芽むしり仔撃ち

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評判

芽むしり仔撃ちの評価:

4.28/5点 レビュー 40件。 A ランク

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平均点4.28pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全98件 81〜98 5/5ページ
No.18
(5pt)

完成度の高さに感嘆

大戦末期、感化院の少年たちは山奥の村へ疎開させられるが、そこで疫病が発生したため、
少年たちは村人達から見棄てられ、山奥に閉じ込められる。
疎外された少年たちは、朝鮮人の少年、疫病で母を失った少女、山狩りから逃れた脱走兵らと隔離された村の中での束の間の自由生活を獲得し、厳しい戦時下での不思議な理想郷を実現したかに思えたが・・・
少年達は大人たちの身勝手な都合で束縛されたり、見棄てられたり、また時には懐柔させられようとする。
そして、村の大人たちの狡猾さ、残酷さ、理不尽さが強烈に印象に残る。
これは、戦争という狂気によって作られたものなのか、それとも利己的な人間本来の姿なのだろうか。
私は、戦時中に少年時代を過ごした大江氏が、戦時中に感じた大人たちへの怒りにも思えたのだが、どうだろうか。
ちなみに本書は大江氏が23歳の時に発表された処女長編であり、その完成度の高さに感嘆した。
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.17
(5pt)

完成度の高さに感嘆

大戦末期、感化院の少年たちは山奥の村へ疎開させられるが、そこで疫病が発生したため、
少年たちは村人達から見棄てられ、山奥に閉じ込められる。
疎外された少年たちは、朝鮮人の少年、疫病で母を失った少女、山狩りから逃れた脱走兵らと隔離された村の中での束の間の自由生活を獲得し、厳しい戦時下での不思議な理想郷を実現したかに思えたが・・・
少年達は大人たちの身勝手な都合で束縛されたり、見棄てられたり、また時には懐柔させられようとする。
そして、村の大人たちの狡猾さ、残酷さ、理不尽さが強烈に印象に残る。
これは、戦争という狂気によって作られたものなのか、それとも利己的な人間本来の姿なのだろうか。
私は、戦時中に少年時代を過ごした大江氏が、戦時中に感じた大人たちへの怒りにも思えたのだが、どうだろうか。
ちなみに本書は大江氏が23歳の時に発表された処女長編であり、その完成度の高さに感嘆した。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.16
(4pt)

タイトルがすばらしいです。

この小説でいちばんすばらしいのはタイトルです。意味は小説を最後のほうまで読めばわかります。二百ページほどの短めの長編ですが、なかなかに読み応えのあるものになっています。ほとんどリアリティはないらしく、一種のファンタジーになっているらしいのですが、そんなこと当時を知らない私にとってはわかりようがありません。

 大江健三郎がデビュー当初からモチーフにしている、「内」と「外」の話です。閉じこめられたのか農村で自由の王国を建設する子供達。閉ざされているのに彼らは自由と感じています。しかし、いざ外にでて大人達と邂逅すると、彼らはもう思い通りにはふるまえません。大人たちの力によって挫折し、涙を流します。外にあるのに自由はないのです。閉ざされた空間と閉ざされていない空間、私たちはそのふたつの概念を前にすると自由という概念さえ失ってしまうのです。
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.15
(4pt)

タイトルがすばらしいです。

この小説でいちばんすばらしいのはタイトルです。意味は小説を最後のほうまで読めばわかります。二百ページほどの短めの長編ですが、なかなかに読み応えのあるものになっています。ほとんどリアリティはないらしく、一種のファンタジーになっているらしいのですが、そんなこと当時を知らない私にとってはわかりようがありません。

 大江健三郎がデビュー当初からモチーフにしている、「内」と「外」の話です。閉じこめられたのか農村で自由の王国を建設する子供達。閉ざされているのに彼らは自由と感じています。しかし、いざ外にでて大人達と邂逅すると、彼らはもう思い通りにはふるまえません。大人たちの力によって挫折し、涙を流します。外にあるのに自由はないのです。閉ざされた空間と閉ざされていない空間、私たちはそのふたつの概念を前にすると自由という概念さえ失ってしまうのです。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.14
(3pt)

tears for lovers

ノーベル文学賞だとか、大江だとか、そういうものではない。
1センチにも満たないこの文庫本だが、非常に重厚かつ濃厚な味わいを内包している。
言葉の端々に現れる大江ならではの節回し。
情景あろうと感情だろうと五感だろうと一気に叩き込んでくる濃密な筆致。
めまいすら覚えるほど、甘美である。

