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風よ僕らの前髪を
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風よ僕らの前髪をの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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静かで切ないお話でした。 描写がとても丁寧に表現されており、情景がすぐに浮かんできます。 子供は親を選べない。 大人の欲に支配されてしまった子供達の悲しい選択の先に、明るい未来が訪れてくれることを願わずにはいられない作品でした。 | ||||
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文章は美しく、少年の心模様が繊細で折々でドキリとさせられます。 が、内容としては早い段階でおおよそ掴めてしまって驚きが薄い。主人公があくまで傍観者な感じがあって目立たない。淡々と流れる川のような雰囲気で進んでいきます。 雰囲気はいい。でも、いつまでも心に残るような読後の爽やかさは無い…、です。モヤモヤしてます。 どの登場人物にも感情移入出来ないのが残念でした。文章は好きです。 | ||||
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ラノベミステリーのBL風味です。 登場人物達の過去を変わった不幸詰め込みすぎて、昼ドラみたいになってる。 文章が美しいところがあるのと、男子2人に儚い脆さがあるので、それがこの小説の魅力かな。 とりあえず気を衒いすぎ。 若い人向けの小説。 | ||||
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繊細な語り口で好感が持てるのですが、表現が丁寧なためか、いくつか欠点が目につきました。 一つ目は、おおもとの仕掛けが予想できてしまうこと。さすがに個々のトリックや細かい伏線までは分かりませんが、小説を読みなれた人なら、これはあの仕掛けでしょとか、最後はこうなるのでしょという先読みが安易にできて、それが当たってしまうように思います。 二つ目は、キャラクターの造形が極端で類型的に思えること。救いのない悪意や狂気、そういったものに踏みにじられる心といったものが描かれていますが、唐突だったり、一面的な描写なので、理知的に考えて作られた作り物めいて、作家さんてこういうキャラクターを使いたがるな、と思ってしまいました。 三つ目は、どこかで読んだような話とテイストが似てしまっていること。10年以上前に年末のミステリランキングで上位になった同系統の2作品と、雰囲気、設定が似ているように思いました。 これだけの作品を書き上げるのは大変だと思います。ただその一方で、辛口のコメントになってしまいますが、過去のいろいろな作品をよく勉強してきれいにまとめた”だけ”という印象も持ちました。 他の作家さんでは、藤原伊織氏や逢坂剛氏がマーケティング的によく考えられた読者にアピールする名作を書かれていますが、この作品だけ読むと、テストで良い点は取れたけど、もう少しキャラクターや謎の見せ方やひねりを考えないと厳しいかなといった感じです。 辛口のコメントを書きましたが、語り口は好感が持てるので次回作も多分読むと思います | ||||
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謎解きのミステリーでもありますが、読み終えた感想はちょっと違ってました。映画を観終えたような、五感を刺激される一冊でした。登場人物が多いのに、読みながら自分の目線で見たり感じたりが容易なのは、描写が繊細だからだと思います。是非映像化して欲しい。 | ||||
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昔、アメリカに留学したばかりの頃、レコード店でジャケ買いしたのが「WHAM!のクラブトロピカーナ」でした。もちろんワムなんて初めて聞く名前です、アメリカですので解説もありません早速聴いてみると曲も声も大当たり!必ずこのシンガーはヒットするとワクワクした感動を昨日の様に思い出します。その後大ヒットしたラストクリスマスは今の若い人でも必ず聴いた事がある名曲だと思います。 今回緊急事態宣言中ふと立ち寄った書店でこの本を購入したのは表紙のイラストと作者の小夜子という名前が私の小学生の頃の初恋の人と同じ名前、そして帯に「初恋の物語だ」という言葉。「マジか!」となんだか運命的出会いを感じました。家に帰り早速読み初めていきなり没頭してしまいました。洗練されたミステリー小夜子ワールドに!そしてこれがデビュー作と知って、30数年前のワムとの出会った時の感動を思い出したのです。 普段レビューは書いた事ないのにこの新人さんの次回作に期待しつつ、エールを送りたいと思います。 | ||||
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透徹な語り口が、少年の感情をあらわにしない雰囲気と非常あいまっているなと。それでいて、一瞬の表情の変化を、まるで見たかのような気持ちにさせてくれます。ことの真相へと迫っていくもと家庭教師の悠紀の、かつても見えていたはずなのに立ち入らなかった、という言葉に近いものを感じながら、読み進められました。 | ||||
