吸血鬼と精神分析

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評判

吸血鬼と精神分析の評価:

4.21/5点 レビュー 14件。 B ランク

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平均点4.21pt

Amazonレビュー一覧

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全27件 21〜27 2/2ページ
No.7
(4pt)

待望の最新作

長らく待った最新作。相変わらず長い。くどい。そして面白い。

いろんな要素が絡み合う複雑な事件ですが、ポイントを整理しながら物語がすすむので混乱せずに楽しめます。その分長くなってしまいますが。マイナス1にしたのは犯人候補が次第にいなくなるのと、ナディアの推理が当たるはずがない(笑)ので、犯人が絞れてしまうこと、ラストの意外性が今ひとつでした。
吸血鬼と精神分析 Amazon書評・レビュー: 吸血鬼と精神分析より
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No.6
(2pt)

これはちょっとないんじゃないかな

高校時代に、駆、ナディアに出会ってからもう30年近くになる。それ以来の大ファンで、約5年ごとに出されるシリーズを心待ちにしていた。もちろんシリーズはすべてハードカバー本で持っている。しかしここのところ分量は傑作「サマーアポカリプス」の倍以上となり、その分スピード感に欠けるように思う。それでも「哲学者の密室」や「オイディプス症候群」は増えた分がいわゆる「フェアな推理小説」であるために不可欠な部分だと思えたし、途中で読み飛ばしたくなることもなかったが、今回は読了後の第一声が「え〜、これはないんじゃないか〜」であった。
何より「フェア」でない。ここまでのシリーズは、時にはメモをとりながら読んで、犯人と手法を当てることに挑戦するといった緊張感を楽しむことができた。それがぼくにとっては、他の本にはない魅力であり、今回も必死で頭を使いながら読んだ。
もちろん評価は人それぞれであるが、「サマーアポカリプス」や「薔薇の女」を5だとするとぼくには2に思える。
と、酷評したが、次作が出たら必ず買うんだろうなぁ。駆とナディアが好きだから。
吸血鬼と精神分析 Amazon書評・レビュー: 吸血鬼と精神分析より
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No.5
(5pt)

久しぶりの新刊、楽しめました。

前作、『オイディプス症候群』から大分待たされたけど、矢吹駆シリーズの最新刊。今回は、その前作の事件からしばらくたって起きた吸血鬼事件を主人公、ナディア・モガールと矢吹駆が追う。相変わらず分厚い一冊。

待ったかいがあってとても楽しめました。このシリーズ、最初に読んだのが高校生の頃だから、もう25年、30年近く読み続けているけど、もう待たされるのは慣れっこ。何年か一度、分厚くて読み応えるのあるのを読ませてくれれば、もうファンとしては満足なんだけど、今回も大満足。

ジャック・ラカンをモデルにした精神分析家や東欧に伝わるヨーロッパ伝説、ルーマニアのチャウセスクの話、キリスト教の話と、自分好みのテーマが満載だった。ただ、それぞれが、以前の作品に取り上げられていたテーマに比べるとちょっと薄いというか浅い気がする。惜しいなぁ。また、前半部分の展開の緩さと後半の謎解き部分の展開の性急さがどうもちぐはぐな感じ。

とはいっても、さすが笠井潔、うまくまとめてる。あぁ、やっぱり自分はこのシリーズが好きなんだなぁ。もう、次の作品が読みたくなってきた。それとも、新作が出るまで暫く掛かるだろうから、また第1作から読みなおしてみるかな。
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No.4
(4pt)

長いですねえ・・・そこがいいといえなくもないんですが・・・

矢吹駆シリーズの最新作。
笠井潔のファンなら、それも矢吹駆シリーズのファンなら十分満足できるでしょう。
私も、矢吹駆ものは全て読んでいます。
それなのに星4つ?
少し疲れたかな、という感想。
長いですねえ・・・そこがいいといえなくもないんですが・・・

精神分析についての薀蓄、よく調べたなと思います。でも、冷めた目で眺めれば、この推理小説に本質的な要素ではない。
本筋はむしろ単純、それに、多分禁じ手も使っている。結末も無理かな・・・狂気(の一種)で片付くんなら、動機についての議論も要らないんだし・・・
悪口を書いていますが、次作が出れば買って読みますよ、もちろん。
****(適当に言葉を入れてください)についての薀蓄が本質的でないということなど、大半の推理小説に当てはまる。非難することではない。
ただ、本筋の部分が今までの作品よりは弱いかなと感じました。

