(短編集)

あなたに不利な証拠として

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評判

あなたに不利な証拠としての評価:

3.98/5点 レビュー 45件。 D ランク

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Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 21〜40 2/3ページ
No.34
(5pt)

リアリティが凄い

オリジナルは2004年2月、ハーパー・コリンズ社。日本版は2006年2月15日リリース。
作者は1979年から5年間パトンルージュ市警に勤務した経験を持っていて、作家としての土台がその経験に基づくものなのが読み進むうちに実感できる。つまりあらゆる描写のリアリティが凄いのだ。単にミステリィの『死体』ではなく、市警として経験した『死体』の再構成のような描写になっていて、単なる想像の産物とは大きく異になる。そこが最大の魅力だ。
表題の『あなたに不利な証拠として』はアメリカの警察官が犯人逮捕の際に告知を義務づけられている、いわゆる『ミランダ警告』から引用されている。『あなたには黙秘する権利がある(You have the right to remain silent.)』に続く『あなたの発言は法廷で不利な証拠として扱われる可能性がある(Anything you say can and will be used against you in a court of law.)』である。アメリカの警察官というのは途方もなくハードな職業だな。
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.33
(3pt)

暗くスカッとしない話

とにかく暗くて読後感のスッキリしないお話。テーマは私小説的心理的暴力なんだろうか。
ハードボイルドや犯罪小説を読み慣れた人には意外に類型化したお話という印象ではないでしょうか。
読後にハードボイルドのようなものを読んで気分をスッキリリフレッシュしたくなる。
どうも「このミス」とは好みが合わないことがはっきりしました。
評価はともかくミステリーやハードボイルドの範疇でないことはあきらかと思います。
かといってそういう趣味に頼らない小説としてどうかと言うとちょっと物足りないのです。
輸入TVメロードラマシリーズあるいはニュースショー的味わいなのでしょうか。
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No.32
(5pt)

女性警官が主人公の短編10作

  数々の賞を受賞、解説で作家の池上冬樹氏も激賞している、5人の女性警官を主人公として描く短編10作。作者自身がもと女性警官。作者の体験談がどの程度までこの作品に反映されているのか知るすべはないが、情景描写は圧倒的なリアリズムと迫力に満ちている。筋肉質でクールなストーリーは、なるほど、読ませる。若干文章にぎこちなさはあるが…。
 個人的にはサラが主人公のラスト2編、『生きている死者』『わたしがいた場所』がいい。サラの葛藤、ハードボイルドな展開で読ませる。
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No.31
(4pt)

“面白い”というより“読ませる”作品

さすがアメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀短編賞を受賞した作品。
5人の女性警官の視点から、犯罪というフィルターを通して心象風景を
人間の内面まで掘り下げた秀作。
当然の事として、主人公が男性警官では成り立たない話。
キッタ!ハッタ!追いつ!追われつ!の小説ではありません。
“面白い”というより“読ませる”作品。
蛇足ですが、私は文庫版のカバー・デザインはセンスがいいと思いました。
ハヤカワ文庫のカバーは安直なものが多すぎる中、雰囲気を感じる事ができました。
ただし、唐突な三角形に切り出されたヘッドライトを照らしたパトカーは、
台無しです。
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No.30
(5pt)

