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日輪の遺産
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日輪の遺産の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 61~68 4/4ページ
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戦争を知らない主人公が、競馬場で出会った老人に託された手帳には終戦直前に日本軍によって奪い、隠されたマッカーサーの財宝について記されていました。 財宝を隠すために集められた少女達。 少女達を指揮し、そして守ろうとしたのに守れなかった3人の軍人。 米軍の英雄。彼にあこがれる二世軍人の通訳。 そして、生き残った者たち…。 物語は財宝が隠された時代と現代を行ったりきたりしながら、綾をなすように、徐々に絡み合っていきます。 戦争の傷跡。 そして、現代の日本人が忘れてしまった日本人の美徳。 うまくいえないけれど、この本を読んで、「日本人はそんなに捨てたものじゃないのだな、日本人でよかったな」と思いました。 | ||||
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タイトルに惹かれてなんとなく買って読みましたが、とてもおもしろか ったです。 この話はフィクションでも、実際、戦争があって、国のために生きて、 国のために死んでいった人は大勢いたのは事実で、読んだ後もいろいろ と考えさせられました。 後半は本当に感動です。いろいろな人の想いが、すごく切なくて、最後 まで涙が止まらなかったです。 | ||||
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初めて浅田作品を読んだのですが、泣いてしまいました。声をあげて。読書なれしてない私には最初のほうは読みにくい印象を受けましたが読み進むうちに書き分けられている各登場人物の視点から見る世界に引き込まれ、時代、空間を一気に超えてすべての物語が集約されていくような感じでした。読書量はそんなにない私ですが、今まで読んだものの中で確かな手ごたえを感じる作品でした。読み終えたあとの恍惚とした充実感は忘れられません。今のこの平和な日本がまさに私達に残された遺産であると気づかされました。そしてあらためて今の時代に生かされていることに感謝の気持ちでいっぱいです。 | ||||
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巻末で著者ご本人が書かれているように「方針転換」後処女作なので文章構成や話の流れにやや生硬なところがあり、特に後半はちょっとタレてしまうところもあるのですが、それとて「蒼穹」を読んだあとだからこそ感じるインプレッション。ミステリとして間違いなく一級品であります。 | ||||
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何だか当時の浅田次郎の「照れ」みたいなモノを感じてしまった。 重い時代背景、扱うテーマは非常に文学的、構成もよく考えられているのだが、この作品以前の浅田次郎のイメージを良くも悪くも引きずっているような気がする。その辺りに「照れ」を感じてしまう。そういった意味では多少半端ではあるのだが、それも『蒼穹の昴』を読んだ今となってはの話。恐かったのか、それともサービス精神旺盛な人なのか、は不明だが(ぼくは後者だと思うけど..)、マッカーサーをめぐる通訳・副官等の会話、金原老人と手帳 を預かってしまった二人の人物造型と彼らのやりとり、は多少脱線しながらも浅田次郎の面目躍如だと思う。 巻末の「文庫版あとがき」によると、ユーモア・ピカレスクの痕跡は手直ししたかったようだが、そんなことないですよ>浅田さん。 日米の文化(特に食文化)の違いをユーモアたっぷりに描写するくだりには大笑 いしてしまった。ああ、こういうことか。こういうくだりはたくさんあったが、余計なのかなぁ。。 『鉄道員』で直木賞を取ってしまったが、正直言うと『日輪の遺産』~ 『蒼穹の昴』の傾向で取って欲しかった。ぼくだけだろうか? | ||||
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浅田次郎が描いた終戦時の日本の姿が、まるで現時代のように間近に感じられます。著者の背景描写、人物設定は、すべてが個人の想像力にもっとも浮かべやすい技法を用いて構成されており、小説を苦手とする人にも、文学の門を広く公開してくれている気がします。 浅田次郎らしく、もちろん「泣き」も入ります。 | ||||
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この作品を読む前に、この作者の他のユーモア小説を読んでいたので、タッチの違いに非常に戸惑った。読了した今、作者の真価はこの小説にあると思える。鮮やかな展開、重厚な情景、作者自身が愛したに違いない登場人物たち。お勧めする一冊です。 | ||||
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なんという想像力、なんという筆力。必ずしも実話ではないのだが、もしかしたらあったのかもしれない話。 大平洋戦争では兵隊として死んでいった人たちの他に多 くの非戦闘員の死がありそれぞれにドラマがあったはずだ。浅田次郎氏はエッセイの中でも沖縄のことなどを例にあの戦争で世界を相手に戦った日本の精神力を訴えておられる。もちろん日本の軍隊がアジアで行ったことを忘れてはならない。ただそれと同時に「お国のために」と死んでいった無名の人たちも絶対に忘れてはならないし、彼等の無念を未来に活かさないといけない。今という時代を生きる者の義務といえよう。 この「日輪の遺産」で繰り広げられる、ある将官と女子高生たちの物語を読んでいるとモノクロームの情景が頭に浮かんできて自分が昭和20年のまっただ中にいるような気持ちになる。浅田次郎氏の背景描写力にはただただ感動。最後のシーンではとにかく太平洋戦争で死んでいった非戦闘員のそれぞれのドラマを思い、涙がどばっとでる。本当にどばっと出るのだ。 こういう小説を学校で教えれば子供達がただ「戦争は悪い」ではなくもっと戦争について深く考える機会を与えることができるだろうに。それにしても浅田次郎氏の歴史モノはなんでこんなに入り込めるのだろう。まず親が読んで子供にも読ませたい小説だ、これは。 | ||||
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