むらさきのスカートの女

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評判

むらさきのスカートの女の評価:

3.46/5点 レビュー 201件。 C ランク

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平均点3.46pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全227件 61〜80 4/12ページ
No.167
(4pt)

変わった人とは

多くの人は、自分のことはまともな人間だと思ってて、自分と違うことをしている他人のことを「あの人って変な人!」と眉をひそめてる。
でもあなたのほうがよっぽど変ですよ。
….と言ってる私の方がもっと変な人かも?
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.166
(4pt)

変わった人とは

多くの人は、自分のことはまともな人間だと思ってて、自分と違うことをしている他人のことを「あの人って変な人!」と眉をひそめてる。
でもあなたのほうがよっぽど変ですよ。
….と言ってる私の方がもっと変な人かも?
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.165
(5pt)

女とは?

主人公以外にも女の職場の、何やら駆け引きのようなそんな女同士の人間関係も、読んでいて、ドキドキする場面のひとつです。
読み終えて、想像を膨らませられる、そんな作品です。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.164
(5pt)

女とは?

主人公以外にも女の職場の、何やら駆け引きのようなそんな女同士の人間関係も、読んでいて、ドキドキする場面のひとつです。
読み終えて、想像を膨らませられる、そんな作品です。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.163
(5pt)

懐の深い作品

オーディブルで購入。一回目聞いたときは何の話かさっぱりわからなかった。読書好きな友人たちと意見交換したときは、ストーカー説、二重人格説、ジャンキー説、都市妖怪説といろいろでた。
二重人格説はいかにもだけど、職場が同じなのに同僚に呼ばれる名前が違い、新人とベテランで立場も違う、という部分が気になった。(権藤まゆ、という名前の役割分担ということ? 立場の変化は早送り?)
ストーカー説として考えるとわかりやすい気もするけれど、ストーカーものにつきものの支配欲のベタつきが希薄なところに異和感がある。
まあ、小説は作者だけのものではなく、お金と時間を使った読者のものでもあるので、それっぽい仮説を立てて二度目を聞いた。

黄色いカーディガンの女はいわゆる『信頼できない語り手』で、都合のいいように記憶を改竄して「ちょっと変だけどそこらにいそうな女子感」を出しているが、実は悪霊。「友達になりたい」というのは比喩で、実際は肉体を乗っ取りたいという意味。元来は犯罪者傾向の強い性的に奔放な女性で、おふざけがすぎて商店街の事故で亡くなった。その直後から、まゆ=紫のスカートの女に取り憑いてつきまとい、本来のおとなしい性格を変貌させてしまう。やがて情痴のもつれ的な事件が起きたクライマックスで、黄色いカーディガンの女は紫のスカートの女の肉体を完全に掌握し、まゆの意識をこの世から消し去るーーという解釈でオーディブルで聞いてみたら、辻褄合わせの脳内補完がかなり面白いことになった。こういう楽しみ方もあるかな、と。

本なら記号として読み飛ばせるのだが、オーディブルで聞くと「紫のスカートの女」という単語の連呼がものすごく耳障り。この作品は朗読向きではないと思った。そのぶん「紫のスカートの女」が「まゆ」に変わる瞬間があり、そこの衝撃度はなかなかだった。

今村夏子先生、「こちらあみ子」以来の大ファンです。これからのご活躍を期待しております!
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.162
(5pt)

懐の深い作品

オーディブルで購入。一回目聞いたときは何の話かさっぱりわからなかった。読書好きな友人たちと意見交換したときは、ストーカー説、二重人格説、ジャンキー説、都市妖怪説といろいろでた。
二重人格説はいかにもだけど、職場が同じなのに同僚に呼ばれる名前が違い、新人とベテランで立場も違う、という部分が気になった。(権藤まゆ、という名前の役割分担ということ? 立場の変化は早送り?)
ストーカー説として考えるとわかりやすい気もするけれど、ストーカーものにつきものの支配欲のベタつきが希薄なところに異和感がある。
まあ、小説は作者だけのものではなく、お金と時間を使った読者のものでもあるので、それっぽい仮説を立てて二度目を聞いた。

黄色いカーディガンの女はいわゆる『信頼できない語り手』で、都合のいいように記憶を改竄して「ちょっと変だけどそこらにいそうな女子感」を出しているが、実は悪霊。「友達になりたい」というのは比喩で、実際は肉体を乗っ取りたいという意味。元来は犯罪者傾向の強い性的に奔放な女性で、おふざけがすぎて商店街の事故で亡くなった。その直後から、まゆ=紫のスカートの女に取り憑いてつきまとい、本来のおとなしい性格を変貌させてしまう。やがて情痴のもつれ的な事件が起きたクライマックスで、黄色いカーディガンの女は紫のスカートの女の肉体を完全に掌握し、まゆの意識をこの世から消し去るーーという解釈でオーディブルで聞いてみたら、辻褄合わせの脳内補完がかなり面白いことになった。こういう楽しみ方もあるかな、と。