舞台はパリ。前作「オイディプス症候群」の事件の暫く後。ルーマニアからの亡命高官が殺される。その時後ろ姿が目撃された目撃された女性とそっくりなのが、同じくルーマニアから亡命した元体操選手。
続いて、週末ごとに首筋から全身の血を抜かれた女性の死体。その体操選手も被害者か・・・
キリスト教をめぐる議論と精神分析をめぐる議論・・・
キリスト教の論議は少し浅いかな・・・
まあ、くたびれながらも、楽しめはしました。
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4334927831
No.3
(5pt)

久々の新刊

前作発売からずいぶん月日が経っていますが、新刊がようやく見れてよかったです。
相変わらず論理合戦の方に重点を入れていますが、それがこのシリーズの特徴なので良いと思っています。
今回はやっと駆とニコライがちょろっと会話をしたようですし、熾天使の夏の伏線(?)を一応回収しているようでしたのでそれだけでもかなり話は進んだと思っています。
しかし、やはりまだまだ宿敵との決着まで時間がかかるんだなぁと感じられました。

次回作も楽しみにしようと思っています。
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No.2
(4pt)

インパクトは弱いが、精緻でくどいほどのロジックが魅力だ

長い、長すぎる。
笠井潔作品の読後感は、京極夏彦作品のときとよく似ている。
つまり、読了の達成感、というやつだ。
そして、読了した自分を褒めてやりたくなる。
そのくらい、ストーリーとは直接関係のない描写が多い。

本書の内容なら、この半分くらいでいいんじゃないかな。
精神分析をめぐる話の大半は、このストーリーに不可欠というわけじゃないんだから。

ただし、比較的早いうちからカケルが登場するのはイイ。
「オイディプス〜」後の事件ということで、ナディアがトラウマを負っているのは、キチンとストーリーに絡んでいるし、その深みを増すことにもなっている。
登場人物の名前が少々分かりにくいのはマイナスだけれども、それもまた笠井ミステリらしい。

ミステリとしては、まあ、こんなもんかな、って感じだな。
もともと笠井ミステリは、ミステリとしての複雑さよりも論理の精緻さが売りだし。
ただし、全作もそうだったが、精緻さを追求しすぎて、それがストーリーの流れを悪くしているのはもったいない。
まあ、それが笠井ミステリの売りでもあるんだけれどもね。
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No.1
(5pt)

ラカン対カケル

矢吹駆シリーズ、今回のテーマは精神分析=ラカンです。ラカンはジャック・シャブロルという名前で出てきます。描写されるその風貌や思想の内容、経歴、家族構成まで本物とそっくりで、無理に偽名にしなくてもそのままラカンでいいじゃないかとさえ思ったくらいです。
 全体的に非常に濃厚な内容で分量も多く、推理小説ファンにとって十分に満足できる内容だと思います。犯人探しやトリック暴きについては、少々複雑でペダンチックな印象を受けますが、それがそもそもこのシリーズの特徴ですので難点とは思いませんでした。
 紹介されるラカン思想の解釈は、その批判の部分も含めて極めて穏当なもので、逆にいえばとりわけの卓見もありません。しかし精神分析的思考に吸血鬼的思考を対置し、さらにそれによって導き出される思想構造の全体に批判を加える、というアイデアには脱帽しました。
 作品の雰囲気ですが、傑作「哲学者の密室」のようなスケール感こそありませんが、哀愁と憂鬱とに満ちた独特のムードにたっぷり酔えます。私はどこか懐かしい「昭和のパリ」にタイムスリップしたような、不思議な気分になりました。
 一読して疑問に思ったことがあります。ふつうラカン思想のル・レエルは「現実界」と訳されています。しかし作中ではあえて「物質界」となっています。ここだけ変更することにさほどの意味は感じられません。まあそれはそれでいいのですが、カケルの台詞で定訳の「現実界」となっている箇所があり、統一がとれていません。また細かいことですが、792頁の「不穏」は「不安」の誤植ではないでしょうか。

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