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(短編小説)
海と毒薬
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海と毒薬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.35pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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内容は星5だが、商品のブックカバーが破れていた | ||||
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周囲の状況(黒い海や毒薬)に抗えずに流される人間の心理を、実際にあった米兵生体解剖事件をモデルに描く創作。キリスト教的倫理感より、日本軍による戦時捕虜大量虐殺からのリアルな視点が必要。 | ||||
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遠藤周作の名作です。 九州大学で戦時中にあった、米兵捕虜の人体実験の小説化です。 全般的に「良心」がテーマになっているわかりやすい本でした。 「自分の犯した行為に無感動なのだろうか」(182㌻)ということを問いかけているのでしょう。 南京大虐殺っぽいものもさらっと描かれていて、戦争は人を麻痺させ、精神を蝕むのだと思いました。 | ||||
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戦争末期、日本人が空襲で毎日大勢殺される状況、一種異常な心理状態の エリート医師たち、軍部の関与等々、かなり限定的な状況下での話だと 思います。 沈黙に続いて読みましたが、作者が批判的に書いているのは信仰なき人々 でしょうか、日本人でしょうか、エリート医学界でしょうか。 ほとんど良心的な登場人物がいませんが、この事件は非常に稀有な事件で、 これをもっての無神論批判や日本人批判は一般化し過ぎと思います。 しかし、ここまで顕在化しなくとも、誰の中にもそのような「怖い要素」が あるのかもしれない、という投げかけであれば確かにそうかもしれません。 | ||||
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息子の学校の課題図書として購入しましたが、結果読まずじまいだったようです。残念です。 | ||||
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この事件を知っており、舞台となった大学に縁があるため物語には非常に惹き込まれていった。が、事件そのもの以外はほぼほぼフィクションであるということで非常に冷めた。 フィクションとしては文章構成以外は特記すべきほどでもない。戸田の回想録が独特で印象的だったくらいか。 | ||||
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終戦間際の昭和20年6月、九州帝国大学(現九州大学)で行われた米軍捕虜の生体解剖事件を描いた小説。東京郊外の開発途上の住宅地に住む「私」は、気胸治療に通う近所の医院の医師が、米軍捕虜の生体解剖実験に関わったことを知る。物語は事件に関わった人々の内面に移り、それぞれの人の過去が生体解剖事件に繋がるまでを描くが、事件が発生した直後に此の小説は突然終了する。 どうにも未完成の感を否めない。勝呂医師の過去を暴露した以降は全く展開に関与しない導入部の「私」の部分。また恐らく「起こした罪と下される罰」というテーマを強く意識して描き、罪の意識に苛まれる勝呂と、生来罪悪感を持たない戸田との対比を描きながらも、結末は事件の断罪に触れない儘終わる事など、どうにもすっきりしない読後感が残る。 題に関しても、随所に登場する暗い陰鬱な海は、様々な過去を持つ人々の感傷を全て鉛色に塗り潰し、深く呑み込んでいく印象を与える事に効果的に使われつつも、結局は咎人たちに下される「罰」を描かずに終わらせた事は、未完成作品としか言えない。。特に戸田に下される罰と、それを巡る心情を描かない儘物語を終わらせてしまっては、咎人達の罪までをも海は呑み込み、終戦による時間の彼方へ消えたとも解釈出来るのである。史実そうではない。解剖に携わった医師達はGHQに逮捕され裁かれている(有名な人肉食事件はGHQによる偽作であり、裁判でもこれは証明されている)。 しかし著者の描く世界の重厚さや暗鬱さは、初期のこの作品から発揮されている。「海」は戦争末期になり皆死にゆき、滅びゆく現実を呑み込む存在として象徴されている。人々の罪も記憶も営みも、時間の流れと共に深海へと呑まれ後には太古より変わらぬ、無限に寄せては引く海だけが残り、人の世や争いの儚さを暗示する様に思える。「毒薬」はその海に垂らされる人の罪であり、一滴の罪も無限の海の中に溶け込まれて消えて行く事を云うのだろうか。 その中で勝呂医師は、全て暗い時代と共に暗黒の海に埋没してゆく運命であったものが、戦争が終わり、罪を犯しながら生き残った者として、いつまでもいつまでも、罪を垂らした海から打ち寄せる波の様な罪悪感に苛まれる者の代表者として位置付けられたものであろう。いずれにしろ、続編を描かなければいけない作品であった。 | ||||
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一度は読んでおくべき小説かと思いますが、心が元気なときに読んでください。なかなか辛い、重い内容でした。考えさせられました。 | ||||
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