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眠れぬ真珠
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眠れぬ真珠の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.68pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 1~20 1/3ページ
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恋に堕ちるとは、こういうことなのだ。 主人公 咲世子は、確固たる実績を積んだ職業芸術家。独身。45歳の彼女が、突然17歳年下の素樹と恋に堕ちる。しかし、常に彼女の頭の中から離れないのはその年の差。新進の美貌の女優ノアと彼との関係。彼の映画監督としての挫折。そして、降って湧いたようなストーカー亜由美からの嫌がらせ。様々な悩みや苦しみを抱えながらも、恋に一途になれる咲世子の姿に感動すら覚える。 私は、ある女性作家の描く男性像にとても共感するのだが、この男性作家が描く女性像は、同性の女性からはどう見えるのであろうか?決して都合の良いような女性の描き方はしていないと思う。どちらかと言えば、不器用で、傷つきやすく、強そうに見えて弱さを抱えている。しかし、その体の中に少女のような淡い恋心を持ち続けている。人が恋に堕ちるときには、時間すら年齢すら無関係なのだ。 日本から遠く離れたタヒチの夕暮れ。ここから二人の新しい時間が動き出す。 | ||||
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石田衣良さんの描く景色はほんとうにきれい。20のときに美丘を読んだ時も、嵐に吹かれたような衝撃でした。衣良さんの本にはエネルギーがあります。そして、主人公の女の人は必ず芯があってうつくしい。きっと石田衣良さん自身の中にこういう人がいるんですね。本当に素敵です。大切な作品がまた一つ増えました。ありがとうございます! | ||||
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年末の藤原紀香主演のドラマを観て,当時の余韻を楽しみながら読んでいます。石田衣良さんの文才には感嘆のみです。 | ||||
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咲世子世代なので、咲世子が幸せなエンディングだったのがこちらもハッピーで良い気持ちになれました。年下の男の子への気持ちの繊細な描写が印象的でした、ストーカー女を一度は傷付けられた愛車に乗せるか?!とかちょっと理解、共感出来ない下りもありましたので星4つでしたが石田衣良さんの他の作品も読みたくなりました。 | ||||
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最初に言います。石田衣良の恋愛小説にありがちですが、まったく現実感がありません。 でも大人向け少女漫画の小説版という感じで、大好きな本です。 45歳の女性芸術家と28歳の男性映像作家の恋愛、と書いてしまうと、ありえないでしょ・・・どうせ陳腐な内容でしょ・・・と思われがちですが、見どころは45歳女性の芯の強さです。 本当に素敵な女性です。私もこういうふうに年をとっていけたら素晴らしいなと思います。 この本を初めて読んだのは20代前半の時なのですが、本を無くしてしまって改めて電子版で買い直すくらい大好きな本です。 恋愛中の方はもちろん恋愛したい方にぜひおすすめしたい本です。 | ||||
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端正だが軽量な石田衣良の文体は、 テーマによっては致命的に物語の奥行きを損なうが、 本作では、結婚・出産を諦めた女性の恋愛という重すぎる内容に、 絶妙な「軽さ」を与え、絶妙なバランスを生み出している。 登場人物のほとんどが少なからず"狂気”を抱えているが、 (健全な若者に見える素樹ですらノアとの関係性は常軌を逸している) それらが、ごくごく凡庸な人生経験の帰結であるという恐ろしさを 一見洗練されて見えるアーティストたちの生活と恋愛の中に さりげなく忍び込ませることに成功している。 | ||||
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不倫とか、成就しない可能性の高い恋とか、… 勧められない恋愛が多く描かれているのに…泣きました… 正直に生きたい、と思いました。 | ||||
