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用心棒日月抄
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用心棒日月抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.66pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全71件 41~60 3/4ページ
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浪人の青江もいいが、藩に戻った青江もいい。作州浪人の細谷との赤穂浪士の関係がおもしろい。 | ||||
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「風の果て」と、この「用心棒シリーズ」が藤沢作品の最高傑作。 何度も再読したくなる作品です。 最近の時代物は、全てこれらの亜流に見える。 | ||||
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book of great quality. no stain, liked to have bought the amazon, the service was very good, thank you for the service. | ||||
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今回は電子書籍で読んでみた。字が大きくなるのがうれしい。前回読んだときに印象に残っている場面が中々出てこず、自分の記憶に自身をなくしていたが、最後の方ででてきてほっとした。読後の余韻が消えかかるころに又読もうと思う。 | ||||
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『用心棒日月抄』シリーズの魅力を知る場合に、次の清水房雄の文章が、ある程度参考になる。 「とにかく、読みはじめていきなり引きこまれた。そこには無敵の英雄・豪傑などは登場しない。ごく普通の人間であり、他よりは少々剣技に長じた下級武士で浪人中の青年青江又八郎が、必要に応じて腕をふるうわけだが、それが、主君のため、正義のため、社会民衆のため、等々のりっぱな理由によるのではなくして、明日の米代をかせぐためである、というその着想のすばらしさに、私はまず引きつけられた。」(清水房雄〈藤沢周平『白き瓶』解説〉文春文庫) 特にシリーズ1は、食うために仕方なく用心棒をせざるを得なくなった又八郎の事情が、もっとも純粋な形で表れている。 本作の魅力は、この設定以外にもいろいろあるが、特に重要なのは又八郎の人間性ではないだろうか。 そこで、以下に、又八郎の人間性について、思いつく限り挙げてみた。 又八郎は、何事にも適切に対処する。出過ぎることもないが、必要があれば雇い主に意見することもある。 又八郎は、自分の置かれた立場や他人の様子をよく観察している。 又八郎は、敵を軽く見たり、必要以上に恐れたりしない。 又八郎は、肉体的にも精神的にもタフである。 又八郎は、困っている者に手を差し伸べることがあるが、情にもろいわけではない。 又八郎は、なかなかの美男子で、女性にもてるが、軽薄に振る舞うことはない。 又八郎は、顔や態度に激しい感情を表すことは少ないが、無表情で無骨なわけではない。 ここまでを見ると、レイモンド・チャンドラーの生んだハードボイルド探偵フィリップ・マーロウに似ているような気もするが、又八郎は、皮肉は言わないし、酒もほどほどに飲むぐらいだし、原則として家庭や妻を大切にしているので、やはりマーロウ的な男とは言えないだろう。 又八郎の人間性についてさらに補足する。 又八郎は、常識人で、言葉にも説得力がある。 又八郎は、筋の通った話によって、味方をまとめたり、敵対勢力と交渉したり、わがままを言う者を諫めたりする。 『用心棒日月抄』シリーズのもう一つの大きな魅力は、又八郎の戦いぶりの心地よさだろう。 その戦いぶりについて、いくつか要点を挙げてみたい。 又八郎は、腕の立つ相手に尊敬の念を持つ。 又八郎は、勇敢だが無謀ではない。 又八郎は、必要もなく誰かを傷つけようとすることはない。 又八郎は、自分に殺意を持っていない敵は、適当にあしらう。 又八郎は、敵と戦うのに最もふさわしい時機を心得ている。 又八郎は、敵に対する分析を怠らない。また、情報を寄せる仲間に恵まれている。 そして、忘れてならないのは、又八郎が女性に対してとても紳士的に振る舞う点であろう。 又八郎は、基本的に許嫁(妻)の由亀を大切に考えている。 又八郎は、女性が嫌がることをしたり、威張ったりすることがない。 又八郎は、相手の気持ちが十分にわかり、自然な成り行きになったときに、女性とひそかな関係を持つこともある。 又八郎は、自分や自分の家庭を危機に陥らせるような女性関係を持つことはない。 もちろん、このシリーズを魅力的なものにしている要素として、吉蔵や細谷などといった名脇役の存在を語る必要は絶対にあるのだが、長くなりすぎるので、本レビューでは又八郎の魅力にとどめることにした。 | ||||
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よく知られた赤穂浪士の話しと関わりながらメインストーリが進んでいき、引き込まれてしまう。 | ||||
