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眠れぬ真珠
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眠れぬ真珠の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.68pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
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石田依良氏は、男性作家です。今回初めて、女性を主人公にした作品を読ませていたきました。率直なところ、初めて、石田氏の作品を読んだ人は、間違いなく作者は女性と思うでしょう。(逆パターンなのですが、「クジラの波」「空の中」など自衛隊が背景の作品が多い有川浩氏を、私は、最近まで、男性作家と思い込んでいました。)それくらい、女性そのものの感性で描写された作品です。 氏の作品の好きなところは、前向きな精神と明るさ。そして、状況的にはどんなに不幸でも、読後感は、涙しながらも、すっきり、爽やかになれる清涼感です。今回は45歳の版画家の女性で、しゃれた芸術家の生活を垣間見ながら、女性としての肉体的な赤裸々な欲望と、大人としての精神的葛藤を織り交ぜながら、突然訪れた年下の恋人を通して、45歳の女性が、新境地を開くまでが描かた一品です。 | ||||
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「池袋ウエストゲート」、「下北サンデーズ」、「4TEEN」など、石田衣良の作品はずい分と読んだが本作が自分にとってのベスト作。心温まるエンディングの若者小説が得意な作家と思いきや、大人の恋愛もしっかりと描ける作家との側面を発見し正直驚いた。 単純な中年の不倫の性愛物を描く作家とは異なり、人生の下り坂を迎えた人間の人生観、悩み、仕事観、そして愛の位置づけみたいなものが真摯に描かれていて共感を持てた。歳をとると心が硬くなり、いろいろなことを諦めてしまうものだが、本書は、そんな「心の鎧」を溶かしてくれるかもしれない。 | ||||
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自身は石田衣良氏のファンなので、何冊か石田氏の著書を読んでいる。 自身にとって、今作『眠れぬ真珠』は、石田氏の著書の最高傑作に思えた。 “45歳の銅版画家である咲世子。 仕事は順調、少し贅沢ができるだけのお金と、一晩を過ごす相手もいる。 でも、不安だった。 更年期障害に悩まされる心と体も、孤独な日々も。 私はこのまま、一人で生きていくのかな・・・? 出会ってしまったのは、17歳年下の映像作家の素樹。 素樹は表の世界に戻るリハビリに、咲世子のドキュメンタリーの撮影をしたいと申し出る。 いつかは終わってしまう恋。それでも咲世子の心は急速に素樹に惹かれるのだった” といったストーリーである。 自身にとっても、恐らく多くの女性にとっても、老いることは不安である。 石田氏の作品の魅力は、女性の“老い”や“欲望”といった、 女性が否定し隠してきた部分を肯定的にとらえているところだと思う。 今作を、かっこよく書いた年の差恋愛物語として読むのではなく、 もっと自分を肯定して生きることへのヒントにして頂きたい。 | ||||
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主人公と同世代で、自分の年齢の半分くらいの男性に強く惹かれている女性として、咲世子に強く共感しながら読みました。 素樹の持っている、年齢とは関係ない人間としての懐の深さや才能、若さゆえの激しさやあぶなっかさ、かわいらしさの絶妙なバランスに対して、40代女性としての咲世子が自然にのめりこんでいく気持ちが痛いほどわかります。そして、恋愛を通して自分を受け入れることを通して、すでにひとつの世界を確立してきているはずの咲世子が、さらに新しい自分を作り出してゆくのも、納得が行くものでした。 惜しむらくは、素樹を自分のもとから旅だたさせるためのエピソードでしょう。そこでの咲世子は、あまりに陳腐で安っぽい。その安っぽいせりふに対して、「いい女になったな」とかわけのわからない賞賛をする元彼。そこで、そこまでのこの小説のよさが大幅ダウンという印象を持ちました。若い恋人が自分を卒業して次の世界に旅立ってゆくことに対する中年女性の思いの深さを、著者は十分想像できていなかったのかも知れませんね。 でも、全体を通しては、中年の女性の生き様を素敵に描いた、いい小説だと思います。 | ||||
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主人公は40代の女性です。 40代にはなってみないとわからない素敵なことと 残念なことと両方があるなぁとしみじみ感じることの多い・・・・ そんな40代の読者の方、男女を問わずお勧めです。 老いは未だ先、しかし若さから少し離れてしまったと感じがちな年代。 日常生活にはときめきを感じる瞬間も せつなさを感じる瞬間もなくなっていく・・・ 小説の世界で非日常を体験しましょう。 少し甘酸っぱい読後感のあるオトナ向けの一冊です。 | ||||
