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(短編集)
ばにらさま
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ばにらさまの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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主人公の男より、バニラ様の方がなんだかつらく感じる。だよな~かもな~、なんだかなあ~、バニラ様はこのまま、金詰まりでふーぞくに行ったりするのかなあ。寂しいなあ、都会で暮らしていても。なんだかなあ。と思わせてくれる、深みのある短編でした。 | ||||
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女性の目線から書かれていて、女性はこういう風にとらえるんだな、と思った。 いろんな人に接するときに、細やかな気持ちが必要だと思った。 | ||||
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どの短編も深い読後感が残った。一筋縄ではいかない状況、事情の中でのさまざまな機微を捉えていて、作者の力を感じた。手元に置いて、何度か読み返したくなる本だ。特に「ばにらさま」「わたしは大丈夫」がお気に入り。 ただ、装丁だけ、残念で仕方がない。この内容に全くそぐわない。逆説的にこのようになったのか…。それにしても本当に残念です。作者の訃報は残念でならないけど、まだ読めていない本を一冊ずつ読み進めていきたい。 | ||||
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山本文緒最期の作品集を数日前に惜しみつつ読了。『ばにらさま』にはブログ、Twitterなどネット社会をテーマにした小説が収められている。 山本作品は人間心理の卓越した描写力が最大の魅力だと思う。女性は言うまでもなく、男性も実に生々しく描かれている。一般的に作家(男女問わず)が異性を描くと、どこかハリボテのような「量産型」になりがちだ。しかし山本は違う。魅力的な男性だけでなく、冴えなくモテない男性の生きる実感を描くのが非常に上手い。山本本人が大学時代落研に所属していて、そこはモテない男の巣窟だったとエッセイに書いている。また、離婚後に執筆と並行してバイト生活も長かったので、そういった時期に人間観察を重ねたのだろう。 彼女の小説には善人は登場しない。かと言って悪人と言い切れる人もいない。存在するのは、ただ心の弱い人達だけであるように見える。それが私を、山本作品に惹きつけて止まない理由だ。 これからも山本先生の作品を読み続けたかったです、本当に。心よりご冥福をお祈りいたします。 | ||||
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タイトル通り。 本作に限ったことじゃない。 装丁がいつも絶妙にダサい。帯もロクなことが書かれてない。毎回。 山本文緒の悲劇だと思う。 これじゃまるで恋愛ものが得意な女流作家!みたいな鋳型で抜かれたような印象しか受けないんじゃないかと腹が立つ。 どこにでもありそうな些細な話を、誰にも想像できないような読後感に持ってゆくことができる、唯一の作家が山本文緒だ。 刺せば血が出るようなキャラクターを造形できるのが一流の作家だという。 山本文緒の書く登場人物達は、血が出るどころじゃない。書かれていないページまで想像が及ぶようだった。 病が憎い。 そりゃそうだけど死んでしまったから、今後彼女の作品が見られない。 この本を読了するのが怖くて、まだ話を残している。 私はあなたが小説家の中で一番好きでした。 | ||||
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久しぶりに山本文緒ワールドに浸りました。 自転公転で完全復活を遂げ、本短編集を出してひと月後 足早に天国へ逝ってしまった文緒さん。 もっともっとこの独特な作品世界を味わいたかった。 これきり新作を読めないのだと思うと残念でなりません。 | ||||
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6作品とも5年以上前の作品であるが表題作の「ばにらさま」が秀逸 バニラアイスクリームのように白い美人の彼女から交際を申し込まれ つきあったさえない男との恋愛、順調にみえたが偶然ネットで彼女の 日記を発見、打算を感じたことで別れを切り出す物語であるが、男女 の表情、心の機微まで見える文章が魅力、なんといっても物語を進め る手法が新鮮である。 | ||||
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6話、一気に読んでしまいました。 キラキラした主人公ではなく、隣にいそうな女性達の 人生の影の部分、少し物悲しいお話。 とてもよかったです。秋の夜長に読んでほしい。 | ||||
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表題作は色白の派遣OLばにらさまと、サエない縁故採用社員の恋物語。彼女に翻弄され続ける非モテ系男が取った驚きの行動とは? 「バニラ」には、つまらない、平凡なという意味が英語にはあると聞いたことがあります。しかしそんな設定からの予測不能な展開と鮮やかなどんでん返し、そして読後に残る深い余韻は、前評判通りのニ度読み必至の逸品でした! 収録された六篇は、どの作品も読み進めていくうちに登場人物の当初のキャラクター設定が溶けていく感覚を味わうことができます。中でも、主人公と年齢が近いでしょうか、私が最もやられたのは最後の「子供おばさん」でした。 いつまで経っても自分は大人になり切れないと感じているアラフィフ独身女性が主人公。幼馴染の女友達の葬儀に出席したあと、彼女の兄(昔ちょっと好きだった)から驚きの相談を持ちかけられます。そしてそこから彼女の人生は思いもよらない方向へ展開していくのです。 なんだかジェーン・スーさんと堀井美香さんのポッドキャスト 「Over The Sun」に届いた感動的なお便りを読んでいるような気持ちになりました。 昨年発表された長編も素晴らしかったですが、山本文緒ここにあり、を感じさせてくれる本当に見事な短篇集でした(長編は7年ぶりでしたが、短篇集はいったい何年ぶり?)。昔ファンだった方にも、新しい読者の方にもオススメの5つ星! | ||||
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