共感できる警察小説

 普通の女性警察官の話。
 ミステリーとしての謎解きや、どんでん返しがあるわけではない。ただ、戦いの日常で、一般人と違う職業についた人特有の心理がリアルに描かれる。
 警察官という仕事の業を、感じさせる短編集。
 そして、十篇の短編を見てみれば、アメリカはやはり日本よりも、物騒なんだなあ…と、感じさせる。
 日本の警察官の大多数は、こんなにハードな日常を送ってない(はず)。アメリカの警察官は、戦士な日常を生きている。重たい装備をつけて動き回り、通報が入れば銃を手に乗り込む。そんな緊張感を要する生活を送りながら、時には、酷い死体を見たり、自分に向けて発砲されたり、仲間が殉職したりする。
 そこで、自分が疲れたときに、精神的な失調を起こしたりする。
 家庭内暴力だったり、逃避だったりと…。普段は気づかないようにしていたストレスを意識したときに、人は変わる事もある。
 同じようなハードな仕事についていなくても、ヒロイン達に共感を感じるのは、こういう部分だと思う。何かのきっかけがあれば、(それが、他の人には大した事と認識されないような事でも)自分の人生観や、人生そのものも、変わってしまうかもしれない―日常って、案外脆いものではないかという、不安感。
 だけれども、それぞれのヒロインが深刻な葛藤を経験しながらも、誇り高く立っている姿を見て、勇気を与えられる。そんな話
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No.29
(5pt)

ダーティ・ハリーを卒業したら読んでもいいよ…

「あなたには黙秘権がある…黙秘権を放棄しての発言は、
あなたに不利な証拠として法廷において採用し得る…」
米国の警察官が犯人逮捕にあたって
容疑者に必ず告知するのが、この「ミランダ警告」。
はじめて耳にしたのは、ずっと以前に放映されていた、
ロス市警のパトロール警官のコンビを描いた「アダム12」というドラマだった。
毎回必ず出てくる言葉だったので、
ドラマの台詞のとおりに今でも憶えています。
そしてこの小説のタイトル、「あなたに不利な証拠として」も、
同じミランダ警告の中の言葉…
家族間のいさかいから、凶悪な暴力犯罪まで、
街で起きている出来事の現場に駆けつけ、
米国の警察官は幾つものドアをノックし続ける…
人間社会の歪みと耐え難い現実の最前線に毎日身を置き、
時には一日に何度も同じこの警告を誰かに告知する。
それだけにこのタイトルそのものが、この小説の持つ、
警察官の日常のリアリティを強く表しているように感じます。
著者の背景と同じく、登場する5人のパトロール警察官はすべて女性…
彼女たちは実に淡々と自分が職務上経験した事柄を語る。
一編一編が、強烈なリアリティをもって迫ってくる…
現場の空気を吸い、匂いを嗅ぎ、腐敗物を目にし、
そうした終わらない日常によって訓練された感覚を集中して、
彼女たちは今日も職務を遂行する。
そしてそれぞれが自分の中に折り合いをつけて行かなければならない…
その現場で目にすることに嫌悪と吐き気を感じ、
正義を代表する立場にあっても、自分の行為に時に罪悪感さえ抱く…
強くタフに感じられる彼女たちも、常識と精神の限界を抱えた、
心に深く傷を負うこともある生身の女性たちであることを、
読み進めながら痛切に感じさせられる。
警察官であるというこことはどんな体験なのか?
この小説はこれまでになくリアルに表現しています。
生き生きとした5人の女性警官たちに羨望と少しの愛しさを感じると共に、
1990年度に公開された、やはり女性のパトロール警官を描いた映画、「ブルースチール」を思い出した。
その映画の公開時のPRコピーはこんなだった…
「ダーティ・ハリーを卒業したら見てもいいよ」
この小説を読んだ印象も、同じです。。。
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No.28
(5pt)

これは傑作。表紙のセンスは疑問ですけど・・・。

本職の警官の経歴を持つ作者(事故で退職した)が、12年かけて書き上げたハードボイルド連作集。
複数の女性警官を主人公にした短編集で、作者の実体験に基づいたリアルでクールな内容は、他に類を見ない、まさに「ハードボイルド」である。
であるから「殺人事件が発生して、犯人は誰だ?」というようなストーリーでは、全く無い。
格闘技になぞらえれば、「観衆を前にした試合ではなく、道場でのスパーリングを見せられているような」小説である。
個人的には「銃の掃除」が一番気に入っているが、「生きている死者」と「わたしがいた場所」も良い。
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No.27
(5pt)

