踊りつかれて

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評判

踊りつかれての評価:

3.93/5点 レビュー 54件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.93pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 21〜40 2/3ページ
No.34
(4pt)

考えさせられる本

途中でいつの時代か見失うところがあったけど楽しく興味深く読めた
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.33
(2pt)

尻すぼみ

最初の設定が後半につれ薄くなっていきます。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.32
(2pt)

だらだらと……

序文から長ったらしい。
そのあとも、いろんな証言を聞いて回るのはありがちなパターンだが、証言が薄っぺらいというか、作者が作り上げた架空のお笑いの賞とか、歌のタイトルとか、なんか作り物って感じが透けて見える。しかもくどい。何とか途中までは面白くなることを期待して読んだので星は二つ。でも結局時間の無駄だと思って読むのをやめた。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.31
(1pt)

梱包がザル

書籍は面白いのですが、Amazonはハードカバーだろうが帯が付いていようが、書籍を紙袋1枚で発送するため毎回傷だらけです。つらい。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.30
(3pt)

前半は面白い、後半は冗長だった。

前半は文句なく面白いです。怒髪天を衝く宣戦布告と、誹謗中傷した人達が職場を追われ家にいられなくなり追い詰められていく様は今後この物語はどうなっていくのだろうとワクワクします。個人情報を晒した男の正体は序盤で分かりますが、彼の動機が結局、自分が目にかけた人間が誹謗中傷されたことで自殺だったり、芸能界にいられなかったことへの復讐である点は正直がっかりしました。

宣戦布告通り自殺した芸人との面識はないけどその芸に惚れこんだ一ファンという立ち位置のほうがよかった。後半の人情噺も悪くないですが、SNSの誹謗中傷というテーマから若干離れた感があるので冗長に感じました。それよりも誹謗中傷した側の再生物語、もしくは反省せずに同じことを繰り返して更に追い詰められるなどの末路が見たかったですね。

結局のところSNSの誹謗中傷に関しての主張、個人情報を晒した枯れ葉のやったことはそれを見た人間が社会的リンチを行うよう誘導したということで、根っこのところが誹謗中傷した人間と変わらないんですね。悪いことしたやつはネットでリンチにされても当然という。それが不倫であるか誹謗中傷であるかの違いでしかない。

それはともかくSNSなどでつい誹謗中傷をしてしまう自覚のある方はこの小説を読めば、タイピングしているときにその手が止まるかもしれないのでお薦めです。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.29
(4pt)

テーマがぶれていると感じる

ネットでの誹謗中傷に対する報復として、加害者の個人情報を晒す"ネット私刑"から物語は展開していきます。
ただし、作品は「snsにおける誹謗中傷」よりもさらに的を絞って、snsにおける「芸能人に対する誹謗中傷」に対して話が進んでいきます。だからなのか、とにかくネットの匿名性やそれに乗じた批判=悪という視点でしか物事は語られません。個人的には、「ネット私刑は正義か悪か」や「匿名性と責任」というネットの在り方について掘り下げてほしかったのですが、それについては作者自身が明確な答えを提示しており、それ以上深堀がされなかったのが期待外れでした。とにかく犯人の人物像を追っていく話になっており、途中から物語のテーマが変わっていったように感じます。それを作者も自覚しているのか、途中で「これからのネットは・・・」みたいなセリフを登場人物に言わせますが、何というかついでにという感じがぬぐえません。また、ネット私刑を行った側を完全なる善人に誹謗中傷側を徹底的にクズとして描くことでより物語が単純化しているように感じました。
最終的には、sns問題というよりも、「世間の目によって芸能界から追い出されたアイドルとそれを支えてきたプロデューサーとの再会」を描きたかったのだろうと理解できます。ただ、冒頭のインパクトが大きかったので、それに引っ張られてしまい、だんだんとこれじゃない感をすごく感じました。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.28
(5pt)

SNS上の正義とは何か

令和と昭和を行き来して芸能界を舞台にエンタ闇が描かれていく。丁寧な取材をしたのだろう、読み進めるたびに引き込まれる。最後は初めに思っていた方向とは違ったが、切なくも救いのある感動の人間ドラマに涙した。ネイティヴスマホ世代にとってのSNS、ヤフコメに代表される中高年にとってのネットコミュニティの危うさに危険を感じてならない。著者の考察が安全圏のスナイパーに届くことを願う。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.27
(5pt)

