盤上の敵

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評判

盤上の敵の評価:

3.76/5点 レビュー 41件。 B ランク

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平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全57件 21〜40 2/3ページ
No.37
(5pt)

著者のミステリ長編のベスト

本作を読む前に、その評判を聞いてしまっていた。
だから、しばらく読むのを躊躇していた。
読まないままにしようかとも思った。
しかし、読んで良かったと思う。
著者の長編では、ベストの作品だと思う。

本作の仕掛けは、まさにミステリである。
実は、著者がこれだけのミステリ心を持っているとは、失礼ながら認識していなかった。
意外性のための、あざといほどの仕掛け、ミスディレクションともいえる。
でも、それがミステリの遊び心というものなのだ。

映画「アフタースクール」を見たとき、本作の仕掛けを思い出した。
そう、あの映画も、ミステリの遊び心に満ちた作品だった。

著者の異色作とも言われているが、著者の本質は実はここにあるんじゃないかと思う。
そして、著者がこのミステリ心を持っている限り、本作のような傑作長編を、またいつか書いてくれると期待している。
直木賞もいいが、連城氏のように、またミステリに戻ってきてほしい。
レベルの高いミステリがかける作家だと思っている。
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.36
(5pt)

北村氏としては異色作にして傑作

北村作品としては異色作かもしれない
しかし、代表作たりえる、力の入った作品だ!
終盤のドンデン返しには、たしかに驚かされた
しかし、正直そんなことはどうでもよい
ミステリとしての凄さよりも、各エピソードの素晴らしさを評価したい
クッキー、桂、レジのやり取り、ピッコロ達のフルネーム等等
暖かな血の通ったエピソード
また、逆にいじめ等のエピソードは読み進めるのがつらかった
ラストは楽しそうで、美しい夢で締めくくられる
しかし、夢はあくまでも夢
夢が実現される保障は全く無い
宮部みゆき著「スナーク狩り」も同様のテーマを扱っており、そちらも同様におもしろかった
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.35
(5pt)

北村氏としては異色作にして傑作

北村作品としては異色作かもしれない
しかし、代表作たりえる、力の入った作品だ!
終盤のドンデン返しには、たしかに驚かされた
しかし、正直そんなことはどうでもよい
ミステリとしての凄さよりも、各エピソードの素晴らしさを評価したい
クッキー、桂、レジのやり取り、ピッコロ達のフルネーム等等
暖かな血の通ったエピソード
また、逆にいじめ等のエピソードは読み進めるのがつらかった
ラストは楽しそうで、美しい夢で締めくくられる
しかし、夢はあくまでも夢
夢が実現される保障は全く無い
宮部みゆき著「スナーク狩り」も同様のテーマを扱っており、そちらも同様におもしろかった
盤上の敵 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社ノベルス)より
4061822152
No.34
(5pt)

北村氏としては異色作にして傑作

北村作品としては異色作かもしれない
しかし、代表作たりえる、力の入った作品だ!
終盤のドンデン返しには、たしかに驚かされた
しかし、正直そんなことはどうでもよい
ミステリとしての凄さよりも、各エピソードの素晴らしさを評価したい
クッキー、桂、レジのやり取り、ピッコロ達のフルネーム等等
暖かな血の通ったエピソード
また、逆にいじめ等のエピソードは読み進めるのがつらかった
ラストは楽しそうで、美しい夢で締めくくられる
しかし、夢はあくまでも夢
夢が実現される保障は全く無い
宮部みゆき著「スナーク狩り」も同様のテーマを扱っており、そちらも同様におもしろかった
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.33
(5pt)

理不尽な暴力を出し抜く、冷徹な論理

猟銃を持って家を占拠した凶悪犯から、妻を
救い出す夫の物語、と表向きは要約できる
本作。
本作にはその凶悪犯の他にも、妻の回想パートにおいて中高生時代の彼女を無惨
に蹂躙し、回復不能なトラウマを刻みつける、兵頭三季という絶対悪が登場します。
「善人」たる夫は、そうした理不尽な暴力から最愛の妻を守る
ため、あくまで理にもとづいた冷徹な計略を仕掛けていきます。
本作は、あらゆる約束事を侮蔑し、踏みつけにする「悪」に対し、逆にその約束事が
持つ強みを最大限に利用することで欺瞞を謀り、「悪」を盤上から排除しようとする、
「善人」の物語なのです(白と黒の二種類の駒があるチェスに見立てられていること
自体が、作者の巧妙なミスリードといえましょう)。
夫は、自ら立てた作戦をやりぬき、戦いに勝利を収めますが、そのこと
によって、彼ら夫婦の未来の幸福が、保証されるわけではありません。
なぜなら、妻だけでなく夫も、勝利の代償に、
重い十字架を背負うことになったのですから。
その十字架と彼らが今後どのように向き合っていくかによって、
結末の美しい情景の意味がさまざまに変化していくと思います。
盤上の敵 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社ノベルス)より
4061822152
No.32
(5pt)

