ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編

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評判

ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編の評価:

4.08/5点 レビュー 132件。 B ランク

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平均点4.08pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全266件 121〜140 7/14ページ
No.146
(5pt)

ハルキ・ワールド全開!

第3部ではこの作品を終わらせるための、そしてこれからのハルキ・ムラカミの作品につなげるための重要なキャラが続々と登場する。ウシカワしかり、ナツメグとシナモンしかり・・・・・。

 中尉と獣医は単なる語呂合わせか、満州の新京動物園は繁盛していたのか、ノモンハンはアナタハン? 読者に様々な想像力を要求しつつ、物語は大団円に・・・・・といいたいとこだが、何ら何も一つも解決しないままずるずると・・・・・
 
 「僕」はクミコを再び満足させることができるのか、そして、夫婦の危機は解消されるのか・・・・・・・こちらも何ら何も解決しないままずるずると・・・・・
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.145
(5pt)

ハルキ・ワールド全開!

第3部ではこの作品を終わらせるための、そしてこれからのハルキ・ムラカミの作品につなげるための重要なキャラが続々と登場する。ウシカワしかり、ナツメグとシナモンしかり・・・・・。

 中尉と獣医は単なる語呂合わせか、満州の新京動物園は繁盛していたのか、ノモンハンはアナタハン? 読者に様々な想像力を要求しつつ、物語は大団円に・・・・・といいたいとこだが、何ら何も一つも解決しないままずるずると・・・・・
 
 「僕」はクミコを再び満足させることができるのか、そして、夫婦の危機は解消されるのか・・・・・・・こちらも何ら何も解決しないままずるずると・・・・・
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
410100143X
No.144
(4pt)

楽しみました

複雑で難しい部分もあり、全部を理解した、とは思えません。
それでも、深さ、を感じました。
さらに大切だと思ったのは、面白い、と思ったことです。
難解でも面白さを提供してくれる村上春樹さんの作品は素晴らしいと思っています。

他の作品も読んでいこうと思います。

ただし、本筋とははずれるかもしれませんが、この作品を、中国、モンゴル、ロシアの方が読んだらどう思うんだろう、と心配になりました。こんな風に描かれたら、気分を害するのだろうと思います。もちろん、”全ての人が賛成する意見”などどこにも無いのだとは思います。それでも、暴力や残酷さの描写はやりすぎなのではないかと心配になりました。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.143
(4pt)

楽しみました

複雑で難しい部分もあり、全部を理解した、とは思えません。
それでも、深さ、を感じました。
さらに大切だと思ったのは、面白い、と思ったことです。
難解でも面白さを提供してくれる村上春樹さんの作品は素晴らしいと思っています。

他の作品も読んでいこうと思います。

ただし、本筋とははずれるかもしれませんが、この作品を、中国、モンゴル、ロシアの方が読んだらどう思うんだろう、と心配になりました。こんな風に描かれたら、気分を害するのだろうと思います。もちろん、”全ての人が賛成する意見”などどこにも無いのだとは思います。それでも、暴力や残酷さの描写はやりすぎなのではないかと心配になりました。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
410100143X
No.142
(1pt)

これはもう、正直に大嫌いだと叫ぼう。

僕はレビュワーの皆さんが大嫌いなミーハー野郎で、村上春樹はノルウェイ、風の歌を聴け、海辺のカフカ、アフターダークに続き5作目を読んだんですが、これを機に村上春樹から卒業しようと思います。
おそらく僕は感受性が足りないのでしょう。「満州」と「主人公、ねじまき鳥の周りで起こる不穏な空気」とのリンクの匂わせっぷりがあまりにも素人っぽく感じられて、とても伏線のように感じられないどころか、無理やりくっつけてひとつの小説に二つの話が進んでるだけのように感じました。

そして海辺のカフカの時に感じた、読んだ後でも続くウヤムヤ感。結局謎は謎のままだし、小説の所々にあれとあれがリンクしてる「っぽい」描写が散りばめられていて、結局それらが放置させられたまま終わりました、というのが僕の印象です。
たとえそれらに「あれがこうで、これがこうで」と説明がついたところで、だから何?と思うとおもいます。
そして、読んでる最中に、謎ばっかりの世界に引き込まれるか、というのもそれはNOで、ただただ謎の世界が広がっていってそれらは読んでいるときにワクワクというよりかは、またこれかよ・・・という感覚に近いです。

ネガティブなレビューで申し訳ないですが、合わない人の一意見と受け取ってもらえれば嬉しいです。



ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.141
(1pt)

