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(短編集)

謎の物語



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【この小説が収録されている参考書籍】
謎の物語 (ちくまプリマーブックス)
謎の物語 (ちくま文庫)

謎の物語の評価: 4.11/5点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(5pt)

謎が謎のまま終わる”リドルストーリー”を集めたアンソロジー

最後に謎かけや謎が謎のまま終わる”リドルストーリー”を集めたアンソロジー。

既に他の方が書いてらっしゃると思いますが、一応収録作を書いておくと、

「女か虎か」フランク・R・ストックトン
「謎のカード」クリーブランド・モフェット
「穴のあいた記憶」バリー・ベロウン
「なにかが起こった」ディノ・ブッツァーティ
「茶碗のなか」ラフガディオ・ハーン
「ヒギンボタム氏の災難」ナサニエル・ホーソーン
「新月」木々 高太郎
「青頭巾」上田 秋成
「なぞ」ウォルター・デ・ラ・メア
「チョコレット」稲垣 足穂
「おもちゃ」ハーヴェー・ジェイコブス

となりました。

良く出来た面白い作品、まぁまぁの作品と玉石混交っぽい印象でしたが、この内「女か虎か」、「謎のカード」、「穴のあいた記憶」は出色の出来で、これだけでも読む価値はあると思いました。

普通推理小説では、謎が未解決で終わるのはありえない、という感じですが、良く出来たリドルストーリーの場合は、逆に未解決で謎が残る事が魅力になっているという推理小説とは真逆な終わり方なので、その辺も面白いと思いました。特に、「穴のあいた記憶」は密室殺人ものと言えますが、完全に解決しないのが魅力になっているみたいで、笑ってしまいました。カー先生が読んだとしたらどう思ったかが気になります。

謎が謎のまま終わるリドルストーリーを集めたアンソロジー。是非ご一読を。

と、ソフトカバー版に書き込みましたが、読んだ後、増補版の文庫がある事が判りまして、いずれ読もうと思います。すいません。
謎の物語 (ちくまプリマーブックス)Amazon書評・レビュー:謎の物語 (ちくまプリマーブックス)より
4480041516
No.8:
(2pt)

いまいちです

前半の話はおみ白いですが、後半の話はダメ。途中で読むのを止めた。
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4480041516
No.7:
(3pt)

う~ん

前半と後半の話は謎めいていて楽しくよめました。
ただ、中盤の話は、特に謎めいている話というより、「普通よくあるミステリー話を読んでいる」といった感じで、小説ページ不足のため、無理矢理押し込んだといった感じがしました。
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No.6:
(4pt)

訳が・・・。

訳者のくせなのか、作者のものか、言い方が難しかったり話が飛んだりして、よくわからないところもありました。シンプルイズベストっていいなと思った。
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4480041516
No.5:
(5pt)

魅惑の謎

「リドル・ストーリー」をテーマとしたアンソロジー。
「リドル・ストーリー」とは、結末がAかBか、というところまで行って終わってしまう、あるいはすごい「謎」がストーリーの中心にあって、その内容が明らかにならないまま終わってしまう、というのが純粋形らしい。そのルールを知らず、単にミステリー程度に考えて読みだしたため、「えっ、そこで終わるの?」と最初は思った。が、これは、結論ではなくプロットの過程を楽しませるジャンルであって、そう納得すると、とても面白い。

ただし、純粋なりドル・ストーリーだけを集めるのは大変だったのか、そうではない(主に主流文学系の)作品がいくつか入っている。「仕組まれた話」「たくらんだ話」といった章立てがされているが、より明確に言うと、1「純粋なリドル・ストーリー」、2「リドル・ストーリーを無理やり解いてみた続編」、3「モダニズム、不条理もの、幻想小説など、広い意味でオープンエンディングな作品」の三種が入っている。

不純と言えば不純だが、本全体から得られる満足感は、この3種が混在するから得られるようだ。1は面白いけど後は引かない。2は無理やりで蛇足、という考えもあるだろうが、「こうでもしないと収拾がつかないや」という二次創作的な楽しさがある。読み応えという点ではやはり3が重要。唯一無二といった作風のホーソーン、他のアンソロジーでも常連のハクスリーやブッツァーティ。中でも、キプリング「園丁」はすごかった。正直、どこが謎なのかという点から、他の読者と同じ解釈をしているのか自信がない。にもかかわらず、この奇妙な不安感・わけの分からなさは、まさにこのアンソロジーに収録されるのにふさわしい。

タイプ3の話は、モダニズム系や幻想文学系の短篇なら他にもいろいろ見つかりそう。ミュリエル・スパークやアンナ・カヴァンもいいのでは?
謎の物語 (ちくまプリマーブックス)Amazon書評・レビュー:謎の物語 (ちくまプリマーブックス)より
4480041516
No.4:
(3pt)

やはり玉石混淆か。

まず「リドル・ストーリー」の定義あるいは範疇が、収録されている作品からは、どうも判然としない。
「女か虎か」や「恐ろしき、悲惨きわまる中世のロマンス」や「謎のカード」あるいは「茶わんのなか」
と言った作品が「リドル・ストーリー」の名に相応しいのであれば、
「宵やみ」や「七階」あるいは「ジョコンダの微笑」などは、明らかに全体の趣向が異質のように思われる。
また「女か虎か」の謎解きに挑戦した二作や「謎のカード」の続編は、どうにも退屈で、蛇足の感を免れていないように思う。
「野原」や「園丁」のように、単に短編小説としても、選出に少々首を捻りたくなる作品も含まれている。
「謎のカード」、「穴のあいた記憶」、「茶わんのなか」そして「七階」は、間違いなく卓越した一品。
中でもブッツァーティの「七階」は一頭地を抜きん出ていて、他の作品とは次元を異にしている感がある。
しかし、「傑作」とされている、底の浅いサキの短編を含め、他の10作品は、どうも今一つの印象。
アンソロジーとして読書時間の無駄にならないか、と問われれば、微妙、と言うことで星三つ。
謎の物語 (ちくまプリマーブックス)Amazon書評・レビュー:謎の物語 (ちくまプリマーブックス)より
4480041516
No.3:
(5pt)