絶対悪に対峙する「善人」の物語

猟銃を持って家を占拠した凶悪犯から、妻を
救い出す夫の物語、と表向きは要約できる
本作。
本作にはその凶悪犯の他にも、妻の回想パートにおいて中高生時代の彼女を無惨
に蹂躙し、回復不能なトラウマを刻みつける、兵頭三季という絶対悪が登場します。
「善人」たる夫は、そうした理不尽な暴力から最愛の妻を守る
ため、あくまで理にもとづいた冷徹な計略を仕掛けていきます。
本作は、あらゆる約束事を侮蔑し、踏みつけにする「悪」に対し、逆にその約束事が
持つ強みを最大限に利用することで欺瞞を謀り、「悪」を盤上から排除しようとする、
「善人」の物語なのです(白と黒の二種類の駒があるチェスに見立てられていること
自体が、作者の巧妙なミスリードといえましょう)。
夫は、自ら立てた作戦をやりぬき、戦いに勝利を収めますが、そのこと
によって、彼ら夫婦の未来の幸福が、保証されるわけではありません。
なぜなら、妻だけでなく夫も、勝利の代償に、
重い十字架を背負うことになったのですから。
その十字架と彼らが今後どのように向き合っていくかによって、
結末の美しい情景の意味がさまざまに変化していくと思います。
盤上の敵 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社ノベルス)より
4061822152
No.31
(5pt)

理不尽な暴力を出し抜く、冷徹な論理

猟銃を持って家を占拠した凶悪犯から、妻を
救い出す夫の物語、と表向きは要約できる
本作。
本作にはその凶悪犯の他にも、妻の回想パートにおいて中高生時代の彼女を無惨
に蹂躙し、回復不能なトラウマを刻みつける、兵頭三季という絶対悪が登場します。
「善人」たる夫は、そうした理不尽な暴力から最愛の妻を守る
ため、あくまで理にもとづいた冷徹な計略を仕掛けていきます。
本作は、あらゆる約束事を侮蔑し、踏みつけにする「悪」に対し、逆にその約束事が
持つ強みを最大限に利用することで欺瞞を謀り、「悪」を盤上から排除しようとする、
「善人」の物語なのです(白と黒の二種類の駒があるチェスに見立てられていること
自体が、作者の巧妙なミスリードといえましょう)。
夫は、自ら立てた作戦をやりぬき、戦いに勝利を収めますが、そのこと
によって、彼ら夫婦の未来の幸福が、保証されるわけではありません。
なぜなら、妻だけでなく夫も、勝利の代償に、
重い十字架を背負うことになったのですから。
その十字架と彼らが今後どのように向き合っていくかによって、
結末の美しい情景の意味がさまざまに変化していくと思います。
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.30
(5pt)

理不尽な暴力を出し抜く、冷徹な論理

猟銃を持って家を占拠した凶悪犯から、妻を
救い出す夫の物語、と表向きは要約できる
本作。
本作にはその凶悪犯の他にも、妻の回想パートにおいて中高生時代の彼女を無惨
に蹂躙し、回復不能なトラウマを刻みつける、兵頭三季という絶対悪が登場します。
「善人」たる夫は、そうした理不尽な暴力から最愛の妻を守る
ため、あくまで理にもとづいた冷徹な計略を仕掛けていきます。
本作は、あらゆる約束事を侮蔑し、踏みつけにする「悪」に対し、逆にその約束事が
持つ強みを最大限に利用することで欺瞞を謀り、「悪」を盤上から排除しようとする、
「善人」の物語なのです(白と黒の二種類の駒があるチェスに見立てられていること
自体が、作者の巧妙なミスリードといえましょう)。
夫は、自ら立てた作戦をやりぬき、戦いに勝利を収めますが、そのこと
によって、彼ら夫婦の未来の幸福が、保証されるわけではありません。
なぜなら、妻だけでなく夫も、勝利の代償に、
重い十字架を背負うことになったのですから。
その十字架と彼らが今後どのように向き合っていくかによって、
結末の美しい情景の意味がさまざまに変化していくと思います。
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.29
(5pt)

なんという計算力

完璧なプロット。寒くなるような事情と、トリックのすばらしさ。吸引力が並じゃない。すごい小説です。
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.28
(5pt)

なんという計算力

完璧なプロット。寒くなるような事情と、トリックのすばらしさ。吸引力が並じゃない。すごい小説です。
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.27
(4pt)

