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イニシエーション・ラブ
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イニシエーション・ラブの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全367件 301~320 16/19ページ
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「2回読みたくなる・・」などの評判を全く知らずに普通の恋愛小説だと思って読みはじめました。最初は少年漫画のようなストーリーで「失敗したかな」と思ったが、テンポが良いのでスラスラと読んでしまった。そしてラストで愕然とし、当然再読しましたが、2回目はじっくり読んでまた怖くなりました。なんというか、今までに経験したことの無い新しい面白さでいっぱいです。 | ||||
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裏表紙に「最後から2行目で、本書は全く違った物語に変貌する」と書いてあり、この2行は「絶対に先に読まないで!」とも注釈がある。まあ、いきなりラスト2行を読んでも意味はわからないと思うけど。 しかし、この「全く違った物語に変貌する」には同意しかねる。確かに、この2行はミステリーの手法を用いた見事なヒネリであり、オチだと思う。だからと言って、全く違った物語へと変貌はしない。むしろタイトルにもなっている「イニシエーション・ラブ」のテーマそのものの皮肉な結末であり、主人公・鈴木を待っていた運命として当然の結末でもあるからだ。 人は誰でも多少は自己中であって、相手の立場に立って思いやれる人は案外少ない。この物語は鈴木の1人称で展開するが、読み手が鈴木に感情移入し、彼の行動と期待に共鳴して読み進めば、まさにラスト2行で足元をすくわれる。つまり鈴木の側だけに立っていて、客観性を見失っているからだ。多少なりともマユの側に立つことができれば、この顛末は当然あってしかるべき結末であると思う。 人(つまり読者も主人公も)は誰でも多少は自己中であるがゆえに、このラストでどん底に突き落とされる。その人間性を巧みに利用し、読者の気持ちを鈴木に同調させることで読ませるのが本書であり、その手法はまさにミステリーだと思う。 そして「全く違った物語に変貌する」のではなく、「イニシエーション・ラブ」の意味こそがラストそのものであって、この小説は違った物語に変貌することなく、表題通りのテーマをもって幕を閉じることになる。 物語はまあラブ・ストーリーだが、物語の構成と展開はりっぱにミステリー、それもかなりハイレベルのミステリーだと思う。 | ||||
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この物語はあくまでラブストーリィ。 ミステリでは断じてない。 ただこの作品に使われているギミックはミステリのそれを 凌駕するほど、アグレッシブで緻密なものだった。 このアイデアに触れるだけで値段分の価値は十分にある。 この本の再読へのモチベーションは、面白いから伏線を 読み返したい、という動機から生まれるものではない。 再読が必須なのだ。 この作品は一度最後まで読み、そしてもう一度読み返すことでようやく完結する。 星5つはラブストーリィの出来にではなく、このシステムに対する評価。 蛇足だが、ラストの2行目、ここで驚けなかった人はもう一度A-sideを読み返してみるべきだ。 このトリックに気付かずこの本を閉じてしまうのはあまりにもったいない。 | ||||
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いやあ〜、やられました! ミステリーと言うことで読み始めましたが、いつまで経ってもミステリー展開 しない。 もどかしくなり、「最後から2行は決して先に読まないで」を無視し、途中で 最後の2行を読んでしまいました。 ラストがわかったところで読み進めましたが、最後まで読んでも仕掛けがわか りませんでした。 必ず2度読みたくなると評判ですが、このままでは読み返してみても仕掛けに 気づかないんじゃないか?と、ネタバレを読み、ようやくわかりました。 いやあ〜!驚きました☆まんまと、やられた! まさか、こんなトリックが仕組まれていたとは。 今までのミステリーとは全く違う、初めて出会ったミステリーに感動です! 時代背景も私の青春とリンクし、胸キュンしながら読みました。 就寝前に読んでいたものですから、元カレを思い出し、眠れなくなったり・・・ そして迎えたラスト。 一読目は、なんて切ないんだろう・・・マユが可哀想なんてね。 ところが二読目は、全く違い、めちゃめちゃハッピーエンド。めでたし、めでたし。 1冊で2度楽しめる、こんな小説、初めてです。 絶対オススメ。 | ||||
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うん、うまいね。と思います。 何故、A面、B面構成の目次立てなのか。何度も出てくる車のカセットデッキのくだりとの関係。作中、ところどころに散りばめている「違和感」。あえて執拗に書いた情事表現の作者の意図。静岡という地方都市を舞台にしてリアリティを醸す手法。読み手に生じる微妙なズレの読後の嵌め込み方(パズルみたい)。で、やっぱり女性は怖いよね、と一人で唸らされる読後感。 小説として、もしくは恋愛表現としては決して上手な作品ではないんだけど、「仕掛け」を効かせたい分、登場人物のセリフやシチュエーションに少し窮屈さを寄せて「素直さ」を前面に出しているので、A面の途中でだれてくるのは仕方ないかな。 「二回読みたくなる」というよりは「後書きを読んで、いろいろ気付きます」の方が正しい気がしますが、でも、作者の今回の「仕掛け」を思いついたときのほくそえんでいる顔が浮かんできて、悔しいけど逆に心地よかったです。 共感できるのは、誰にでもあるから(あったから)でしょうね、イニシエーション・ラブが。 | ||||