これはもう、正直に大嫌いだと叫ぼう。

僕はレビュワーの皆さんが大嫌いなミーハー野郎で、村上春樹はノルウェイ、風の歌を聴け、海辺のカフカ、アフターダークに続き5作目を読んだんですが、これを機に村上春樹から卒業しようと思います。
おそらく僕は感受性が足りないのでしょう。「満州」と「主人公、ねじまき鳥の周りで起こる不穏な空気」とのリンクの匂わせっぷりがあまりにも素人っぽく感じられて、とても伏線のように感じられないどころか、無理やりくっつけてひとつの小説に二つの話が進んでるだけのように感じました。

そして海辺のカフカの時に感じた、読んだ後でも続くウヤムヤ感。結局謎は謎のままだし、小説の所々にあれとあれがリンクしてる「っぽい」描写が散りばめられていて、結局それらが放置させられたまま終わりました、というのが僕の印象です。
たとえそれらに「あれがこうで、これがこうで」と説明がついたところで、だから何?と思うとおもいます。
そして、読んでる最中に、謎ばっかりの世界に引き込まれるか、というのもそれはNOで、ただただ謎の世界が広がっていってそれらは読んでいるときにワクワクというよりかは、またこれかよ・・・という感覚に近いです。

ネガティブなレビューで申し訳ないですが、合わない人の一意見と受け取ってもらえれば嬉しいです。



ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
410100143X
No.140
(5pt)

村上氏が最も深いレベルで物語の可能性を追求した作品

意識と無意識の世界、複数の人間の、時空を超えた内面世界が、融通無碍に交錯する、村上春樹の小説の中でも最大のスケールをほこり、おそらく最も深いレベルで物語の可能性を追求した作品。

当初は「第1部」「第2部」で完成させるはずだった本作。それらと「第3部」との間には、執筆期間のブランクがあることもあって、作品の色合いのようなものが両者の間で若干違っていますが、この「第3部」を書ききることによって、作者はこの物語にさらなる深みと救いをもたらしています。

年末から読み返した本作、3回目です。

抗うことのできないような、この世の中に確実に存在する(あるいは存在した)圧倒的な暴力の、息苦しくなるほどの生々しい描写、「こちら側」の世界と「あちら側」の世界との間を自在に往復させる筆致が印象的でした。

実は、10代のときに初めて読んだときは、「なんだかよく分らないな」という印象を持ったのだけれど、そうした印象が読み返すたびになくなっていくのは、世界に存在する圧倒的な暴力や抗い難い理不尽さ、無意識の世界の深み、独りで闘うということ、そういうものについて思いを馳せるようになったからかもしれない。

これからも読み返すことになるであろう、人生で出会った最も大切な小説のひとつ。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.139
(5pt)

村上氏が最も深いレベルで物語の可能性を追求した作品

意識と無意識の世界、複数の人間の、時空を超えた内面世界が、融通無碍に交錯する、村上春樹の小説の中でも最大のスケールをほこり、おそらく最も深いレベルで物語の可能性を追求した作品。

当初は「第1部」「第2部」で完成させるはずだった本作。それらと「第3部」との間には、執筆期間のブランクがあることもあって、作品の色合いのようなものが両者の間で若干違っていますが、この「第3部」を書ききることによって、作者はこの物語にさらなる深みと救いをもたらしています。

年末から読み返した本作、3回目です。

抗うことのできないような、この世の中に確実に存在する(あるいは存在した)圧倒的な暴力の、息苦しくなるほどの生々しい描写、「こちら側」の世界と「あちら側」の世界との間を自在に往復させる筆致が印象的でした。

実は、10代のときに初めて読んだときは、「なんだかよく分らないな」という印象を持ったのだけれど、そうした印象が読み返すたびになくなっていくのは、世界に存在する圧倒的な暴力や抗い難い理不尽さ、無意識の世界の深み、独りで闘うということ、そういうものについて思いを馳せるようになったからかもしれない。

これからも読み返すことになるであろう、人生で出会った最も大切な小説のひとつ。
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410100143X
No.138
(5pt)

