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(短編集)
中途半端な密室
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中途半端な密室の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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"『その家はですね、なんと玄関も窓もすべて中から鍵が掛かっていたんです』『ほう。それじゃあ密室ってことかい』(中略)『いいえ、部長、被害者のボロ家には屋根がありませんでした』"2012年発刊の本書は表題作含む楽しさとユーモア溢れるミステリ短編集。 個人的には主宰したミステリをテーマにした読書会で参加者にすすめられて手にとりました。 さて、そんな本書は『謎解きはディナーのあとで』"脱力系ユーモア本格ミステリ"で知られる著者によるデビュー作を含む初期傑作五篇が収録された短編集で。全て"探偵役が現場に足を運ばず、話を聞いただけで謎を解く"『安楽椅子探偵』スタイルの作品となっているのですが。 まあ、ミステリなので?詳細は読者の楽しみとして省くとして、著者が岡山大学卒業だからか、"敏ちゃん・ミキオコンビ"など【岡山が関係してくる作品が多く】ルーツ的な愛情が感じられてニヤリとしてしまった。 また、ミステリらしく確かに殺人事件は起きるわけですが。殺伐さはなくて。むしろお茶をしながらの【ゆるい雑談話的に解決していく】のもエンタメ作品として好感を覚えました。 著者ファンはもちろん、気軽に読めるミステリ短編集としてオススメ。 | ||||
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著者のデビュー頃の作品が収められた短編集。 全5編の短編は、安楽椅子探偵もので、頭の体操的ではあるものの、不可能犯罪を解き明かす快感は得られる。デビュー作「中途半端な密室」を読むと、ヒットした『謎解きはディナーのあとで』の軽めのタッチは、著者の真骨頂であることが分かるだろう。 本作品集では、十川一人、そして、敏ちゃんとミキオの大学生コンビが探偵役だ。「十年の密室・十分の消失」がマイベスト。この手のミステリ作品は、真相が知りたくてページを捲るスピードが上がる。ただし、忘れるのもスピードアップするような・・・ | ||||
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推理小説は読者も一緒になって推理したり、伏線が気持ちよく回収されることを楽しむものだと思う。 この作品は伏線を文字で読み取れるところの外側から回収しようとかかる。 つまり、伏線を回収しても全く納得いかない。 | ||||
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著者のプロデビュー前の作品を中心にまとめられた、下記の5つの作品からなる短編集です。最後の「有馬記念の冒険」を除けば、『本格推理』と『新・本格推理』に掲載されていた作品になります。最初の「中途半端な密室」以外は、大学1年生でワトソン役の七尾幹夫と、同級生で古本屋でアルバイトしている探偵役の山根敏が活躍します。 1. 中途半端な密室 2. 南の島の殺人 3. 竹と死体と 4. 十年の密室・十分の消失 5. 有馬記念の冒険 一人の作家がどんな風にして生まれてくるかということ自体、文学的興味の対象であり得ます。『謎解きはディナーのあとで』で以降、著者の作品をときどき読むようになりました。比較的他愛のないトリックを短編として読むに堪えるように構成していく手腕には感心させられることもある一方、いかにも十代の読者を対象にしたような「おもしろキャラ」たちには、辟易させられることが少なくありません。本短編集では、妙な「おもしろキャラ」がまだ登場せず、トリックと演出が粗削りなまま示されている分、大して意味のない「おもしろキャラ」に煩わしさを感じずに読むことができます。 本作品集では、2作目の「南の島の殺人」を除けば、いずれの作品も一見無関係に見える2つの事件を結びつけることが、構成の骨格になっているようです。最近の著者の作品にみられるような、極端にユーモアに傾いた演出がない分、構成の骨格に対する見通しがきき、著者がどんな風にミステリに取り組み始めたのかをうかがい知ることができます。そういう意味では、ちょっと「勉強になる」作品集ともいうことができるかもしれません。 ただし、トリックに関しては、「いやいやそれはいくらなんでも無理過ぎるだろ」と思えるようなものもあります。もっとも、それはそれで、まんざら楽しめないものでもありません。 | ||||
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光文社の公募アンソロジーの本格推理シリーズに掲載された素人時代の東川氏の短編とデビュー直後のプロになってからの短編を収録。 光文社が東川氏を発掘したのに、最大のヒット作は他社で出された光文社が、東川氏が売れてから、じゃあ昔の無名時代に発表した作品が数本あったじゃないか、今出せば売れるじゃないかという商魂見え見えの作品であるが、鮎川氏と二階堂氏が編纂した伝説の本格推理シリーズ掲載の昔の原稿が一堂に読めるのは便利である。 素人のミステリマニアらしいある意味、トリック一発勝負の稚拙な作品っぽいものばかりだが、デビュー後に書かれたものはやはり展開がこなれている。 | ||||
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東川篤哉先生の初期短編集であります。 収録作はおおむね推理クイズのような内容で、それほど凝ったものではありません。公募アンソロジーにこのレベルで採用してもらえるんだ〜、とちょっと感心。 そんな中で唯一プロデビュー後の巻末作は変則的なアリバイ崩しで、さすがにクオリティは段違い。プロット段階から編集者に揉まれたのでは(笑)。 アイデアという点では「南の島の殺人」のひっかけが秀逸。あっと声を上げました。 全体に読みやすくて簡潔で、通勤電車などの読書にぴったりです。 | ||||