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たまには恋愛ものを、、、という想いで選んだ一冊です。 更年期は人それぞれで、私もいつか迎えるだろうが 咲世子の様に、胸が熱くなるほど人を想う事はもうないだろう、、、 それでも、恋がしたくなった! 素樹ってどんな人なのかぁ〜と夢が膨らむばかりです。 暫くは石田病になりそうだ。 | ||||
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私は30代ですが読んでいて咲世子の気持ちが手に取るようにわかります。 読んでいて胸が痛くなったり、好きな人と会う前の飛び上がるくらい嬉しい気分を思い出したり・・ 咲世子が泣くシーンでは私も泣きました。 好きな人を思い胸が締め付けられる・・という事を思い出しました。(年齢という障害があるからこそ余計盛り上がるのかもしれませんが) やはり恋愛に年齢は関係ない、その人に魅力があれば、年の差など吹っ飛んで恋愛できるのだと改めて痛感させられた作品。 人生の折り返し地点に立った咲世子の台詞には恋愛に限らず心に響くものが多く、色々と考えさせられました。 読後感もすーっと胸にしみるような、幸せな気分にしてくれます。 こんな小説を書いてくれた著者には感謝です。 30代以降の女性には特におすすめします。 | ||||
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咲世子と同世代の私、元彼と現在の男友達は素樹とほぼ同じで29歳。 18歳年下の彼らと関わりがあるので、どうしても自分に重ねてしまう。 (幸い、更年期障害はまだ経験なしですが) 咲世子と一緒に、素樹に恋をした。 だから、胸が苦しくて声を出して泣きながら読んだ。 セックス描写もイヤらしくなく、あらゆるシーンが自分に重なる。 石田氏の描く男性は、素樹に限らずとても素敵な男性ばかり。 特に素樹はすばらしい。 このひとに惹かれない女性はいないんじゃないのかな? つくづく、男性は年齢じゃないなぁって思う。 年齢を重ねたからといって、オトナになる訳では決してないのだ。 出逢いはいつも偶然ではなく、必然なんだということを感じた。 好きな作品がまたひとつ増えた。 | ||||
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石田さんの小説はたくさん読みましたが、これが最高傑作だと思います。 主人公の女の人がとてもチャーミングに描かれていて素敵でした。 版画の世界のことも深く描写されているし、丁寧につくられた上質の作品だと思います。ただ、恋愛相手の年下のカレが、年下らしい魅力を持ったキャラクターとして描かれてなかったのがひとつ残念でした。おっさんぽいっていうか。おっさんでいいなら、主人公がわざわざ障害を乗り越えて、体調の悪いのを押してまで、つきあおうと思う理由がもうひとつわからないままでした。 | ||||
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どちらかというと咲世子に近い年齢の私は、そうだ!独身なんだから、おばさんなんかになっていないで、うーんと若い子と恋愛を楽しもうという気持ちになりました。どうせ、年をとるのなら、かっこよく年を重ねなくてはね。恋は、年齢なんかではないと男の作家である石田衣良さんに言われると、力強い!更年期がいつかくるのかしら、母はいないし、相談する人もいない、そんな人はこの本を読むとそんなに年をとるのも悪くないかなと思うことができます。 | ||||
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久々の石田衣良&久々の恋愛小説。 と、思いきや、結構人生論っぽいところもあり、主人公・咲世子の歳の取り方、 折り返し地点を過ぎたからこその幸せというものが上手く描かれていて良かった。 歳をとることは、自分が出来ないことがわかること、自分しかできないことがわかること。 納得。 | ||||
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45歳独身のアーティスト、28歳の映像監督、仕事面では一応の成功を収めている女性が、これから羽ばたく若い男性と恋におち、しかし彼の背中を押してやるといった内容。 「第2の渡辺淳一」とも評される石田氏が、更年期の女性を主人公に据え、その心理を描いている意欲作ではありましょう。しかし、彼女の「老い」に向き合う姿勢や心のうちがもう一歩という気がしました。このテーマなら、小池真理子氏あたりならもっと突っ込んで書けそうです。 しかし、ラストが気になり、一気に読ませる筆力はさすが石田氏です。 | ||||
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正直参った。マスメディアによく登場する作家の作品だから、ちょっと読んでみようかと読み始めたら、引き込まれた。どうして、更年期をかけるの?石田衣良=林真理子?など疑問符を浮かべながらも、ぐんぐん引き込まれて降参。 | ||||