現代日本文学の最高峰

僕にとってこの作品はすごく大事なものであるし、何度読み返しても色あせることのない輝きが作品の中にある。
この物語の最も大きなテーマはたぶんワタヤノボル的な世界に対してオカダトオルがどのように振る舞うかということだと思うのだが、そこが理解に難しい。簡単な文章や比喩を多用することで読みやすいものになっているが、内容は難解なテーマを扱っているために、1度読んだだけだと読み終わったときに疑問点がかなり残ってしまう。
読み進めていくことで「暴力」というのがキーワードであることに気づく。現代の暴力の象徴であるワタヤノボル。そして過去(戦争中)の暴力の象徴である皮剥ぎボリス。
思想がなく、考えが浅いが頭が非常によい人間の発する言葉というのは概して影響力がある。自分には守るものがなく、相手を攻撃する方法を考え付くことが出来るから。そしてどうすれば自分がよく思われることが出来るかということがわかって行うから。
そのような人の発言というのは周囲の人間自身の判断を出来なくさせる。彼(彼女)が言っていることが正しいのだと思ってしまうから。その発言に力があるというだけで。
ワタヤノボルという存在はそのように描かれている。彼は非常に頭がよく、自分の立ち振る舞い方が完全にわかっていた。そしてマスコミというツールによって世間は判断なしに彼を受け入れさせられた。
主人公は自分で深く考えることによって判断するタイプの人間なので、ワタヤノボルの本性がわかり、そのためにワタヤノボルは彼を無視できなくなったのだろうと思う。
妻を取り返すという行為はそのようなワタヤノボルが作り出した暴力的な世界と関わりを持たなくてはならないことであり、それには危険が付きまとう。しかし彼はギリシャに行くのではなく妻、つまり自分の作り出した世界を取り戻そうとする。ここがこれまでの村上作品と大きく違うところだと思うし、それが僕がこの作品を最も気に入っている理由でもあります。
それ以外でもたくさんの場面で心を動かされました。妻がいなくなり、手紙が届くシーンはとても心が痛むし、サワラが返ってきたシーンは本当にうれしくなります。また、最も好きな登場人物が笠原メイなのですが、彼女の言葉は本当に大好きです。
「茶碗蒸しのもとを入れてチンして、それがマカロニグラタンに変わることもたまにはあるのよね」
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.137
(5pt)

現代日本文学の最高峰

僕にとってこの作品はすごく大事なものであるし、何度読み返しても色あせることのない輝きが作品の中にある。
この物語の最も大きなテーマはたぶんワタヤノボル的な世界に対してオカダトオルがどのように振る舞うかということだと思うのだが、そこが理解に難しい。簡単な文章や比喩を多用することで読みやすいものになっているが、内容は難解なテーマを扱っているために、1度読んだだけだと読み終わったときに疑問点がかなり残ってしまう。
読み進めていくことで「暴力」というのがキーワードであることに気づく。現代の暴力の象徴であるワタヤノボル。そして過去(戦争中)の暴力の象徴である皮剥ぎボリス。
思想がなく、考えが浅いが頭が非常によい人間の発する言葉というのは概して影響力がある。自分には守るものがなく、相手を攻撃する方法を考え付くことが出来るから。そしてどうすれば自分がよく思われることが出来るかということがわかって行うから。
そのような人の発言というのは周囲の人間自身の判断を出来なくさせる。彼(彼女)が言っていることが正しいのだと思ってしまうから。その発言に力があるというだけで。
ワタヤノボルという存在はそのように描かれている。彼は非常に頭がよく、自分の立ち振る舞い方が完全にわかっていた。そしてマスコミというツールによって世間は判断なしに彼を受け入れさせられた。
主人公は自分で深く考えることによって判断するタイプの人間なので、ワタヤノボルの本性がわかり、そのためにワタヤノボルは彼を無視できなくなったのだろうと思う。
妻を取り返すという行為はそのようなワタヤノボルが作り出した暴力的な世界と関わりを持たなくてはならないことであり、それには危険が付きまとう。しかし彼はギリシャに行くのではなく妻、つまり自分の作り出した世界を取り戻そうとする。ここがこれまでの村上作品と大きく違うところだと思うし、それが僕がこの作品を最も気に入っている理由でもあります。
それ以外でもたくさんの場面で心を動かされました。妻がいなくなり、手紙が届くシーンはとても心が痛むし、サワラが返ってきたシーンは本当にうれしくなります。また、最も好きな登場人物が笠原メイなのですが、彼女の言葉は本当に大好きです。
「茶碗蒸しのもとを入れてチンして、それがマカロニグラタンに変わることもたまにはあるのよね」
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410100143X
No.136
(5pt)

