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永遠の出口



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【この小説が収録されている参考書籍】
永遠の出口
永遠の出口 (集英社文庫(日本))

永遠の出口の評価: 4.22/5点 レビュー 86件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

良い話だったがエピローグが

ある女性の、小学校から大人までのリアルな日々を綴ったお話です。

小学校時代の女子達の大人っぽさ。なのに中学生になると急に情緒不安定になって、周囲ともども怖いくらいに荒れてしまう。高校生になると少し落ち着くけれども、恋愛的なことで色々あって。

人としての成長と、あらゆる人生の葛藤、そして宇宙についての関心やその後を描いていて、とにかく勉強になるし、なんていうか生きるって良いなあ、と当たり前のことだけど思わされる小説でした。

ただ、エピローグでは「え、ええ!?」と戸惑ってしまいました。
精神的に成長したお母さんと思いきや、それはやっちゃダメでしょということもしまくってるし。
ここまでの学びはなんだったの? と呆れてしまうようなこともしてます笑

でも、人って結局そうなのかもしれないですね。
ある一面ではとても優秀で大人。でもある一面では子供っぽくて問題だらけ。

正しいことと過ちを繰り返しながら、それでも毎日を必死に生きる。
やはり学びのある一冊だと思いました。
永遠の出口 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:永遠の出口 (集英社文庫(日本))より
4087460118
No.6:
(3pt)

自意識過剰感がややツラい!?でも失敗のある人生も肯定するポジティブ作品

何気に評価の難しい作品だと思います。
 ティーン向け(それも女子)であれば、まあオッサンの私自身が読むのが間違っているのかもしれませんが、主人公の自意識過剰感が男性の読み手としてはけっこう萎えました。ただ最後に救いは来ます。

 のっけから、「永遠」という語への自己陶酔的な主人公の思いや、小学生の仲良し三人組での買いものと恋話、中学時代の善良な友人千佐堵に感じる「善良なもののタチの悪さ」など、読んでいる方が若干恥ずかしくなるような自意識過剰感が印象的でした。中年のおっさんには「そういう気持ちになるんだ?うーむ、あまり本質的でない気が・・・」と考える箇所もしばしばで、ちょっと理解しづらい心情も少なからずありました。でも、女子からすると共感を得る感覚なのかもしれません。

 もうひとつ。読んでいていたたまれなくなったのは、主人公が中学のテニス部をやめたいという話を母親と出来ぬまま泥沼にハマっていったこと。しかもその後主人公が中学校生活を相当コジらせますが、父は仕事で家庭を振り返らず、姉はバイト先の彼氏に夢中、母親だけが責任を感じ追い詰められなくなるという部分です。
 親は得てして子供の話を聞かない・信じない・途中で遮るなどをするのですが、コニュニケーションは双方向でないと成立しないことを改めて感じました。自分が子供のことを聞かなければ、子も親のこと聞かないわなあというのが親になってからの実感。中学生程度になると最早子供の方が優れている部分も出てきますし。徐々に、自分より下の存在、というのではなく、マジで傾聴、という意識を持たないと子育て失敗するなとしみじみ。向こうが話す相手として親を選ばなくなる。
 それから、問題が発生した時に母親だけが抱え込むという悪循環。昨今は家庭に時間を割く父親も増えているとは思いますが、家族を機能させるには家族それぞれ(特に親の)意識的な働きかけがないとうまくいかないと感じました。およそ組織というものはそうですが、作るだけなら簡単、でも「うまく」メインテインするには相応の努力が必要ですよね。家族だってそうだと思います。

 最後の最後、エピローグで、足早に主人公の高校以降から現在までが語られる。この箇所こそが本作のメッセージであるように思います。美大受験失敗、就職、不倫してクビ、結婚と離婚、そして今、かつて願っていた文具のデザイナーをしている。
 そこで語られるのは、失敗もつまずきもあるけど、依然元気でまだ生きているという今の自分の肯定。繰り返される失敗も、何とかなるという生の肯定、でしょうか。
 エピローグを読むと本作が本屋大賞で入賞したというのもまあ納得します(因みに第四位っていう順位を堂々と表示するマーケティング戦略は相当微妙だと思いますが)。

