べっぴんぢごく

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

べっぴんぢごくの評価:

4.35/5点 レビュー 20件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.35pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 21〜30 2/2ページ
No.10
(4pt)

因果という妖しさ

この独特の世界が、何とも言えず好きです。
田舎のおばあさんが、静かな夜に話してくれそうな昔話。
「べっぴんぢごく」このタイトルも、どこか惹かれる。
乞食であったシヲが、棚ぼた形式のように村一番の分限者の養女となり
絶対に好きなにはならないと分かっている相手と結婚する。
そして、別嬪と醜女が交互に生まれる。
一人の女の一生を、100年という時間軸で描く。
主人公のシヲの生涯に、並々と受け継がれて行く血の定め。
シヲ→ふみ枝→小夜子→冬子→未央子→亜矢
6人の女の生涯が、シヲを軸にして語られる。
明治から平成へと、時代が動いて行く。
別嬪に生まれたから幸せでも、醜女に生まれたから不幸だという
話では無く、ただ淡々とそれぞれの人生を語る。
シヲの血筋が、どうしてこう因果を含んだものなのか。
その理由は最後の方で腑に落ちるようになってはいるが
理由などわからなくても、冒頭からその因果の妖しさに満ちていて
惹き付けられずにはいられない。
乞食柱・乞食隠れという土着性の強い言葉も興味をそそられる。
話自体は、意外性を求めるでもなく、突飛な話では無いかもしれない。
それでも、因果を持った一人の女の生涯を
興味深く、それこそ”そそられる”という言葉通りに
読み進めることが出来た。
ある意味、官能的な印象が強く残る。
上手く表現できないのがもどかしいが
淫蕩の艶…そういうもが澱のように沁みる。
正直に言えば、単純に「好き」な世界観なのだと思う。
他の作品も読んでみたい。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032
No.9
(4pt)

因果という妖しさ

この独特の世界が、何とも言えず好きです。
田舎のおばあさんが、静かな夜に話してくれそうな昔話。
「べっぴんぢごく」このタイトルも、どこか惹かれる。
乞食であったシヲが、棚ぼた形式のように村一番の分限者の養女となり
絶対に好きなにはならないと分かっている相手と結婚する。
そして、別嬪と醜女が交互に生まれる。
一人の女の一生を、100年という時間軸で描く。
主人公のシヲの生涯に、並々と受け継がれて行く血の定め。
シヲ→ふみ枝→小夜子→冬子→未央子→亜矢
6人の女の生涯が、シヲを軸にして語られる。
明治から平成へと、時代が動いて行く。
別嬪に生まれたから幸せでも、醜女に生まれたから不幸だという
話では無く、ただ淡々とそれぞれの人生を語る。
シヲの血筋が、どうしてこう因果を含んだものなのか。
その理由は最後の方で腑に落ちるようになってはいるが
理由などわからなくても、冒頭からその因果の妖しさに満ちていて
惹き付けられずにはいられない。
乞食柱・乞食隠れという土着性の強い言葉も興味をそそられる。
話自体は、意外性を求めるでもなく、突飛な話では無いかもしれない。
それでも、因果を持った一人の女の生涯を
興味深く、それこそ”そそられる”という言葉通りに
読み進めることが出来た。
ある意味、官能的な印象が強く残る。
上手く表現できないのがもどかしいが
淫蕩の艶…そういうもが澱のように沁みる。
正直に言えば、単純に「好き」な世界観なのだと思う。
他の作品も読んでみたい。
べっぴんぢごく (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごく (新潮文庫)より
4101064245
No.8
(5pt)

不幸な女の物語?

読了後に感じた事は、一連の主人公達は不幸なのか?そうではないのか?という事でした。これは読む人によって感じ方が違うと思いますが、自分なりの解釈が出来るという点が面白いと感じました。志麻子さんのお得意の岡山シリーズですが、お話の中で百年ほどの時が過ぎ、文化の変化を感じます。また、怪談仕立てではありませんが、心霊現象等のホラー要素もあり色々な事を考えながら読み進めていきました。志麻子さんの作品の中でも非常に気に入った一冊になりました。ぼっけえきょうてえを楽しめた方なら、こちらも楽しめると思います。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032
No.7
(5pt)

不幸な女の物語?

