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極北クレイマー2008
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極北クレイマー2008の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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前作になるのか、『イノセント・ゲリラの祝祭』では、作者の意見を登場人物が述べているだけのようで、物語として読むのが少々苦痛にも感じたけれど、この『極北クレイマー』は滑らかにページが進んだ。 『イノセント〜』『ジーンワルツ』で触れられていた三枝先生の事件について、気になっていたので全貌を知ることができて個人的には嬉しかった。 しかし、病院、患者に対して真摯に対応してきた三枝医師に対しての、報道後の患者の対応や世間の意見は、読んでいて本当に辛かった。 でも同じような、医療ミス関連のニュースをテレビで見ている自分が、彼らと同じではないと言えるのか、それを考えると自分には何も言う資格はないと思ってしまう。 病院の経営悪化にしても、公金使い込みなどで正常に金が流れず、一部の人間が他者を蔑にして権利を貪っているのを見ると、現実でも同じようなことが(公にされない部分でも)沢山あるのだろうし、それによって辛酸を嘗めさせられた人を思うと悔しくてたまらなくなる。 こんな感情も、作者の本を読むようになり、それが色々考えるきっかけになったので、今までのサスペンステイストを求めている読者には物足りないかもしれないが、十分に読む価値のある本だと思う。 | ||||
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すぐにでも映画かドラマにできそうなストーリー展開。 軽いせりふの飛び交う場面も出てくるが、扱っているテーマは、医療過誤、公立病院経営、地方都市の財政破綻といった最近流行の重いテーマばかり。考えさせられます。 | ||||
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地域医療に関わる者として、感想を述べる。 福島県立大野病院の事件や、夕張市の破綻など、現実に起きた問題を題材にして地域医療の行く末を問題提起した作品である。 結末があまりに中途半端だと他のレビューで書かれているが、あえて作者の意図を深読みするとその答えがみえてくるのではないか。現実の事例をもとに展開する海堂ワールドに、地域医療の結末は描かれていない。 「法の論理がすべてに優先する世界」であっても瀕死の医療現場が「治療」されることを、作者は願っているのだろう。 刻一刻と浸水する泥船に、心底不安だがもう少しだけ乗っていようと思った。 | ||||
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財政破綻が囁かれる北海道極北市民病院へ非常勤として赴任した今中良夫は外科医八年目だが,医局の本流にはいない。赴任した日に事務長の平松から,病院の挨拶回りでひどい旧弊の残った病棟を目の当たりにしたあげく,肝心の院長への紹介はなされずじまいであった・・・ バチスタシリーズの番外編・・・もう幾つ目になるのも忘れたが,地方病院へスポットを当てた話である。また,チョロチョロとシリーズでおなじみの人物が登場するが,単体でも読める本である。ただし,読んでから時間が経つからかどうしても,姫宮のキャラクターが以前の本とギャップを感じられて仕方がなかった。(本筋ではどうでもいいことだが・・・)医療の話とは市民生活にとって切り離せないと同時に,何事も対岸の火事としてしか認識していない自分を改めて反省するなど考えさせられた本であった。 | ||||
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登場人物のキャラクターがベタで読んでいて笑える。こんなアホなおっさんいるなー、とか滑稽な人など。自分はもう少しましな人間だと思っているので高見見物しているようで面白い。だが気付かないうちに自分自身が社会でクレイマーになってしまってるのではないかと読んだあと寒くなった。文句の多いクレイマー。嫌だ、嫌だ。ストーリーの展開がとてもよかった。先を読みたくなり一気に読める。姫宮という登場人物の本当の役割がなんだったんだろうと余韻が残った。次の作品が待ちどうしい。 | ||||
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実際にモデルの病院があると知り愕然とした。 患者の未収金が2億円もあるなんて、 病院では医療費は支払わなければ帰宅できないのでは? どうやってそんなことができるのか? 今まで「謙虚でおとなしい」と称賛されていた日本人の真の姿は、 医療現場では個々に主張し自分の内を守る、 これらのクレーマーなのかもしれない。 著者は医療サスペンスのスタイルを取りながらも、 実は崩壊した日本人のモラルを取り戻すことを提言しているのかもしれない。 | ||||
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全体的に、期待していた姫宮の活躍が少ない、 速水先生の関わりもほんのちょっと、 忘れた頃に世良先生。 いつもながらリンクのさせ方が上手な海堂ワールドですが、 「バチスタ」や「ジェネラル」で、 海堂尊の医療ミステリーにはまった人にとっては 肩すかし感が強い作品になりました。 でも地域医療の根深い問題が この作品によってより深く理解できた。 疲れ切った三枝先生が、 バチスタ事件のニュースを見ながら 「私も、コイツと同じように扱われるんだろうか」 とつぶやいたシーンには、涙が出てしまった。 三枝先生の頑張りに星四つ。 | ||||
