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(短編集)
転・送・密・室
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転・送・密・室の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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保科の元妻遅塚聡子や神麻嗣子の同僚の神余響子が主役となっていろいろ独白したり活躍して面白い。聡子さん、なかなか図太い人だねえ。美少女のくせして作務衣で「オレ」と自称する響子も変な奴。みんな個性が強くて、保科が霞んでしまうな。保科の新しい担当の阿呆梨稀が出てきたあたりから、何だか話がよく分からん。世界がすり替わった?また同じことを繰り返している?いや、保科の担当は違っているのだが。 | ||||
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チョーモンインシリーズの短編としては2作目の作品。 前作の短編がテーマが統一されていたが、今回はテーマはバラバラ。 SF設定を活かしたミステリー一直線の作品が4編、余興的な作品が2編という構成。 いずれも西澤氏らしいプロットで楽しめるが、このシリーズとしては標準的な出来だろうか。ネタが今までの作品からするとちょっとインパクトが薄い感じだ。 それでもこのシリーズのファンなら楽しめる。 | ||||
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◆「現場有在証明」 自分の分身をつくり出す〈リモート・ダブル〉という超能力を持つ スプリッターが「車前」という苗字を持つ女性を立て続けに二人 殺害した。 容疑者は、すぐに逮捕され、当初は犯行を否認 していたが、一転、二回目の犯行だけは認めた。 しかし、どちらの犯行の際にも、リモート・ダブルが“観測”されていたにも かかわらず、アリバイ工作にその能力を用いなかった理由がわからない……。 ホワイダニットの議論を重ねていくうちに、ある気づきが生まれ、それを基 に論理のアクロバットがなされることで、事件の構図が反転される本作。 妄執に囚われた犯人の凄絶な企みすらしたたかに利用する、 ある人物の狡猾さに、救いがたい人間の業が表れています。 ◆「転・送・密・室」 未来に向けての時間跳躍能力〈タイムイレイザー〉が扱われる作品。 (同じくタイムイレイザーが扱われる、『夢幻巡礼』への言及もあり) 周到な《操り》とトンデモな動機の、絶妙なハーモニー。 ◆「幻視路」 保科の元妻・遅塚聡子は、過去に親しくしていた女性に首を 絞められるという夢を見るが、その女性が誰か思い出せない。 その後、学生時代に付き合っていた御土田に再会した聡子は、 夢に出てきた女性は、御土田と結婚した真澄だと思い至る。 そして聡子は、御土田から「自宅の留守番を してほしい」という、奇妙な頼みごとをされ……。 「念力密室F」同様、聡子が予知夢を見るエピソード。 ミステリ要素はなく、シリーズ全体の伏線となるお話。 ◆「神余響子的憂鬱」 神余響子は、スキマー(警察内部にいる非公式の協力者)で重度のマザコン の伊香正治に、擬似超能力を使えるカンチョウキ(簡易超能力実践キット)を 貸してくれ、と頼まれる。 用途を聞くと、鍵を数十センチ持ち上げるぐらいの 少量のパワーを複数回使わせてほしい、とのこと。 響子は不審に思いつつも、法外な報酬に釣られ、通算四回、 伊香にカンチョウキを貸したのだが、のちに伊香が殺害され……。 自らを「オレ」と称すガラッパチ娘ではありながら、病身の母親に は献身的に尽くすという、殊勝な一面もある神余響子が初登場。 事件のほうは、作者終生のテーマである「母子癒着」にもとづくもの。 ◆「〈擬態〉密室」 能解の部下・百百太郎は、副総監の親戚の娘と見合い をし、その後、見合い相手のマンションに行くことになる。 外の廊下でしばらく待ったされていたところ、中から悲鳴が。 慌てて中に入ると、見合い相手が殺害されていた。しかし、 密室状況の現場のどこにも、犯人の姿は見当たらず……。 本作の謎は大きく二つ。 ひとつは、Dツール(変装能力)を持つ者は誰か、というフーダニット、 もうひとつは、なぜ密室を〈擬態〉しなければならなかったか、という ホワイダニットです。 そして本作で、得体の知れない編集者・阿呆梨希が初登場。 ◆「神麻嗣子的日常」 保科に、家事の手ほどきをする神麻さん。 彼女は、ある悲壮な決意をしていた……。 作品世界の時空に、歪みが存在することを 窺わせるエピソード。やはり、阿呆の正体は――。 | ||||
