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橋ものがたり



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橋ものがたりの評価: 4.50/5点 レビュー 48件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

よく出来ているけど、軽い

山本周五郎がやたらと面白いので、もう一人の大御所も読んでみた。
江戸時代の橋にまつわる十篇の短編集である。橋というのは特別な存在だ。
待ち合わせに便利なだけでなく、日常と彼岸を結ぶ通路でもある。
様々なドラマが生まれる場所なので、短編小説の素材としてふさわしい。印象深い作品は、
『小ぬか雨』灰色の生活に一瞬だけ訪れた恋を、鮮やかに切り取る。
『思い違い』トリッキーな一篇である。ミズテリ風味だ。
『小さな橋で』無邪気な子供と大人の愛欲が対比される。最後の一行に感心した。
『殺すな』美人過ぎる女房を持つと、気苦労が絶えない。苦い後味の好篇だ。

『まぼろしの橋』おこうは孤児だ。嫁入り直後に素性を知るという老人が現れた。 緊迫感のある人情劇である。
『川霧』謎めいた美女を追う純愛ものである。結末がいい。

面白いんだけど、どこか安っぽい。変な言い方だが、現代人が時代劇を演じているような。
テレビの時代劇ぽいと言おうか。山本周五郎の隅々まで江戸情緒が行き渡る作品群に比べると、いかにも軽い。
それだけに肩が凝らずに読める、とも言えるが。読破しまくるほどの熱意は湧かないな。あと何冊かは読みます。
橋ものがたり(新潮文庫)Amazon書評・レビュー:橋ものがたり(新潮文庫)より
B0099FFTHG

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