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東川 篤哉 ファンなので、なんでも許せちゃうのですが、 はっきり言って、ツマラナイ作品も有ります。 ただ、初々しさとか、意気込みとかを感じる事ができるので、それで十分です。 | ||||
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とても読みやすく、あっという間に読めます。 そのうえ中身もしっかりしています。 ドラマにもなった「謎解きは~」よりは読み応えがあって好きです。 トリックはしっかりした本格できちんと伏線を拾っていました。 もちろんユーモアミステリだから現実にそれはないだろ、ってのはたくさんありましたが、 でもそれだからこそしっかり楽しめます。 なかなか面白い作品。 | ||||
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短編集として、1話ずつ趣向をこらしていて意外な盲点をついた仕掛けが小物ながら面白かった。 | ||||
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「中途半端な密室」「南の国の殺人」「竹と死体と」「十年の密室・十分の消失」「有馬記念の冒険」の5本を収める短編集。 『本格推理』などに発表された初期短編集である。 「有馬記念の冒険」以外はプロデビュー前のもの。 密室もの、不可能犯罪もので、さらにユーモアの色が濃い。初期からこの作風だったのかと感心させられる。 出来そのものは可もなく不可もなくといった感じ。 | ||||
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ユーモアミステリーの第一人者である、東川さんのデビュー作を含めた、初期の短編集になります。 そんな東川さんの原点を知るという意味での価値はあるかもしれませんが、それ程の面白味は感じる事ができませんでした。 登場人物が同じものがありますので、正確には短編集ではなくて、連作集と表現すべきかもしれませんが、 やっぱり、この方は長編の方が良いですね。 | ||||
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何とも東川さんらしい、ちょっととぼけた推理小説です。 デビュー当時の短編を集めた作品とのことですが、 最初から今のスタイルが確立されていたのがよくわかります。 全体的にふざけていて、特に「南の島の殺人」はなめてんのか、 と突っ込みたくなるくらいです。 面白いからいいんですけどね。 | ||||
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軽いタッチの推理小説です。短編なのでまとまった時間が取れない人にもお勧めです。 | ||||
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今作は、安楽椅子探偵モノを集めた短編集。 東川ファンは読んで損はありません。面白かったですよ。ファンの方は是非一読を。 しかし、烏賊川市シリーズや鯉ヶ窪学園シリーズの笑いに違和感があった方は回避するべきでしょう。(トリックも少々難あり) 作中で自信たっぷりに語られる謎解きに「はぁ?まじかっ!」となってしまっても、大目にみてくださいね。東川篤哉ファンより。 | ||||
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これだよ、これが東川篤哉の持ち味だよ…! …と思わず唸りたくなる感じの、読んでいてとても楽しめた一冊でした。 ゆるい空気がいい。 ふざけてるように見えて、実は以外と筋がとおっているというか、『ちゃっかり本格してる』とこもまたいいですね。 こういうの読んだら、やっぱり東川さんいいな、と素直に思う一作です。 こういうのをまた書いて欲しいです。 | ||||
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初期の短編集ということで、どうなのかなとおそるおそる読み始めましたが、どれもじつに見事な切れ味で、人物配置も推理もぴたりと決まっていました。 すべて安楽椅子探偵もので、表題作以外は、橘古書店でバイトをする学生、山根敏が友人から持ち込まれる謎を解明するもの。ワトソン役、七尾幹夫のずれっぷりもユーモラスで楽しく、いっきに読みおえました。 五篇はそれぞれ、テニスコートという密室もの、叙述のトリックに翻弄されるもの、古書店の新聞の中の謎が解ける歴史もの? 建物消失もの、そして『密室の鍵貸します』を予告するような時間トリックものです。 この著者特有の、見事に割り切れてなにものをもあとに残さない、スッキリ感が味わえます。これは、東川ミステリの醍醐味のひとつだと思います。 またトリックも含めてひじょうにヴィジュアル要素が強く、その点もいつもながら読みやすい。 五篇の中でもっとも東川らしいと思えたのはやはり表題作でしょうか。前ふり、場所、犯行時間、すべての伏線がひとつに寄り集まって導きだされた結論はたったひとつ。数学の証明のように美しいです。 古い新聞記事から解ける謎も読後に余韻を残します。 東川ミステリの最良の部分がすでに出そろった一冊として、お勧めします。 | ||||
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デビュー前の作品を中心にした初期傑作集で,五編の短編ミステリが収められています. 全編が『安楽椅子探偵』の形式で,密室にアリバイ崩し,物理トリックなど題材も豊富で, コミカルなやり取りをはじめとし,それらの中に巧妙に織り込まれた伏線と回収の数々には, 90年代発表の古い作品もある中,既に現在のスタイルが確立されているような印象を受けます. また,必要な情報は作中にて広く開示されるいわゆる『フェア』なミステリとなっており, 短編ながら推理を促される間合いは楽しく,キレイに締められる結末も気持ちがよく好印象. 競馬がカギとなる編では,レースの流れに準えた話運びと演出におもしろさと巧さを感じます. 帯での自虐コメントは気になりますが,今と変わらないしっかり,そして楽しいミステリで, 他にも光原百合さんによる巻末解説が,編ごとにポイントを突いていてなかなかよかったです. | ||||
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