(短編集)

ふがいない僕は空を見た

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評判

ふがいない僕は空を見たの評価:

3.91/5点 レビュー 183件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.91pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全262件 161〜180 9/14ページ
No.102
(4pt)

途中から意外と面白くなった

同じ出来事(少し時間のズレはあるが)を5人の主観による5つの短編。軽い気持ちで読み始め、最初の『ミクマリ』を読んだところで余りに理解不能だったのでやめようと一瞬思った。が、2つめから最後の5つめまでは意外と納得感があり面白かった。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.101
(4pt)

途中から意外と面白くなった

同じ出来事(少し時間のズレはあるが)を5人の主観による5つの短編。軽い気持ちで読み始め、最初の『ミクマリ』を読んだところで余りに理解不能だったのでやめようと一瞬思った。が、2つめから最後の5つめまでは意外と納得感があり面白かった。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.100
(5pt)

今の内田篤人

なんで人気あるんかな?で…読んでみた。納得した。案外キャ〜キャ〜いうひとたちも分かっているから騒いんでるだろ〜!内田篤人は熱き男でかっこいいけど…あたまのよさはやっとさんレベル♪是非とも未来のやっとさんに…希望♪
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.99
(5pt)

今の内田篤人

なんで人気あるんかな?で…読んでみた。納得した。案外キャ〜キャ〜いうひとたちも分かっているから騒いんでるだろ〜!内田篤人は熱き男でかっこいいけど…あたまのよさはやっとさんレベル♪是非とも未来のやっとさんに…希望♪
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.98
(5pt)

あたたかい。

読了して、なんだか、いろんなものを肯定していい気持ちになった。

最初の2作は、引き込まれる一方で、主人公達の日常に、破綻の香りがして、緊張感を感じながら読んだ。

中一作を挟んで、少し希望を感じて、

最後の2作は、決してバラ色の物語ではないのだけれど、人生とか、生を、肯定してくれる気がする。

どの一章も、順調な人生を描いたものではないけれど、各章の終わりはなぜかいやな気持ちではなくて、
この本を読み終わって、肯定感を感じて、温かい気持ちになった。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.97
(5pt)

あたたかい。

読了して、なんだか、いろんなものを肯定していい気持ちになった。

最初の2作は、引き込まれる一方で、主人公達の日常に、破綻の香りがして、緊張感を感じながら読んだ。

中一作を挟んで、少し希望を感じて、

最後の2作は、決してバラ色の物語ではないのだけれど、人生とか、生を、肯定してくれる気がする。

どの一章も、順調な人生を描いたものではないけれど、各章の終わりはなぜかいやな気持ちではなくて、
この本を読み終わって、肯定感を感じて、温かい気持ちになった。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.96
(5pt)

最近読んだ群像劇のなかでも秀逸の一品

とにかく面白かったです。設定に無理がなくて引き込まれるように最後まで読めました。群像劇の中には最終章で大団円にもって行く為に、失速するか無理するかで読み手の気持ちにブレーキがかかる作品がありますが、これは全くそんな事はなかったです。著者の力量を感じる作品でした。読後の感想は人によって評価が分かれるかも。私はとても面白かったですが。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.95
(5pt)

最近読んだ群像劇のなかでも秀逸の一品

とにかく面白かったです。設定に無理がなくて引き込まれるように最後まで読めました。群像劇の中には最終章で大団円にもって行く為に、失速するか無理するかで読み手の気持ちにブレーキがかかる作品がありますが、これは全くそんな事はなかったです。著者の力量を感じる作品でした。読後の感想は人によって評価が分かれるかも。私はとても面白かったですが。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.94
(4pt)

この作品の美点は…

5章からなる。
地方の町の15歳が3人(友達)&大人の女2人。それぞれ1人称で語られる。
助産婦をする母親の息子が20代の人妻と不倫し、怒った亭主が2人のコスプレプレイをネットに流してしまう。
その事件(?)を主軸にしている。
第3章くらいまで、本作に対する点は辛くて、星二つ半くらいかな、と思って読んでいた。
ところが最後の2章でぐんと点が高くなり、結果は星四つ(本当は三つ半。四捨五入したの)とあいなりました。
この作者は書き進むうちに作家として急速に成長していったのかもしれない。