淡々としたリアルな描写からヒロインたちの苦悩が切なく伝わる

MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞’05年最優秀短編賞受賞の「傷痕」をはじめ、警察官である5人のヒロインたちを描いた10編を収録した短編集である。’06年「このミステリーがすごい!」海外編、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門の、共に第1位に輝いた。
タイトルはアメリカの警察官が被疑者逮捕の際に読み上げる、相手の権利、「あなたには黙秘する権利がある。あなたの発言は法廷で不利な証拠として扱われる可能性がある」からとられている。
このタイトルからも分かるように、どの作品も、自身が警察官だった著者の実体験に基づいて、彼女たちの警察官としての日常の職務が写実的かつ生理的でリアルに描かれており、すぐれたドキュメンタリーを読んでいるように生々しく読者に迫ってくる。
銃を持った被疑者を射殺した話(「完全」)、被害者の死体のすさまじい死臭が、制服から身体中に至るまでいつまでも消えない話(「味、感触、視覚、音、匂い」)、夫婦そろって警察官で、ふたりとも殉職する話(「キャサリンへの挽歌」)、若者の無残な交通事故と自分も交通事故に遭って辞職する話(「場所」)、いまは夫となった当時の刑事の捜査がずさんだったとして、当事者から6年前の事件の再調査請求を受ける話(「傷痕」)、武器を持たない相手を誤って射殺する話(「生きている死者」)、その事件の後遺症で逃げ出すヒロインの話(「わたしがいた場所」)。
これらの、あえて静かで淡々とした記述を通して、常に死と向かい合わせの過酷な世界に生きる5人のヒロインたちの、切ないまでの苦悩が伝わってくるのである。
本書は、味読に値する傑作である。
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No.26
(2pt)

ミステリー作品ではない

初めからドキュメントとして読んだのであれば、そのリアリティを楽しめたのかもしれませんが、
謎解きも推理も真相も何もなく終わるストーリーを、ミステリー作品として分類・宣伝することは、
読者への裏切り以外のなにものでもありません。
作者や作品が悪いわけではないのかもしれませんが、読んでいて本気で腹が立ちました。
これは、明らかにミステリー作品ではありません。
刑事もののドキュメンタリー作品として銘打つべきです。
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4150017832
No.25
(4pt)

長編が読んでみたい

評判になった警察小説。元女性警官の作者が書いた女性警官たちを主人公とした連作小説。
たしかに、評判になるのがわかるぐらいすごい小説。女性警官が主人公であるということに注目されがちだけど、それ以上に、小説として、生と死を深く描いている。
長編を読んでみたい。
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4150017832
No.24
(5pt)

リアリティが凄い

オリジナルは2004年2月、ハーパー・コリンズ社。日本版は2006年2月15日リリース。
作者は1979年から5年間パトンルージュ市警に勤務した経験を持っていて、作家としての土台がその経験に基づくものなのが読み進むうちに実感できる。つまりあらゆる描写のリアリティが凄いのだ。単にミステリィの『死体』ではなく、市警として経験した『死体』の再構成のような描写になっていて、単なる想像の産物とは大きく異になる。そこが最大の魅力だ。
表題の『あなたに不利な証拠として』はアメリカの警察官が犯人逮捕の際に告知を義務づけられている、いわゆる『ミランダ警告』から引用されている。『あなたには黙秘する権利がある(You have the right to remain silent.)』に続く『あなたの発言は法廷で不利な証拠として扱われる可能性がある(Anything you say can and will be used against you in a court of law.)』である。アメリカの警察官というのは途方もなくハードな職業だな。
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No.23
(4pt)

事件は現場で起きてるのよ

某刑事TVドラマ(映画?)で、「事件は現場で起きてるんだ!」という名セリフがありましたが、そういう刑事のさらに下には、制服警官がいて、過酷な勤務に、しかし誇りを持って、従事しています。女性警官たちの生々しい日常、生々しい事件現場、家族、恋人との関わり、トラウマ、などなど、一人ずつに焦点をあてた独立の短編集であると同時に、それらの話が部分的に重なったり、後日譚となったり、味わい深いつくりです。
「え、それからどうなるの?」という終わり方のものもあります。一気に読むのもよし。あるいは、1日1話ずつ、コーヒータイムかビールタイムにでも読んではいかがでしょうか。
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4150017832
No.22
(4pt)

