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(短編集)
冤罪
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冤罪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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短編集ながらいずれも読みごたえがある。文体もいいが、ストーリー性、ペーソスも兼ね備え、武士、夫婦、友人、市井の庶民など、時代と人間に寄せる作家の感性が読者にしみじみと伝わるユモレスク。 | ||||
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なかなか面白い | ||||
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藤沢周平に今はまっているので、とても楽しく読ませて頂きました。 | ||||
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藤沢周平は、よく山本周五郎と、並び称される。時代小説を主にし、人情や滑稽を描いた作品が多く、歴史ものでは、定説を覆さんとした作品もあって、共通する点が多い。しかし山本周五郎の小説は一体に明るいの対し、藤沢周平は暗い側面を、特に初期には多く取り上げたなどの、差異もある。この本の9篇では、そうした藤沢周平作品の多彩さを、如実に楽しめる。 | ||||
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藤沢修平にはまっています。 | ||||
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このくらいになると、作品に血液が流れていて、呼吸をしていて、熱を発している。 そんな生命感すら覚えてしまう、そんな作品、短編が9つ。 自らの生きた証を求めた七内の「証拠人」 一揆の裏に何故影を伸ばすか武太夫の「唆す」 井上との果し合いの訳とはいかに「潮田伝五郎置文」 妻房乃を貶めたのは「蜜夫の顔」 記憶を失った忍びの愛は「夜の城」 娘と平四郎を見つめるのは「臍曲がり新左」 酔っぱらいの半九郎と甚内は剣の達人「一顆の瓜」 徳川の御代を誓いし十四人の幕末とは「十四人目の男」 勘定方の五百両の横領に立ち上がる源次郎の「冤罪」 もはや一話一話、一行一行、言葉の一つ一つに魂が込められて、その息遣いすら 聞こえてきそうな短編集。 一話100点。九編で900点。 似たような読後感は、振り返れば朱川さんの短編集にもありました。 思い出させるこの一冊、珠玉です。 たそがれ清兵衛とこの二冊。宝物です。 御存命ではない作者にありがとうと伝えたい、そんな一冊。 お勧めします。 | ||||
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久しぶりに読んだ「藤沢周平」の作品。 今回の作品は、藤沢が直木賞受賞後に雑誌に発表した(1974年から1975年)いくつかの短編をまとめたもの。タイトルの「冤罪」はあくまでも、本アンソロジーの最後に収められた作品のタイトル以上のものではない。 ちょっと前に「用心棒シリーズ」を読んだのだが、世評とは異なり、そのワンパターンの作りに途中でかなり閉口した記憶がある。本書は、それに比較して、雲泥の差がある。彼は、短編の名手なのだろう。それも連作シリーズではない、ほんものの短編だ。 全部で9編の作品が収められている。たしかに作品によっては、好みというか、出来不出来のばらつき(「十四人の男」は込み入りすぎている印象)はあるのだが、全体としての印象は見事な作り。舞台はそのほとんどが、いわゆる「海坂藩」もしくは疑似「海坂藩」ものといっていいだろう。 特に、最初に収められた「証拠人」「唆す」の二編は意外感を与える見事なつくりだ。前者の時代は徳川幕府初期、後者は江戸の終と時代は異なるのだが、設定のユニークさと結末の見事さには非の打ちどころがない。これぞ起承転結がきいた短編だ。それと、すべてではないにせよ、結構陰惨なテーマを扱いながらも、藤沢独特のユーモアが結末ににじみ出ている作品もめだつのだ。 | ||||
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ぜんぶ武家ものだった。九篇収録している。 世話物よりはこっちのほうが好みだ。多彩な趣向で、飽きさせない。 『臍曲がり新左』『一顆の瓜』は、痛快活劇である。ただし微妙な捻りが加えてある。 『証拠人』は尾羽打ち枯らした浪人が、仕官を求めてうろつく。哀れで情けない。が、意外な結末が待っている。 表題作は武家社会の厭らしさに暗い気分になるが、これも結末で唖然とする。 発表年代が後年のせいか、周五郎作品には無かった素材が使われている。 『夜の城』は記憶喪失の武士が主役だ。御餌指人という聞きなれない役についている。狩りに使う鷹に生餌を与える仕事だ。記憶が戻った後の展開は、さいとうたかをぽい。 『十四人目の男』いきなり十三人もの家臣が斬罪になった。真相はかなり意外だ。 山本周五郎が時代小説というジャンルを確立したとすれば、藤沢周平は跡を継いで発展させた功労者になるかな。テレビで時代劇が人気だった時代である。やはり新しい時代の武家小説という感じがする。 | ||||
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主人公を取り巻く人間模様が人情の機微豊かに描かれ、又周囲の景色の描写が上手いのが藤澤文学の魅力である。文章は精緻でありながら饒舌でない。つまり上手いのである。 特に「臍曲がり新左」は藤澤作品には珍しいユーモアがあり、何度読んでも面白い。又藤沢作品は書いてないところが「どうなったのであろう」と想像する楽しみがある。 「夜の城」は、隣国を探るため潜入した伊賀忍者「又五郎」は闘いの中で記憶を喪失し、又五郎を見張るため妻にさせられた三郷と暮らしていたが、最後には記憶を取り戻し、又五郎に身も心を許した三郷と共に敵陣を切り抜けて生国に戻る。 「一顆の瓜」は権力争いの中で道場仲間の下級武士3人が双方に別れて争うというほろ苦い物語り、「冤罪」は公金横領の冤罪で自裁した勘定方の行方不明になった娘を探すというほのぼのとした話。 ころで、他のレビュアーも指摘しているが「臍曲がり新左」のクライマックスの台詞は「人非人の致し方だ。****」であり「無頼漢の致し方だ。***」ではない。全く意味が異なる。H20年、藤澤周平の没後改訂されているようだが、出版社が著者の了解もなく著者が心血を注いだ文章を改訂することなど許される筈がない。又「人非人」は差別用語でも何でも無い。 | ||||