前半で点が辛くなったのは、不倫する人妻のせい。
愚かな人間を描くとき、作家がその人間にどういうかたちで寄り添うかが、問題になると思う。
「マダムボヴァリーは私だ!」といったフローベールはいいお手本。
本作はとても悪いお手本。
人妻の一人称である第2章の登場人物は、夫も姑も全くいただけない。他の章の登場人物とはかなり異質である。
作者は第1章を短編小説として仕上げ、ネット上の小さな文学賞を受賞した。短編連作のような長い作品に仕上げる心づもりで第2章に手を染め、その時点では長編全体の色合いが自分の中でまだ見えてこない状態だったのかもしれない。
これでこの作品にたいする点が辛くなってしまった人は多いと思う。

登場人物の抱える苦悩は、あくまでも個人的なものであり、自己責任などとは程遠く、
他人の苦悩と響き合うわけではない。
引きこもってしまった息子を心配する母親も、息子の苦悩の深さは理解できないし、
理解できると思って、あるいは理解しなくてはいけないと思って、あがいたりはしない。
少年に対して性欲を抱く田岡という青年が出てくるが、彼にしてもこの衝動はどうしようもないものであり、この欲望を抱えたままどうにか生き続けるしかない。
人はそれぞれ自分の問題を抱え、人を思いやる心のゆとりに乏しく、安易に共鳴したり、寄り添ったりしない。
そのことが、この作品の美点になっている。
次作が楽しみな作家である。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.93
(4pt)

この作品の美点は…

5章からなる。
地方の町の15歳が3人(友達)&大人の女2人。それぞれ1人称で語られる。
助産婦をする母親の息子が20代の人妻と不倫し、怒った亭主が2人のコスプレプレイをネットに流してしまう。
その事件(?)を主軸にしている。
第3章くらいまで、本作に対する点は辛くて、星二つ半くらいかな、と思って読んでいた。
ところが最後の2章でぐんと点が高くなり、結果は星四つ(本当は三つ半。四捨五入したの)とあいなりました。
この作者は書き進むうちに作家として急速に成長していったのかもしれない。

前半で点が辛くなったのは、不倫する人妻のせい。
愚かな人間を描くとき、作家がその人間にどういうかたちで寄り添うかが、問題になると思う。
「マダムボヴァリーは私だ!」といったフローベールはいいお手本。
本作はとても悪いお手本。
人妻の一人称である第2章の登場人物は、夫も姑も全くいただけない。他の章の登場人物とはかなり異質である。
作者は第1章を短編小説として仕上げ、ネット上の小さな文学賞を受賞した。短編連作のような長い作品に仕上げる心づもりで第2章に手を染め、その時点では長編全体の色合いが自分の中でまだ見えてこない状態だったのかもしれない。
これでこの作品にたいする点が辛くなってしまった人は多いと思う。

登場人物の抱える苦悩は、あくまでも個人的なものであり、自己責任などとは程遠く、
他人の苦悩と響き合うわけではない。
引きこもってしまった息子を心配する母親も、息子の苦悩の深さは理解できないし、
理解できると思って、あるいは理解しなくてはいけないと思って、あがいたりはしない。
少年に対して性欲を抱く田岡という青年が出てくるが、彼にしてもこの衝動はどうしようもないものであり、この欲望を抱えたままどうにか生き続けるしかない。
人はそれぞれ自分の問題を抱え、人を思いやる心のゆとりに乏しく、安易に共鳴したり、寄り添ったりしない。
そのことが、この作品の美点になっている。
次作が楽しみな作家である。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.92
(5pt)

おもしろい

久々におもしろい新書に出会った。読み始めは、電車の中で読んでいたら痴漢にあうんじゃないかとひやひやしたが、進むうちにこれがただの淫猥な私小説でないことを確信する。登場人物それぞれの視点、というより世界からなる各章は、あるひとつの地域のひとつの町の一角、それも同級生からなる数人の関係者だけの物語とはとうてい思えない広がりをみせている。現代の縮図であり、日本の縮図であり、人間の縮図がここにある。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.91
(5pt)