感化院の少年たちがとある山村に取り残される。
唯一の抜け道は閉鎖され、山村では疫病が蔓延していることがわかる。
それでもそこは、少年たちにとってはじめて手に入れた「自由」を孕む王国であった。
「自由」を体いっぱい体感してゆくサマは、戦争小説である本作をみずみずしいジュヴナイルにさえ仕上げている。

大江の、一般に読みにくく難解とされ敬遠されがちな文章ではあるが、分量的に少なく、近作とことなり、処女長編であるがゆえエネルギッシュであるし、比較的読みやすくなっている。
この本を手始めに、エンターテインメントとしての小説=娯楽のみでなく、文学としての小説=芸術という世界を垣間見てはいかがだろうか。
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.13
(3pt)

tears for lovers

ノーベル文学賞だとか、大江だとか、そういうものではない。
1センチにも満たないこの文庫本だが、非常に重厚かつ濃厚な味わいを内包している。
言葉の端々に現れる大江ならではの節回し。
情景あろうと感情だろうと五感だろうと一気に叩き込んでくる濃密な筆致。
めまいすら覚えるほど、甘美である。

感化院の少年たちがとある山村に取り残される。
唯一の抜け道は閉鎖され、山村では疫病が蔓延していることがわかる。
それでもそこは、少年たちにとってはじめて手に入れた「自由」を孕む王国であった。
「自由」を体いっぱい体感してゆくサマは、戦争小説である本作をみずみずしいジュヴナイルにさえ仕上げている。

大江の、一般に読みにくく難解とされ敬遠されがちな文章ではあるが、分量的に少なく、近作とことなり、処女長編であるがゆえエネルギッシュであるし、比較的読みやすくなっている。
この本を手始めに、エンターテインメントとしての小説=娯楽のみでなく、文学としての小説=芸術という世界を垣間見てはいかがだろうか。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.12
(4pt)

これはすごいです!!('-,_ω-`)プッ

普段こういった純文学に属する書物は読まないのですが、僕の好きなユヤタンが推薦していたので読んでみることにしました。('-,_ω-`)プッ

最初の何ページか読んで、抱いた印象は「なんだか表現がいちいち難しくて読みにくいなぁ」といったものでした。ラノベ脳の僕には難しかったです、はい。('-,_ω-`)プッ

しかし、それも読み進めていくうちに慣れ、作品の世界に没頭していきました。健気に生き抜こうとする少年たちの緊迫した様相や心情を圧倒的な筆力で綴って行く著者に感嘆すら覚えました。

純文学だと敬遠されがちな作品かもしれませんが、これを500円以下で読めるのに読まないのはちょっと勿体無い気がしてなりません。

ページ数は200ページちょいと本当に少ないのですが、内容自体は重厚すぎるほど重厚です。

大江健三郎はすごいなぁ。('-,_ω-`)プッ
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.11
(4pt)

これはすごいです!!('-,_ω-`)プッ

普段こういった純文学に属する書物は読まないのですが、僕の好きなユヤタンが推薦していたので読んでみることにしました。('-,_ω-`)プッ

最初の何ページか読んで、抱いた印象は「なんだか表現がいちいち難しくて読みにくいなぁ」といったものでした。ラノベ脳の僕には難しかったです、はい。('-,_ω-`)プッ

しかし、それも読み進めていくうちに慣れ、作品の世界に没頭していきました。健気に生き抜こうとする少年たちの緊迫した様相や心情を圧倒的な筆力で綴って行く著者に感嘆すら覚えました。

純文学だと敬遠されがちな作品かもしれませんが、これを500円以下で読めるのに読まないのはちょっと勿体無い気がしてなりません。

ページ数は200ページちょいと本当に少ないのですが、内容自体は重厚すぎるほど重厚です。

大江健三郎はすごいなぁ。('-,_ω-`)プッ
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.10
(2pt)

片山恭一

さんも若い頃感銘を受けたと
言っていましたよ。
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.9
(2pt)

片山恭一

さんも若い頃感銘を受けたと
言っていましたよ。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.8
(5pt)

押し寄せるエネルギー

作者はこれを20台前半で書いたそうだが、すげえの一言。
ジトッとした描写が多い。それが重厚な印象をこの本に与える。
閉塞的な村、感化院の少年、疫病、脱走兵と戦時中特有の要素をふんだんに盛り込んでいるのに、戦争小説にとどまらずその範疇を大きく超越する。
感化院の少年達が取り残された村で抱く解放感、焦燥そして裏切り、友情、異性との交わりによる高揚感に重厚な印象が加わり、押し寄せるエネルギーに呑み込まれる。
この作品だけでなく、初期の大江健三郎の描く作品のパワーにはすげえの一言。
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B00IP4BYA8
No.7
(5pt)