✨️一時の感情の捌け口、その呟きの数だけ当事者を囲み、追い詰める。自身が浮上するわけでもないのに他者を沈める✨️

SNS、宇宙のような永遠に情報を投げ入れる恐怖。一時の感情の捌け口、その呟きの数だけ当事者を囲み、追い詰める。自身が浮上するわけでもないのに他者を沈める。一度躓いたら終わり、本当にそうなのか。正しさとは何か。どの立場に感情移入するかで読者の感想は変わるだろう。目の前に光る端末が世界とつながるその先、言葉の刃が心に突き刺さっている姿を想像できない人々。踊りつかれて。どんなに辛い人生を過ごしても、夢があり感謝がある。哀愁のメロディが夜の奥から聴こえてくる。青一色、夜の湖面。終盤に出てきたこの表現がとても好き。
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4163919805
No.26
(4pt)

虚と実が入り乱れる情報社会で「正義」を盾に誰かを撃つということ

この商品、発売前から書店員さんたちが「最高傑作」「心をえぐられる」ってものすごく推しているのを見て、読むしかないと思って購入しました。結果、大正解!ページをめくる手が止まらなくなる、まさしく骨太の社会派大河ミステリです。

まず、読み始めてすぐに引き込まれたのが、SNSの誹謗中傷で命を落とした芸人の話と、過去の歌姫が週刊誌に潰された話が、一つの復讐劇で繋がっていく展開の妙です。情報社会の「今」と、まだネットがなかった「昔」のメディアの暴力性が対比されているのが、他の同テーマ作品との大きな差別化ポイントですね。過去の週刊誌のデタラメが、現代の匿名による「安全圏のスナイパー」の行動原理にどう影響しているのか、虚と実の境界を徹底的に攻める描写がすごい。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.25
(4pt)

ネット炎上の恐ろしさ

ネットで晒され炎上=社会的な死を意味することがこれほど恐ろしくリアルに書かれた作品はちょっと無いだろう。

後半は自殺した芸人と消えたスター歌手の過去が次第に明らかになり告発者の動機に繋がっていく。展開にもう一捻り欲しかったが一気に読ませる筆力はさすが。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.24
(3pt)

ワクワク、ドキドキが足りない

よく調べて緻密に書かれているが、面白くはない。過去二つの事件の背景を弁護士が調査して点と点を繋げるように背景事情が浮かび上がる展開に破綻はないが、意外性や驚きがない。複数視点で語られる物語が重複していて基本同じなので退屈な感じがありました。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.23
(4pt)

現代の闇

現代のウェブサイトの闇の部分をテーマに掲げ,執筆されています。読み進めるに従って,どんどん引き込まれていきます。是非、皆さんご一読ください。
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4163919805
No.22
(5pt)

皆におすすめ

少し、期待大きかった
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.21
(5pt)

よき

誹謗中傷ダメ!ぜったい
だと思っていましたが
いつしか人間交錯ストーリーになっていました
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4163919805
No.20
(5pt)

匿名性を隠れ蓑にした悪魔たちよ、心して本書を読め!

『踊りつかれて』(塩田武士著、文藝春秋)を読み終えても、暫くはボーッとしていました。自分も作中の一人物のような重い気持ちから抜け出すのに時間がかかったのです。

「枯葉」と名乗る人物のブログ「踊りつかれて」に掲載された「宣戦布告」には、「よく聞け、匿名性で武装した卑怯者ども」と怒りがぶちまかれています。そして、「いい加減な記事で美月をたたいた週刊誌関係者、天童を水底に叩き落としていい気持ちになった第五権力のおまえたち。これから重罪認定した八十三人の氏名、年齢、住所、会社、学校、判明した個人情報の全てを公開していく」との宣言どおり、「犯罪者たち」では83人の詳細な個人情報ならびに彼らのYouTubeへの投稿内容が晒されているではありませんか。

不倫を報じられ、SNSで苛烈な誹謗中傷を受け、自ら死を選んだ人気お笑い芸人・天童ショージと、写真週刊誌のでっち上げと汚い挑発に乗ってしまい、人々の前から姿を消した、バブル期の華やかなりし芸能界を駆け抜けた伝説の歌姫・奥田美月に代わっての復讐戦が開始されたのです。

個人情報と、「天童の自殺現場で死者を笑い者にする」といった、えげつない投稿内容を暴露された者たちのみっともない周章狼狽ぶり!

「枯葉」による名誉棄損罪の刑事事件の弁護を依頼された女性イソ弁・久代奏(かなで)の情状酌量のための粘り強い材料集めの過程で、「枯葉」の、天童の、美月の人生が少しずつ明らかになっていきます。人生とは、なぜ、かくも惨いのか!

