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果てしなき渇き
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果てしなき渇きの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 81~96 5/5ページ
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万人に好まれる小説ではない.再読する人もいないだろう.嫌悪感を抱く人のほうが多いかもしれない. しかしながら,読み始めてしまったら最後,疾走するストーリーに身を任せるだけだ.小説のジャンルとしては新堂冬樹の小説に似ている.薄っぺらな人物描写,決して上手いとはいえない文章,品性のかけらも感じない内容,最低の読後感.それでも息もつかせぬ怒涛の展開,このパワーには脱帽だ. | ||||
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何人かの方が書かれているとおり、救いがなく、後味の悪い小説です。それはいいのですが、作者の力量不足か、登場人物の背景描写がまったくなく、強引にストーリーが進んでいくだけで面白くも何ともありませんでした。その原因は、 ・登場人物(主人公以下全員)の背景描写がなく、ただただ暴走する獣みたいで現実味ナシ ・ストーリー展開にまったくヒネリや意外性がない からです。 こういうダーク系の小説は、いかに日常と狂気の境を設定するかが重要だと思うのですが、人物描写がうすっぺらいせいで、何のリアリティも狂気も感じません。例えば主人公にしても「敏腕刑事だった」と一言書いてあるだけで、それを裏付けるエピソードがない。行方不明の娘にしても、「頭が良い」らしいのですが、それを裏付けるのは「国立大学進学を希望していた」という事実のみ(笑)。過去のエピソードから人物を浮かび上がらせ、かつそのエピソードが事件の伏線になっている、というのがこういうミステリーの基本だと思うのですが、この小説はただ暴力シーンだけが詳細に描写されるのみで、まったく二流以下のミステリーです。こういうタイプの小説が好きならば好きで、出来の悪さに愕然とするでしょうし、嫌いならば尚のこと読む価値なし、という感じです。 | ||||
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最後まで読むことが出来なかったです。藤島と元妻の桐子の会話がなんか嫌な感じです。 このミス大賞受賞作ってことですけど、なんでこの作品が大賞なのかよくわからないです。 志水辰夫の『行きずりの街』と文体がよく似てると思うので、志水作品が好きな方はこの作品がおすすめです。 | ||||
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物語の好奇心に揺さぶられ、約500ページの活字の世界を疾走しても、 得られたものはやはり「渇き」であった。 人間性を失い、記号だけと成り果てた登場人物たちが、 絶望の淵を互いに渡り歩く、そんな物語である。 果てしなく渇く。 | ||||
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まず内容はともかく、文章がぶつぶつと途切れていて読みにくい。言葉の使い方が合ってないところも幾つか。 元警察官の父親が娘を探す話だけれど、父親が何でもありのヒトで、 同じ父親を持つ娘としては、彼女の堕ちていった理由が分かるような…あんなお父さん、嫌です(笑) それでも最後まで一気に読んでしまいました。 読後に爽やかさを求める人は、この本は読まないほうがいいと思います。 | ||||
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二つの話が並行して進んできます。 一つが元刑事の「藤島」が行方不明になった娘「加奈子」の行方を追う話で、もう一つが中学生の「瀬岡」が虐められる話。 壊れた家庭、壊れた人間、人間が堕ちていく様が書かれています。 壊れた人間の怖さがこれでもかと言うほど書かれています。 爽快な読後感を求めている人は読まないほうが良いでしょう。 | ||||
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人が不幸になっていく様が読めます。 どんな破滅が待っているのか、 それが気になって読み進めてしまいます。 暴力的かつ(不快感を伴う)性的な表現が多く、 免疫を持たない人には薦められません。 本当にダークな物語を読みたい人はどうぞ。 確かに馬鹿なオヤジの暴走劇としては圧巻です。 | ||||
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第3回(2004年度)「このミステリーがすごい!」大賞受賞作 「果てなき渇きに眼を覚まし」改題「果てしなき渇き」 著者名古川敦史を深町秋生に改名。 とても後味の悪い小説です。 元刑事藤島が、行方不明になった高校生の娘加奈子の行方を追うのですが その過程で、娘の知らない面がどんどん明らかになっていきます。 基本的な文章が下手なんですよね。一人称がたびたび入り込む三人称が 主体なのですが、よく主語がわからなくなります。 また人物造形も薄い。主人公の元刑事の藤島は、職人のような刑事だったと 設定されていますが、それがひとつも感じられません。 過去のエピソードなり、現在の行動からそれをうかがわせることもない。 ドラッグを見つければそれに溺れ、女を見れば犯し、拳銃を手にすればぶっ放す。 彼がどんどん壊れていくのも、よくわからない。 さらに娘の加奈子は、皆が一様に「頭がいい」というが それもそれほど頭がいいとは思えない。 ストーリーも、人の心の闇に迫るフリをして、掘り下げていかない。 また加奈子の心が壊れてしまう原因もあまりにも陳腐。 それに対する父親としての藤島の行動も不可解。 プロットは藤島が、行方不明になった娘を追うストーリーと 3年前加奈子に関わった中学生のストーリーが交互に語られ これは巧みに練られています。 この小説を最悪にしているのは、藤島をはじめ登場人物の暴行・レイプシーン。 正直、もうこの小説を読みたくない、と何度も思いました。 しかし読者にその感情を抱かせるのが、もしもこの著者の狙いだとしたら これほどの描写力もないだろうと思います。暴行シーンだけはうまい。 | ||||