傑作になり損ねた本

 一言で言えば、傑作になり損ねた本。北村薫特有のご都合主義には目をつぶるとして、あっと驚くようなトリック、緊迫した展開、人間の悪意への関心。どれをとっても一級品だと思う。 惜しむらくは悪が書き切れていないこと。登場する二人の悪意ある人物。しかし、その悪意の正体は結局のところ不明のままで終わってしまう。あえて人物の内面に踏み込まないことで抽象的・純粋な悪を描こうとしたのかも知れないが、失敗している。 トリック重視なのか、悪を描くこと重視なのか。北村薫は(彼の特質からして当然のことながら)トリックを選んだ。それが残念である。
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.26
(4pt)

傑作になり損ねた本

 一言で言えば、傑作になり損ねた本。北村薫特有のご都合主義には目をつぶるとして、あっと驚くようなトリック、緊迫した展開、人間の悪意への関心。どれをとっても一級品だと思う。 惜しむらくは悪が書き切れていないこと。登場する二人の悪意ある人物。しかし、その悪意の正体は結局のところ不明のままで終わってしまう。あえて人物の内面に踏み込まないことで抽象的・純粋な悪を描こうとしたのかも知れないが、失敗している。 トリック重視なのか、悪を描くこと重視なのか。北村薫は(彼の特質からして当然のことながら)トリックを選んだ。それが残念である。
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.25
(4pt)

それでも人間に対する信頼を捨てない

 TVディレクターの末永の家に男が立てこもる。人質になった妻の友貴子を救うために彼は一計を案じ、警察にも内密に男と取引を始める。果たして彼は妻を無事救出できるのか…。 人気の「円紫さんと私」シリーズでは、人々が日々抱える、犯罪とも呼べないほど些細な秘めごとを掬い上げてきた北村薫。しかし本作では胸に鋭く差し込むほど痛ましい、れっきとした犯罪を描いています。前書きには「この物語は、心を休めたいという方には、不向きなもの」とあり、普段の北村ワールドを期待して手にした読者は頁を繰るのも苦しく、心に大きなヤケドを負うことになるかもしれません。 副主人公が抱える心の闇の深さを目の当たりにして、読者は口に砂をすり込まれるかのような思いを味わうはずです。その闇には理屈らしい理屈が見当たりません。 この相手を諭すことはかなわず、末永に残された選択は、まさにチェスのごとく相手を徹底的に打ち伏す以外にありません。相手を完膚なきまでに叩きのめすことこそが唯一の目的であるゲーム。そこには容赦のかけらもありません。 これほどの苛烈さを見せる本作は北村薫のこれまでの物語世界とは全く異なるものなのではないか。心をヒリつかせながら読み進める私は、物語が緒についたばかりのところで友紀子が口にする次の言葉を常に思い出していました。 「心があるっていうのは、自分のだけじゃなくて、外の人の気持ちも、想像するためだと思うんです。その筈じゃないか。相手が何されたら嫌かな、とか、そういうことが分かるためじゃないか。それが分かれば、そんなことは出来なくなる。」 想像を絶するほど無残な出来事が引きも切らず人々を襲う時代。そんな時代にあってこの物語は、人類へのかすかな願いを綴っています。 これこそ北村薫が紡いできた物語です。 人間への信頼を捨てない、北村薫らしい物語として、私は本書を読みました。
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.24
(4pt)

それでも人間に対する信頼を捨てない

 TVディレクターの末永の家に男が立てこもる。人質になった妻の友貴子を救うために彼は一計を案じ、警察にも内密に男と取引を始める。果たして彼は妻を無事救出できるのか…。 人気の「円紫さんと私」シリーズでは、人々が日々抱える、犯罪とも呼べないほど些細な秘めごとを掬い上げてきた北村薫。しかし本作では胸に鋭く差し込むほど痛ましい、れっきとした犯罪を描いています。前書きには「この物語は、心を休めたいという方には、不向きなもの」とあり、普段の北村ワールドを期待して手にした読者は頁を繰るのも苦しく、心に大きなヤケドを負うことになるかもしれません。 副主人公が抱える心の闇の深さを目の当たりにして、読者は口に砂をすり込まれるかのような思いを味わうはずです。その闇には理屈らしい理屈が見当たりません。 この相手を諭すことはかなわず、末永に残された選択は、まさにチェスのごとく相手を徹底的に打ち伏す以外にありません。相手を完膚なきまでに叩きのめすことこそが唯一の目的であるゲーム。そこには容赦のかけらもありません。 これほどの苛烈さを見せる本作は北村薫のこれまでの物語世界とは全く異なるものなのではないか。心をヒリつかせながら読み進める私は、物語が緒についたばかりのところで友紀子が口にする次の言葉を常に思い出していました。 「心があるっていうのは、自分のだけじゃなくて、外の人の気持ちも、想像するためだと思うんです。その筈じゃないか。相手が何されたら嫌かな、とか、そういうことが分かるためじゃないか。それが分かれば、そんなことは出来なくなる。」 想像を絶するほど無残な出来事が引きも切らず人々を襲う時代。そんな時代にあってこの物語は、人類へのかすかな願いを綴っています。 これこそ北村薫が紡いできた物語です。 人間への信頼を捨てない、北村薫らしい物語として、私は本書を読みました。
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.23
(4pt)