同時に、どろどろとした芸能界の内幕も白日の下に。

「人は『正しさ』のために怒りたがる。でも、芯のない『正しさ』は、人間の神経を麻痺させる。人を責めて蹴落とす快感、堕ちてゆく人間をせせら笑う優越感、自分は地に足がついているという肯定感。そんな胸焼けするような感情のパーツを寄せ集めてできたのが『正しさ』や」という言葉が胸に沁みます。匿名性を隠れ蓑にした悪魔たちよ、心して本書を読め!

そして、「男女を超え、人として深く結びつくことの尊さ。人生の中で心から認め合える人がいることの喜び」、「常に味方でいてくれる人がいる心強さは、何ものにも替えられん――」という一節に一抹の救いを感じるのは、私だけでしょうか。
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4163919805
No.19
(5pt)

あなたの指先は凶器になりうる

SNSのタイムラインに潜む底知れぬ恐怖を、塩田武士が突きつける一冊、それが『踊りつかれて』です。これは単なる小説ではありません。スマートフォンを持つ私たち一人ひとりへの、痛烈な警告の書です。

物語は、元タレントの転落事故をきっかけに、SNSの底なしの闇へと深く潜っていきます。そこにあるのは、あまりに身近になったSNSが生んだ、私たちのネットリテラシーの麻痺。人々は悪意なく、あるいは浅はかな正義感から、誰かの人生を破壊する言葉の刃を振りかざします。

特に「匿名」という仮面は人間の残酷さを増幅させ、執拗で容赦のない個人攻撃へと発展させます。そして最も恐ろしいのは、一度ネットに刻まれた悪評が「デジタルタトゥー」として残り続け、終わりの見えない精神的なリンチが続くこと。攻撃側は飽きれば去りますが、被害者の絶望に終わりはありません。

著者の卓越した筆致は、この現代の悲劇を、決して他人事として読むことを許しません。
SNSに少しでも疲弊している方、そしてその利便性を疑ったことのない全ての人に、手に取ってほしい一冊です。この本を閉じた後、あなたのタイムラインは、きっと昨日までとは違って見えるはずです。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.18
(4pt)

SNSは実は、バラバラにあった多様な数々の物差しを画一的にしているのではないか

前作(2023年)の傑作長編『存在のすべてを』が候補にあがっておれば直木賞は受賞できたのではないかと思われる本書、『存在のすべてを』と比較すると少しパワーダウンかなと思わせるところがあり、直木賞受賞には至りませんでした
かと言って本作のクオリティが低いのかというとそうではなく、前作が良すぎたので期待度が高く、厳しめの評価になってしまいましたが、人生というものを感じさせさせる、塩田武士らしい味わいのある作品で、標準以上のレベルはしっかりキープしており、きっとそう遠くない時期に受賞される力のある作家さんだと思います

本作で取り上げられているのは、まさに今社会問題となっているSNSに対する警鐘
ネットのインフラ化によって瞬時に答えが分かり、好きなものだけ手に入れられるという前提が浸透し、その結果「自分が信じたい情報ばかり集める」「承認欲求を満たすために感情を吐き出す」人たちが増え、それが思考力の欠如、間に合わせの正義感、自分に親しいものを評価して満たす自己愛により、呆れるほど幼い大人たちを生み出している
そのうち承認欲求が抑えられなくなり倫理観のタガが外れ、いつしか何を言っても構わないと勘違いする「安全圏のスナイパー」となり真偽不明の情報を弾丸にして悪と思い込む相手をひたすら撃ち続ける
数年前、一人の女子プロレスラーがこの「安全圏のスナイパー」による数多くの弾丸により死に追い込まれたという事案がありましたが、それから数年たった今も、その状況が改善されたとは思えません
SNSにより多様な意見が自由に言い合える状況になるかと思いきや、実はSNSは、バラバラにあった多様な数々の物差しを画一的にしているのではないか、名もなき者が荒く編んだ「正しさの網」に絡まっているのが現代人なのではないか
多くの人は本書が提起するSNSに対する上記のような問題提起にはうなづけるのではないでしょうか
ただ、本書はそこがテーマのすべてではありません
SNSや週刊誌のゴシップにより消えていった天才女性歌手奥田美月の過去を遡っていくことで判明するある事実
ここでも実際にあった事件をうまく取り込んでおり、おおっ、そっちの方向に行くのか、とちょっと意外な展開を見せてきます
ある人の過去を遡っていくにつれて意外な事実が判明し、ばらけていた事実が繋がり、物語全体に「生きる」ということそのものを感じさせる感動的な奥行きを見せてくる手法、これは塩田武士の得意なところではないでしょうか
『存在のすべてを』を読んだ後には、ホキ美術館の写実画が見たくなりAmazonで『超写実の人物画 ホキ美術館コレクション』を買ってしまいましたが、本作を読んだ後は、松田聖子や中森明菜といった真に歌唱力ある昭和の女性歌手の歌が効きたくなってきました
塩田武士の作品にはそれだけの影響力があるということですね
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.17
(3pt)