本なら記号として読み飛ばせるのだが、オーディブルで聞くと「紫のスカートの女」という単語の連呼がものすごく耳障り。この作品は朗読向きではないと思った。そのぶん「紫のスカートの女」が「まゆ」に変わる瞬間があり、そこの衝撃度はなかなかだった。

今村夏子先生、「こちらあみ子」以来の大ファンです。これからのご活躍を期待しております!
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.161
(4pt)

主人公とむらさきスカートの女は何なのか

ストーリーの中で、登場人物が何者なのかはそれなりに分かるのだが、後半になるにつれて結局何なのか分からなくなる。
この終わり方と呆然とする部分と、この終わり方が正解だろうという不思議な気持ちと織り交ぜた感情が生まれる。

まともとか不気味とか正解とか普通とかではとらえきれない人間に心のひだを描いており、初読みの作家だけど中々興味深い作品を書く人であると認識された。

トリックというか視点の動かし方が秀逸である。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.160
(4pt)

主人公とむらさきスカートの女は何なのか

ストーリーの中で、登場人物が何者なのかはそれなりに分かるのだが、後半になるにつれて結局何なのか分からなくなる。
この終わり方と呆然とする部分と、この終わり方が正解だろうという不思議な気持ちと織り交ぜた感情が生まれる。

まともとか不気味とか正解とか普通とかではとらえきれない人間に心のひだを描いており、初読みの作家だけど中々興味深い作品を書く人であると認識された。

トリックというか視点の動かし方が秀逸である。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.159
(4pt)

面白く不気味

謎めいたむらさきのスカートの女に興味をそそられます。次は何をやらかすのか?期待しながら読むとあっという間に読み終わってしまいます。
でも、むらさきのスカートの女の一部始終は、黄色いカーディガンの女が見ていたもの。長期間、後をつけ観察し続ける人物は異常。そして、近くで観察され続けても気づかれない存在の軽さは、まるで幽霊のような存在で不気味。
このお話を面白いと思った自分はまともなのか?そう感じてしまいました。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.158
(4pt)

面白く不気味

謎めいたむらさきのスカートの女に興味をそそられます。次は何をやらかすのか?期待しながら読むとあっという間に読み終わってしまいます。
でも、むらさきのスカートの女の一部始終は、黄色いカーディガンの女が見ていたもの。長期間、後をつけ観察し続ける人物は異常。そして、近くで観察され続けても気づかれない存在の軽さは、まるで幽霊のような存在で不気味。
このお話を面白いと思った自分はまともなのか?そう感じてしまいました。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.157
(5pt)

明るく開き直った「恐怖」

むらさきスカートの女がやばいのかとおもいきや、実は...。という、小説らしいトリックがあり、ドキドキハラハラ読めた。この小説のジャンルはなんだろう。とてもポップな「恐怖」。1番大事なことが語られないが、主人公と一緒に「むらさきスカートの女は何者なのか」を追わせられる。可笑しさがあるが、主観って、こんなものなのかもしれない。小説の楽しさをまた思い出した。
納得の芥川賞。エッセイもおもしろかった。今村夏子さんにしか書けない不穏がある。
また読みたいかもしれない。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.156
(5pt)

明るく開き直った「恐怖」

むらさきスカートの女がやばいのかとおもいきや、実は...。という、小説らしいトリックがあり、ドキドキハラハラ読めた。この小説のジャンルはなんだろう。とてもポップな「恐怖」。1番大事なことが語られないが、主人公と一緒に「むらさきスカートの女は何者なのか」を追わせられる。可笑しさがあるが、主観って、こんなものなのかもしれない。小説の楽しさをまた思い出した。
納得の芥川賞。エッセイもおもしろかった。今村夏子さんにしか書けない不穏がある。
また読みたいかもしれない。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.155
(4pt)

どんでん返しが興味深い

本作は文庫版の帯によれば、TikTokで「何も起こらないのにおもしろい」と話題になったという。

フローベール以降、近代小説は何も起こらない日常を題材として、叙述に工夫を凝らすことで確立した。一方、ミステリはいわゆる純文学の傍らで、アガサ・クリスティ以降、信頼できない語り手による叙述トリックの可能性を探究してきた。本書はいわばこれらふたつの流れの合流する地点に位置するが、それは純文学と娯楽文学の境界が近年どんどん薄まりつつあることと無関係ではないだろう。

事件らしい事件は不在でも、語り手のトリックが読者を牽引する力になりうる。その点でこの小説は、純文学離れが若者のあいだで進んでいても、若者を振り向かせる力が文学にあることを実感させてくれる重要な例だと思う。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.154
(4pt)