様々な意味で"痛み"を感じる作品

ありがちな言葉ですが、トリックというよりもこんな現状があるということを分かっていてもらいたくなりました。人を(表面的にも、心理的にも)痛めつけることに対して辛さを感じてないような人たちを書くのががこの作者は上手ですが、その面を突出させた作品だと思います。読んで傷付いたという感想を作者に送った人もいたそうです。北村さんを初めて読む際にこの本は適していませんが、避けずに通っておくべき物語。そのときあなたはどんな感想を持つでしょうか…
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.22
(4pt)

様々な意味で"痛み"を感じる作品

ありがちな言葉ですが、トリックというよりもこんな現状があるということを分かっていてもらいたくなりました。人を(表面的にも、心理的にも)痛めつけることに対して辛さを感じてないような人たちを書くのががこの作者は上手ですが、その面を突出させた作品だと思います。読んで傷付いたという感想を作者に送った人もいたそうです。北村さんを初めて読む際にこの本は適していませんが、避けずに通っておくべき物語。そのときあなたはどんな感想を持つでしょうか…
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.21
(5pt)

チェスであり、将棋ではない

物語は妻を助ける為に動く純一の情景と、妻・友貴子の回想が交互に繰り返して進む。妻を助けるためには、警察を頼ることもできない。警察・犯人の先手を取り、裏をかき・・・。私はチェスをやったことはない。将棋ならば、お遊び程度でやったことがある。先を読み、相手の裏をかく・・・そっくりなもの。だが、これはチェスでなければならい、将棋では駄目だ。そうでなければ、おかしくなってしまう。トリックの鮮やかさ、ストーリーの収束性、見事だと思う。後味は決して良くないが。
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.20
(5pt)

チェスであり、将棋ではない

物語は妻を助ける為に動く純一の情景と、妻・友貴子の回想が交互に繰り返して進む。妻を助けるためには、警察を頼ることもできない。警察・犯人の先手を取り、裏をかき・・・。私はチェスをやったことはない。将棋ならば、お遊び程度でやったことがある。先を読み、相手の裏をかく・・・そっくりなもの。だが、これはチェスでなければならい、将棋では駄目だ。そうでなければ、おかしくなってしまう。トリックの鮮やかさ、ストーリーの収束性、見事だと思う。後味は決して良くないが。
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636
No.19
(4pt)

チェスをわかっていればさらに面白い、かも

純一が帰宅しようとすると、我が家に殺人犯が立てこもっていた。純一は妻を助けるため、殺人犯との取引に応じることにした。心優しい人物を探偵役にした短編が得意な著者の作品の中でも、異色を放つ「本格物」の長編。徹底的に叙述トリック作品である。読後も、物哀しく、殺伐とする殺人事件ものである。メインは純一とその妻・友貴子の独白による章が交互に並ぶ構成。ときおり、二人が過去を振り返ったり、その他のエピソード(というかプロローグか)が挟まれる。関係あるのか、ないのか、それさえもわからぬままに、読み続け、最後に収束していく展開は感動的だ。しかし、相変わらず、この著者の作品は、読み手に作品のバックグラウンドとなる見識を要求する。チェスを知らない私は、各章の見出しの意味など無視して読むしかなかった。チェスのルール、駒の意味をわかっていれば、更に面白く読めただろうと思う。
盤上の敵 Amazon書評・レビュー: 盤上の敵より
4062098768
No.18
(4pt)

チェスをわかっていればさらに面白い、かも

純一が帰宅しようとすると、我が家に殺人犯が立てこもっていた。純一は妻を助けるため、殺人犯との取引に応じることにした。心優しい人物を探偵役にした短編が得意な著者の作品の中でも、異色を放つ「本格物」の長編。徹底的に叙述トリック作品である。読後も、物哀しく、殺伐とする殺人事件ものである。メインは純一とその妻・友貴子の独白による章が交互に並ぶ構成。ときおり、二人が過去を振り返ったり、その他のエピソード(というかプロローグか)が挟まれる。関係あるのか、ないのか、それさえもわからぬままに、読み続け、最後に収束していく展開は感動的だ。しかし、相変わらず、この著者の作品は、読み手に作品のバックグラウンドとなる見識を要求する。チェスを知らない私は、各章の見出しの意味など無視して読むしかなかった。チェスのルール、駒の意味をわかっていれば、更に面白く読めただろうと思う。
盤上の敵 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 盤上の敵 (講談社文庫)より
4062735636