・・・

 本作は、日本語の拙い中学生の娘に日本語の練習として読ませるために買ったものです。娘からは、まあまあ、の評価を頂きましたが、改めて読むとなかなか女子のアクがあり男性には評価が難しい作品であると思いました。
 もし私に娘がいなかったらきっと手に取らなかったと思います。逆に言えば、娘さんがいらっしゃるご家庭、思春期の学生を相手にする教師や教育産業の方は読むことで学ぶことがあるかもしれません。
永遠の出口 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:永遠の出口 (集英社文庫(日本))より
4087460118
No.5:
(3pt)

好奇心と子供心。

臨場感のある表現力と、身近なストーリーは、誰にでもある子供時代をすぐに思い起こさせます。

言葉使いが上手く、テンポよく読めました。

永遠の出口の向こうを知ると、なんだか元気になってきました。楽しい作品です。
永遠の出口 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:永遠の出口 (集英社文庫(日本))より
4087460118
No.4:
(3pt)

永遠の出口

不器用で何も知らない学生時代は自分にも確かにあった。
どんな未来でもありえたのだ。そしてまだまだ未来は続く。
永遠の出口 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:永遠の出口 (集英社文庫(日本))より
4087460118
No.3:
(3pt)

女性は永遠に思春期。

主人公、紀子は“永遠”を恐れる子どもだった。
それは若いが故、余計に恐ろしいのかもしれない。
可能性は無限に広がっていて、夢と現実の境目は無きに等しかった。
でも、成長するに従ってどんどんと道は狭まっていく。
その事実に、さるきちも愕然としたものだ。

物語は、小学校から高校までの紀子の成長記録。
思春期のココロ内がつぶさに描かれている。細い針でつんつくされるような感じ。
こそばゆくて、でも止められなくて、ただし、力を込めると先端は鋭く突き刺さって、赤い血が流れるのだ。

友人との厚くて薄い微妙な関係。何もかもがムダに思え非行に走ったり。
仄かな恋心もあれば、ぱっと火がついて、なかなか消えない男の子への想い。
両親に理解してもらえない自分の気持ち。それから、自分でも理解できない、自分という、存在。
自己を模索しうまく手におさまらない感情が、的確に表現されていて、
三十路のさるきちでさえ共感してしまうのだから、10代のヒトたちはもっと紀子を身近に感じるに違いない。
永遠の出口 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:永遠の出口 (集英社文庫(日本))より
4087460118
No.2:
(3pt)

好き好きかも

みんなで一緒にお手洗いに行く友情を愛していた人なら好きかも

同じ作家の「つきのふね」のひりひりした「個」のせつなさでこの作家を好きになったけど、ちょっとこれは苦手でした。

そういえばあれも、個が仲間を得る話ではあったのだなと思いながらも

全国共通の“思春期の傷(トラウマ)”・・・

あたしはちがうなぁ
永遠の出口 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:永遠の出口 (集英社文庫(日本))より
4087460118
No.1:
(3pt)

著者の年齢1968年生まれが主体になる

1人の女の子の、小3~高校卒業までの過程を、9章に別けて描いているが
これは、成長過程に伴う流行が大きくなるから世代が違うと難しいかも
エピローグで主人公が過去を振り返り思う気持ちがそれを象徴している
「どんな未来でもありえたのだ」
子供の頃に描いた自分から年月を重ねた、1968年の主人公に共感する人は
面白いのかもしれない
永遠の出口 (集英社文庫(日本))Amazon書評・レビュー:永遠の出口 (集英社文庫(日本))より
4087460118

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