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錦繍
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錦繍の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全151件 141~151 8/8ページ
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何年も前に読みました。今でも、私の、かなりお気に入りの本の中の一冊です。書き出しから泣きそうになりました。文体からにじみ出てくる切なさが伝わってきて、すぐに入り込んでしまいました。宮本輝さんの作品ではナンバーワンです。そのときに、恋愛をして切ない思いを抱えていたとしたら・・・。そんな時に読むのにはもってこいの一冊だと思います。 | ||||
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大切なあの人に、想いを伝える手段。 手紙形式のやりとりだけで構成されている本書は、 メールでやりとりをする私に「ちょっと待った」を掛けてくれました。 日本女性の古風な言葉遣いもさることながら、 本書を読み終え、「ふたりの手元には沢山の、手書きの、封筒と便箋の山が、想い出として、残っているのだなあ…」と思うと、 私たちの過ごしている時間の早さに、あさはかさと軽さ、寂しさを感じました。 パソコンを立ち上げないと見られない、メールの数々より、 いかに手紙が意味を持ち、重いものかということを、 頭ではなく、ココロから実感させてくれました。 私も便箋と封筒を買いに走ったひとりです。 これを読んで、実際に大切な彼や両親に手紙を出したくなった方も多いのでは!? 非常に美しい言葉遣いです。 特に女性の、ちょっとおちゃめな、昔風に言えば「おきゃん」な部分が覗けます。真似したいけれど、簡単にはできないなあ。なんて思いつつ、声に出しながら読んでみたりしています。 | ||||
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今時珍しい手紙のやり取りだけで綴られた物語。偶然再会した夫の変わり果てた姿に胸を痛める妻の手紙から始まる。ゆっくりとした語り口で、昔夫婦だった二人の今の近況、離婚時には語れなかった真実が明らかにされる。描かれている人物、一人一人が心の強い、優しさあふれる人間性を持っている作品。 | ||||
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これは理想です。 小説だから、こんな結末なんだと頭でわかっていても、この心地よい読書の余韻はさすが宮本輝作品だといわずにいられない。 ほんの偶然と、ほんの一度の過ちが、お似合いの夫婦の仲を引き裂いてしまい、それは時間が経っても、それぞれの人生の修正にはならなかった。 それが現実だと思います。 その現実に負けて不倫に走ってしまう結末でないというところが好きです。 | ||||
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誰しも、別れたあの人にもし長い歳月の後に再会したら…、と思うときがあるだろう。そのことを思いながら、読み進めるのは、心に痛みを伴う。 しかしこの小説に登場する主人公二人は、時を経たお互いを今一度見つめなおして、そしてまた新たに分かれ道を歩んでいく。その分かれ道をゆくそれぞれにとって、かつて共にした時間は、もう振り返ってばかりの過去ではない。それはいまや、生きる支えとすべき記憶に姿を変えている。 そういう一歩前に踏み出す二人の姿が清々しい一作だ。 | ||||
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懸命に真摯に生きることが何であるか良く分かる一冊でした。 | ||||
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私達は普段生きていても過去を振り返って後悔することが多いと思います。 この本では、離婚したある夫婦の手紙のやりとりが主になっています。 夫が昔の同級生と浮気をしたことから、悲劇は始まりました。 離婚して10年経ったある日、偶然蔵王で会い、手紙のやりとりが始まります。 過去のことを後悔しても、それを次へつなげれなければ意味がない。 過去のことばかりを思い出してもしょうがない、 「今」を一生懸命生きて、未来につなげていきたいと思いました。 いろいろと考えさせられた一冊です。 しかし!男は浮気するものだというのには、納得できません!! また、結婚に夢がなくなってしまいました・・ | ||||
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私の中に、日常にある無意識の気持ちがこの一冊で形のあるものになった気がします。 日常と非日常の気持ちを深く考えさせてくれる一冊です。 | ||||
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この世で一番好きな小説です。本当に誰かを心から愛するとはどういう事を静かに、じんわりと教えてくれるそんな話です。小説全体に流れる、優しく穏やかでありながら力強い空気にいつも勇気付けられる思いがします。 | ||||
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紅葉した木々の葉が織り成すように、成熟した男と女の間の手紙のやりとりから構成されている国内では珍しい書簡小説。激情だけが愛情ではないと優しく、穏やかに納得させてくれる格調高い名作。 | ||||
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夫の愛人との無理心中をきっかけに別れた二人が、 紅葉の美しい秋の蔵王で偶然再開し、 そこから始まる書簡のやり取りでこの小説は進行します。 過去から背を向けたい夫と、事件の真相を知りすべてに納得して受け止めようとする妻。 粛粛と真紅の葉叢が流れていきます、 二人や二人を囲む人々のそれぞれの生きる苦悩を乗せて。 ハッピーエンドではないけれど、 美しい蔵王の錦繍とこれからの出発にわだかまりの曇った一点を感じないのは、 大人の関係とか、そういう上滑りなことばではなく 書簡のやりとりで過去を埋め合い、 結婚生活をもってさえ交わることのなかった二人の接点に、ようやくたどり着いたからなのかな。 | ||||
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