歴史に踏み込み 改めて現実社会へと歩み始める

3巻では新たに、ナツメグとシナモンの姉弟が登場し、あの「1Q84」でも出てくる「牛河」さんも登場します。それから、1巻で出てきた、あの残酷な「皮むきロシア人」も登場するし、井戸での体験もクライマックスを迎えます。この作品は1、2巻がまず刊行され、作者の村上春樹は、それで終わりにもできたのですが、謎解き編であり、1、2巻の成長版として3巻を書いたようです。1、2巻を読んだ読者にとって、いろんな伏線が集約され、面白いです。物語も一回り大きくなって現れます。やはりこの3巻は書かれていてよかったと思います。
現実と言うのは不条理で、混沌としていて、ときには戦争など圧倒的な暴力が個人の人生を飲み込んでしまいます。できれば、そんな社会や歴史とかかわることなく、自分の真実の道を進みたいのですが、主人公は、結局、愛する妻を探しに、ノモンハンやシベリア抑留などの歴史の中に踏み込んでいきます。
この小説を一つの焦点に、作者は、次は歴史ではなく、あのオーム事件や阪神大震災という現実の世界におきた大事件と向き合うことになります。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.135
(5pt)

歴史に踏み込み 改めて現実社会へと歩み始める

3巻では新たに、ナツメグとシナモンの姉弟が登場し、あの「1Q84」でも出てくる「牛河」さんも登場します。それから、1巻で出てきた、あの残酷な「皮むきロシア人」も登場するし、井戸での体験もクライマックスを迎えます。この作品は1、2巻がまず刊行され、作者の村上春樹は、それで終わりにもできたのですが、謎解き編であり、1、2巻の成長版として3巻を書いたようです。1、2巻を読んだ読者にとって、いろんな伏線が集約され、面白いです。物語も一回り大きくなって現れます。やはりこの3巻は書かれていてよかったと思います。
現実と言うのは不条理で、混沌としていて、ときには戦争など圧倒的な暴力が個人の人生を飲み込んでしまいます。できれば、そんな社会や歴史とかかわることなく、自分の真実の道を進みたいのですが、主人公は、結局、愛する妻を探しに、ノモンハンやシベリア抑留などの歴史の中に踏み込んでいきます。
この小説を一つの焦点に、作者は、次は歴史ではなく、あのオーム事件や阪神大震災という現実の世界におきた大事件と向き合うことになります。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
410100143X
No.134
(5pt)

時代の遭難から脱するための漕ぎ手

僕たちはこれだけ世の中の不穏な状況とか未来への不安とかを目の前にしても、やっぱりどこか世界は首尾一貫したものだと思ってるし、そう思おうとしているのかもしれない。
この作品はその「一貫性」に対して真っ向からの疑問を投げかけている。
システム側が我々に提示する「経済的有効性」は戦後〜高度経済成長期にまでかけて実務的な規範として敷衍するのに強力なテクスチャーとして機能していた。
だがバブルがはじけた今もシステム側から提示されるバブリーなメンタリティは衰えず、「経済的有効性」以外の哲学、精神性は生み出されることはあまりなかったといえる。
このメタファーこそが「綿谷ノボル」の存在である。
村上は「海の真ん中で遭難して方向を失ったときに、チカラのある熟練したこぎ手が揃っていても無意味」と書いている。
つまり、必要なのは遭難からどうやって脱するか、必死で考え想像する。
それこそが今の時代に必要な「こぎ手」であると思うし、僕たちが獲得しなきゃいけない「規範」なんじゃないか。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.133
(5pt)

時代の遭難から脱するための漕ぎ手

僕たちはこれだけ世の中の不穏な状況とか未来への不安とかを目の前にしても、やっぱりどこか世界は首尾一貫したものだと思ってるし、そう思おうとしているのかもしれない。
この作品はその「一貫性」に対して真っ向からの疑問を投げかけている。
システム側が我々に提示する「経済的有効性」は戦後〜高度経済成長期にまでかけて実務的な規範として敷衍するのに強力なテクスチャーとして機能していた。
だがバブルがはじけた今もシステム側から提示されるバブリーなメンタリティは衰えず、「経済的有効性」以外の哲学、精神性は生み出されることはあまりなかったといえる。
このメタファーこそが「綿谷ノボル」の存在である。
村上は「海の真ん中で遭難して方向を失ったときに、チカラのある熟練したこぎ手が揃っていても無意味」と書いている。
つまり、必要なのは遭難からどうやって脱するか、必死で考え想像する。
それこそが今の時代に必要な「こぎ手」であると思うし、僕たちが獲得しなきゃいけない「規範」なんじゃないか。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
410100143X
No.132
(2pt)