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いじめと娘の失踪。どちらも重すぎる。というか哀しすぎる。この物語りすべてが。これでもかと人間の暗闇を掘り下げてくる。読んでいると、熱っした重石を詰め込まれたように身体の中が重く熱くなり、知らないうちに眉間に力が入り、気付くとため息が出ている。どうしようもなくネガティブな内容だけれど、“負”に魅せられたかのように読み続くてしまう。 | ||||
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これ以上ないほど暗い、登場する人たちが誰一人救われない、希望のかけらもない物語。 馳星周の書く『不夜城』を初めとする作品ジャンルを「暗黒小説」と呼ぶことがあるが、本書こそ、その呼び名がぴったりと来る作品。 次に掲げる著者からのコメントがすべてを物語っている。 「私の青春は暗かった。『果てしなき渇き』では、そんな過去を嫌々思い出しながら書いた。これは孤独と憎悪に耐えかね、疾走する人間達の悲しみを描いた作品である。友愛や和気を著しく欠いているために、激しい拒否感を抱く方もいるだろう。けれど同時にこの小説の世界に共感を覚える方もきっとどこかにいてくれるはずだとも思う。なぜなら慈愛に満ちた世界を疎み、燦々と輝く太陽に向かって唾を吐きたいと願う人間は、私だけではないはずだと、固く信じているからだ。」 私が思うに、本書が「このミス大賞」を受賞したのは 1.もうひとつの大賞受賞作『サウスポー・キラー』とバランスをとるため。『サウスポー〜』一作品だけではインパクトに欠けるため。 2.文章力、表現力が新人離れしているため。短く切り詰めた文体で次々につむぎだされてゆく文章は、物語の内容はともかくとしても、「読ませる」。失踪した娘を現実の時間軸上には一度も登場させずに、その実像を徐々に浮かび上がらせてゆくテクニックも優れている。 | ||||
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これが、「このミス」の大賞受賞作品なのか、と正直がっかりしました。私にとっては、男性週刊誌に載っているバイオレンス小説にしか思えなかった。はっきり言って女性でこの作品が好きな人っていったいどんな人なのかわからない・・・・。残虐すぎるシーン、この世のものとは思えない設定。妻と娘を愛しているといいながら、レイプ、暴力を起こす主人公、主人公の妻、そして娘も全く理解できない。希望のかけらもないシーンが次々と展開していく・・・どれをとっても、私には二度と手にとりたくないほどの嫌悪感を感じました。「グロテスク」や「白夜行」のように重たい小説や読後感が嫌なものは何度も読んだことはあるけど、これは・・・私には史上最悪でした。 | ||||
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本書、物語の持つ雰囲気は殺伐としている。行動の向こうに狂気があり、狂気の向こうに暴力があり、暴力の向こうにサディスティックな雰囲気が漂う、そういう読者を選ぶ作品なのである。似たようなデビュー作風に、○『葬列』小川勝己の作品があるが、本作はそれよりはるかに完成度が高い読み物でもある。だから、いわゆる鬼畜系(って何だろう?好きな言葉じゃないが)に嫌悪感を抱かず、純粋に小説の面白さで判断できる方には多分合うのではないかな。父親たる主人公、その妻、そして娘という関係に、読み手としての家族構成を投影させる余地などない。自分を重ねる必要はない。狂気と暴力とサディズムの行動は、本書の物語世界の揺るぎない骨格なのだから。今年のこのミス大賞、本書『果てしなき渇き』は、ゆっくりと味わったり、ゆっくりと考えたりせず、ただ読んで読んで読むべしなのである。 | ||||
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この作品の中から,サスペンスの中に潜む愛や希望を見つけ出そうとしたらそんなものはどこにもない。ドラッグ,いじめ,レイプ,殺人,人間の持っている闇の世界をこれでもかと最後の最後まで書きつづっている作品だからだ。失踪した娘を捜す父親がどこまでも墜ちていく姿が哀れで切ないが,同時進行で,失踪した娘の同級生の視点から描かれた2本立てのようなストーリーは最近時々見かけるが,少年が受けるいじめや暴力,そしてその結末がこの作品の陰湿さをより鮮明に際だたせて効果十分である。人間の闇だけをこうも凄惨に描いた作品はめずらしいかもしれないが,残念なことにはその闇の広がりは感じたが闇の深さはあまり感じられなかった。最後まで正体がつかめない闇の中心であった失踪した娘。本人を登場させずに関係者の会話だけでイメージを想像させていく構成は,最後まで闇を闇とさせている。 | ||||
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これはすごい。人の「闇」をここまでえぐりだした作品にひさしぶりに出会った。ここには最近のノワールが失いつつある、本来のノワールの魅力―人間の暗黒が、これでもかとつまっている。目を背けたくても思わず覗かずにはいられない人間の醜い業が突きつけられている。残念だがこの本はあまり売れない可能性がある。だが、こういう物語は決してなくなってはいけないものだ。できれば多くの人に読まれてほしいと思う。作者のこれからに期待する。 | ||||
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これはすごい。ここまで人間の闇が抉り出された物語はあまりないだろう。ここには最近のノワールが失いつつある本来の魅力、人間の暗黒がこれでもかとあぶり出されている。目を背けたくても背けずにはいられない人の業が描かれている。この本は残念ながら売れない可能性がある。それほど読むに厳しい本だ。だが決してこういう物語はなくならない。それはここに描かれているのがまぎれもなく虚飾のない人間の姿だからだ。 | ||||
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元刑事の父親が失踪した娘を捜していくのだが、その過程でどんどん落ちていく様がすごい。娘の正体も唖然とするが、彼女に関わる男たちも狂気の沙汰。暗く、重い、ドロドロとした情念が渦巻いているような作品で、一般向けではないが、こういうのが好きな人にはかなり支持されると思う。 | ||||
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