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つきのふね



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【この小説が収録されている参考書籍】
つきのふね
つきのふね (角川文庫)

つきのふねの評価: 4.30/5点 レビュー 67件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.30pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全55件 1~20 1/3ページ
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No.55:
(5pt)

まだ大人と子供の間だったあの頃

森絵都さんの作品を読むのは初めてでした。中学生の話ですがよくできているし、もういい年なんですが昔の感覚をまざまざと思い出し、すごく共感できました。

時代は1998年、ノストラダムスの大予言が流行し1999年には世界が滅亡するとささやかれていた頃。
主な登場人物は仲良しのさくらと梨利、そしてストーカーまがいに梨利に惚れているけれど、実はわりとまともに彼女たちを心配している勝田の3人の中学生。そして万引きでつかまったさくらを逃がしてくれたスーパーの店員、智さん。
心も体も子供と大人の間で、純粋で繊細すぎるからこそ生じる思春期の不安定さがうまく描かれています。イケメンだけど飄々とした智さんは「”彼ら”にたのまれて世界が滅亡する前に全人類を収容する宇宙船を設計している」という現実離れした不思議な男性です。
学校と家庭、そのどちらにも居たたまれない時、逃げ込めるもうひとつの居場所、さくらにとってはそれが智さんのアパートであったわけです。

私事で恐縮ですが、私もさくらとまったく同じような経験がありました。ロック喫茶でバイトしていたミュージシャン志望のよくわからない男性のアパートに逃げ込んでいました。ふわふわした雰囲気の痩せっぽちの妖精みたいな人で、昔は洋館だったらしいボロいアパートに住んでいました。
コーヒーを飲みながらぼそぼそと話をしたり、時々ギターを弾いてくれたり、「こんなふうに音楽をやって食べていけたらいいのにね」と笑っていたとても静かな人でした。そのうちに引っ越してどこかへ行ってしまったようでしたが、ほんとにいたのかなと思うくらい現実感がなかったです。でも悩み事が多かった当時の私の安らぎの場になってくれていたのは確かでした。 

さくらと梨利の間には誤解があったことが後になってわかってきます。智さんのつらい過去が彼の精神のバランスを壊してしまったことも。
怒涛の出来事を経験し、なんとか智さんを救い、みんなは少しだけ大人になったのかもしれません。今読んでも当時の甘酸っぱい気持ちがよみがえってきましたが、10代で読んでいたらきっとどうしょうもなく感動していたと思います。特に若い人におすすめします。
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No.54:
(4pt)

面白かったです

でももう少し続きが読みたかったですね。続きはないんですか?精神病ね。私もかかりやすいのでね。ストレスは大敵です。なんだかセンチメンタルな話でしたね。ぽろっと涙したところも少しありました。
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No.53:
(5pt)

良いと思う

読みやすい。
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No.52:
(4pt)

ミルクコーヒーのように、甘くて苦い青春。

中学生という多感な時期の青春の苦さと、ささやかな平和をもう一度取り戻そうとする尊さ。作中でも登場するミルクコーヒーのような、あたたかくもほろ苦い読み味の作品。ロマンチックで、でも現実的で。その合間をたゆたいながらも空を見上げれば存在する月のように確かな存在感のある物語だった。

さくらと梨利のすれ違い、勝田の抱える孤独とひたむきさ、智のやさしさと脆さ、それらが重なり合って加速していく終盤のスピード感が素晴らしい。あのラストは二段階で泣ける絶妙な構成だと感じる。

勝田がどんどん好きになっていったな。最初は不気味に思ってごめん!ってなった(笑) 古文書のくだりでの「オレ、ほんとに月の船が来ればいいなって思ったんだよ」という台詞が好き。危うさの中でもどんどん行動する勝田は憎めない。
「自分だけがひとりだと思うなよ!」も胸に突き刺さる言葉だった。

「智は昔から勘のいい子だった。人にはきこえない声があいつにきこえてもおかしいとは思わんよ。ただし問題は、それだけ敏感な智にも自分のSOSだけはきこえないらしいってことだ」
という店長の言葉は自分に言われているみたいでドキッとした。心を病んでしまった智のことは他人事には思えないところがある。だからこそ、
「人より壊れやすい心に生まれついた人間は、それでも生きていくだけの強さも同時に生まれもってるもんなんだよ」
という言葉に癒されたし、勇気づけられた。ラストも素晴らしかったけど、この一言が読めただけでもこの作品に触れてよかったと思えた。
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No.51:
(5pt)

