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サクリファイス
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サクリファイスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全197件 101~120 6/10ページ
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確かに、読み物として面白い。いっきに、読み終えてしまう。さて、読後の印象は、はたしてスポーツものの清涼感はあるのだろうか。なにか、違う様な、なにか重たいものが心にのこるような...。必ずしも、ストーリーも完全ではなく、少し違和感を感じる部分もある。どうして、と素朴に疑問が残る部分もあるが、それでも読み手を楽しませる作品であることには間違えない。おそらく、続編を読み続ければ、読後に感じた違和感も、心の中に吸収されるのだろう。ただ、確かに面白い一冊であることは、間違えない。 | ||||
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まず、一般的でない自転車ロードレースの世界を 押し付けるわけでなく、ポイントを押さえた説明で 淀みなく語る手法が秀逸。 大前提として、ロードレースそのものの理解が読者に 出来ないと、内容が響いてこないから、これが 素晴らしい。 次に、登場人物の設定が、全てにおいて際立っていて、 内容に深みを与えている。 そして、謎解き部分も、伏線から、読者への適度な ミスリード、どんでん返しもちょうどいいバランス。 最後には、現実的にありうるかという突っ込みは あるが、この世界ならではの真相が、涙を誘う。 タイトル名が重く響いてくる。 主人公の設定も、現代っぽくてなかなか視点が 希有なもの。 文庫本280Pに、これだけの内容を詰め込んだ著者 には敬服せざるを得ない。 自己存在感、自己犠牲、衰えと禅譲の葛藤、自分の 限界を知る苦悩、愛する者・モノへの類まれなる思慮。 袴田を放置したところだけは、詰めが甘いと思ったが、 3年前の出来事が、事故か事件かが永遠にわからなくなった 以上、仕方がないところか。 「償い」か「人生をかけた崇高なるモノへの犠牲」か。 概して、読むのに時間がかからず、読後の満足感も あり、自分の知らないロードレースの世界を堪能 させて頂いた、人心の深さを知る、出色のバランス小説である。 | ||||
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これだけの薄さで、 これほどの濃さ。 読み始めるとあっという間に読んでしまいます。 この薄さによくここまで詰め込んだなと思いました。 また、日本ではあまり有名でない自転車レースですが、 この本を読むと、俄然興味を持つようになるかもしれません。 次作の、エデンも大変気になります。 | ||||
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いやはや、これをミステリーと評するのはちょっと抵抗があるものの、確かに「謎解き」部分があるので否定も出来ない。 ただし、それが邪魔にならないで「自転車の仕事」というものをきっちり&面白く描けていることに関してすばらしい作品だと思う。 自己犠牲という言葉の題名どおり、自転車レースの仕事というものは、勝負師でなければならないのと同時に自己犠牲を伴う競技で、日本人にはそのルールや勝利を手にするという意味があまり理解されない&されていない状況をきっちり描ききっているのでそのあたりを「納得できない」というよりも「そういう世界もあるんだぁぁぁ」と思って読んでいただくほうが面白さが増大するし、すばらしい世界に足を踏み入れた感じを受け取ることが出来るだろうと思う。 読書家を自認し、スポーツは苦手な人ほどこの世界に一度入ってほしい。 アスリートという名前でありながら自分のみの賞の獲とくだけには決して働くことのないモノたちの姿を思い浮かべてページを開き、読み終わったら自宅で埃を被った自転車にまたがって本屋まで行って欲しい。そして風とペダルの重さを感じて作品をかみ締めながら新しい本を探しに行く幸せを感じて欲しい。 そういう作品です。 | ||||
