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(短編集)

なぜ「星図」が開いていたか



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【この小説が収録されている参考書籍】
なぜ「星図」が開いていたか (新潮文庫)

なぜ「星図」が開いていたかの評価: 4.22/5点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(3pt)

ちょっと甘かったかなあ……。

清張の初期8短編集だが、“習作”感が強い。「顔」「市長死す」「張り込み」などがお薦め。一方「靴が容易に足にはいらない」(「反射」<3>)にはワロタ。表題作「星図」は推理にイマイチ無理が。
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No.8:
(5pt)

まるごと清張

清張最初期の短編集に収められた現代推理8編。
そのうちの「顔」「共犯者」「張込み」「声」4編は新潮文庫既刊の短編集にも収められていて既読している。いずれも代表作級の出来と思う。
残り4編は初読。たしか、清張全集(短編集の巻)にも収められていなかったものと思う。
一読、あ、こういう展開なのねと、フッと力が抜けた感が。

取捨選択無しに、あれもこれもまるごと取り混ぜて、「点と線」以前の、最初期の清張を思い切り堪能できる作品集になっていると思う。
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No.7:
(5pt)

迅速丁寧な対応

大変迅速丁寧な対応で受け取った商品にも満足しています
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No.6:
(5pt)

清張初期の瑞々しい魅力

40年以上も前の学生時代に読んだ「顔」「張り込み」「声」との再会でした(やはり新潮文庫の清張短編集6冊で読んだものです)。やはり清張さんは面白いなぁと改めて思いました。本文庫収録の8作は必ずしも傑作揃いという訳ではありませんが、清張さん初期の瑞々しい魅力に溢れた作品も多いので薦めます。
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No.5:
(4pt)

巨匠の初期短編、匠の技を堪能した

初期短編八編を収録した本だ。
表題作は百科事典の「星図」の項目を開いたまま、教師が心臓まひで息絶えた。病死と思われたが、実は謀殺だった。真相の解明が鮮やかだ。
タイトルに惹かれて買ったが、ほかの七編は既読だった。久しぶりに読み直すのも悪くない。日常の中に起こる殺意の芽生えや、思わぬ見逃しから犯行がばれてしまうナチュラルなミステリは清張の真骨頂と言うべき成果で、いまだに追いつく作家はいない。
「顔」「声」は題材がユニークなサスペンスの傑作だ。
「反射」は乱歩ばりの心理試験が出てくる。「市長死す」は観劇中に突然中座して失踪した市長が、他殺体で発見される。何を見たというのか。戦後間もない時代らしい因縁話だ。
「共犯者」念を入れて犯行を隠ぺいしたはずが、慎重さゆえに破綻する。完成度は本作が最高かな。
いずれも佳作・傑作ぞろいだ。初読みなら星五個だった。
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No.4:
(3pt)

青年時代

読みふけった思い出がよみがえりました。これらの作品が「砂の器」につながっていくのですね。
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No.3:
(5pt)

心に潜む因果応報

松本清張氏の初期の8編である。
奥付に、「本書は文庫オリジナル作品です」とある。
作品を(同じものを)何度も読んでいくうちに、
勧善懲悪ではない、
因果応報であると感じる。
ハッピー-エンドで終わらないところが、やはりいいと感じる。
松本清張氏の作品は、時代を超えて現れると感じる。
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No.2:
(4pt)

珍作も紛れこんではいるが、コスパのよいお得な短篇集

ミステリの領域だけでも膨大な数の作品を残した松本清張ではあるが、改めて思うに長篇作品には結構粗が目立つ。ストーリーが尻切れトンボのまま唐突に犯人の遺書やら告白が出てきて、強引に終わる例はいくつも思い当たるし、話が飛躍してきちんと納得のいく説明がされていないこともある。例えば、あの『砂の器』で犯人・和賀英良と島根県で三木巡査の元から出奔した本浦秀夫が同一人物であるという推定にどうやって辿り着いたのか、原作ではいま一つよく分からない。橋本忍脚本の映画版の方がその辺を実に上手く処理していて好対照である。
なので、松本清張を読むなら、まず短篇を推したいのである。長篇作品のように無闇に殺人が繰り返されはせず、素人が則を越えて探索行動に全国を飛び回ることもなく、ストーリーがコンパクトに纏まっているのがよい。
本書には、他人に窺い知れぬ人間心理の微妙な綾から引き起こされる殺人、やらずもがなの行動で墓穴を掘る犯罪者など、発表から半世紀以上過ぎた現在に読み返しても味わい深い作品群が収録されている。ベスト3を選ぶならやはり「顔」、「張り込み」、「共犯者」が鉄板か…。逆に、“バカミスじゃないの?” と云いたくなるのが、プロバビリティの犯罪を描いた表題作「なぜ『星図』が開いていたか」。松本清張の名がなければゴミ箱行きかも知れない。まぁそんな珍作も紛れこんではいるが、価格を考えたら極めてお得な1冊だろう。
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No.1:
(4pt)

やはり「張込み」の余韻が

「なぜ「星図」が開いていたか―初期ミステリ傑作集―」(松本清張 新潮文庫)を読み終えました。
 2019/2月に「火と汐」(文藝春秋)を読み、この先「松本清張」を読み返すことはないように思えましたが、初期ミステリ傑作集というキャッチに魅かれました。8つの(粒ぞろいの)初期短編が収録されています。(初出は、1955~1956年。短期間にこれらが書かれていることに驚きを禁じ得ない)

「顔」・・・・・・・岡田茉莉子主演で映画化されています。映画では、主人公が男性から女性に変えられています。見たはずなのですが、あまり覚えていない(笑)。ミステリはやはり<時代性>と共にあるのでしょう。昭和の風俗、考え方、立ち居振る舞いが、ツイストの効果に微妙に作用します。歌を聞いて、泣くのです。
「殺意」・・・・・・今では少し図式的過ぎるような気がします。
「なぜ「星図」が開いていたか」・・・表題作ですが、この短編集中最も弱い。
「反射」・・・・・・DNA鑑定のない時代のミステリ。
「市長死す」・・・・反転する推理。秀作です。
「張込み」・・・・・あまりにも有名な野村芳太郎の映画。そして時代を超えて再読に耐える傑作。
「声」・・・・・・・電話交換手が主人公の一部が、二部で鮮やかに反転します。アリバイ崩しの雛形。
「共犯者」・・・・・アベレージだと思います。

 スマホもGPSもDNA鑑定もない時代のミステリですが、「市長死す」、「張込み」、「声」を読むと、ミステリにとってはそれらが飽くまで物語の<意匠>でしかないことがよく理解できます。「張込み」の余韻がいつまでも心に残ります。
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