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新編 怪奇幻想の文学3 恐怖
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先行する2巻の『怪物』『吸血鬼』という明快なテーマとは異なり、『恐怖』というセレクションを絞り込むにはあいまいなテーマで編まれた第3巻。それだけに純文学に接近した異常心理小説的なものばかりになるのではないかと心配したが、”怪奇” の看板から外れる作品は見当たず、まずは安心。 また珍しく初訳作品が増えており、巻末の作品解題で先行する訳出がある場合は明記しているのでわかりやすくなっている。ただし完全ではなく、エーヴェルス『死んだユダヤ人』は創元社の世界恐怖小説全集に収録されているのに言及がない、など注意は必要。 既訳作品はブラックウッド、M・R・ジェイムズ、ベンスン、ブロック、ボーモントなど有名どころが多いので作品水準は非常に高いが、既読率も高くがっかりされる方も多いかもしれない。 初訳と思われる作品からおすすめを2編。 ●ジャン・レー『怪船マインツ詩篇号』 W・H・ホジスンの海洋怪奇小説のような始まりから乗組員が一人またひとりと消えていくサスペンス、ラストのラヴクラフト作品を思わせるスケール感など、文句なしの快作。著者はベルギーの作家だけに最近出た『マルペルチュイ ジャン・レー/ジョン・フランダース怪奇幻想作品集』収録作以外にも未訳作品は多そうだ。今後も紹介が進むことを期待。 ●C・ホール・トンプスン『クロード・アーシュアの思念』 著者はオーガスト・ダーレスにラブクラフト作品の盗用疑惑で追及されたことでクトゥルー神話ファンには悪名高く、そのせいか翻訳作品も少ないが、この兄弟の相克に暗黒の魔術を重ねて重苦しい絶望感を充満させた作品を見ても才能のある書き手だったことがわかる。ダーレス自身抗議文でも著者の実力は認めており、「自分にクトゥルー神話小説を書きたいと話を通してくれれば許すつもりだった」とも言っているので、この事件で怪奇小説から足を洗ってしまったのが惜しまれる。 | ||||
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