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この女
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この女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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タイトル通りの内容ではあるが、背景が1994年から翌95年にかけてというのも惹かれました。個人的には就職した年でもあり、作中にも出てくるようにカルト教団や阪神淡路の震災があったのを覚えています。そういう点を抜きにしても、楽しめる話です。ただ、そういう時代背景を知っていると更に入れ込めます。 | ||||
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釜ヶ崎のドヤ街に暮らす僕に、奇妙な依頼が舞いこんだ。金持ちの奥さんの話を小説に書けば、三百万円もらえるというのだ。ところが彼女は勝手気侭で、身の上話もデタラメばかり…。彼女はなぜ、過去を語らないのか。そもそもなぜ、こんな仕事を頼んでくるのか。渦巻く謎に揉まれながら、僕は少しずつ彼女の真実を知ってゆく。 | ||||
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舞台はバブル崩壊後の1993年~1995年の大阪である。主人公は甲坂礼司という24歳の男で、あいりん地区のドヤ街で日雇いの仕事をしながら生活している。そこへ二谷結子という女が絡んでくる。甲坂礼司 が、その女の亭主に頼まれて、その女の自伝のような小説を書くことになる。 ・・・ コメディではないものの現実味のある話ではなく、しかも全体にスラプスティックな雰囲気なのである。非常にバカバカしいストーリーとしか言いようがないのだが、「風に舞いあがるビニールシート」のこと思えば、何か意図するものがあるのはないかと、深読みをするような気分で読んでしまう。しかし・・・ 要素の一つに あいりん地区をカジノ街にするという計画が出て来る。1995年の1月にプレス発表が行われるということになる。それが18日なのだ。主人公周辺の人間は計画に反対で、1月17日に行動を起こすという。こういう日付が出て来ると、読者が阪神・淡路大震災との絡みを考えるのは余りに当然だろう。ところが・・・ 主人公の甲坂礼司 は軽度のディスレクシア(識字障碍)なのだが、ワープロを使って小説を書く。障碍が軽度だから小説が書けるというのはまだいいとして、ディスレクシアのせいで主人公がドヤ街にまで堕ちて来たのに、その障碍やプロセスの描き方が余りにいい加減だ。 何がテーマなのか、何が言いたいのか解らず読んでいたのだが、直木賞作家がこんな浅いものを書くとも思えず、巻末の解説に深い意味が書いてあるだろうと期待していたが・・・ 解説がなかった・・・ | ||||
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森絵都さんが大好きで、しかも釜ヶ崎の話!しかもしかも小説を書けと依頼された主人公! 小説内小説⁉︎ ということでテンション爆上がりで読み始めたのですが……関西弁がおかし過ぎました。明らかに変なところもありますし、また会話であれば「〜するねん」→「すんねん」で良いと思いますし。「〜ちゅう」も「〜っちゅう」。二谷に関しては元々関西の人ではないという言い訳めいた設定あり。しかしチェックされないものなんでしょうか? 漢字だったか助詞だったかも間違えたままの箇所がありました。編集者しっかりしてくれ( ; ; ) 以前『DIVE‼︎』を購入した時に、取材時の冊子が付録でついてきて「うわ〜すごっ……」と思っていたので、余計にショックでした。 未来を予見する手塚治虫タイプとは反対の、現実に起こった出来事にストーリーを付けていくスタイルでした。94年・95年は激動の時代でしたものね。 しかし東京出身の作者が無理をしてまでこれを書かなければいけなかった理由が見えませんでした。オウムもちょろりと触れる程度でしたし。 やはり児童文学作品の方が、作者の心情描写や文体が光る気がしました。 | ||||
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巻末に参考文献がたくさんあるので、かなり色々ななことを調べられて書かれた作品のようです。 そのわりには、あまりリアリティがないというか、ぶっとんだ設定についていけない感じがしないでもなかったです。 けど、泥臭く、人間臭い登場人物たちに心惹かれるものがありました。 ラストのシーンが特に好きです。 | ||||
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釜ヶ崎で働く青年、甲坂礼司が「この女」を主人公にした小説を依頼される。礼司の話とこの女の話で構成された物語。この話の読みどころは構成力と物語の進行。 | ||||