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藤沢周平の初期作品では、人の世と心の闇がえぐりだされるように語られます。 後期になると、『用心棒日月抄』に代表されるように、痛快でユーモラスな作品が多くなります。 この短編集では、後期に見られる痛快さとユーモラスさが散見されます。 藤沢周平作品でのユーモラスとは、ただ面白おかしいのではなく、力づよい生命力のことのように思います。 必死に生きている、だから、おもしろいのだろうと思います。 | ||||
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このような代表作で未読の単行本選びやすい。少しずつ良い本を安く、またよろしく。 | ||||
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庶民性が共感を呼び、特定の読者層に人気があるのだろうが、一遍読めば後は物語は違っても内容的には似たり寄ったりである。退屈なだけでした。もう二度と短編集は購入しません。 | ||||
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他の方のレビューにあるように名編「臍曲がり新左」が入っている短編集。 この度、入院した父への差し入れに本屋で再度入手した。 が、読んでガッカリした。 クライマックスに新左が放つ決め台詞、 「人非人の致し方だ。お命頂くぞ。」 これが 「無頼漢の致し方だ。お命頂くぞ。」 に変更されているのだ。 人非人(にんぴにん)=ひとでなし 無頼漢(ぶらいかん)=やくざもの、ごろつき まるでニュアンスが違う。 かつて戦場を駆け回り近頃の若者の軟弱を蔑視している新左衛門が怒っているのは蛮行というよりは卑怯な謀なので「無頼漢」で謗るのは全く合わない。 「人非人」がまさに皮肉屋の新左衛門にピタリとはまっていた。 奥付を見ると平成20年に改版とある。 藤沢周平氏はとっくに亡くなっている。 新潮社の言葉を知らない編集者が無神経にも上書きしたのだろう。 この作品を一言一句まで考え抜いて生み出した藤沢氏やそれを愛するファンへの侮辱だとわからないのだろうか。 平成20年より前の古本を買うべきだろう。 既に買ってしまった人は別人の手が入った該当箇所に紙を貼って「人非人」と訂正したほうがいい。 | ||||
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I liked a lot of comics, I'll more. thank you | ||||
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他の方も書かれていますが、良い短編小説集です なかでも【臍曲がりの新左】は、2時間ドラマに出来そうな内容で読んでいて惹きこまれます。 主人公を北大路欣也さんが演じたら面白いのではないかなと思います。 藤沢周平作品を映画化した場合に、短編小説を3編を合わせたりしますが、テレビドラマでも充分楽しめそうです。 小説を読んで頭の中で思い描き、実写になった場合はどんな感じかなと想像しながら読んでいます。 | ||||
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藤沢周平の作品は、江戸時代の情緒がとても繊細に表現されているので大好きです。 | ||||
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短篇9作、どれもこれもじつくり読ませる、傑作集さすが、藤沢周平! | ||||
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武家もののお話9本の短編集。 そこに生きていた人の息づかい、見ていた風景などが生々しいまでに 感じられるような、地に足がついたお話ばかり、という印象です。 全ての真実を知りたくて読む手が止まらなかった「夜の城」、 古武士とイマドキの若者のやりとりが面白い「臍曲がり新左」など 本当にどれも面白かったですが、一番感動したのは「一顆の瓜」。 夫婦喧嘩の話から、いきなり主人公が御家騒動に巻き込まれることに。 命を賭ける羽目になって初めて、夫婦喧嘩なんかしていられた時は平和だったと思ったり 急に甲斐甲斐しくなった妻を美しいと思ったり、その状況と心情の変化が面白かったです。 「女は男の甲斐性というものを銭金で計ろうとする」 冒頭でそう妻を腐しながら、己の甲斐性を誇るために「加増あるかも」と言っちゃった主人公。 最後はそのためにまた夫婦喧嘩になり頭を悩ませることになるのですが、 それこそが愛しく平和な日常であるという、クスッとしつつもしみじみするお話でした。 可笑しいんだけれど、その時々を彼らなりに懸命に生きている、 サラリーマン的武士の日常と非日常とを見事に描いた一編だと思います。 | ||||
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表題作も良かったのですが、中でも「臍曲がり新左」が最高でした。登場人物はどれも素晴らしく、読みながら思わずにやりとしてしまうストーリーです。藤沢周平作品はもの悲しいけれど一筋の光がある、という薄暗い作風が多いだけに、「にやり」としたのは初めてに近いかもしれません。面白いです。藤沢周平作品の短編集は数多く読みましたが、読後時を経ても、ストーリーとタイトルを一番鮮明に記憶し、語れるのはずばりこれです。ちなみに長編では、私は蝉しぐれと三屋清左衛門残日録が好みです。 | ||||
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