おもしろい

久々におもしろい新書に出会った。読み始めは、電車の中で読んでいたら痴漢にあうんじゃないかとひやひやしたが、進むうちにこれがただの淫猥な私小説でないことを確信する。登場人物それぞれの視点、というより世界からなる各章は、あるひとつの地域のひとつの町の一角、それも同級生からなる数人の関係者だけの物語とはとうてい思えない広がりをみせている。現代の縮図であり、日本の縮図であり、人間の縮図がここにある。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.90
(5pt)

希望を感じることができてよかった

登場する人物が生きるのに疲れた絶望的な人ばかりで
読み進めるのが大変な小説だった。
とはいえ、主人公を替えての目線なのでペース良く読めた。

助産婦をやっている斎藤くんのお母さんの
前向きな生き方に希望を感じることができてよかった。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.89
(5pt)

希望を感じることができてよかった

登場する人物が生きるのに疲れた絶望的な人ばかりで
読み進めるのが大変な小説だった。
とはいえ、主人公を替えての目線なのでペース良く読めた。

助産婦をやっている斎藤くんのお母さんの
前向きな生き方に希望を感じることができてよかった。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.88
(5pt)

なぜだか共感できる「ふがいなさ」。女性ならではの表現に違和感はすこしあります。

山本周五郎受賞作でもある高校生と主婦の交わりを中心とした作品

作者の窪 美澄さんってwikiで確認したところ、フリーランスの編集ライター
なんだそうです。新人の作品はスムーズ感が少ないものが多い中
なんだか手管なラノベ作家のように引っかかり無く読み進めることができました。

この単行本は5つの作品から成り立っています。
1.ミクマリ..高校生の主人公(男の子)にコスプレをしながら不倫する
      主婦あんず。男の子に女子高生の彼女が出来、あんずと別れるも
      再びあんずと会ってしまう話 R−18文学賞だそうです。
2.世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸..この不倫主婦あんずのお話になります。
      実はあんずは高校時代酷い「いじめ」にあって楽に入れる
      大学に入り、大学時代言い寄る男性の友人に体を許して
      いたことが原因で不妊になったこと。そして不妊治療の
      厳しさなどの背景が交えた作品になっています。
3.2035年のオーガズム..2が主婦あんずのお話とすると、これは
      もう一人の女性、女子高生の七菜中心のお話。彼女には
      優秀な成績の兄がいて、お約束の様に大学に入ってカルト教団に
      はまり、ぼろぼろになって「引きこもり」。
      七菜の彼氏、つまり主人公も、主婦あんずとの写真や動画を
      ばら撒かれて、登校拒否になって「引きこもり」。そんな中、
      大雨が来て、引きこもりと言っていられない事態になった
      話です。
4.セイタカアワダチソウの空..主人公の友人と、七菜の友人二人を中心
      とした話です。二人とも貧民街のような公団に住み、コンビニで
      バイトする仲間でもあります。特にセイタカアワダチソウとの
      あだ名を持つ、主人公の友人は、父親は自殺し、母親は男が出来て
      次第に家に帰ってこなくなり、認知症が進みつつある祖母を
      食べさせてゆく、まさに「底辺」のような話です。
5.花粉・受粉..主人公の母親、助産婦を中心としたお話で、〆にも
      なっている作品です。彼女のなかなか大変な半生を通じて
      息子(主人公)の事件がそんなに大きなことではないこと
      そして、最後に主人公の感情がふきだします。

全体の構成としては、ミクマリでおきた大きな事件に対して、主人公の周辺の
登場人物を通じて展開してゆく手法で短編連作のように軽く読めてしまう
構成になっています。 確かにR−18文学賞を受賞しているように、
エッチな表現はあるものの、女性ならではの書き方なのであまり
卑猥さなどをほとんど感じず読み進めることが出来る作品でした。
ちょっと違うかなと思うのは、どうしても女性作家、男子高校生である
主人公の行動が、なんだかこんな行動は男だとしないんじゃないというのが
多い気がします。

