〔少女庭国〕
評判
〔少女庭国〕の評価:
3.89/5点 レビュー 38件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 41〜60 3/4ページ
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〔少女庭国〕の評価:
3.89/5点 レビュー 38件。 B ランク
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小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
前半部と後半部の二部構成となっており、物語の描き方が全く異なります。
前半部は根強い人気を誇る「ソリッド・シチュエーション・スリラー」。
映画『CUBE』からゲーム『ダンガンロンパ』シリーズまで、様々なアプローチで「密室空間に閉じ込められた人々が生き残りを賭けて脱出を図る」ものです。
本作も導入こそこれまでのソリッド・シチュエーションと変わらぬものですが、
そこからの緩急の付け方、意表の突き方が独特です。
この手のもの、あるいは今再燃しているバトル・ロワイアルものの醍醐味といえば、
「各キャラクターの個性や身の上、振る舞いから感情移入を促し、そのうえで容赦なく殺す」
残酷さだと思っています。
本作では13人の登場人物が出てきますが、これまで構築されてきたある種のお約束を徹底的に破壊していきます。
となると、「何だ、ただ逆張りしただけなんでしょ?」と感じるかもしれません。
ならば後半部を読むべきです。
ただでさえアクの強い文章が後半部でさらにカオス化し、段々と「自分は今何を読んでいるのか」と訳がわからなくなってきます。
僕は後半部の中盤らへんを食後に読んだので、気分が悪くなり読んだことを後悔しました。
(グロさというよりは精神的に、あるいは道徳的にエグかった)
それでも何とか最後まで読み終わり、
一体何だったんだこれは……と困惑しながらその日は寝ました。
朝起きて、もう一度物語全体を咀嚼し、そしてようやく気付きました。
本作は単なるソリッド・シチュエーション・スリラーではなく、
宇宙、あるいは哲学、あるいは人類学を描いているのだと。
流石に盛りすぎましたが、実際これは壮大な思考実験のようなものであり、
謎を解くとかキャラクターの人物像に思いを馳せるような箇所はあまりありません。
どこかに閉じ込められたら、どうするか。
あるいは、どうなるか。
それを徹底的に考察し、突き抜けたフィクションとして一冊の本にした。
それを面白いと感じる人はそう多くないだろうし、僕自身本作を面白いとは未だに思っていません。
ただ、惹きつける強さ、読み込んで行きたくなる引力のようなものがありました。
そしてじっくりじっくり考え抜いた先で、最後の数ページに込められた二人の会話文の持つ美しさに辿り着けました。
正直言ってもう二度と読みたくないくらい気分が沈んだけれど、読んで良かったかもしれない、と今は思います。
誰に勧めていいのか、勧めてしまっていいのかサッパリ分かりませんが、
でもきっと心に刺さる人はまだまだ存在すると思う。
ねえ、「貴方もそうなの?」