心に重くのしかかるが、最後に救われた気持ちになった

 5人の女性警官を題材にした内容の重い硬質なサスペンスの短編集である。オムニバスではなく一連の流れがあり、巧みに絡みありながらストーリーが展開していく。
 夢を抱いて入った警察組織の苦悩と挫折。どうすることもできない運命に翻弄され、身も心も極限状態が続いていく。いつの間にか麻痺し圧迫されていく心を開放するために、ついに社会から逃避していく。最後にようやく一条の光が差し込み、救われた気持ちになった。
 とてもおぞましい、読むに耐えないを内容の描写が出てくるので、心臓の弱い方には不向きかもしれない。(私などあまり想像力を発揮しないように読んだが)
 ちょっと勇気がいるが、読みながら魂が共鳴する、充実感のあるミステリーである。
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No.21
(5pt)

世界が立派で明るくて、私たちも生き生きして可能性に満ちていた頃が過去になったことを思

 ルイジアナ州バトンルージュ市警に勤める5人の警官たち(キャサリン、リズ、モナ、キャシー、サラ)をめぐる10の短編小説集。
 「このミス」の海外部門1位に選出された作品ですが、ある種の犯罪が起きてその真相に迫るというミステリーにはなっていません。
 作者のローリー・リン・ドラモンド自身にバトンルージュ市警勤務の経験があり、痛ましい事件現場や酸鼻きわまりない他殺体の描写は、そうした修羅場を幾度も味わった者でなければできないほどの迫力をもっています。
 こうした現実の陰惨さに、市民の安寧と社会の秩序を守るという高邁な理想のもとに参集したはずの彼女たち女性警察官たちは、心身ともに疲弊しきっていきます。疲労困憊する彼女たちは、恋人や家族や社会と均衡を保った健全な関係を築くことができなくなっていきます。
 どの物語も、かつて抱えていたはずの大きな輝きと可能性を、いつのまにか過去のどこかで置きざりにしてしまった女性たちの哀しさが刻み込まれています。
 殊に、あたかもエッセイのような趣をもった語り口の、キャサリンをめぐる3編には心をわしづかみにされました。キャサリンという魅力的で有能な警察官の、若かりし頃から殉職後までを綴った物語ですが、決して聖人君子ではないひとりの女性の人生の生々しさを溜め息とともに読みました。
 それぞれの物語は決して心軽やかにしてくれることはないはずなのに、なぜ心魅かれるのか。
 おそらくそれは、警察官ではない私も、彼女たちの姿に我が身を重ね置かずにはいられない今を生きていることを思い起こすからでしょう。社会に出たときに、持っていたあの思い。そして今の自分の思い。
 彼女たちひとりひとりの中に、自分の姿を見ないことはない。彼女たちのやりきれなさが、この私のやりきれなさに重なることを思い返しながらの読書だったのです。
 いろいろと思うところの多い、大人のための小説だと感じました。
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4150017832
No.20
(4pt)

アメリカ的犯罪の現場で

 警察機構で生きる女性たちを通して現実の犯罪現場に居合わせることが出来る。犯罪の謎解きはない。現実の事件はこんなものかもしれない。やりきれなさが残る。しかし作者の表現力は素晴らしく立派な文学になっている。格調がある。翻訳もいい。
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No.19
(5pt)