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こんなにビックリした本は初めて!! しかも私はナゾが解けず、友人に聞いて喫茶店で絶叫しました。 ナゾがわかってから3回くらい読んでます。 会社でいろんな人に貸して楽しみました。 超オススメです。 | ||||
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最後の二行は読まずに最初から読みました。結果的にわかったのは最後の二行だけ読んでもまったく仕掛けはわからないということです。最初から読んで初めてこの仕掛けが効いてくる。目次のside-A,side-Bというのも今はなきレコードを知っている人にはなるほどと思わせる仕掛けだったのが最後の二行でわかるようになっています。もっともside-Aの段階でマユの言動からある程度のことは見通していましたが,それ以上のことは私の場合,最後になって電撃に打たれたような感じで気づかされました。ひょとするとまったく何も気づかず平凡な恋愛小説として読んで終わってしまう人もいるかもしれませんが(おそらく少数派でしょう),世の中には誰にも気づかれない同じような物語はありふれていると思いますので,それはそれでよいのかもしれません。でもその背景にある怖さを読み取れればおもしろさは数倍になります。ごく普通の読者に脱構築を無理矢理させてしまうという仕掛けを作った乾さんに脱帽です。 | ||||
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「最後から2行目で、全く違った物語に変貌する」に魅かれて読みました。 ラスト2行を読み終えたとき、意味がわからず、あとの解説で「なるほど、そういうことか!」とやっと理解できました。やられた〜というほどの驚きはありませんでしたが、読み返してみると「あ〜あれはこういうことだったのね」と仕掛けがわかって、おもしろかったです。 side-Aを読んだときは、ほのぼのとした恋愛小説で、二人がこのまま幸せでいてくれたらいいなあとしみじみ思いましたが、全てわかって読むと・・・一気に感情移入できなくなりました。コワイです。 | ||||
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噂どおりの小説だった。 噂に乗せられて期待すると、大抵碌なことはないのだが、今回は違った。 気持ちが良いほど思いっきり騙された。 出来の悪い日記のような恋愛小説を読まされていると思ったら大間違いだった。 別にトリックがあるわけではなく、勝手に読者が騙される。 叙述ミステリーの面白さ。 最後の2行で驚く、と聞いていたので警戒しながら読んでいたのだが、 まさしく「最後の2行」で????? 悔しいが、もう一度読み直さざるを得なかった。 最後のたった2行で、出来の悪い恋愛小説が一気にミステリーとなる。 本格派ではないが、これだからミステリーはやめられない。 すごいなぁ、よく出来てるなぁ。 ひとつだけ騙されなかったこと。 女性が書く文体にしては違和感があるな、と思いつつ読んでいたが、調べて見ると、案の定「乾くるみ」は男性だった。 | ||||
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「イニシエーション・ラブ」読みました。 しかし、ストーリー自体は、再読する気にはなれない。 けど、仕掛けは気になる。 作家と同世代の私、気になる、気になる。 も一回読む気になれないけど、気になる。 そんな人への解説はないのでしょうか? | ||||
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気持ちよく騙されました。 レコードを模した目次の意味がわかったとき、 「なるほど」と思わず苦笑を浮かべてしまいましたから。 もっとも、「最後から二行目で本書はまったく違った物語になる」 というコピーを先に目にしていなければ、永遠に気づかなかったこ と思います。つまりあの「ドンデン返し」がなくても、普通の恋愛 小説としてよく出来ているということでしょうね。 自分もこの小説が舞台になっている年代に青春時代を送った ので、そういう意味でも懐かしく、甘酸っぱい気分で読めたことも 幸いでした。これからも期待してます♪ | ||||
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なかなか面白い発想の本でした。 最後まで読んだあと、読み返すまではしませんでしたが、 違和感を感じた箇所を拾い読みすると「なるほどなあ」と感心しました。 またこの本を分析しているサイトなどを見ると驚くほど多くの伏線があります。 確かに恋愛小説としてはありきたりな話ですし、ミステリーというほど凝った仕掛けが あるわけではありません。 つまらなく感じた人は人物に共感したり、文脈に感動したり、トリックに驚いたり、 つまり普通の本を読む愉しみを求めてた人たちだと思います。 ある種のクイズ本、パズル本に近い感覚で読むことが正解であるように思います。 | ||||
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当然、作品に関して賛否両論でしょう。 でも、素直に面白いかったと思います。 細かな仕掛けを読み直すと、何にもない所からこの作品を作り上げる作者はすごい才能だなあと思いました。 決して王道ではないけど、存在意義を否定するのは大間違い。 読んでおいて損はないと思います。 | ||||