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そんな書評を読んで購読。 近親者の殺人事件を元探偵事務所員として調べることになる視点人物は物語の案内役であり、 あくまで主役はミステリアスな雰囲気を持った、犯人かと思われる青年である。 この青年の哀しい境遇を知った上でその周囲の人間関係を辿っていくうちに 少しづつ見え隠れする残酷な真実に近づいていくことになる。 ガラスの森のような繊細な世界観が丁寧な文章で綴られており、 脇役である登場人物もそれぞれに特徴があり共感できる。 読後、改めて帯にあった「罪と罰」について考えさせられる。 テミスの天秤はどちらに振れるのか。。 出来ることなら希望の未来があることを願いたい。 私の胸には深く届き、切ない感銘を受けた作品で 作者の次回作に期待しています。 | ||||
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ランキングにあったので何となくポチった本。 在宅の暇つぶし用でしたが、引き込まれて一気読みでした。 とても耽美で切ない物語で、頭の中にぶわっと映像が浮かんでくる感じ。 終わり方めちゃ好きです。 次作も読みたい作家さんです。買ってよかった〜! | ||||
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これは致命的な汚点。 どの人物も現実感が無く、どことなくボヤけていてこれといった魅力にも欠ける。 大きな事件が起こっても特別騒ぎもせずに、主人公の探偵が冷静にテンポ良く解決(容疑者の周囲に簡単にアポが取れちゃう)していくのも物語ジミてて興醒め。 ミステリーというよりライトノベルの恋愛小説かな。癖のある恋愛かもしれないけど今時小説の正解ではありふれてるし、カバーに答えも出ちゃってるし。 | ||||
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私が書きたかった。この小説を読んで、まずそう思った。 体裁はミステリ。心と身体に傷を負った青年悠紀が、伯母の頼みで殺人事件を追い始める。 その過程で徐々に浮かび上がっていく幾つもの死、そしてあまりにも哀しい真実。 悠紀の視点で物語は進む。読者は彼とともに螺旋のように真実に迫っていく。 けれど、この心と身体に傷を負ってなお真っ直ぐでどうしようもないほど善良な彼は、決して「物語」の主人公ではない、 悠紀の行動によって明らかになっていくふたりの少年ー志史と理都ー、そしてふたりに寄り添うひとりの少女の生そのものこそが、この小説の主人公なのだろう。 志史はほんの数回しか登場しない。だがその度に鮮烈な印象を残し、その姿は強烈に脳裏に刻まれる。理都にいたっては、全く読者の前に姿を現さない。けれど理都を取り巻く人々の語りから、私たち読者は彼の心を、姿を容易に想像できる。 さらに彼が詠んだ一連の歌が彼の心をも浮かび上がらせ、私たちの胸に迫るのだ。 メタセコイアの木の下で全てが明らかになり、物語が幸福に収束するのかと思いきや、作者はそれを許さない。 彼らはもう十分苦しんできたのに。まだ足りないとでも言うのだろうか。 この先にふたりを待つのは希望か絶望か、作者は語ってくれず、余韻を持って物語は終わる。 魂の奥底から求め合い、惹かれ合い、相手のことだけを想ってきたふたりの少年。 「あどけない夢など見ない僕たちが肩を合わせてうたた寝をする」 「掌を形見に置きて肋骨の内心臓は咲き誇るかな」 彼らの相手をを想い恋慕う心は、同じ重さであり同じ性質であった。けれどふたりはそれに気付いていない。 ふたりともその想いを秘めたまま一生を過ごす覚悟であったのだろう。それが相手のためなのだと信じているから。 たとえ決して伝えることのない想いを抱えて生きていくのだとしても、それでも物語の終わったその先、志史と理都そして少女に幸せな未来が待っていることを切に願う。 ミステリの賞である鮎川賞の優秀賞受賞作ではあるが、謎解きに主眼がおかれている訳ではなく、事件のトリックそのものには、比較的早い段階で気付く。けれど、それによってこの小説が損なわれることは全くない。 抒情あふれる静謐な文章に身を委ね、少年たちが味わわなくてはならなかった残酷な現実と彼らの哀しみに心を寄せ、少年たちの切なくも美しい物語にただひたすら浸ればそれでよいのだ。 美しい物語であった。 さて、この本にはひとつ素敵な仕掛けがある。紙の本を選んでほしいのだ。電子書籍ではなく。 そして読み終えたら(読み終えたら、である)カバーを外してみてほしい。きっと「本」を手に取ることの喜びを感じられることと思う。 これは出版社の「本」ー電子書籍ではない紙の本ーへの愛の具現化、そんな風に感じられた。 | ||||
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ストーリーに引き込まれて 一気に読み終えました。 第一印象は もう一度ゆっくり味わいたいと思ったことと この物語の続きを絶対読みたい、と感じました。 繊細な心の描写や 情景や 色や香りまでも 目に浮かぶようなストーリーに 一気に読んでしまったのが勿体ないので もう一度じっくりと味わって読もうと思います。 弥生さんは女性ですが 少年から青年期に成長する男の子の描写が素晴らしく 儚げであるのに大胆な心理も細やかに書かれていました。この男の子たちを救う大人がいなかった、と絶望感もありますが、希望を感じさせるラストもとても良かったです。夢が希望をもたらしてくれるといいな、と思えました。 | ||||
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