チーム・バチスタの栄光

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評判

チーム・バチスタの栄光の評価:

3.85/5点 レビュー 327件。 A ランク

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平均点3.85pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全382件 281〜300 15/20ページ
No.102
(5pt)

医療問題もさりげなく描く傑作

医療界を舞台にし、実際に現場で働く人ならではの観点で描かれた傑作ミステリーだと思う。
さりげなく現代の日本における医療問題も描かれており、そこが作品に更なる深みを与えている。
ただ強いて言うと、白鳥というキャラがいかにも作られた感じがしたのが惜しい点というところだろうか。
続編も楽しみになった作品である。
チーム・バチスタの栄光 Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光より
4796650792
No.101
(5pt)

一見軟らかいが、内容は硬派

文章は軟らかいが、内容は新本格派真っ青。
非常に面白く、ぐいぐいと小説世界に引き込まれていく。
電車とかの空いた時間に読んでいるが、すぐに小説の世界に入っていける本ということでは、バッテリー以来。
医療の専門用語なんかも気にせず読める。
これらは、物語に余分なところはスパッと切り取っているからだろう。
これから下巻だが、どうなるか楽しみである。
今のところ、褒め言葉しか浮かんでこない。
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
4796661611
No.100
(3pt)

医学ミステリーというよりは

第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作の文庫化,上下巻の下巻です.

上巻が『問題編』なら,探偵役が登場するこちらは『解決編』です.
ただ,いきなり特別な手段を持ち出し,それがはまって解決の流れは,
「実は○○で」とあとづけの説明があるだけで,物足らなさが残ります.

また,その犯人に動機にしても,言わんとすることはわかるものの,
事件の真相を含めて,そこへ繋がる『伏線』はまったくありませんし,
解決の呆気なさもありピンとこず,どうも入っていくことができません.
事件解決のあと,主人公が舞台となる病院や関係者らにおこなった行動も,
いささかドラマじみているというか,青くさくやり過ぎに感じてしまいます.

ほかにも,探偵役が用いる心理面からの相手へのアプローチにしても,
意味や役割はわかるものの,その手法だからこそのものがあまり見えず,
たびたび口にされる『横文字』だけが,浮いているような印象を受けます.

『医学ミステリー』とありますが,病院や医療界の暗部を覗くようで,
事件や謎解き,犯人捜しなどでなく,登場人物や物語を楽しむ作品です.
チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)より
4796661638
No.99
(5pt)

海堂ワールドの最初の扉

「チームバチスタの栄光」から、海堂ワールドに引きずりこまれ、そして「ブラックペアン1988」まで“読まされた人”は僕以外にも沢山居るのではと思います。
それくらいこの「チームバチスタの栄光」には、人をひきつける力があります。
後書きか、どこかのレビューか、どこかの掲示板か、どこに書いてあったかは、忘れてしまったのですが、“犯人”という意味での、どんでん返しや、ミステリー性はほとんどないです。
ただ、この作品は犯人を見つけるまでの過程に醍醐味があると言えると思います。
作中で使われる言葉も(医療用語を除く)結構難しい言葉が多かったりして、
普段、本と向き合うことが少ない人には少し理解し難い部分があるかもしれませんが、
辞書を片手に持ってでも読んだ方が良いと、自信を持って言える作品です。
チーム・バチスタの栄光 Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光より
4796650792
No.98
(5pt)

今年のNo.1。白鳥のキャラの濃さたるや!ほんとすばらしい。

下巻の白鳥の出現から、一挙に物語は、展開スピードを上げていきます。
2人の掛け合いがおもしろいし、徐々に整理されていく人間関係も、
非常に興味深く、あれよあれよという間に読み進んじゃいます。
そして、明らかになっていく意外な真実。
医療現場のとても専門的なことが随所にちりばめられていたり、
大病院の問題やお役所と病院のグレーな関係など、社会的な問題を語る側面もあり、
単に「たのしい」だけではなく、作品の奥深さも感じます。
ミステリー大賞を受賞したのも納得です。
他の作品も読みたくなりました。
チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)より
4796661638
No.97
(5pt)

今年のNo.1。おもしろいの一言につきます。

医療関係の知識もなく、もちろんバチスタも「バリスタの話?」かと思うくらいの私でしたが、
ほんと一言で言って「おもしろい!」
登場人物が結構多いが、ひとりひとりが個性的で印象深く、
だれだっけ?なんて、前半ページを振り返ることが全くない!
著者がお医者さんだからか、手術中に死亡してしまう話であるが、
淡々と扱われているので、いい意味で悲しくならない。
そして、推理小説としても、最後まで犯人が全く分からない。
ほんとにおもしろい作品です。今年No.1だなぁ。
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
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No.96
(3pt)