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印象に強く残る名作ですが、共感においては万人受けしないかもとは思います。 ヒロインは版画家、ヒロインが年の差を越えて恋に落ちる相手の男性は、映画を撮る才能に恵まれながらも、様々な事情を抱え、脇道で今後の行き先を考えるタイミングで巡り会います。 彼らは一般のくくりの価値観でお互いを見つめません。 まさにアーティスト同士の魂の共鳴からなる、誰も介入出来ない絆を分かち合います。 ただ、彼らに惹かれる周囲の、一般人が、その絆に一般の価値観を押しつけ、二人を翻弄しようとします。 石田衣良さんの周辺に、リアリティあるこういうアーティスティックな友人がいらっしゃるのではないのでしょうか。 私は、自身も永く物書きをやっていた現実の中、このヒロインとよく似た経験、思い、愛のあり方を体験しました。 ヒロインの思いが見に染みました。 大好きな、大切な作品のひとつです。 | ||||
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大人の女性、この女性を男の人が書いたのかと思うと、作家さんて本当にすごいわ! と思ってしまいます。ラスト、ほっとしてじわっとして、石田衣良さんありがとう…と思いました。 | ||||
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ごく前半にある、主人公咲世子さんと三宅さんの不倫とそこに至るちょっと大胆な過程の描写がやや写実的で、もしかするとR18小説かもと思ってしまいました。しかし、その後は大したことはなく、後半になるほど普通になってしまうのですが、その前半の咲世子さんから受ける奔放さと後半の彼女のむしろ堅めのふるまいが、ちょっとつながりません・・・が、いや、でも、そういうものなのでしょうね、きっと。(このレベルの女性の心理や振る舞いをわかっているわけではないので・・・) 若くない人が読むと、”うーむ、確かに”と思う表現が幾つも出てきます。例えば、年をとるといいことも悪いこともあるが、いいことの一つは、自分にはできないことがはっきりわかることだ、とか、今日は明日よりも確実にいちにち若い、とか。 逆に、20プラスまでの女性には受けが悪いでしょうね。45のおばさんが、17歳年下のカッコいい若者を、それより若い女優からとっちゃう話ですから、年をとることの意味だの、銅版画のデキだの、ストーカに殺されかけるだの、その他に何が書かれていてもとにかく不快だということは、よく判ります。 でも、わたしにとっては、最近読んだ中でかなり上位になります。おしまいの方で、咲世子さんが、素樹さんを追い払う場面の台詞は少しばかり大根だとは思いましたが、ブラックマジックパールエフェクトのポロとか映画や音楽が実名で沢山出てきて、とてもファッショナブルでしゃれた物語だと思いました。 咲世子さんのイメージとその年頃のカトリーヌ・ドヌーブ(作中に2度ほど名前が出てきます)が重なった、と言ったら・・・ほめ過ぎでしょうね、きっと。 | ||||
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まだよんでいませんが、先に購入した同著者の作品がとてもよかったので、楽しみにしてます。 | ||||
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発送が早く 嬉しいです。石田さんの作品はあまり読んでなかったのですが、描写が素敵で風景が浮かんできます。 また読んでみたいです。 | ||||
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皆さんのレビューにも書き込みがありましたが、石田衣良という人は女の人と思いました。 (恥ずかしながらこの方を知りませんでした) 男性と知ってびっくり!なんで男性でこんなに女性の心の動きが書けるのだろうと思いました。 40代女性の体は衰えていくけれども、予期せずに自分の心に芽生えた恋心に戸惑う。 自分も同世代なので微妙な心理は共感を持って読み進めました。 恋は叶おうと叶うまいと、人を成長させ、気持ちを高揚させるものだと思います。 人として魅力があれば年齢は関係ないのかもしれないと思わせてくれました。 結末は私には心が温かくなるものでした。 石田さんの作品は「40フォーティ」もよいです。 エッセイ集ですが「恋はあなたのすべてじゃない」・・・この本も女性には共感を持てると思います。 | ||||
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女はね、二種類に分かれるの。ダイヤモンドの女とパールの女。 主人公は45歳の版画家の女、咲世子。人生の下り坂に差し掛かった彼女の前に27歳の才気溢れる一人の若者、素樹が現れる。 下っていく人生を受けれつつ、孤独と共に暮す咲世子に現れた一つの光。 決して交わることのない2人の人生が短い季節と共に交差する。 いつか訪れる別れを感じながら素樹との今を生きる咲世子が 悲しみをそして喜びを内に秘めて輝く瞬間が繊細で暖かに描写されています。 | ||||