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藤沢周平、なかなか手が伸びなかったのだが、読んでいないことを友人に言ったら、それはもったいないと言われ、読んでみた。 これは面白い! シリーズだけでなく、ほかのものも読んでみようと思う。 | ||||
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用心棒家業の、気安さと、刺客との闘いの差が楽しいです。 気楽な浪人の、生活を楽しむ暮らしぶりも読んでいて飽きず楽しいです。 | ||||
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藤沢周平、池波正太郎は年配者の読む本と思っていた。やがて62歳を迎えるこの時期にやっと藤沢氏の著作に手が伸びた。 石田氏のエッセイで絶賛されていたが「江戸の風景、人物描写、リアルな真剣勝負等々」シリーズ4作一気に読了できた。 | ||||
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名作である。藤沢周平の作品はすべて名作なんだろうが、友情あり、笑いあり、切ない男と女の出会いと別れ。そして時代劇には欠かせないチャンバラと、とにかくすべてのエキスが盛り込まれている。 この作品を読んで、藤沢周平に対するイメージが変わった。それまでは暗いイメージを持ちがちだったが、この作品を読んでから、彼の魅力にはまった。 この作品はシリーズで4冊から成り立っているが、まさに「起承転結」という言葉がぴったり来るようなシナリオで、何度読んでもまた読みたくなる。正直、3冊目を読むと最後の4冊目を読むのが躊躇われる。なぜなら、楽しみが終わってしまうのが寂しいからだ。 起承転結の「起」に相当する本作品を一人でも多くの方が読まれることを期待してやまない。 おすすめの1冊です。 | ||||
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藤沢さんの作品が好きでこのシリーズを全部揃えるつもりで購入しました。 | ||||
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討ち入りを背景にストーリーを進めるところも見事だが、 立会いの場面とほのぼのした場面との緩急のつけ方が見事。 読んでいてぐいぐいと引っ張られる。 私は藤沢周平を読み出したのが、比較的遅いので、 「腕におぼえあり」が藤沢ものとは知らなかった。 知っていたら、ぜひ見たのにと残念でならない。 | ||||
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何巻も発行されている読み物を読むとき、我ながら不思議なクセがある。 それは、最新刊を読んでしまうことだ。 子どもの頃、巨人の星のコミックスも、ぼくが持っていたのは、ただ1冊、第16巻だった。 大リーグボールでオズマと戦うところだったと思う。 タイガーマスクのコミックスも第8巻だけ持っていた。こちらはザ・コンビクトとの対戦だった。 読み始めるなら第1巻から読むべきなのだろうが、なぜかいちばん新しいのがいいような気がするのだ。 この「用心棒日月抄」も青江又八郎が活躍する小説の第1巻に相当する。 そして、ぼくは、これ以外のシリーズ3冊を読み終えて、最後に最初のシリーズを読んでしまったのだった。 それはまるで謎解きを楽しむかのように。 大人になって知り合った親友の故郷を訪ねるときのように。 懐かしいような、ほっとするような。 青江、ここから物語が始まったんだ。苦労したんだね、と話しかけてやりたいような。 そんな温かい気持ちで、最後まで読み続けることができたのだった。 | ||||
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東北の小藩の馬廻り役の青江又八郎は、藩内での陰謀に巻き込まれ、脱藩して江戸で浪人生活を始める。剣術の腕を活かして用心棒稼業で生計を立てるが、仕事をこなしていく中で、国元からの刺客と闘ったり、赤穂浪士や吉良家の策謀にそうとは知らずに関わったり、とスリリングな体験をすることに・・・・・・ 藩内の権力闘争を縦糸に、そして赤穂浪士の吉良邸討ち入り事件を横糸に、青江又八郎の用心棒としての日々を綴った連作短編。死と隣り合わせの危険な毎日が描かれているわけだが、同時に貧乏浪人としてのつましい暮らしぶりも浮き彫りにされており、権謀術数と庶民生活のギャップが面白い。きな臭い仕事を何食わぬ顔で紹介する口入屋の相模屋吉蔵や、浪人仲間で豪放磊落な細谷源太夫など脇役の人物設定も巧妙。 | ||||
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時は元禄 忠臣蔵の事件の少し前、青江又八郎は藩内の政争に巻き込まれて脱藩し江戸で用心棒として生活していた。 藩からの刺客をかわし、用心棒としての役目をこなすうちに、大石内蔵助を中心として浅野内匠頭の復讐を誓った赤穂浪士の面々との危険な接触が増えていった・・・ 忠臣蔵を伏線として、脱藩者の孤独と悲哀を江戸の市井から照らし出す藤沢ワールドの傑作。 主人公が負った深い業が江戸の暮らしの中で、自身の生きる意味を深く掘り下げていく重厚な流れは、読み手が物語に取り込まれていくような感覚に襲われます。 主人公と剣客が対峙した張りつめた空気と剣捌きの描写は息をのむものです。 どっしりとした時代小説を楽しみたい方にぜひ読んでほしい一冊です。 一点注意したい点としては、ぜひ忠臣蔵の概要を把握してから読まないと楽しみが減ってしまう点です。 | ||||