テンポはいいも医療用語が多くて…

第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作の文庫化,上下巻の上巻です.
主人公の一人称視点,また会話を中心に進むのでテンポがよく,
老害や権力争いなど,ややステレオタイプの感じは受けるものの,
そのぶんわかりやすく,デビュー作ながら粗も少なく読みやすいです.
ただ,著者は現役医師で,医療現場,特殊な手術チームが題材のため,
専門用語が多く,それ自体はわからなくても読むことはできるのですが,
手術の場面など,作品の雰囲気がすべて味わえないのがちょっと残念です.
しかし,上下巻に分冊しておいて200ページほどという薄さは不満です.
下巻にしても約250ページで,上下巻をあわせても450ページとちょっと.
それぞれの価格は安く,上下巻の分かれ目も自然だったように思いますが,
これくらいのボリュームなら,1冊にしてじっくり読ませてほしかったです.
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
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No.95
(5pt)

白鳥の登場で急展開

 この下巻では、厚生労働省からやってきた白鳥の登場で一気に結末まで目が離せない内容になっています。 この白鳥はロジカルモンスター(論理怪獣)と異名を持つ人物だけあって、少々変わり者ですがこの事件を最後には解決してしまいます。その筋道は実際読んで確かめてみてください。きっと白鳥の頭の良さ、行動力に感動すら覚えるはずです。
 このミスシリーズではナンバー1だと思います。
チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)より
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No.94
(5pt)

チームバチスタ

 単刀直入に結論から述べるならば面白い.登場人物が多いのにもかかわらず,彼らが記号化されてはいない.人物描写が掘り下げられていていることで,深みある話となっている.皆生きているのだ.また話も概ね対話に終始しているのだが,それでいて飽きさせない.時折出てくる手術シーンは迫力満点.全体に対するいいスパイスとなっている.
 シリーズ化されているようなので,機会を見つけて全部よんでみたい.もっとも文庫化されてからになるだろうけど・・・
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
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No.93
(5pt)

物語に引き込まれました

 バチスタの意味も本著を読むまで知らなかった私ですが、物語の中に引き込まれました。この上巻ではバチスタ手術で連続して3件起こった術死事件の真相を確かめるために病院長から調査を依頼された主人公・田口がチームバチスタの関係者を聞き取り調査行いその後手術に立会い実際に術死事件が起こってしまうところまでが収められています。チームバチスタのメンバーはどの人も個性的でこの術死事件の結末が気になって仕方ありません。ということで、下巻へ読み進めたいと思います。
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
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No.92
(5pt)

強烈なインパクトのある作品

強烈なインパクトのある作品で、一気に読んでしました。
キャラクター、ストーリー、そして、そこにある緊迫感、リアリティと、どれを取っても最上級の作品でした。おまけに、現代医療の抱えている闇の部分をも表面化してゆくというテーマの面でも素晴らしい作品でした。
この本を読む上で先ず印象に残るのが、探偵役の白鳥圭輔である。一見常識はずれな言動を見せながら、“ロジック・モンスター”ぶりを発揮して、緻密な推理を組み立てて行きます。その相棒であるワトソン役の田口公平との凸凹コンビの組み合わせも魅力的です。
内容的にも、度重なる術中死が事故なのか、故意なのかという、その真実を求めて隠されたベールを一枚一枚剥がして行く手際のよさが、読み手を一層虜にしてゆきます。「手術室」という「密室」に近い状況の中で起こる「死」の真実は、読み進むものの興奮を誘います。
今年読んだミステリーの最高傑作の一つです。
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
4796661611
No.91
(3pt)

好き嫌いが分かれます。

バチスタ手術中に起こった殺人を解き明かすという内容です。前半部分は、細かな説明や分析描写が続き、後半から徐々にスピードが上がってゆきます。ある程度まで、誰が犯人なのかわからないというよりも、誰もが犯人の可能性があると考えるように書かれており、ウソや残酷な事実をぶつけ精神的に攻撃し、人間の多面性を引き出して真実を突き詰めます。京極夏彦の京極堂シリーズを好きな方には、よいのではないかと思います。心臓外科などに専門的知識の ある方には、不満が多いようです。あと、男性が男性の目線で書かれているので、医療関係の女性にも、不満に思う部分があるかと思います。読み物としては、☆4ですが、前半を読むのに時間がかかり疲れるので☆3
チーム・バチスタの栄光 Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光より
4796650792
No.90
(4pt)