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後ろ表紙に書かれていた「最後から二行目を絶対に先に読まないでください。」というフレーズに惹かれて買いました。途中までレトロな恋愛話しで後半はイラツキ気味で読んだのですが、最後の二行がほんとに意味不明で、最初から読み返しました。謎がわかった瞬間キャ〜って思わず声が出てしまうほど驚きました。そのあとは読み返すほど発見があって面白かったです♪♪ | ||||
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基本的に小説とかは一回読んだら本棚で眠ってしまうんやけど、これは「あとがき」を読んで即読み返した。はじめは「?」でいっぱいやったけど理解してからウワ〜ッてなった。 あっさりと騙されました。 男ってこんなもんって読み進めてたけど違ったね! すごいな-乾くるみ。これ以上書いたらネタバレするから、この辺で☆ | ||||
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みなさん悪気なく書き込んでいると思いますが、作品の性質上、ちょっとしたヒントでもネタバレの危険をはらんでいます。 ほとんど「内容に触れたら即ネタバレ」……に近い微妙さがあります。 私も「レビューは読んじゃダメ」というご忠告に従って正解でした。 売り物の最後の2行を読んで、最初、「えっ???」でしたが、あとがきなどの助けを得て、やっと理解。 そこからは、自分で謎を解いてゆくセルフ謎解きミステリーです。 著者の手並みは、まことに鮮やかでした。 とはいうものの、そこにたどり着くまでは、けっこう苦戦。 ふだん青春小説とか読まないので……。 でも、「最後の2行」というニンジンにつられ、トコトコ読み進めました。 読んでいる途中より読み終わった後の方が楽しめるという、不思議な小説でした。 ですから、類似の作品をすでに知っている人にとっては、何にもおもしろくないでしょうね。 | ||||
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噂は聞いていましたが、確かに読み終わったあと頭の中が?で埋め尽くされました。 本書は前後半でAパートとBパートの2つに分けられています。 この時点でなにやらあやしい感じがしていますが、 つつがなく主人公である鈴木の物語は進行していきます。 そして辿りつく不思議な結末... 当然、随所にしかけの伏線がちりばめられているのですが、 果たしてどれだけそれに気づけるでしょうか... 個人的には、巻末の“再読のお供”が楽しかったです。 あれを読んで急いで読み返したくなりました。 作者の本はそれぞれに独特のギミックが用意されているため、 一味違った小説を読みたい方にオススメです。 | ||||
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ミステリを読む際、犯人やトリックさえ判れば再読する価値はない、 とする考え方がある一方、逆に、真相が判ったからこそ、伏線の配置が 適切であったか、ヒントの提示がフェアであったかなどを検証するために 再読する、といった考え方もあります。 本作は、後者の考えを促す最たるものであり、 「こんなトリックすぐわかった。つまらん」といった タイプの方には、あまり楽しめない仕様となっています。 たしかに、本作で用いられているような叙述トリックには、前例がありますし、 本格原理主義の立場からすれば、手法自体が邪道なのかもしれません。 しかし、単にトリックだけを取り上げて評価するのではなく、俎上に上げられた 「素材」との相関のさせ方にこそ、著者の創見を見るべきだと私は思います。 本作の「素材」は恋愛ですが、その描き方はいかにも陳腐で類型的。 もちろん、著者はそのことに自覚的であり、 一種の確信犯としてやっています。 本作の単行本版が刊行された2004年は、韓流ドラマや セカチュー、イマアイなど「純愛」ブームが花盛りの頃です。 そうした風潮が蔓延していた当時に、こんな身もフタもなく、 毒っ気たっぷりの「恋愛小説」を出すところに、著者一流の 皮肉と批評性を感じます。 ごく平凡で、ありきたりな男女の恋愛話が、真相を知って 読み返すと、まったく違った相貌を見せる――。 本作は、少々大げさですが、紙媒体における小説の 可能性を真摯に追究した野心作といえるでしょう。 | ||||
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前評判は聞いていたんで、 ある意味充分に警戒(笑)して読んだんですが、 やられました…最後の最後で… 普通「最後に何かがありそう…」などというと、 もうそれでネタばれのようなもんですが、 この本は帯からして、「仰天小説」などと書いてあったり、 カバーにも「最後から二行目(絶対に先に読まないで)」なんて書いてあるし、 それとなくというよりも、 ずいぶん大胆に読者を構えさせるなぁ〜と思ってたんですが、 にもかかわらず、お薦めのとおりしてやられたわけです。 でもきっとやられ方もいろいろだと思うなぁ〜 最後の二行で即愕然とさせられる人… 最後の二行を読んでも「ん?」と感じるだけで、 後でゆっくりわかって来て、ジワジワと驚愕させられて悔しがる人… ボクは後者でした。 再読必至の本と言われていますが、確かにそうかも… だって悔しいですからね(笑) | ||||
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使われているトリックは非常にシンプルなもの。ただ、ディテールが他の同様のトリックを使った小説よりも凝っている。本格的なものを読みたい時には向かないですが、サクッと読めるので、気分転換に小説でも読んでみたいなあという時にはおすすめです。 | ||||
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