どんでん返しが興味深い

本作は文庫版の帯によれば、TikTokで「何も起こらないのにおもしろい」と話題になったという。

フローベール以降、近代小説は何も起こらない日常を題材として、叙述に工夫を凝らすことで確立した。一方、ミステリはいわゆる純文学の傍らで、アガサ・クリスティ以降、信頼できない語り手による叙述トリックの可能性を探究してきた。本書はいわばこれらふたつの流れの合流する地点に位置するが、それは純文学と娯楽文学の境界が近年どんどん薄まりつつあることと無関係ではないだろう。

事件らしい事件は不在でも、語り手のトリックが読者を牽引する力になりうる。その点でこの小説は、純文学離れが若者のあいだで進んでいても、若者を振り向かせる力が文学にあることを実感させてくれる重要な例だと思う。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.153
(5pt)

観る者と観られる者と カラッとしたユーモアで悲惨を描く

観察する私は、観察される女よりももっと悲惨な生活を送っているにも関わらず、誰にも見えていない。私は悲惨な女に心から同情を寄せどうにかして助けようとさえするにも関わらず、私こそは誰にも見られず、助けられず、どこにもいないように扱われ続ける。不可視の弱者は物語の中では不可視のままで、それを可視化し得るのはこの物語の読者である。読者は、ユーモラスな語りが終わった後で、不可視の弱者たちが日本社会のあちこちで不可視のまま生きているという重い事実をずしりと受け取ることになる。と、そんな風に読んでみた。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.152
(5pt)

観る者と観られる者と カラッとしたユーモアで悲惨を描く

観察する私は、観察される女よりももっと悲惨な生活を送っているにも関わらず、誰にも見えていない。私は悲惨な女に心から同情を寄せどうにかして助けようとさえするにも関わらず、私こそは誰にも見られず、助けられず、どこにもいないように扱われ続ける。不可視の弱者は物語の中では不可視のままで、それを可視化し得るのはこの物語の読者である。読者は、ユーモラスな語りが終わった後で、不可視の弱者たちが日本社会のあちこちで不可視のまま生きているという重い事実をずしりと受け取ることになる。と、そんな風に読んでみた。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.151
(4pt)

不安定な雇用と貧困は人を狂わせる

どうしようもない自身を棚に上げて、他人を監視し批判を繰り返す。
こういった人はどこにでもいるものですね!以前の職場にもいました。
その人も、ネットカフェで暮らしていたのを思い出してゾクゾクしました。
 今は数少ない、商店街の雰囲気、女性ならではの生活感がとてもいい。
 職場の虐めがとてもリアルです。妙な噂に尾ひれがつくこともありますねー。
嫌すぎる虐めが、更に災いをもたらしています。
 不安定な非正規雇用の貧困の中で困窮し、狂わせてしまっていますね。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.150
(4pt)

不安定な雇用と貧困は人を狂わせる

どうしようもない自身を棚に上げて、他人を監視し批判を繰り返す。
こういった人はどこにでもいるものですね!以前の職場にもいました。
その人も、ネットカフェで暮らしていたのを思い出してゾクゾクしました。
 今は数少ない、商店街の雰囲気、女性ならではの生活感がとてもいい。
 職場の虐めがとてもリアルです。妙な噂に尾ひれがつくこともありますねー。
嫌すぎる虐めが、更に災いをもたらしています。
 不安定な非正規雇用の貧困の中で困窮し、狂わせてしまっていますね。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127
No.149
(4pt)

まさか、とは思っていたけどあのタイミングで知るとは思わなかった。

きっかけは、TikTokのある動画。
学生の時は「朝読書」なんて時間が設けられていたりして、嫌でも本に触れる機会があった。
とはいっても朝読書なんて建前で、本を開いて居眠りしていたり、1時間目に提出しなくてはいけない宿題を、内職しているような生徒などが多くいた。そんな中、私は律儀にも朝読書の時間をしっかり読書にあてていたと思う。要するに、本を読むことが好きだった。
朝読書でなくても、休み時間には自分がトイレに行きたくなければ、教室に残って本を読んでいたし、お気に入りの本があれば、大好きな”かたき”もしに行かず、ひたすら机にかじりついていた。
そんな学生時代を送っていたが、社会人になると読書に割く時間なんてぱったりと無くなる。必要かな、なんて思ってた朝読書が今にになって恋しくなってきた。そんな時になんとなく、「ああ、本が読みたいな」なんて思った。
忙しいとか時間が無いとか、体力が持たんとか色んな正当っぽい理由を付けて、気付けば遠ざかっていた小説を、何の気なしに読んでみたいと思った。
そんな時にTikTokで見かけた「むらさきのスカートの女」のレビュー動画。ひと目でこれにしよう。って思った。