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前半はいろんな人の思惑が重なって、自分的には『カラフル』や『宇宙のみなしご』みたいな爽快感のあるの森絵都の作品とは思え無かった。まるでミステリを読んでるみたいで、それはそれとして面白かったのだが、後半に入ってガラッと雰囲気が変わった。そして「やっぱり森絵都だな」と思った。 | ||||
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その一方で、あまりに強引な展開に一瞬冷めそうになる時もあった。 森絵都が頑張って、真梨幸子的な作品を書こうとしているような感じ。 細かい事をあまり気にせずに、話の大筋、男と女の業のようなものに重点を置いて読むと、心に響く部分もあると思う。個人的には好きです。 | ||||
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こんなにも登場人物を愛おしく思い、幸せを願う小説は 滅多に出会えません。 礼二と結子が出会えてよかった、きっと生き続け、 2人で強く、楽しく生きていってほしいと切に願ってしまいます。 ラストのオムライスを食べるシーンは何度も繰り返し読みました。 何度も泣きました。 森絵都さんの作品はこれが初めてで、以来はまって ほとんど読みましたが、この作品がダントツ一番です。 40数年生きてきて、これまで読んだ作品の中でもベスト3に入ります。 | ||||
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かなり楽しんで読みました。 金持ちに依頼され、その妻をヒロインにした小説を書く事から始まった、色々な人との邂逅。 登場人物全員、「つかみどころがなく」「一筋縄ではいかない」感じ。 正直、何で震災絡めたのかそこの所は判然としませんでしたが、読んでる最中楽しんでいた事は間違いありません。 | ||||
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大阪人のレビューです。 著者は関東の人間だそうで、全く関西弁がなってない。 いくら関西人でも、いまどきこの本で使われているような、コテコテの関西弁は使わんで。使うとすれば年配の方くらいか。〜さかい、なんて使う若者見たことないわ。26ページ「ワープロかしてくれひん?」 ひん、じゃなくて、へん、や! 中途半端で間違いだらけの関西弁使うくらいなら、いっそ書かんかったらいいのに。ちなみに、年配の方なら、書かなんだらええのに、って使うけど、若い子は使わんで。けど、この作者なら普通に若者の言葉として使うんやろな汗 年寄りくさすぎて、主人公が若者ということを忘れてまうわ。 作品は、まだ途中やけど、間違いだらけの関西弁にイライラしておもろいのかようわからんし。 小説書くならもう少し取材しなさい。 | ||||
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森絵都の大人向けの小説。 大阪のドヤ街の青年が、ホテルチェーンを経営するお金持ちに頼まれて、 クセのあるその妻の結子の小説を書くことを引き受ける。前金は100万円。 そして。。。 シリアスだが、かなり変った設定のストーリーである。 確かな力量で書かれてあるが、何の違和感もなく読めたかというと、 少なくとも、個人的にはそこまでではなかった。 底辺を生きてきた人々。 それとは対照的な人たち。 やわらかい文体から紡ぎ出される、 きれいごととは無縁の世界。 登場人物たちの過去や境遇はけして一様ではない。 ひと区切りついた終わり方に読めるが、 この2人も必ずしも明るい未来が約束されているということではないだろう。 読後に残る独特の余韻の上手さは流石である。 | ||||
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あらすじ 大阪・釜ヶ崎に生きる日雇い労働者・甲坂礼二。ドヤに棲む日々に身も心もどっぷりと浸かっていたそんなある日、 ひょんなことから知り合いになった神戸大学に通う大輔から、「ある人物の人生を小説にしてほしい」と頼まれる。 その依頼主は、関西を拠点にして店舗展開をしている、「ウエストホテル」の代表取締役社長だった。 あまりにも違う環境に生きている依頼主と甲坂礼二。二人が出会うことでゆるやかに、しかし確実に物語が紡がれていく。 森絵都さんの作品は、抜群のユーモアセンスが感じられるものが非常に多くありますが、この物語ではその要素は控えめです。 高度経済成長期には異様な熱気と活気に溢れていた釜ヶ崎が、その経過とともに減退し、荒廃していく様子が緻密に描かれています。 その町に棲む人々(主に中高年)のそれぞれの人生が、釜ヶ崎というこの世界からある意味で隔絶された(もしくは自らが望んで離れた)地に結び付いて、 凄惨にしかし、僅かな希望を絡めて描かれています。 そんな暗澹たる地において、根性もあり、優しさもあり、若さもあるという主人公の甲坂礼二の存在は異彩を放っています。 その違和感は冒頭からラストまで途切れることなく続いていきます。「なぜ、平均以上の能力をもつ甲坂礼二がドヤに棲みついているのか」 という違和感が物語に終始付きまとっていました。そして、終盤には甲坂礼二自身が他人に受け入れてもらえるかと怯えながらも、 ゆっくりとその理由を語ります。そこで全てが氷解しました。途中、少々中だるみを感じましたが、物語の終結まで辿り着くことで、 心の奥底から湧き上がってくる感動と解放を感じることが出来ました。小説を途中で読むのを止めるということは殆どないのですが、 「最初から最後まできっちりと読む」ということの重要性を改めて感じました。 | ||||