八方美人があだ。現実を読む方が深淵

SNSの誹謗中傷という現代的なテーマに挑んだ意欲作だが、残念ながら塩田武士の従来の切れ味が感じられない。
例えば『罪の声』では限られた登場人物に焦点を絞り、複雑な題材に切り込み、うまく調理してくれた。『歪んだ波紋』では企業不祥事の内幕を丁寧に描写しながらも、テンポが良い。この切れ味は、焦点の絞り方にあるのかもしれない。
そして本作……最大の問題は登場人物を増やしすぎたことにあるだろう。これは単に物語における登場人物だけではない。たとえば、キャラクターの輪郭が同定されないところの不安定さ、である。
例えば、弁護士にとってもそうである。開示請求に長けた弁護士のエッセンスと、作者と親交の深い弁護士のエッセンス、これらが混在しているように見受けられる。
つまり根本的な問題は、名誉棄損という繊細な題材を扱うゆえに「八方美人」の姿勢を感じるところである。傷つけることを恐れることは、フォーカスを一点に絞らないこと。
誰かを責めれば名誉棄損、世間を風刺すれば政治や創作芸術。
この「名誉棄損」という壁を越えずに安全牌を切るというところ、役を作ろうと思ったがベタ降りした作品展開の変調、これは塩田氏の創作の「つかれ」なのではないだろうか。
塩田武士さんらしい社会派の視点や問題意識は健在だが、それを小説として昇華させる構成力としては、皆が求めすぎたかもしれない。
もう少し登場人物を絞り込み、核となる部分を深く掘り下げていれば、踊り切れる作品になったのではないだろうか。

テーマ切り出しの意欲は評価するが、名誉棄損事案も陳腐化している。
週刊文春いう庇護下での創作という点も、却って保守的でともいえる。

一つ言えることは、敢えて読むより現実を覗く方が、深遠だと思わされる分には深い。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.16
(5pt)

二つの物語の乖離が進んでいく

読みごたえはあった。まず、自殺したお笑い芸人をSNSで誹謗中傷した匿名の数十名を、個人情報をさらすという方法で指弾する事件で、小説は始まる。なかなかの迫力だ。そしてその波紋が多角的に描かれていくのだが、だんだん内容がシフトしていって、芸能人とプロデューサー/マネージャーの強く美しいきずなの物語に変化してしまっている。
 強いインパクトで始まったのに、結局裁判ものになってしまって、過去をたどって真実を探るという地味な展開になっていく。お笑いのネタでいうなら「出オチ」っぽい。
 無責任な中傷や悪意を増幅させるネット社会について、途中で登場人物に何回か長々と語らせるのも、少し冗漫だった。その理屈を直接語らず、行動やストーリーで描いていくのが、小説家の仕事だろうと思う。
 そして、天童ショージという才能豊かなお笑い芸人の物語と、奥田美月という不世出の歌手の物語が、どんどん二つの物語に乖離していってしまったような気がする。

 大作で読みごたえもあったが、今期の直木賞候補作としては、受賞作に一歩及ばず、という感じに思えた。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805
No.15
(4pt)

匿名性の刃に襲われた者たちの深い人間ドラマ

●「安全圏のスナイパー」あるいは「無責任の毒」などSNSのもつ匿名性の闇の深さに焦点を当てた
作品として幕が上がった。我々は容易に人の心を刺す刃に変身するものとして、日常的にスマホを活
用している。それ故、情報を公開する前に是非その重みを考えなければならない…云々。

 ところが中盤になると、まるで前半は単なるプロローグだったのかと思わせるほどに方向転換。踊
りつかれた者たちに焦点を当てた人間ドラマだった。それぞれの心のひだを丁寧に掬い取っているの
だが、これほど多くの紙面を割く必要があるのかと首をかしげる濃密な描写である。
 延々と続く物語にうんざりして時々心が離れてしまった。文学性は高いものの好みでいえば★3.5
くらいかな。
踊りつかれて Amazon書評・レビュー: 踊りつかれてより
4163919805