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◆「現場有在証明」 自分の分身をつくり出す〈リモート・ダブル〉という超能力を持つ スプリッターが「車前」という苗字を持つ女性を立て続けに二人 殺害した。 容疑者は、すぐに逮捕され、当初は犯行を否認 していたが、一転、二回目の犯行だけは認めた。 しかし、どちらの犯行の際にも、リモート・ダブルが“観測”されていたにも かかわらず、アリバイ工作にその能力を用いなかった理由がわからない……。 ホワイダニットの議論を重ねていくうちに、ある気づきが生まれ、それを基 に論理のアクロバットがなされることで、事件の構図が反転される本作。 妄執に囚われた犯人の凄絶な企みすらしたたかに利用する、 ある人物の狡猾さに、救いがたい人間の業が表れています。 ◆「転・送・密・室」 未来に向けての時間跳躍能力〈タイムイレイザー〉が扱われる作品。 (同じくタイムイレイザーが扱われる、『夢幻巡礼』への言及もあり) 周到な《操り》とトンデモな動機の、絶妙なハーモニー。 ◆「幻視路」 保科の元妻・遅塚聡子は、過去に親しくしていた女性に首を 絞められるという夢を見るが、その女性が誰か思い出せない。 その後、学生時代に付き合っていた御土田に再会した聡子は、 夢に出てきた女性は、御土田と結婚した真澄だと思い至る。 そして聡子は、御土田から「自宅の留守番を してほしい」という、奇妙な頼みごとをされ……。 「念力密室F」同様、聡子が予知夢を見るエピソード。 ミステリ要素はなく、シリーズ全体の伏線となるお話。 ◆「神余響子的憂鬱」 神余響子は、スキマー(警察内部にいる非公式の協力者)で重度のマザコン の伊香正治に、擬似超能力を使えるカンチョウキ(簡易超能力実践キット)を 貸してくれ、と頼まれる。 用途を聞くと、鍵を数十センチ持ち上げるぐらいの 少量のパワーを複数回使わせてほしい、とのこと。 響子は不審に思いつつも、法外な報酬に釣られ、通算四回、 伊香にカンチョウキを貸したのだが、のちに伊香が殺害され……。 自らを「オレ」と称すガラッパチ娘ではありながら、病身の母親に は献身的に尽くすという、殊勝な一面もある神余響子が初登場。 事件のほうは、作者終生のテーマである「母子癒着」にもとづくもの。 ◆「〈擬態〉密室」 能解の部下・百百太郎は、副総監の親戚の娘と見合い をし、その後、見合い相手のマンションに行くことになる。 外の廊下でしばらく待ったされていたところ、中から悲鳴が。 慌てて中に入ると、見合い相手が殺害されていた。しかし、 密室状況の現場のどこにも、犯人の姿は見当たらず……。 本作の謎は大きく二つ。 ひとつは、Dツール(変装能力)を持つ者は誰か、というフーダニット、 もうひとつは、なぜ密室を〈擬態〉しなければならなかったか、という ホワイダニットです。 そして本作で、得体の知れない編集者・阿呆梨希が初登場。 ◆「神麻嗣子的日常」 保科に、家事の手ほどきをする神麻さん。 彼女は、ある悲壮な決意をしていた……。 作品世界の時空に、歪みが存在することを 窺わせるエピソード。やはり、阿呆の正体は――。 | ||||