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タイトル=主人公・咲世子の事なんだろうな?って。 読了後はますますなるほどな。と、思っております。 石田衣良が書いた小説なんて・・・。驚きました。新しい世界かな? (もしや渡辺淳一?と、思ってしまったもの。アタシ。生々しい。) 咲世子45歳と素樹28歳。 ラストが気になって、気になって。どうせうまくいかないんだろうな?・・・と。 読み終わってみても。ハッピーだったんだけど。 余韻を残しつつ、やっぱり別れしかないんだろうな。 と、改めて感じる。大人だよ。45歳! でも、かっこよかったぁ。 「東京で待っています」にやられてしまったアタクシです。 艶っぽかった。モノ。 石田衣良作品は、ほとんど読んでおりますが。 キレやスピード感、軽さを感じなかった本作品。 表現力に少々嫌味を感じてしまいましたが・・・。ね。 (装飾が多かった・・・。もっと、シンプルでもね!って!) | ||||
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45歳で更年期障害を抱える女性が、28歳の男性と恋愛に落ちる。 その先には別れがあると考えてしまうのが、 もう若くはない45歳の年齢のせいなのかもしれない。 20代の恋愛より、45歳でこれほど幸福な恋愛が巡ってきたことに 戸惑いながら愛してしまう主人公。 一度しかない人生で、女として深く愛される展開に 感情移入してしまう女性は多いと思う。 愛される気持ち 愛したい気持ち 恋愛を堪能したいときに、愛に存分に浸れる作品だと思います。 正しく、女性のツボを押さえた1冊。 | ||||
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読み始めてまず、石田衣良、なんでこんなに更年期を迎えた女の心理が分るんだとちょっと不思議な感じだったが、読み進めるに連れ、自分と重ね合わせたり、共感する部分も多く一気に読んでしまった。17歳年下の恋人は確かに心惹かれるタイプ。二人が別れるシーンでは不覚にも涙してしまい、自分でも驚く始末。ただ、エンディングはあまりに不自然でどうも納得が行かない感じ。しかし、全体として映像が浮かぶストーリーではある。きっとドラマか映画化されるんだろうな。 | ||||
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私は良く泣くんですよ。 本を読んでも、漫画読んでも、映画やTVでも。。 新聞の片隅の記事でも、なにげないエッセイでも・・ いつでもほぼ号泣してしまうんですが、この本は静かに涙が湧いてきました。 こんな涙は初めての経験です。。。 石田氏に、してやられた感が強すぎます。 残念なのは、咲世子のイメージがあまりにも例の女性を彷彿とさせてしまうのです。 植えつけやすいイメージ過ぎて、小説としての可能性を奪ってしまう感じ。 せめて、、違う職業だったら良かったなあ。書家なんかだと、良かったかも。。 | ||||
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初めのくだりは 私的には 好きじゃなかった!!でも 中盤から 展開がおもしろくなり!!最後は あなたの・・・・続きがあってもええちゃうん?? | ||||
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どろどろした小説になってもおかしくないのに、すっきりした読後感があるのは、素樹(年下の恋人)があくまでも清涼感あるキャラクターであること、彼女の恋が彼の「手」というモチーフで、最初と最後、うまくまとまっている点にあるのではないでしょうか。 「東京DOLL」もそうでしたが、最初、ちょっと性描写がきつくて引いちゃいましたが、ストーリーにはどんどん引き込まれ一気に読めました。うーん、歳は違えどアーティスト同士なので、一般人には「ありえない!」設定かもしれませんが、純粋に憧れるな。特に年下の彼。 | ||||
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女性は中堅どころの版画家、45歳。男性はウェイター、28歳。というカバーの説明だったのですが、読んでみると男性もただのウェイターではなく、力量のある映像作家の世を忍ぶ仮の姿?でした。 話の中で版画家の恋人の男性が「フリーターかと思ったら、ちゃんとしてるじゃないか」と言っていますが、確かに、社会的に名のある芸術家と17歳したのフリーターでは、共通の話題もなければ感性もだいぶ違いそうで、突然恋に落ちるという設定には無理があります。 つまり、とんでもない組み合わせの二人、というのは実際の社会ではひそかにあるかもしれないけれど、小説にするときには現実以上の現実味が必要と言うことですね。 | ||||
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