証拠の薬を刑事がホームズのところに持ってきて、それをホームズが毒と推定し、犬に与えて殺してしまうのも、今ではフツーはないですし。ほとんど忘れていましたが、昔読んだことを思い出しながら、モルモン教とか、そういえばこんな話だったなぁと懐かしく読みました。やはり推理の内容よりも雰囲気が大好きです。
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中盤からは緊迫した展開の連続。誘拐犯との交渉あり、人質の脱出劇あり、裏切りありとなんでもありの展開。人質が一人また一人と解放される度ごとに緊張感が高まっていく展開がスリリングです。ラスト100ページほど残しながら、人質事件は解決し、一件落着に見えますが、残りページから考えてそんな訳もなく。ここからがこの著者の本領発揮!一気読み必然の更にスリリングな展開でした。最後の展開はやや疑問を感じましたが、面白かったです。
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ついつい買ったはいいけど、なかなか読む気になれず、いつまでも積読本のままになったままという本で、いざ読み始めると面白く、なんでもっと早く読まなかったんやろ?と思う本ってありますが、これがそれ。以前この作家の『代償』を読みましたが、嫌な人物を書かせたら、実に上手い。主人公の会社の役員たち。頼りなくて鈍感な主人公。そして極め付けは!?家族のことなど考えさせられる内容でした。
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犯人の嘘を相手の細かな仕草などで読み取って犯人を自白に導く捜査官の話。今回も短編4つ。各話で一応完結してますが、今回はその裏でもう一つのストーリーが進行。最終話は今までにないスリリングな展開。舞台はいつもの取調室ではないところが新鮮。可もなく不可もない出来なのですが、なんとなく読んでしまいます。まだまだ続いているようですので、次も読んでみようと思います。
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有名なグリコ森永事件。当時小学生だったため、キャラメルなどのお菓子にビニールが付いたのを覚えています。結構犯人に肉薄している場面が多々あり、あぁそんなことがあったんだと今更ながら思いました。犯人グループの一人の子供と新聞記者の二人の視点で進んでいき、それぞれが事件を調べていくというストーリー。核心に迫るごとに二人の距離が縮まっていく展開は読んでいてゾクゾクします。この手の本を読んで思うのは、どこまでがフィクションで、どこからがノンフィクションなのかということ。全てフィクションかと思うくらい臨場感のある作品でした。
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クイーンの作家活動40周年の記念作品。ミステリー色はなく、クイーンとしては異色のストーリー。三人の強盗が奪った金を隠すため、警官の家に押し入り警官に金を預けて、代わりに警官の娘を拉致して逃亡。そこから始まるサスペンスもので、次々とストーリーが展開早く動いていき、次どうなるか、先が気になって楽しく読めました。まるで映画を観ているようで、面白かったです。
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バラバラにされた死者が蘇って復讐をするという謎が。これは何かのトリックなのか、それとも伝説通りの出来事なのか?興味深く読めました。また、どうやって一人の人間をセメントで覆われている地面に一瞬で埋めることができるのか、についてもスッキリ解明!出てきた人たちも皆魅力的でしたが、最後に残された育子がかわいそうに感じました。龍臥亭事件も良かったけど、こちらも負けずに良かったです。
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