テンポいいし、キャラたってるし ^^

上下巻のこの本を1日で一気に読んでしまった。
それくらい最後までスリリングな一冊だったと思う。
医療過誤というテーマの設定と新しい意味での
密室の殺意。
そして、一人一人際立った個性の主張。
だいたいストーリーが、面接(尋問?)の形を
とっていて、そこで各個性を発揮するという
手法を取っている。
結末を迎え、そのテーマの社会性を問うと共に
かっこよく消える現代のごきぶりホームズ。
そして、ワトスン。
シリーズにもなりそうな余韻を残す一冊でした。
姫宮さん(あだ名”氷姫”)なんていう
名前だけ出てきて登場していないキャラもいるし・・ (笑)
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
4796661611
No.89
(5pt)

出色のコンビ、怒涛の下巻

夢中で読んでいたので、下巻を開くまで忘れていました。この物語がコンビものであったことを・・・ 「俺=田口」の相棒・白鳥登場、彼こそが事件の闇に過激に切り込むホームズ役でした。ロジカルモンスターと呼ばれる白鳥、その超個性的キャラのすさまじさたるや、彼にお目にかかれるだけでも本書を読む価値あり、と記したいほどです(蛇足ですが、コンビものであることを忘れて白鳥の出現に不意打ちを食らった分、予期せぬ贈り物をもらったような得した気分になりました)。
しかし、白鳥が現れたからといって、田口(ワトソン役ですね)の影が薄くなるわけではありません(このあたりにも新人離れしたうまさ、バランスのよさを感じます)。下巻でやっとホームズ登場、ふつうなら遅いじゃないの!と思うこともありましょうが、違う。外科オンチにして窓際講師の田口になぜか「バチスタ術中死」の内部調査という大役が回ってくる。どうして自分に白羽の矢が立ったのかと首をかしげながらも調査に乗り出していく上巻で、大学病院の内部事情、バチスタ手術とはいかなるものか、これに関わる人間たちは・・・等々を丹念に伝えます。同時に一見いい加減な田口の内にたぎる熱意や誠実さが自然に浮かび上がってきて、実にいいのです。そうした上巻は、スリリングでありながら、「動」か「静」かと言えば後者。そこへとんでもない男が登場して状況が急展開、田口とともに読者は呆気にとられ、真相解明に向かう奔流にのみこまれていく・・・そこにはまさに読書の愉楽と呼べるものが存在すると思います。このコンビが素っ頓狂なかけあいをしながら信頼関係を深めつつ、事件の核心に迫っていくさま、ぜひぜひ読んでいただきたいです。
チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)より
4796661638
No.88
(4pt)

人物描写にすぐれている

どのような作品をミステリーと定義するのか、自分でもよく分からないが、この本は、一読の価値はあるだろう。一昔前にはやったこてこてのミステリーではないので、純粋な犯人探しを楽しむ本ではないし、ハラハラ、ドキドキするような本でもない。読んでいくうちに、犯人はだいたい分かってしまう。むしろこの小説で楽しみたいのは、田口・白鳥を筆頭とした登場人物達のキャラクターであろう。この二人を中心に展開されていくストーリーは、十分なエンターテイメント性を備えている。これは、映画化される作品であるが、映画「トリック」でコミカルな役を演じた阿部寛が白鳥というのは、なかなかのハマリ役であると思う。本作品とあわせて、映画も楽しみたいところである。
チーム・バチスタの栄光 Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光より
4796650792
No.87
(5pt)

評判どおりのおもしろさ!おすすめです

超話題の本を文庫になるまで読まず、今さらおすすめするのも気が引けますが、未読のかたにぜひプッシュしたくて投稿します。もう、書き尽くされたことでしょうけど・・・
★純粋に、おもしろい!!
★キャラクターが魅力。強烈キャラ、端正なヒーロー、クセのある面々・・・メインから脇役に至るまでよく書けている。
★知らない世界にトリップできるのが読書の醍醐味。病院の内側が堪能できる。手術にまつわるあれこれ、医療問題、大学病院の政治的内幕などなどが、リアルに、実にわかりやく綴られている。
★新人離れした安定感のある文章と、スリリングで一時も飽きさせないストーリー展開。ものすごく文章がいい、というのとは違うけれど、読みやすく、素直で好ましい。
★エンターテイメントとして楽しめるのはもちろん、医療問題や、人の命、人の心といったテーマ、著者のメッセージも盛り込まれていて読み応えがある。何より人の命と真摯に向き合う「誠実さ」のようなものが全編に行き渡っており(俺=田口の人物造形の影響も大きい)、この点に好感がもてた。だから生々しい物語ながら、読後感がよいのだと思う。
評判だけは目にしていましたが、著者の出現がエンターテイメント界公募新人賞における事件だったこと・・・だいぶ遅れて実感しました! おすすめです!
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
4796661611
No.86
(2pt)