読了後に感じた事は、一連の主人公達は不幸なのか?そうではないのか?という事でした。これは読む人によって感じ方が違うと思いますが、自分なりの解釈が出来るという点が面白いと感じました。志麻子さんのお得意の岡山シリーズですが、お話の中で百年ほどの時が過ぎ、文化の変化を感じます。また、怪談仕立てではありませんが、心霊現象等のホラー要素もあり色々な事を考えながら読み進めていきました。志麻子さんの作品の中でも非常に気に入った一冊になりました。ぼっけえきょうてえを楽しめた方なら、こちらも楽しめると思います。
べっぴんぢごく (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごく (新潮文庫)より
4101064245
No.6
(5pt)

(通知する)の三人称単数

ぢごく。地獄。フェンダーをもしたギター。ファウンダーを手にしたときの驚きの軽さ、そして空弾きしてみたときの悪くなさ、デザインも簡素であるが故に可愛らしくさえ思えてしまう。音はペナペナとしているが雑味はない。ブランド信奉な方からすれば、バッタもんの子供の玩具に過ぎないのかもしれないが。さて当作の題名にもあるこの地獄。物の本によると8つの階層からなり、さらには128もの小部屋に放り込まれて数多の責め苦を味わうのだとか、その様は誓教寺の地獄絵図にも残されております。この作中には虎のフンドシしめた鬼も釜茹での刑もありません。しかし「地獄に落ちる行い」である殺生、姦淫、無信心、その悉くが踏破され、死後の着地は地獄であること確実です。また仏教でいう苦界である現世に思念が留意し続けることも、この作品に「ぢごく」と冠された理由の一つかもしれません。岩井志麻子の痛覚ある了察。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032
No.5
(5pt)

(通知する)の三人称単数

ぢごく。地獄。フェンダーをもしたギター。ファウンダーを手にしたときの驚きの軽さ、そして空弾きしてみたときの悪くなさ、デザインも簡素であるが故に可愛らしくさえ思えてしまう。音はペナペナとしているが雑味はない。ブランド信奉な方からすれば、バッタもんの子供の玩具に過ぎないのかもしれないが。さて当作の題名にもあるこの地獄。物の本によると8つの階層からなり、さらには128もの小部屋に放り込まれて数多の責め苦を味わうのだとか、その様は誓教寺の地獄絵図にも残されております。この作中には虎のフンドシしめた鬼も釜茹での刑もありません。しかし「地獄に落ちる行い」である殺生、姦淫、無信心、その悉くが踏破され、死後の着地は地獄であること確実です。また仏教でいう苦界である現世に思念が留意し続けることも、この作品に「ぢごく」と冠された理由の一つかもしれません。岩井志麻子の痛覚ある了察。
べっぴんぢごく (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごく (新潮文庫)より
4101064245
No.4
(4pt)