1年5か月間。

1年5か月もの間、ただ奥さんを取り戻すことのみを望みつつ、
ぼんやりと日々を過ごす主人公の意志の強さには感服した。
オカルト要素の強い話であるにも関わらず、
「超自然的な力で一気に解決!」という流れにならなかったのは良いと思う。
モンゴルやロシアの話など、部分的に見れば面白い話もあった。
然し、全体を見渡すと全く意味が分からなかった。
小理屈と仄めかしの連続で語られる登場人物らの人生観が、
最終的に有機的につながり合って意味をなしているように感じられなかった。
私個人はこの作者の語り口が特別好きな訳ではないので、
「意味不明だけど雰囲気は良かったよ!」的な感想に逃げることができないのも辛い。
詩として読むには少々長いし、レトリックも普通だし。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.131
(2pt)

1年5か月間。

1年5か月もの間、ただ奥さんを取り戻すことのみを望みつつ、
ぼんやりと日々を過ごす主人公の意志の強さには感服した。
オカルト要素の強い話であるにも関わらず、
「超自然的な力で一気に解決!」という流れにならなかったのは良いと思う。
モンゴルやロシアの話など、部分的に見れば面白い話もあった。
然し、全体を見渡すと全く意味が分からなかった。
小理屈と仄めかしの連続で語られる登場人物らの人生観が、
最終的に有機的につながり合って意味をなしているように感じられなかった。
私個人はこの作者の語り口が特別好きな訳ではないので、
「意味不明だけど雰囲気は良かったよ!」的な感想に逃げることができないのも辛い。
詩として読むには少々長いし、レトリックも普通だし。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
410100143X
No.130
(5pt)

法則性を持ったカオス、レイヤーとリンク

とにかく物凄い作品だ。
カオスが溢れる。
その混沌は徐々に法則性をもちはじめ、
やがて幾重にも重なるレイヤーとなり、
レイヤーに横たわるパーツと、別のレイヤーに横たわるパーツが
リンクしたかと思うと、レイヤーが持つ時空の境界を全く無視し、
いつの間にかそれらは同一化している。
人間の持つ深淵という、やがて何者かへと変貌を遂げる運命を背負ったカオスを
ここまで描ききった作品は今後なかなか現れることはないだろう。
人間にとっての本当の救済とは、何なのだろうか。
それはもしかしたら死という至極単純な現象かもしれない。
それはもしかしたら愛という至極使い古された表現かもしれない。
自分の頭でものを考えられる全ての人間に読んでほしい一冊。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編 Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉―鳥刺し男編より
4103534052
No.129
(5pt)

法則性を持ったカオス、レイヤーとリンク

とにかく物凄い作品だ。
カオスが溢れる。
その混沌は徐々に法則性をもちはじめ、
やがて幾重にも重なるレイヤーとなり、
レイヤーに横たわるパーツと、別のレイヤーに横たわるパーツが
リンクしたかと思うと、レイヤーが持つ時空の境界を全く無視し、
いつの間にかそれらは同一化している。
人間の持つ深淵という、やがて何者かへと変貌を遂げる運命を背負ったカオスを
ここまで描ききった作品は今後なかなか現れることはないだろう。
人間にとっての本当の救済とは、何なのだろうか。
それはもしかしたら死という至極単純な現象かもしれない。
それはもしかしたら愛という至極使い古された表現かもしれない。
自分の頭でものを考えられる全ての人間に読んでほしい一冊。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
410100143X
No.128
(3pt)

大好きな村上作品だけど

「海辺のカフカ」や「ノルウェイの森」は,一気に読んでしまう作品。
だけど,これは何度も立ち止まりながら,時間をあけて再開してようやく読み終えた作品。
シナモンやクレタなど魅力的な登場人物はでてくるけど,やっぱり「皮剥ぎ」が
強烈すぎる。3部読み終えても,そこしか残らないぐらいインパクトが強い。
村上春樹がこんなに強烈に残酷な描写も書くのか驚いてしまった。
そこが彼の奥深さであり,魅力なんだと思うけれども。
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4103534052
No.127
(3pt)

大好きな村上作品だけど

「海辺のカフカ」や「ノルウェイの森」は,一気に読んでしまう作品。
だけど,これは何度も立ち止まりながら,時間をあけて再開してようやく読み終えた作品。
シナモンやクレタなど魅力的な登場人物はでてくるけど,やっぱり「皮剥ぎ」が
強烈すぎる。3部読み終えても,そこしか残らないぐらいインパクトが強い。
村上春樹がこんなに強烈に残酷な描写も書くのか驚いてしまった。
そこが彼の奥深さであり,魅力なんだと思うけれども。
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)より
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