白砂に置かれたいくつかの岩が、全体として多様な意味と精神性を醸し出すように

「それでも女性警察官、やりますか?」と一篇が終わるたびにナレーションが入りそうな、視覚的にも心理的にもタフでハードな警察小説連作10篇。すべて一人称で語られるため、生真面目で物事を深く考えがちな女性が苦手な人にはちょっと重すぎる小説かも。
前半はミステリと言うより純文学?と思わせるような、ざらっとした肌触りの短編が、語り手や視点を変えながら続いて行きます。心情吐露や状況説明のみで終わるもの、事件があっても真相究明は主眼とされません。読者は唐突に終わる話を仕方なく心のどこかに仮置きして次の話に備えることになります。
一篇は次第に長くなり、九篇目である種のカタストロフを迎え、十篇目は癒しと救い(の予感)の物語。すべて読み終わって自分の心の仮置き場を見渡すと、仮置きされた各編の間合いの絶妙さに気付くと共に、ああやはりこれは紛れも無いミステリだという実感がこみ上げてきます。
白砂に置かれたいくつかの岩が、全体として多様な意味と精神性を醸し出すように、各々の短編もさることながら、全体としての表現も意味深い特異な構成のミステリだと思います。
実際に警察官だった作者の臨場感あふれる描写は圧倒的で、TVドラマや映画に出てくる警察官がとんでもなくお気楽に思えてくるほど。銃の所持が認められている社会がいかに気狂いじみているか、身に沁みて分かります。日本に住んでいて本当に良かった。
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4150017832
No.18
(3pt)

あまりに淡々と語りすぎてちょっと私には

向かない感じでした。2006年のミステリーベストテンもの
では上位にきてるし、評論家は絶賛だったりするのですが、
私個人は、こういった淡々とかわいた文体で非日常という、
主人公たちにとっては日常かもしれない光景を語られると
ちょっと興ざめになってしまいます。残念。
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4150017832
No.17
(2pt)

ごめんなさい

ハイランド署に働くサラは警官歴10年・・・警官として道しるべとなる事件の
犯行現場をそれなりに重ねている。直面する『死』を飼い慣らそうと様々な
整理法を試してきたが,ある時同僚から非番の女性警官だけの非公式の集会に
参加しないかと誘われる。〜サラ編『生きている死者』
短いもので10ページ未満,長いもので100ページの10編からなる女性警官4人を
それぞれを描いた短編集である。それぞれ別の4人の女性警官について臭いが
臭ってくるくらい生の人間的な物語を描いている。正直に言うと海外翻訳物は
年に1冊も読まない年がある。理由は説明文的記述,そして心理的叙述が
やたらと多く,淡々と物語がを記述され,自分の中で人物の造形がしづらい
作品が多いからである。そういう意味では私のイメージする海外作品の他に
漏れない作品であった。ただし,後半の2人の短編3作品には 共感・切ないものを感じた。
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4150017832
No.16
(4pt)

女性が警察官になること

一昔前、婦警さんと言えばミニパトにのって交通違反の取締りをする存在でした。
今でも体をはる警察官に女性は少ないです。
暴力と対峙するに当たってあまりに女性であることは不利だからです。
かっこいい女性刑事は、テレビや物語の中の存在と思っていました。
ところが、この小説は現代のアメリカの女性警察官をリアルに照射しました。
銃を手にすることは、思っていたよりも、女性を犯罪に対する優位者に仕立て上げていました。
本短編集は何人かの女性警察官が主人公です。
伝説となった警察官から、生活が破綻したものまで、圧倒的なリアルさでその日常を描きます。
読後、彼女たちが愛しく感じられるのはどの人も犯罪に真正面から向き合っていたからなのでしょう。
ミステリというよりも、社会小説と言えそうな1冊です。
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4150017832
No.15
(5pt)

2006の忘れられない1冊

女性の物語は女性が書くのが一番落ち着くなぁ。
捜査内容を主眼にせず、殺され方のむごさや死臭の、壮絶で無駄のない表現。家での苦悩など、暮しまでも淡々と深く表現できる筆力は凄い。
主役が異なる短編ですが、それぞれの女性のキャラクターが際立っていて愛情を感じることができます。
この後に「傷痕」を読みましたが、殺害のすざましさや捜査官の心理などの描写が表面的でさらっとしていて、物足りなく感じてしまいました。
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4150017832