性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語

作者の地元、岡山の北部の寒村の乞食の娘シヲの年代記(明治中期〜平成初期)と言う形で、女性の美醜、官能地獄を追求した壮大な因果物語。

シヲの家系の女性は霊能力があり、死霊が見える。舞台の寒村の家には「乞食隠れ」と言う板があり、ここが常人と乞食の境である。シヲは初めから異界の人物として描かれているのだ。「乞食」に敢えて「ホイト」とルビを振っているのは「ホト=女陰」を想起させるためであろう。シヲの母も色狂いだったのだ。ひょんな事情でシヲは村一番の分限者の養女となる。身なりを整えたシヲは驚く程の別嬪だった。だが、賢いシヲは俗世とは一線を画し、平凡な結婚をする。そして、産まれた娘は醜女だった。以下、相手の男の境遇は変れど、別嬪-->醜女-->別嬪の順に娘が産まれる。"アレ"も含めて、因果を背負って。シヲを除くと別嬪でも醜女でも男には苦労する。男に惚れられるも地獄、男に無視されるのも地獄。そして彼女達には常に死霊が纏わり憑く。連綿と繋がる地獄絵のような性と宿業の饗宴を、作者は時代の雰囲気と共に巧みに描く。死霊、乞食隠れの他、狂花、凶鳥、穢人の墓地と言った題材で黄泉のイメージを膨らませている点も見逃せない。サービスなのか、集大成のつもりなのか、「ぼっけえ」も「きょうてえ」も文章中で盛んに使われる。こうした岡山弁を用いる事によって物語の土着性・因習性が増しているのは言うまでもない。

霊能力を持つ女性の年代記を通して、美醜を超越した女性が持つ性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語。
べっぴんぢごく (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごく (新潮文庫)より
4101064245
No.3
(4pt)

性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語

作者の地元、岡山の北部の寒村の乞食の娘シヲの年代記(明治中期〜平成初期)と言う形で、女性の美醜、官能地獄を追求した壮大な因果物語。
シヲの家系の女性は霊能力があり、死霊が見える。舞台の寒村の家には「乞食隠れ」と言う板があり、ここが常人と乞食の境である。シヲは初めから異界の人物として描かれているのだ。「乞食」に敢えて「ホイト」とルビを振っているのは「ホト=女陰」を想起させるためであろう。シヲの母も色狂いだったのだ。ひょんな事情でシヲは村一番の分限者の養女となる。身なりを整えたシヲは驚く程の別嬪だった。だが、賢いシヲは俗世とは一線を画し、平凡な結婚をする。そして、産まれた娘は醜女だった。以下、相手の男の境遇は変れど、別嬪-->醜女-->別嬪の順に娘が産まれる。"アレ"も含めて、因果を背負って。シヲを除くと別嬪でも醜女でも男には苦労する。男に惚れられるも地獄、男に無視されるのも地獄。そして彼女達には常に死霊が纏わり憑く。連綿と繋がる地獄絵のような性と宿業の饗宴を、作者は時代の雰囲気と共に巧みに描く。死霊、乞食隠れの他、狂花、凶鳥、穢人の墓地と言った題材で黄泉のイメージを膨らませている点も見逃せない。サービスなのか、集大成のつもりなのか、「ぼっけえ」も「きょうてえ」も文章中で盛んに使われる。こうした岡山弁を用いる事によって物語の土着性・因習性が増しているのは言うまでもない。
霊能力を持つ女性の年代記を通して、美醜を超越した女性が持つ性の深遠さを宿業として描いた、もう一つの「ぼっけえきょうてえ」物語。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032
No.2
(3pt)

時間軸は面白かった

明治から始まり、平成にいたるこの作品。一人の人間がその間一貫して生きてきているわけで、意外と明治って近いな、と思いました。

作品としては、始めは面白いんだけど、後半ダレる。登場人物のキャラクターはステレオタイプなところもあるが、それなりにキャラが立っていて、まあ読めます。

発想はとても面白いと思いました。
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032
No.1
(3pt)

ほんとにぢごくなのかなぁ

この話、醜女と別嬪が生まれてくる家を軸に書いてるんですけど、
女の因果って地獄といえるほどのものなのでしょうか??
ただ始めに出てくる女以前の業の深さが関係してくるだけで、醜く生まれてもちゃんと子供まで作ってるんだし、お金もある家だし、地獄っていうのは言い過ぎではないかな。
 それに、読んでるうちに段々誰が誰の子供か分からなくなって混乱してくるんです。普段、小説は一晩で一冊読むんですけどこの本は、かなりキツかったです。内容はおもしろいけど、読むのは大変ですね。
それに「人とは言えないモノ」に欲情する朝鮮人の話は、どこかで読んだことがあります。同じネタを使ってるのでしょうか???
べっぴんぢごく Amazon書評・レビュー: べっぴんぢごくより
4104513032