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それ程長くないこのページ数で これほど見事にオチをつけ キレイにまとめた小説はなかなかないでしょう その中でも日本人に馴染みのない ロードレースというスポーツの解説を ジャマにならない程度に挟みつつ 上手く話を展開させ読み終わった後 ロードレースについて知った気にさせてしまう 作者の技量には感服しました | ||||
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最近読んだ小説の中でダントツに面白かった! スポーツ小説を中心に読み漁っていたんですが、これはスポーツの描写もすばらしかったし、さらに心の動きもよく分かって、ミステリで初めて泣きそうになりました。 決して長い文章ではなく、さらに多くの人にとって未知の部分が多いロードレースという分野で、ここまで心をひきつけられるのは、本当にすごいと思います。 久々に、本当に買ってよかった小説です! | ||||
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2008年度、第5回本屋大賞2位の作品。 この著者の作品を読むのは初めてだったのですが、 とにかく一文一文が洗練されていて魅力的だったために、前半で否応なく引き込まれました。 ただ後半のストーリー展開は意見が割れるところだとは思うのですが、 それはそれとして、前半を読むだけでも一読の価値は充分にあると思います。 | ||||
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最初の書き出しから一気に引き込まれます 失礼な言い方かもしれませんが、それほど期待していなかっただけにその完成度に驚きました これは続編にあたる『エデン』も購入しないといけませんね(笑) | ||||
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図書館で借りて読んだのだが手元に置きたくて購入。そんな一冊。 彼がバイクでレースをしており、よく私に言っていた。 「自分だけのために走るやつは勝てない。 チームメイト、メカさん、応援してくれる家族、 みんなのことを考えられる奴にしか勝利はない。」と。 この小説のキーともいえるセリフを私はじかに聞いて知っていた。 でも実際こんなことができる人はいるのだろうか。 その崇高さにうたれた・・・。 映像化はされないのだろうか。 自分なりに配役を考えてみた。 白石:林遣都 伊庭:二宮和也 石尾:松山ケンイチ 赤城:中村獅堂 袴田:小栗旬 香乃:戸田恵梨香か長澤まさみ | ||||
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評判を聞いて気になって読んでみました。面白かったです。 傑作というには一押し足りない感じですが、間違いなく秀作ではあると思います。 まず題材がロードレースという事でしたが、他の方も書いてますが織り込み方がとても上手いです。 あまり詳しくない私でも非常にすんなり読めました。説明臭さは感じません。 ストーリーもロードレースというスポーツの特性から成り立っており、ロードレースだからこその作品です。 登場人物達の個性が短いやり取りからも感じられ、人間味がありました。 何故主人公(チカ)があんなに香乃に惹かれたのかは謎ですが;(惚れっぽくて思い込みの激しそうな女なのに…) 強いて言うなら、もうちょっと犯人サイドの心理を描いてくれてもよかったんじゃ? 個人的には石尾さんがとても好きです。 最終的な真相を知ると胸に来るものがありました。 ただ、純粋なミステリ小説でも、スポーツ小説でも、青春小説でもないという微妙な部分がある気がします。 そのどれかを期待して読むと、多少なりともがっかりするのではないでしょうか。 ミステリというには弱く、スポーツ小説というには熱さが足りず、青春小説というにも疑問が残ります。 チカの性格の事もあってかさらりとしていて、夢中になってのめりこんで読む、というタイプの本ではないように思います。 書き口はかなりあっさりしているので、そういうのが好きな方にはおすすめです。 すっごく個人的な感想ですが、一時期の有栖川有栖先生の書き口に似てる感じです。 ミステリ部分も悪くないんですが、それよりキャラクター達の関係性とか人間味が際立って良くて、そこに目が行ってしまうというか…。 『幻想運河』を思い出します。分かる人には分かるはず。 | ||||
