■スポンサードリンク
ヨコハマベイ・ブルース
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ヨコハマベイ・ブルースの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私は、この作家の短編とは相性が悪いのかもしれない。 少しは良いものと出会えるかもと、4冊目に手を出したのだが…。 主人公の一人称主観視点でも、三人称客観視点でもない、中途半端な文体にイライラさせられる。 ハードボイルドの資質を持つ作家なら、文章の視点は非情に徹した三人称客観視点か、観察者としての主人公の独白的一人称視点か、どちらかに徹底するべきであって、中途半端では話にならない。 その点に違和感を感じ始めると、文章の粗雑さが目に付いてくる。 たとえば、第1話で主人公がカレーライスを食べる場面では、「三杯目のお代わりを食べ終え」た後に、「さすがに四杯目を食べる気にはならなかった」と書かれている。 作者は、この「四杯目」とは、あくまでも「お代わり」の「四杯目」であって、「のお代わり」は省略したつもりなのだろう。 しかし、厳密に言えば「三杯目のお代わり」と通算での「四杯目」は同じであり、同じものを「食べ終え」たのか「食べる気にはならなかった」のか、ハッキリしない粗雑な文章だと見ることもできる。 純文学の世界であれば、編集者から注意を受けるのではないか。 「さすがに四杯目を食べる気にはならなかった」と「全部で五杯も平らげる気にはならなかった」とは、文章の簡潔さでは同じだが、後者であれば「三杯目のお代わり」と通算での「四杯目」との混同は生じない。 文体に配慮する作家なら、当然、後者のような表現をするであろう。 あるいは、はじめから「お代わり」という言葉を使わない。 第2話以降にも、同じような粗雑さ感じさせる文章が散見され、読む気がそがれた。 この作家が短編に向いているとは、到底思えないのだが…。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!