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また医療問題の提起があり読み応えがあると同時に小説としても おもしろかったです。 磁場が狂った場所としての設定が面白い。 キャラクターも非常にユニークでワールド炸裂で お薦めです。 | ||||
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面白いと思います。姫宮のキャラクターも立ってきたし・・・ただ、シリーズ全部読まなきゃ、面白くないと思います。 | ||||
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週刊朝日に2008年1月から12月まで連載された小説(非ミステリー)。 崩壊する地方自治体小規模病院(夕張市立病院がモデル)の実態を背景に、 産科医療訴訟(福島県大野病院事件がモデル)が描かれています。 働く意欲に欠ける病院職員、医療を理解しない自治体職員、医師に手錠をかける警察・司法。 テーマは重く厳しいですが、おなじみ姫宮の登場場面ではユーモアありで楽しく、一気に読めました。 (なぜこの病院が臨床研修病院に指定されているのかは疑問ですが…) | ||||
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今回のテーマは『どうなる地域医療』です。 とても共感出来る場面が多い作品でした。 財政難に陥った病院。 ギリギリまで削減された人件費。 運営できているのが不思議なくらい、少ない医者数。 そんな中でもおきる、小さな小さな派閥争いがどれだけ人の神経をすり減らすか! 『ジーン・ワルツ』『イノセント・ゲリラ』で触れていた三枝先生が地域医療と司法制度により総てを踏みにじられるシーンは、悔しくてたまりませんでした。 | ||||
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同じ登場人物が出て来るので一冊をよみながら他の本も読み返すという何度でも楽しめる作りになっております。この本も。医療制度の批判はどなたかもおっしゃっておりましたがまだまだ甘い。現場はもっともっと疲れきっております。独りよがりな官僚政治家の愚策のおかげで。 | ||||
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本当に現在の医療問題を面白く書いているので、あっという間に読めました。ただ、結構笑えないですよね。特に医療関係者は、ふと、自分の病院の身の回りを見渡したくなるのではないでしょうか? 今そこにある危機といった感じですね。残念なのは、中途半端な終わり方なので、著者もこれからについての展望についてはまだなのでしょうか、続編を期待します。 | ||||
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イノセント・ゲリラの祝祭を読んだ時は、 とうとう海堂さんは自分の言いたいことだけを言って小説家としてつまらなくなったかと思ったが、 本作では読んでいて続きが気になり、ついつい夜更かしして読んでしまった。 もちろん本作も著者が訴えたい医療問題(地域医療、産科医療)を扱っている。 小説家として、多くの一般市民に医療問題を訴えかけたいのであるならば、 ミステリーだろうがなんだろうがジャンルは問わないが、エンターテイメントとしての小説の中で訴えてほしい。 小説としておもしろくかつ医療問題に興味を持たさせるというのが最高なんだと思う。 本作では姫宮、世良、速水といった面々が登場しているが、 なんといっても驚きは螺鈿迷宮のあのキャラクタがここでやっと出てきたことだと思う。 | ||||
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財政逼迫状態の北海道極北市にある極北市営病院に臨時職員として派遣された 外科医今坂(あだ名はプーさん)。派遣された病院は、人間関係といい財政状態と言い患者への対応と言い、お産事故等あらゆる面で問題が多い病院であった。派遣医師姫宮の協力のもと改善しようと努めるのだが…。 ☆面白いという面からすると面白みは前作等から比べると薄い作品だと思う。その反面で現在の医療の在り方、病院の存続問題や産科医問題等の事がとても巧く問題提起されていると思った。今後、本当に現在の医療問題はどのようになって 行くのだろうかと改めて考えさせられた。 そしてこのシリーズの面白さの1つと言えば…。前作の中に出て来た人間関係の繋がりを探すこと。今回もうまく絡んでいる。 そしてあの濃いキャラ姫宮がまた東城する。いかにシリアスな場面でもいつの間にやら姫宮のペースになってしまうのだからすごい…。 このシリーズ、次回はどのように展開して行くのだろうか? | ||||
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今中先生は、ちょっと田口先生に似ていますね。ヘタレです。流されています。 世良先生、お久しぶりです。どうやって病院を再生させるのですか?続きが読みたいです。 | ||||
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財政再建団体となった夕張市と、福島県大野市民病院をモデルにした作品。善意で献身的な産婦人科医が逮捕されて、地域医療と産婦人科医療が崩壊していくさまは、フィクションではあるがかなりリアル。骨太なテーマながら、重く感じさせない筆致は、さすが海堂さん。ファン必読の1冊です。 | ||||
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