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最近ロードバイクを買ったので釣られて本書を買いました。 ロードレースはチーム競技。 チームの主軸レーサーは、レース途中までアシスト役の後ろに貼り付き、 勝負どころでアシスト役を追い越していきます。 追い越すほうと追い越されるほうそれぞれに想いがあり、 その描写が本書の醍醐味です。 また、他チーム同士でも互いに 張り付いたり張り付かれたりして一時的に協力するシーンもあって こちらも興味深いです。 ロードレースの本場は欧州であり、紳士のスポーツとも呼ばれるとのこと。 そのため「フェア」や「駆け引き」などメンタル的な要素が ほかのスポーツより強く、それが魅力的なのだと思います。 あと読みやすいことも特徴です。 3時間くらいで読み終えました。 ストーリーもサクサク進みます。 そういう面は、ボクシング小説のボックス!と似てます。 | ||||
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本当に面白い! なんでもっと早くに読まなかったんだろうと後悔した作品です。 文庫になってからではありますが、 読んで良かった。 ぐいぐい引き込まれます。 読み終わった後、タイトルがすごく沁みます。 | ||||
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近藤史恵さんは知らなかったのですが、 新潮文庫ストーリーセラーで知り、気に入り こちらの作品も購入してしまいました。 (新潮社の思惑どうりかな、、) そうロードレースに興味がない者ですが、 この作品でもグイグイ物語に引き込まれてしまいました。 多少ミステリの味つけも絶妙で、すっかり世界が気に入ってしまいました。 次作エデンも刊行されているらしいので、購入してみます。 | ||||
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スポーツバイクに購入してから、自転車ものの創作物はないかな? と思って いたらちょうど本作を見つけました。自転車好きにはおすすめできます! ロードレースの試合が話のメインとなりますが、初心者でも理解しやすい解説が なされているので、レースなんてしらん、という方でも安心です。 主人公の性格はあまり共感することができませんでしたが、お話自体はとてつも ない面白さで、一気に読み切ってしまいました。 ロードレースでミステリー。珍しいジャンルですが大成功、ですね。 | ||||
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私はミステリーなる物を日頃読みません。(ミステリーとは別なのでしょうが)ホラー映画を見たあと背中に感じるあの気配が苦手ですので。この著者のことも知りませんでしたし、趣味でロードバイクに乗っていてそっち方面の小説だと思い購入しました。これがミステリーか。嫉妬、尊敬、憎しみ。ミステリーを取り巻く要素がなるほど自転車ロードレースには満載なわけです。ロードレースがテーマのミステリー、面白い。「事故か、自殺か、それとも―。」おそらくミステリーの基本だと思いますが、ロードレースを舞台にしてそれを表現するとは。本当のサクリファイス(犠牲)が誰なのか、最後の最後まで分かりません。読む人にもよるかも知れません。前半はロードレースをテーマにしたスポーツ小説のように読めましたが、もしかすると様々な伏線が張られていたのかも。ミステリー初心者の私には気が付きませんでした。まだ一度しか読んでないので、もう一度読んでも違った視点で楽しめそうです。内容には大満足ですが、自転車に乗るのが少し怖くなったので星4つです(笑) | ||||
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歴代の本屋大賞の第1位と第2位の一覧を見てみると、わたし的には、「なぜ、この作品が?」と首を傾げたくなる作品も少なくないのだが、この「サクリファイス」は、文句なく面白かった。世の中に溢れる長編ミステリというものは、大概が、さまざまな小細工を弄して物語のテンポが遅くなるのに比例して本が分厚くなり、読むのに時間が掛かるものと相場が決まっており、その冗長さにうんざりさせられることも少なくない。しかし、この作品には、無用な小細工がなく、物語自体がサイクルロードレース並に快適に疾走していくので、わずか280ページで完結し、ラストまで一気に読めてしまうのが、まず、非常にありがたかった。もちろん、肝心の中身が面白くなければどうにもならないのだが、そもそも、たとえページ数が少なくても、面白くなければ、快適に、一気に読めるということはないわけであり、この作品は、少ないページ数の中に、面白さが凝縮されているのだ。 