 ちょっとエッチな表現があるものの、女性らしい作風なのでそんなに
どぎつさも無いし、なにより書きなれた文書はこの作品の中に引きずり
込まれる力があります。なんだかこの「ふがいなさ」は自分の中にも
ある世界で、共感を覚える作品に感じました。読後感も良いこの作品
本屋大賞であることがよくわかる作品でした。お勧めです。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.87
(5pt)

なぜだか共感できる「ふがいなさ」。女性ならではの表現に違和感はすこしあります。

山本周五郎受賞作でもある高校生と主婦の交わりを中心とした作品

作者の窪 美澄さんってwikiで確認したところ、フリーランスの編集ライター
なんだそうです。新人の作品はスムーズ感が少ないものが多い中
なんだか手管なラノベ作家のように引っかかり無く読み進めることができました。

この単行本は5つの作品から成り立っています。
1.ミクマリ..高校生の主人公(男の子)にコスプレをしながら不倫する
      主婦あんず。男の子に女子高生の彼女が出来、あんずと別れるも
      再びあんずと会ってしまう話 R−18文学賞だそうです。
2.世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸..この不倫主婦あんずのお話になります。
      実はあんずは高校時代酷い「いじめ」にあって楽に入れる
      大学に入り、大学時代言い寄る男性の友人に体を許して
      いたことが原因で不妊になったこと。そして不妊治療の
      厳しさなどの背景が交えた作品になっています。
3.2035年のオーガズム..2が主婦あんずのお話とすると、これは
      もう一人の女性、女子高生の七菜中心のお話。彼女には
      優秀な成績の兄がいて、お約束の様に大学に入ってカルト教団に
      はまり、ぼろぼろになって「引きこもり」。
      七菜の彼氏、つまり主人公も、主婦あんずとの写真や動画を
      ばら撒かれて、登校拒否になって「引きこもり」。そんな中、
      大雨が来て、引きこもりと言っていられない事態になった
      話です。
4.セイタカアワダチソウの空..主人公の友人と、七菜の友人二人を中心
      とした話です。二人とも貧民街のような公団に住み、コンビニで
      バイトする仲間でもあります。特にセイタカアワダチソウとの
      あだ名を持つ、主人公の友人は、父親は自殺し、母親は男が出来て
      次第に家に帰ってこなくなり、認知症が進みつつある祖母を
      食べさせてゆく、まさに「底辺」のような話です。
5.花粉・受粉..主人公の母親、助産婦を中心としたお話で、〆にも
      なっている作品です。彼女のなかなか大変な半生を通じて
      息子(主人公)の事件がそんなに大きなことではないこと
      そして、最後に主人公の感情がふきだします。

全体の構成としては、ミクマリでおきた大きな事件に対して、主人公の周辺の
登場人物を通じて展開してゆく手法で短編連作のように軽く読めてしまう
構成になっています。 確かにR−18文学賞を受賞しているように、
エッチな表現はあるものの、女性ならではの書き方なのであまり
卑猥さなどをほとんど感じず読み進めることが出来る作品でした。
ちょっと違うかなと思うのは、どうしても女性作家、男子高校生である
主人公の行動が、なんだかこんな行動は男だとしないんじゃないというのが
多い気がします。

 ちょっとエッチな表現があるものの、女性らしい作風なのでそんなに
どぎつさも無いし、なにより書きなれた文書はこの作品の中に引きずり
込まれる力があります。なんだかこの「ふがいなさ」は自分の中にも
ある世界で、共感を覚える作品に感じました。読後感も良いこの作品
本屋大賞であることがよくわかる作品でした。お勧めです。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.86
(5pt)

本当に伝えたいことはいつだってほんの少し

5つの連作短編集。主人公が入れ替わっていくことで、それぞれの立場からの切なさがこみあげてくる。
恋は一人では成り立たない。しかし、「ミクマリ」と「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」の対で終わらないところが、いい。
主人公達の息ができなくなりそうなほどのどうしようもない気分に現実感を感じる。それが不妊であれ、貧困であれ、嫌がらせであれ。
単なる恋ではなく、性行為ではなく、この世に産み落とされた命というものの物語であったことが見えてくるのだ。
全体を通じてひとつの物語になっており、完成度が高い。引き込まれるのに十分な魅力があった。
主人公たちと一緒に泣き出したくなった。神さまって祈りながら。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.85
(5pt)