話には聞いていたが、語り手の「わたし」が異常をあたかも正常かのように話す様は、わっ、と来ることの無いじんわりと侵食してくるような狂気を孕んでいた。それは、読んでいた私の恐怖心、そして同時に好奇心を煽らせた。
何となく出てきていた影の薄い彼女が、まさか、とは思ってたけどどんでん返しのあのタイミングで知るとは思ってなかったし、そんでもってわんさか溢れ出る「わたし」の狂気。
じわじわ来ていた「面白い」の感情はその場面でピークに達した。
もう1回読み返したらきっとまた違う面白さがあると思うので、噛めば噛むほど味の出るスルメのような小説だと思った。また、読み返すのが楽しみでならない。
ああ今日は早く寝ようと思っていたのになあ。止まらなくて全て読み終えた頃には、寝ると決めていた時間はとっくに過ぎていた。明日もまた、仕事なのに。
こうなってしまうから小説から遠ざかってしまう。こうさせてくれるから、小説はやっぱり面白い。
今村先生のあとがきも全て読み切り、少し憧れて背伸びをした、こんな自己満レビューを書いている今に至ります。

久々に読んだ小説が「むらさきのスカートの女」で良かった。
今村夏子先生。一言ではまとめきれない面白い小説を生み出して下さり、ありがとうございます。
恥ずかしながら今村先生の名前を知ったのはこの作品で初めてでしたので、他の作品も読ませて頂ければと思っています。

これを機に、また小説に触れる日常を過ごしていけたらいいな。

長ったらしいレビューを失礼致しました。
お付き合い頂いた方、ご拝読頂きありがとうございました。
むらさきのスカートの女 (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: むらさきのスカートの女 (朝日文庫)より
402265046X
No.148
(4pt)

まさか、とは思っていたけどあのタイミングで知るとは思わなかった。

きっかけは、TikTokのある動画。
学生の時は「朝読書」なんて時間が設けられていたりして、嫌でも本に触れる機会があった。
とはいっても朝読書なんて建前で、本を開いて居眠りしていたり、1時間目に提出しなくてはいけない宿題を、内職しているような生徒などが多くいた。そんな中、私は律儀にも朝読書の時間をしっかり読書にあてていたと思う。要するに、本を読むことが好きだった。
朝読書でなくても、休み時間には自分がトイレに行きたくなければ、教室に残って本を読んでいたし、お気に入りの本があれば、大好きな”かたき”もしに行かず、ひたすら机にかじりついていた。
そんな学生時代を送っていたが、社会人になると読書に割く時間なんてぱったりと無くなる。必要かな、なんて思ってた朝読書が今にになって恋しくなってきた。そんな時になんとなく、「ああ、本が読みたいな」なんて思った。
忙しいとか時間が無いとか、体力が持たんとか色んな正当っぽい理由を付けて、気付けば遠ざかっていた小説を、何の気なしに読んでみたいと思った。
そんな時にTikTokで見かけた「むらさきのスカートの女」のレビュー動画。ひと目でこれにしよう。って思った。

話には聞いていたが、語り手の「わたし」が異常をあたかも正常かのように話す様は、わっ、と来ることの無いじんわりと侵食してくるような狂気を孕んでいた。それは、読んでいた私の恐怖心、そして同時に好奇心を煽らせた。
何となく出てきていた影の薄い彼女が、まさか、とは思ってたけどどんでん返しのあのタイミングで知るとは思ってなかったし、そんでもってわんさか溢れ出る「わたし」の狂気。
じわじわ来ていた「面白い」の感情はその場面でピークに達した。
もう1回読み返したらきっとまた違う面白さがあると思うので、噛めば噛むほど味の出るスルメのような小説だと思った。また、読み返すのが楽しみでならない。
ああ今日は早く寝ようと思っていたのになあ。止まらなくて全て読み終えた頃には、寝ると決めていた時間はとっくに過ぎていた。明日もまた、仕事なのに。
こうなってしまうから小説から遠ざかってしまう。こうさせてくれるから、小説はやっぱり面白い。
今村先生のあとがきも全て読み切り、少し憧れて背伸びをした、こんな自己満レビューを書いている今に至ります。

久々に読んだ小説が「むらさきのスカートの女」で良かった。
今村夏子先生。一言ではまとめきれない面白い小説を生み出して下さり、ありがとうございます。
恥ずかしながら今村先生の名前を知ったのはこの作品で初めてでしたので、他の作品も読ませて頂ければと思っています。

これを機に、また小説に触れる日常を過ごしていけたらいいな。

長ったらしいレビューを失礼致しました。
お付き合い頂いた方、ご拝読頂きありがとうございました。
【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女 Amazon書評・レビュー: 【第161回 芥川賞受賞作】むらさきのスカートの女より
4022516127