おもしろいのは前半だけ

軽い口調ながら、田口という一見凡庸な、しかしユニークなキャラクターを視点とした前半は、興味をそそられた。しかし、途中から主人公が白鳥に変わる不自然さと、殺人のトリックに意外性が無い(犯人を知っても何の戦慄もない)ことで、魅力が半減。
桐生、高階など、それぞれのキャラ立てはおもしろいのだが。
チーム・バチスタの栄光 Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光より
4796650792
No.85
(4pt)

実にフェアなミステリー

地の文で嘘をつかない、伏線はちゃんと拾う、というミステリーの基本をある意味拡大して(というかより厳しくして)、専門的な件(=一般の読者には嘘か本当か判断がつかないところ)でも嘘をついていないので、きちんと謎解きができます。しかも親切なヒントはいっぱいなので、ちゃんと読んでいけば唯一の結論にしかたどりつけないようになっていることに読後に気づきました。勘が良ければもっと早く犯人はわかるかな。ちゃんと頭を使いながら読めばよかった。
ミステリーとしてだけではなく、日本の医療界の矛盾をきちんと書き出している点も秀逸。
チーム・バチスタの栄光 Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光より
4796650792
No.84
(4pt)

なぜ田口が神経内科医なのか理解に苦しむ。

 軽く読める。山崎豊子の「白い巨塔」や大鐘稔彦の「孤高のメス」と比べると筆力は落ちるが。
 ただ一つ理解できないのは、神経内科学教室の万年講師である主人公の田口が担当しているのが不定愁訴外来、愚痴外来である点だ。私も現役の神経内科医だが、脳や脊髄、筋肉、末梢神経などの疾患の専門医である神経内科医がなぜ不定愁訴外来を担当するのかまったく理解できない。元外科医、現病理医の著者の神経内科に対する理解が不十分なのは明らかである。あえて言えば心療内科の方が少なくとも神経内科よりはましな気がする。しかしそう言えば全国の心療内科医の先生にお叱りを受けそうではあるが・・・
 後日、映画を見たが、主人公の田口が女医であっただけでなく、心療内科医になっていた。やはり、原作はどう考えてもおかしいということで変えたのだろう。そのうち、原作も田口が心療内科医になるかもしれない。
チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599)より
4796661611
No.83
(5pt)

ロジカルモンスターと万年講師

『四日間の奇蹟』を読んでかなりがっかりさせられて以来、<このミス大賞>作品に手を伸ばすことはなかったが、この作品の完成度は別格だ。現役医師でもある海堂尊によって描かれる大学病院医局の現場は生々しく、慣れない医学専門用語の意味を理解しないまま俳優が発している『医龍』なんかよりも、めちゃくちゃリアルであることは間違いない。
そして、特筆すべきは<ロジカル・モンスター>白鳥圭輔の笑劇度だ。このキャラクターの強烈な存在感はあの<伊良部医師>にも匹敵する。上巻はその白鳥とコンビを組む田口公平のバチスタ手術中死をめぐる受動的な聴取調査が中心で、白鳥はまだ登場してこない。このアクの強いキャラの登場をわざわざ下巻までとっておいた作家の狙いは、本書の中で見事に成功している。静寂の壁をぶち破るような<火喰い鳥>の出現は、ハニカミ王子のドライバーショットなみのインパクトがある。
イリーガルでファイな白鳥も田口も、組織からハミダシたいわばオチこぼれだ。そのオチこぼれコンビがこり固まった旧態依然とした組織(本書の場合は医療チームだが)にメスをいれていく図式は、ある意味横山秀夫の小説や『踊る大捜査線』とも共通している。最近のヒット作の中に、こうした<組織に対する反抗>が描かれるのは、日本人(特に若い人)の中に白鳥や田口と同じ不平不満が渦巻いているからだろう。おかしくなった組織の膿を切除するのは、やはり組織の外にいる人間にしかできないのかもしれない。
チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) Amazon書評・レビュー: チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600)より
4796661638