本当に伝えたいことはいつだってほんの少し

5つの連作短編集。主人公が入れ替わっていくことで、それぞれの立場からの切なさがこみあげてくる。
恋は一人では成り立たない。しかし、「ミクマリ」と「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」の対で終わらないところが、いい。
主人公達の息ができなくなりそうなほどのどうしようもない気分に現実感を感じる。それが不妊であれ、貧困であれ、嫌がらせであれ。
単なる恋ではなく、性行為ではなく、この世に産み落とされた命というものの物語であったことが見えてくるのだ。
全体を通じてひとつの物語になっており、完成度が高い。引き込まれるのに十分な魅力があった。
主人公たちと一緒に泣き出したくなった。神さまって祈りながら。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416
No.84
(4pt)

僕は、息子の事があってこの一年間、障害という概念に向き合わざるをえなかった。

僕は、息子の事があってこの一年間、障害という概念に向き合わざるをえなかった。
結果、健常者と障害者、定義としての説明は有ったとしても、
人生においてその線引きに意味は無い様に思うようになった。

だって、子に対し、親が必要とするエネルギーは変わらない。
彼らが健常者であっても、心に大きな傷を負う事だってあるし、その可能性は思ったより高い。

この小説に出てくる登場人物の全てが普通の人たち。僕はそう思う。
普通の人たちが、弱さゆえに、傷ついたゆえにとってしまった行動が他人の理解を得られない事は、それほど珍しい事ではない。
彼らをノーマルとして捉えるか、アブノーマルとして捉えるかで、この小説の意味合いは全く違ってくるはず。

その傷ついた彼らを救えるのは、家族だけなんだろうなと思う。
「救う」なんて、おこがましい気もしなくはない。
でも身近にある事実として、娘や息子は僕を救ってくれている。そう思うと、その言葉もすっと受け入れられる。
今は、傷ついた主人公卓巳をお母さんが抱きしめる時だけど、
かつてお母さんが一番傷ついていた時、きっと卓巳に救われたはず。

障害者。健常者。
不思議な物で、今や違和感を感じるのは「健常者」という言葉の方。
傷の無い人なんているのか?みたいな。

切ないお話しでした。
ふがいない僕は空を見た Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見たより
4103259213
No.83
(4pt)

僕は、息子の事があってこの一年間、障害という概念に向き合わざるをえなかった。

僕は、息子の事があってこの一年間、障害という概念に向き合わざるをえなかった。
結果、健常者と障害者、定義としての説明は有ったとしても、
人生においてその線引きに意味は無い様に思うようになった。

だって、子に対し、親が必要とするエネルギーは変わらない。
彼らが健常者であっても、心に大きな傷を負う事だってあるし、その可能性は思ったより高い。

この小説に出てくる登場人物の全てが普通の人たち。僕はそう思う。
普通の人たちが、弱さゆえに、傷ついたゆえにとってしまった行動が他人の理解を得られない事は、それほど珍しい事ではない。
彼らをノーマルとして捉えるか、アブノーマルとして捉えるかで、この小説の意味合いは全く違ってくるはず。

その傷ついた彼らを救えるのは、家族だけなんだろうなと思う。
「救う」なんて、おこがましい気もしなくはない。
でも身近にある事実として、娘や息子は僕を救ってくれている。そう思うと、その言葉もすっと受け入れられる。
今は、傷ついた主人公卓巳をお母さんが抱きしめる時だけど、
かつてお母さんが一番傷ついていた時、きっと卓巳に救われたはず。

障害者。健常者。
不思議な物で、今や違和感を感じるのは「健常者」という言葉の方。
傷の無い人なんているのか?みたいな。

切ないお話しでした。
ふがいない僕は空を見た (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: ふがいない僕は空を見た (新潮文庫)より
4101391416