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石田さんの作品はまだ正直読み切れていません。 初めて手にした作品は直木賞受賞作の「4TEEN」でした。 4人の少年の成長の様がすっきりとかつ潤わしく描かれていて、 石田さんはこんな素晴らしい作品を書いているんだと、 遅ればせながら衝撃を受けました。 その次に手にした作品がこの「眠れぬ真珠」です。 一言一言の文字の紡ぎ方が素晴らしい。 背景や心理描写が繊細に描かれていて、”なるほど!そういう表現の仕方があるのか!”と、 思わず蛍光ペンで印を付けたくなるぐらい、グサッとくる表現が随所に散りばめられています。 ラストに関してはちょっと納得がいかない、というかうまく事が運びすぎてキレイすぎるので、 ☆はマイナス一つです。 文庫版には小池真理子さんの解説があり、それもまた素晴らしい。 小池さんも書いてらっしゃいますが、石田さんは男性なのに、 恐ろしいくらい女性の気持ちをすごく理解していると思います。 石田さんの作品だとわからずに読んだら、間違いなく女性が書いた作品だと思います。 自分の本棚に飾っておきたい一冊です。 | ||||
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もう若くもない、けれど枯れきってもいない、妙齢の女性の、17歳年下の男性との恋愛… こうきいただけで、切なく身を切られるような別れをイメージしてしまったけれど、迷わず手にとってしまった…。 通勤の電車の中で泣きながら読んだ。 私の読書生活のなかで、最高の恋愛小説です。 | ||||
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すんごく疲れてる。電車に乗ればすぐ眠くなるし、テレビをつけたまま寝ちゃう。目覚ましで起きられない。でも、この本はさくっと帰りの電車と、道すがらで読了しちゃった。いやはや、都合のいいことこの上ない。バツイチの45才の版画家の女性がいきつけのダイニングバーで出会ったのは、ちょっと困った表情の25才のウェイターだった。才能のある映像作家の彼と恋に落ちる主人公。不倫相手との決別、その相手を付け回すストーカー女性との邂逅。若い才能との出会いと別れが、作家に新しい道を開く。心から血を流しながら身を引く主人公が、最後に見つけた答えとは?恋愛小説にエンディングは2つしかない。そちらでなければこちら、ということだ。だからこのエンディングは、想像通りのような意外。あるいは意外な必然?読者が女性か男性かによって評価はわかれるのだろうが、リアルに描かれた女性の衰えと性とが、私には割と面白かった。でも一番私にとって魅力的だったのは、丁寧に書き込まれた版画の技法と、コトバだけで綴られた映像の美しさ。本当にカノジョの版画を、カレの映像を、見たいと思った。 | ||||
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いまさら恋愛小説を詠む歳でもないと思うのだが、色々な出会いを経験した歳だからこそ判る恋もある。 物語の主軸は更年期障害で苦しむバツイチ45歳の女性版画家と17歳年下の文学系青年。 フランス映画のように美しくも甘い時間の背景には、女性としての表層的衰えを苦にする女心がいじらしく思え、いとしく描かれている。 好い女には若いも老いもない、どんな男も虜にする。そして男を大きく成長させるのだと確信する。 男が紳士たれと胸を張れるのは、守るべき神聖な女(ひと)が居ることが条件となる。 その女(ひと)とは容姿でもない、年齢でもない、海のように慈愛に満ちた優しさと強さを備えた咲世子のようなひとをいう。 町枝ママが咲世子の恋の終わりを察しての台詞「あなたは見事なパールの女になったねえ。光を豪華に撒き散らすダイヤモンドじゃなく、内側に引きこんで大切に守るパールの女。男たちが理解してくれなくても、気にしちゃダメよ。男の目なんてみんな節穴なんだから」 そのパールの女が辿り着いた先はタヒチ。そこで真珠の女は黒真珠に出会う、それもブラックブルーの真珠。我々専門家がピーコックカラーと呼ぶ繊細な色合いの、形が少し歪なバロックパール。 再び巡りあえた素樹の手のひらで、咲世子の黒真珠は何時までも輝いていて欲しいと祈ってしまった。 幾つになっても恋は人を成長させる力を持つ。 良質の恋愛小説に出会えたことに感謝します。 | ||||
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深く心に響く歳の差の恋愛とか関係なくただただその切なさが心に響く今のうちには心の奥底まで響いて苦しい… | ||||
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才能もあり、芸術の世界でもそれなりの成功を収めた主人公は、 廻りからみてると、キレイで、裕福で、不倫だが恋人も居て 何の不満も無く、幸せな様にみえる。 しかし、人はそんなに単純ではなく、主人公にも色々、不安や迷い、苦しみがある。 17歳年下の男性とお付き合いするまでにも、年齢からくる迷いもある。 大人の女性の、恋の模様がよく表現されていて、恋をする女性の切なさが ビシビシ伝わってくる。大人になっても恋をすると不安なんだなと、当たり前だが 思ってしまった。 年齢を重ねることも悪くないと思わせてくれた、作品になった。 | ||||
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