押し寄せるエネルギー

作者はこれを20台前半で書いたそうだが、すげえの一言。
ジトッとした描写が多い。それが重厚な印象をこの本に与える。
閉塞的な村、感化院の少年、疫病、脱走兵と戦時中特有の要素をふんだんに盛り込んでいるのに、戦争小説にとどまらずその範疇を大きく超越する。
感化院の少年達が取り残された村で抱く解放感、焦燥そして裏切り、友情、異性との交わりによる高揚感に重厚な印象が加わり、押し寄せるエネルギーに呑み込まれる。
この作品だけでなく、初期の大江健三郎の描く作品のパワーにはすげえの一言。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.6
(4pt)

個人的感想

隙間はあれども決して逃げ切れない閉塞感が、戦時下の山村に追われた少年たちを中心に描かれています。あくまでも個人的にですが、大江氏の文章は誠に読みにくく感じます。ただそれは、五感や情景が一気に文章に盛り込まれているからだと考えます。読みながら切り張りされて状況を把握するのではなく、体感する速度で把握していく小説だと思います(体感ですから、あいまいな部分も出てくるはずです)。グイグイと物語世界に引き込まれていくのも、そういった文体によるものなのではないでしょうか。一見、細微な説明的文章も感覚を重視したものだと感じました。
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.5
(4pt)

個人的感想

隙間はあれども決して逃げ切れない閉塞感が、戦時下の山村に追われた少年たちを中心に描かれています。あくまでも個人的にですが、大江氏の文章は誠に読みにくく感じます。ただそれは、五感や情景が一気に文章に盛り込まれているからだと考えます。読みながら切り張りされて状況を把握するのではなく、体感する速度で把握していく小説だと思います(体感ですから、あいまいな部分も出てくるはずです)。グイグイと物語世界に引き込まれていくのも、そういった文体によるものなのではないでしょうか。一見、細微な説明的文章も感覚を重視したものだと感じました。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.4
(5pt)

大江健三郎のすごさを改めて実感

人の傲慢さと利己的な部分をいやというほど見せ付けられた。
異形を拒み、卑しい者を排斥する、人の根幹から生まれる悲劇に怒りすら覚えた。
唯一、幼い兄弟がお互いを労わる絆に救済されるが、それも大人たちが彼らを懐柔しようとする狡猾さに踏みにじられる。
これらは、戦時下という特異な時代背景で生み出されるものなのだろうか。
殺伐とした現代にあっても、その考えは心の奥深くに息づいているように思えてならない。
ページ数は決して多くないが、非常に多くの疑問を読者に投げかける、大江作品の原点とも言える傑作である。
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.3
(5pt)

大江健三郎のすごさを改めて実感

人の傲慢さと利己的な部分をいやというほど見せ付けられた。
異形を拒み、卑しい者を排斥する、人の根幹から生まれる悲劇に怒りすら覚えた。
唯一、幼い兄弟がお互いを労わる絆に救済されるが、それも大人たちが彼らを懐柔しようとする狡猾さに踏みにじられる。
これらは、戦時下という特異な時代背景で生み出されるものなのだろうか。
殺伐とした現代にあっても、その考えは心の奥深くに息づいているように思えてならない。
ページ数は決して多くないが、非常に多くの疑問を読者に投げかける、大江作品の原点とも言える傑作である。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038
No.2
(5pt)

何が

前後して、中沢啓司のコミック「はだしのゲン」を読んだ。両作品とも言える事は、良心をもった人間と良心を持たない人間、それと無関心な人間、これらの人間で社会は構成されているのだと改めて実感した。迫害される人間の抵抗とはどうあるべきなのか?死と隣り合わせで抵抗する人間像に励まされるとともに、自分の生を振り返り、生きていく指針のようなものをつかんだようような気がする。「われわれは滅びさる存在なのかもしれない。しかし、抵抗しながら滅びようではないか」この言葉の意味を深く感じ取れる作品である。
芽むしり仔撃ち(新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち(新潮文庫)より
B00IP4BYA8
No.1
(5pt)

何が

前後して、中沢啓司のコミック「はだしのゲン」を読んだ。両作品とも言える事は、良心をもった人間と良心を持たない人間、それと無関心な人間、これらの人間で社会は構成されているのだと改めて実感した。迫害される人間の抵抗とはどうあるべきなのか?死と隣り合わせで抵抗する人間像に励まされるとともに、自分の生を振り返り、生きていく指針のようなものをつかんだようような気がする。「われわれは滅びさる存在なのかもしれない。しかし、抵抗しながら滅びようではないか」この言葉の意味を深く感じ取れる作品である。
芽むしり仔撃ち (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 芽むしり仔撃ち (新潮文庫)より
4101126038