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橋ものがたり
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橋ものがたりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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山本周五郎がやたらと面白いので、もう一人の大御所も読んでみた。 江戸時代の橋にまつわる十篇の短編集である。橋というのは特別な存在だ。 待ち合わせに便利なだけでなく、日常と彼岸を結ぶ通路でもある。 様々なドラマが生まれる場所なので、短編小説の素材としてふさわしい。印象深い作品は、 『小ぬか雨』灰色の生活に一瞬だけ訪れた恋を、鮮やかに切り取る。 『思い違い』トリッキーな一篇である。ミズテリ風味だ。 『小さな橋で』無邪気な子供と大人の愛欲が対比される。最後の一行に感心した。 『殺すな』美人過ぎる女房を持つと、気苦労が絶えない。苦い後味の好篇だ。 『まぼろしの橋』おこうは孤児だ。嫁入り直後に素性を知るという老人が現れた。 緊迫感のある人情劇である。 『川霧』謎めいた美女を追う純愛ものである。結末がいい。 面白いんだけど、どこか安っぽい。変な言い方だが、現代人が時代劇を演じているような。 テレビの時代劇ぽいと言おうか。山本周五郎の隅々まで江戸情緒が行き渡る作品群に比べると、いかにも軽い。 それだけに肩が凝らずに読める、とも言えるが。読破しまくるほどの熱意は湧かないな。あと何冊かは読みます。 | ||||
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