この作品では、第1章に先立つ冒頭の1ページ目で、いきなりレースの途中での惨劇が描写されており、読者は、否が応でも、誰が、いつ、なぜ、惨劇に遭うのかを常に意識しつつ、物語の展開を追っていくことになる。そんな読者のさまざまな推測を承知のうえで語られる惨劇の真相は、当然のことながら、一筋縄では行かないレベルのものであり、それまでに伏線として張られていた登場人物の人物像をも見事に覆すものとなっている。この作品が素晴らしいのは、そうした結末が、単に読者の推測を外すためだけの底の浅いものに終わっておらず、登場人物の人間ドラマが重ね合わされているところだ。 ただ一点、この惨劇の真相については、「現実に、人は、ここまでのことをするものだろうか?」という、やや現実離れしたところがあるのは事実なのだが、そこに至る過程と人物描写がしっかりと書き込まれているので、これはこれで良しとしたい。 近藤史恵は、この作品の続編である「エデン」は勿論のこと、他の作品も読んでみたいと思わせるだけの筆力のある作家だと思う。 | ||||
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主人公の陸上出身のロードレーサーは、自らエースになりたいのではなく、サポートに回ることに自分の嗜好を見いだす。が、実は能力が高く、回りの評価は自己評価以上に高い、という部分が読んでいて痛快に感じる。特に、元カノの主人公に対する評価を聞く場面で、「どんなに高い期待をかけても、やすやすと達成してしまう」ように見えるところが最高。 | ||||
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ツール・ド・フランスなどの自動車ロードレースを舞台にした話です。自転車ロードレースにおいて、エースはアシストの犠牲の上に成り立っている。だからこそ、エースは、チーム戦術の成功について責任を負うポジションなのであろう。アシストは、エースを勝たせるために走るのである。本書は、多少短いかなという印象がある。淡白な印象があるが読みやすいのかなと思う。自転車ロードレースのことを知らなくても読める本だと思う。自転車ロードレースは、個人競技のようであるながら、団体競技のような面白さがあるなあと思いました。主人公の白石誓は、山岳レース(特に下り)に強いアシストの選手である。石尾が起こした3年前の事故の噂を聞くが、あくまで、エースの石尾のアシスト役に徹するのである。8章になってやっとミステリーの要素が出てくるのである。石尾が事故にあって死亡したのである。何で事故がおきたのか?それは、3年前の事故と結びつくことがあるのか?やっぱり犠牲というものがミステリーを解く鍵になるのかなと思う。 | ||||
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まず漫画を読み、エデンを読んだ後に本作品を読みました。自分ならこうするのに、こういうふうに言うのに・・・チカに???これに尽きます。しかし、認めてしまうんですよねチカの事、最後には。不器用で誤解も受けやすい、もどかしいチカがなんか好きです(信念はあると思いますけど)。最後まで真相は想像の域を出ないという捕らえかたで、自分としては読み終えました。続編のエデンではサクリファイスの出来事が、色々な複線となってつながっていきます。こういうのけっこう好きです。ロードレースとしての読み応えもあり、ツールが好きなら楽しめるとお薦めします。是非、続編のエデンも併せて読まれることを・・・チカのことが、もっと好きになりますよマジで。 | ||||
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万人受けする小説だと思います。スポーツと絡めたミステリーというのが、また新感覚でとてもいいです。取り上げられているスポーツは、あまりメジャーではないロードレース。知れば知るほど、その特殊な「犠牲」のもとに成立する勝利のありかたに、心理的なかけひきに、奥深さを感じます。あまり知られていないスポーツだからこそ、そのルールのひとつひつや、レースの運び方に新鮮な驚きがあり、物語にとって実にいいエッセンスになっています。ただ、表紙が地味なので、誰かの紹介が無ければ素通りしてしまう人も多いでしょう。じわじわ口コミで広がるタイプの小説だと思います。読んで気が滅入るタイプの小説ではなく、むしろ読後感は良いので、たくさんの人に薦めることができます。 | ||||
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