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山形新幹線の座席前にいつもある、旅のFREE PAPERで紹介されていたので、気になっていました。でもなかなか出会えず、今になって読了。又八郎の用心棒稼業の短編集であるが、赤穂浪士討ち入りの臭いを振りまきながら、物語は進む。時代小説はちょっと、という人は騙されたと思って手に取ってみてください。一流のエンターテイメントの物語です。用心棒というくらいなので、剣を交えるところもあるし、ラブロマンスもあります。そうなのです、本書は女性の描き方が誠に素晴らしいのです。そんな中、武士の誇りを失わない青年、又八郎の用心棒稼業が描かれています。おもしろくないわけありません。まさしく、スリルとサスペンス盛りだくさんな書なのです。 | ||||
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時は元禄。藩主暗殺の陰謀を耳にしたことを発端に,その一味である許婚の父親を斬り脱藩。江戸に出てきた青江又八郎は,江戸で用心棒稼業で糊口をしのぐ。国許から放たれる刺客との闘いと,松の廊下刃傷事件から吉良邸討ち入りまでの浅野浪人の動きも交えながら,江戸の日常を描きます。 派遣先で漏れ聞く吉良邸討ち入り計画。内蔵助を始めとする浅野浪人たちと近づきながらも,肝心なところで彼らとの斬り合いを回避(笑)。忠臣蔵という歴史的事実を曲げないまま,見えない部分に想像を働かせて料理してます。 連作短編と言いながらも長編的要素があり,終盤の2,3章は読ませました。特に最後の「最後の用心棒」はジーンと来させます。ああ,作者の術中にはまったか,と。 | ||||
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故あって脱藩し、用心棒家業で生計をたてる浪人、青江又八郎。いまでは時代小説の 定番ともいえる設定だが、その先駆として本書を世に送り出した作者の力量に、改めて 感嘆する。 又八郎は一刀流の凄腕剣客だが、人物的には俗物である。だから時として、わがままや 八つ当たり的な独白をしたりする。そこがまた人間くさく味があるところか。引き受ける 仕事も多様で、おかしくなる。徐々に用心棒家業に染まっていく様は、どこか滑稽で 、すこし哀しい。 また、本書では剣戟の描写に無駄がなく、極めて鋭い。読むものに、その場に居合わせる かのような錯覚を与え、手に汗握る。この描写を凌ぐ作品はいまでも見当たらないの ではないか。また、国許から放たれる刺客の影が常につきまとい、これも読者をしびれる ような焦燥感から離さない。一度抜き合わせれば死と隣り合わせの剣客の世界。その 緊張感を存分に堪能できる作品である。 | ||||
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「用心棒日月抄シリーズ」第一作。人々が時代小説に求める活劇、江戸の人情・笑い、お家騒動、その中での武士の生き様等の諸要素を全て味わえる傑作。NHKでドラマ化されたが、藤沢ファンの間では評判が悪かったようだ。 主人公の青江又八郎はお家の事情で藩を離れ、江戸の長屋で浪人生活。腕は立つし、清廉な性格が魅力的。同じ長屋の女郎の頼みを聞くなど人情にも厚い。だが、密命下のため、用心棒稼業で糊口を凌ぐ毎日。又八郎に仕事を紹介する口入屋吉蔵の狸親父ぶり、用心棒仲間の細谷の自堕落だが、どこか憎めない愛嬌が話にユーモア味を加えている。物語は各々ある事件を核とした短編から構成されるが、各話は単なる襲撃相手との対決(これも面白いが)に終らず、落とし話的要素も盛り込まれており、スリルとユーモアを兼ね備えた起伏のある展開になっている。更に、背後に忠臣蔵の影を覗かせると言う洒脱な趣向。そして、物語の後半に登場する佐知と言う謎の女忍者がこれまた魅力的(シリーズの最後まで準主役)。本妻と佐知、藩と江戸、武士と浪人、剣劇と人情、武家社会と市井の生活。様々な対立軸を巧みに組み合わせて、何より読んで楽しい物語に仕上げている点が素晴らしい。 時代小説の面白さのエッセンスを凝縮して詰め込んだ、藤沢作品を代表する傑作。 | ||||
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昔の経営者は歴史小説の愛読本として、司馬遼太郎作品を挙げることが多いが 藤沢周平氏は普通のサラリーマンに愛好家が多いといわれている。 それは藤沢周平氏が為政者の立場の物語ばかりではなく、市井の人々や下級武士の愛惜を 綴った物が多いがためだと言われている。 今の日本のように為政者や経営者だけが多くの幸や利権を分捕り、まるで奴隷のように 働かされながらも薄給で、なおかつ過酷な世間を生きなければならない被支配者層である 我々にとっては、藤沢周平氏のそれら数々の小説は今の時代背景と不思議と相重なって 本当に心染み渡り、温かく包まれるような感覚を覚えてしまうのではないでしょうか。 当作品はNHKのドラマにもなった程なので、ストーリーが娯楽性に富み 万人が楽しめる時代小説だと思います。 | ||||
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