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面白かったです。森絵都さんの作品の中でも特に好きです。 どうなっていくのかというドキドキ感でページをめくる手が止まりませんでした。 一冊で何回も笑える小説、って、やはりいいですね。 痛快、そして感動!まさにそんな感じでした。この本とともに良い時間を過ごしました! | ||||
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森さんの作品は小学生の頃からファンで全部読んできましたが ''この女'は途中まで森さんらしくない感じとか いまいちなじめない言葉に読み進まなかったんだけど 途中から続きが気になって仕方なくなった。 なんでだろう、最後にれいじが涙をながしたシーンでどっと涙が溢れた。 その後に何が起こるか知っているから切なくなったのか 結子との間に育まれつつある希望みたいなものに感動したのかな。 最後まで読み切ってから冒頭の手紙を読み返してさらに泣いた。 登場人物の中で大輔がいちばん好き。 | ||||
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物語の舞台は、大阪の釜ヶ崎と神戸 当然、登場人物の会話は関西弁(大阪弁)になる しかし、これが酷すぎ 関西弁の使い方が間違いだらけ 関東の人が、テレビで見た関西芸人の関西弁をエエ加減に覚えて使ってるような感じでイライラした それでもストーリー展開の面白さに途中まで読めたが、後半は疲れてしまった この小説が本になるまでには、編集者とか何人もの人が目を通したと思うが、その中に関西人はいなかったのだろう いれば必ず『使い方がおかしい、間違ってる』と指摘されたと思う 東京出身の作家のようだが、自分が書く関西弁のセリフに何の不安も無かったのだろうか? プロの、それも直木賞作家が世に出す作品としてはお粗末すぎる | ||||
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噂に違わず、素晴らしい作品でした。このように「読み進めるのが惜しい」と思える作品に出会えることは5年に1度あるかないかぐらいのものです。ストーリー、表現、オチ、どれをとっても100点です。是非とも、渡辺あやさんの脚本で映画化して欲しいです。主役は、池脇千鶴さんと妻夫木さん(←ただし関西弁が難しいかも)で。森絵都という作家さんは、単なるチャラい、浅薄なはやり作家やと思っていましたが、とんでもなかった。こういう大人向きのしっかりした作品もドンドン書いて欲しいです。有難うございました。 | ||||
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久しぶりの森絵都さんの本を読んだけど、 あまりにもこれまでのイメージと違う、ギラギラと生命力を感じさせるような作品なのに驚きました。 児童文学の作家だと思って読むと大変なことになります(笑) 「この女」というタイトルといい、前半の流れといい、結子が主人公なんだろうなと思ってたら、次第に礼司の物語になっていく。 だからあのプロローグが必要だったのか・・・と作品の組み立てのうまさも感じます。 このあと、阪神淡路大震災が起きることを読者は知っている。 だから一層、2人のオムライスのシーンは切なくて仕方がない。 この小説の続きには二人の幸せがある。震災になんてきっと巻き込まれてはいないはず。 そう信じたい気持でいっぱいです。 | ||||
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楽しい読書で、読み終わった後も楽しい読後感。 ・・・と思っていたら、 一晩明けると、胸に何かが刺さったような気持ち。 いろいろいろいろなことを考えた。 運命、その中を人が生き抜く力。 生きるというのは、死んでいないということではない。 小説ってすばらしいと思いました。 阪神大震災が起きた瞬間、主人公がなぜ、なんのために その場所で地震にあったのかを考えると、今でも鳥肌が立つ。 | ||||
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「この女」というタイトルですが、 小説の冒頭でも触れられていますが、 「この男」とも言うべき内容だった とある女性の自叙伝の執筆の依頼を受けた肉体労働者の男の話 貧困、カジノ構想、カルト宗教、震災、識字障害 等の問題が描かれる 普段、SF、ミステリ、ホラー等ジャンル性の強い小説ばかり読んでいます 久しぶりに、地に足の着いた骨太な作品でした | ||||
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