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◆「現場有在証明 他二編」 ◆「神余響子的憂鬱」 神余響子は、スキマー(警察内部にいる非公式の協力者)で重度のマザコン の伊香正治に、擬似超能力を使えるカンチョウキ(簡易超能力実践キット)を 貸してくれ、と頼まれる。 用途を聞くと、鍵を数十センチ持ち上げるぐらいの 少量のパワーを複数回使わせてほしい、とのこと。 響子は不審に思いつつも、法外な報酬に釣られ、通算四回、 伊香にカンチョウキを貸したのだが、のちに伊香が殺害され……。 自らを「オレ」と称すガラッパチ娘ではありながら、病身の母親に は献身的に尽くすという、殊勝な一面もある神余響子が初登場。 事件のほうは、作者終生のテーマである「母子癒着」にもとづくもの。 ◆「〈擬態〉密室」 能解の部下・百百太郎は、副総監の親戚の娘と見合い をし、その後、見合い相手のマンションに行くことになる。 外の廊下でしばらく待ったされていたところ、中から悲鳴が。 慌てて中に入ると、見合い相手が殺害されていた。しかし、 密室状況の現場のどこにも、犯人の姿は見当たらず……。 本作の謎は大きく二つ。 ひとつは、Dツール(変装能力)を持つ者は誰か、というフーダニット、 もうひとつは、なぜ密室を〈擬態〉しなければならなかったか、という ホワイダニットです。 そして本作で、得体の知れない編集者・阿呆梨希が初登場。 ◆「神麻嗣子的日常」 保科に、家事の手ほどきをする神麻さん。 彼女は、ある悲壮な決意をしていた……。 作品世界の時空に、歪みが存在することを 窺わせるエピソード。やはり、阿呆の正体は――。 | ||||
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2000年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 神麻嗣子シリーズの第5弾。短篇5本+αが収められている。神余響子が物語に関わってくるようになるきっかけなども書かれており、シリーズの読者としては嬉しい限り。響子と嗣子のかけあいも面白い。 ミステリとしても上々。手を変え品を変え超能力が使われており、謎解きにも感心させられる。 シリーズ全体にまぶされたトリックも、謎を深めている。最後が楽しみだ。 | ||||
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「神麻嗣子」シリーズの短編集第2段。チョーモン委員会(読まないと分かりません)の美少女嗣子、美人警部の能解さん、売れない作家の保科が"超能力"の存在を前提に事件に挑む。勿論、事件はロジカルに解かれるのだ。本作は超傑作「念力密室!」に引き続き好調を保っている。そして、本作では保科の元妻聡子の活躍が目立つ。また、嗣子と瓜二つの同僚響子が登場するという趣向がある。収録作は6つ。 各々「分身作成能力」、「タイムトラベラー物」、「大蛇の聡子の活躍」、「響子が初登場するサイコキネス物」、「変身能力を用いた事件における能解さんの部下モモちゃんの奮闘」、「嗣子から見た本シリーズの風景」と工夫が凝らしてある。響子の巻では、事件そのものより嗣子に纏わるボヤキが面白い。また、前述した通り、聡子が従来に比べ事件に絡んでくるケースが多い。作者の意図だろうか。そして、最後の嗣子の独白を読んで、やがて能解さんと保科が結婚し、嗣子を産むという私の予想はほぼ確信に変った。 超能力の存在を前提にしながら謎をロジカルに解くという本格の味が楽しめる傑作短編集。 | ||||
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どんどんとフィナーレに向けて伏線がはられています。ミステリーファンの中には、西澤先生のような筆の早い人を嫌う人もいますが、本好き人間ですと、やっぱり筆の早い作家はうれしいと思います。とくに、西澤先生の書く軽くて明るい作風が好きです(ただ、このシリーズもところどころ暗い蔭がさしていますが)。 | ||||
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設定はファンタジーですが、解決は至って論理的。なんで、考えつかなかったんだろうというような真相です。 特に表題作は、これ以外に真相があり得ないという見事なもの。 ファンタジーな設定の本格推理の世界へようこそ。 | ||||
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