一風変わった趣向の短編集

「リドル・ストーリー」という、こういう趣向の小説が、昔に存在していた事を、この本で初めて知りました。
「虎か女か」、確かに、これは特に読者が女性なら、一体自分だったらどうするだろうか?と思い、
より興味深く読む事ができるのではないでしょうか?
導入から引き込まれ、なかなか面白く読めた「謎のカード」ですが、はっきり言って続編は、蛇足の気がしたのですが。私はこの話は、最初の話だけで終わっていた方が、何ともいえない余韻を残す話となって、良かった気がします。
私は特に「ジョコンダの微笑」と「七階」が、印象的でした。
自堕落な夫ハットン、妻エミリー、愛人ドリス、そしてどうやらこれも彼に気があるらしい、
スノッブを気取る、どこか謎めいた中年の独身女性ジャネット、錯綜する人関関係が、これから一体
どのような流れになっていくのか?と、読んでいてぞくぞく
としました。この作品は、ページ数も、長めでしたし、ちょっと他作品とは違う雰囲気を漂わせており、一際読み応えがある感じの作品でした。
一見筋が通っているようで、どこか何かが微妙に
狂った「七階」の、不気味な読後感も、印象深いです。
謎の物語 (ちくまプリマーブックス)Amazon書評・レビュー:謎の物語 (ちくまプリマーブックス)より
4480041516
No.2:
(5pt)

文庫になっても魅力的な謎

文庫とちくまプリマーブックスでは
結構内容に違いがあるのでご注意を。
文庫版は
「恐ろしき、悲惨きわまる中世のロマンス」マーク・トゥエイン
「女か虎か」ストックトン
「三日月刀の督励官」ストックトン(「女か虎か」続編)
「女と虎と」モフィット(「女か虎か」の別の人が書いた解答編)
「謎のカード」モフェット
「続・謎のカード」モフェット
「穴のあいた記憶」ペロウン
「ヒギンボタム氏の災難」ホーソーン
「茶わんのなか」小泉八雲
「指貫ゲーム」O・ヘンリー
「ジョコンダの微笑」ハクスレー
「野原」ダンセイニ
「宵やみ」サキ
「園丁」キプリング
「七階」ブッツァーティ
数ではお得です。
しかも、「女か虎か」と「謎のカード」の続編がついているのが嬉しい。

プリマーブックス版(読んだの結構前なので順番は自信ないです)
「女か虎か」ストックトン
「謎のカード」モフェット
「穴のあいた記憶」ペロウン
「なにかが起こった」ブッツァーティ
「ヒギンボタム氏の災難」ホーソーン
「チヨコレット」稲垣足穂
「なぞ」デ・ラ・メア
「茶わんのなか」小泉八雲
「新月」木々高太郎
「青頭巾」上田秋成
「おもちゃ」ジェイコブズ

「なぞ」と「なにかが起こった」が好きだったので
文庫でなくなってて残念でした。
でも、どっちも面白いです。
謎の物語 (ちくまプリマーブックス)Amazon書評・レビュー:謎の物語 (ちくまプリマーブックス)より
4480041516
No.1:
(5pt)

11の「謎」

◆「女か虎か」(フランク・R・ストックトン)

  ある未開人の王国の王女と恋仲になった廷臣が、
  その王国特有の奇異な裁判を受けることになる。

  廷臣は、二つの扉の前に立たされ、どちらかを選択しなければならない。

  一方の扉の先には虎がいて、扉を開けるや否や喰い殺されてしまう。

  もう一方の扉の先には、彼と釣り合うような女性が居り
  有無を言わさず結婚のはこびとなって、罪は許される。

  廷臣を愛する王女は、どちらの扉の先に虎の檻があるかの情報を掴んだのだが……。

 
  結末で二者択一を突きつけるリドルストーリー。

  王女としては、どちらの扉も選ばせたくないというジレンマに
  苛まれるわけですが、最終的には、「答え」を男に示します。

  果たして、王女の選択やいかに?

  ということで、いろんな人にあなたならどうするかを聞いてみたくなりました。  

◆「なにかが起こった」(ディーノ・ブッツァーティ)

  セレブのステイタスである、北行き超特急列車に乗った私。

  終着駅までノンストップで驀進する列車の車窓から見えるのは、
  自分たちの進行方向とは逆の、南に向かって急ぐ人々の姿。

  いったい、外でなにが起きているのか?

  結末に至っても謎が残るリドルストーリー。
  「綾辻行人×有栖川有栖のミステリ・ジョッキー」で取り上げられた作品です。

  真相がまったく明かされないことで、鮮烈な余韻を残す作品なのですが、
  有栖川さんは列車を人生の象徴として捉え、綾辻さんは、列車を見た外の
  人々が驚愕していたという描写から、列車の車体に秘密があったのではないか、
  といった推理を披露されています。

  このように、物語に読者が想像する余白を残して
  くれるのが、リドルストーリーの醍醐味ですね。
謎の物語 (ちくまプリマーブックス)Amazon書評・レビュー:謎の物語 (ちくまプリマーブックス)より
4480041516

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