表紙

表紙ちがう…
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No.50:
(5pt)

久しぶりに感動した本。

図書館で偶然手に取り読みました。
森絵都さんは「カラフル」をずっと前に読んで、とても印象に残っている作家でした。
今度の作品も、中学生が主人公ですが、児童文学という枠にとらわれず
大人でも十分楽しめる内容と深い意味が込められた小説だと思いました。
他の方も書いていましたが、「人より壊れやすい心にうまれついた人間は、それでも生きていける強さも
同時にうまれもっているものなんだよ」という一節を読んで涙が出ました。
人は生まれながらに色々な重荷を背負ってしまう事もあるけれど、それに負けずに生きる強さが
自分にある事を信じていれば、なんとかなるんだと思いました。
人生は長い。一度失敗したからといってあきらめずに、少し休んでまた立ち上がって歩いていけば
、いつかきっといい事あると思います。
大人も子供も読んで欲しい本です。きっと生きる勇気がもらえます。
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No.49:
(5pt)

とうといもの

恐らく人生でいちばん読み返している本です。
初めて読んだのは主人公のさくらたちと同世代の頃でした。
今はもう智さんの年齢まで追い越してしまったけれど、あの頃も現在も変わらず、ずっと大切な一冊です。
人間は弱くて、ひとりでは生きていけなくて、でも自分を大切に思ってくれる「誰か」がいてくれるだけで、きっと何度だって立ち直れる。

最後に添えられた手紙には何度読み返しても泣かされます。
最後の最後に投げかけられる、無垢な問いかけに胸が締め付けられる。
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No.48:
(5pt)

一番好きな本

自分が主人公たちと同じ年頃だった時の気持ちを思い出しました。この捉えどころのない世界で生きて行くこと、大人になっていくことが不安で、何を信じたらいいのかわからない。彼ら中学生に加えて、悟さんという大人の領域にいる人の苦しみも描かれているのがこの物語の深みになっているのだと思う。子供の頃は不安だった。でも、大人になってもやっぱり不安だし、ときどき死にたくなるし、それはずっと続いてくんだということ。でも、そんな中でも光が差すことはあるんだということ。そういうメッセージが伝わってきて、涙が出ました。
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No.47:
(5pt)

その文章は、昔を思い出すかのように、突き刺さる

未来に思い悩み、その心のよりどころのない子たち。
そのどうにかしようとするもがきが
深く心に突き刺さる作品でした。

主人公は不意な形で
友達関係がギクシャクしぼっちになってしまった子。
ぼっちな子の心のよりどころは一人の青年でした。

でも、そんな彼女を心配してくれる
一人の少年がいたのです。
仲のよかった彼女たちが
突然ギクシャクしているのにいてもたってもいられなかったのです。

そんな心のよりどころだった青年も
だんだんとその心が壊れていきます。
そんなさなか、彼女の住んでいる場所に
放火魔の影がちらつき始めます。

全編に及んで、
つかみようのない雰囲気がおおっています。
まるで、自分が自分でないような感覚
将来への不安…
本当にうまく文章を組み立てていますね。

必見は最後です。
何気ない文章ですが
最後の二行が涙を誘います。

彼女の作品は2作目ですが
YAははじめて読みました。
読めてよかった、そう思える作品でした。
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No.46:
(4pt)

最後の最後に書かれた文章が全て。

「1999年7の月、人類は滅亡する」という、ノストラダムスの大予言を翌年に控えた時代、主人公達は中学生でした。罪の意識もなく簡単に犯罪に手を染め、反省することもなく、頼りない大人達を尻目に舐めた態度の生意気なクソガキ達。読み始めはそのクソガキっぷりにイライラし、読むのを止めようかと思いましたが。
心を病んだ青年、ストーキングが趣味(?)のおせっかいな同級生男子との関わりから、少しずつ変わっていく思春期ならではの心境にとても引き付けられました。
物語の最後の最後、これでこの本は終了、という所にぶっこまれた短い文章に泣きました。最後にあれを持ってくるのは反則です…。読んで良かった!
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No.45:
(5pt)

読みやすい

さらっと読むことができます。
ありがちな友情が題材ですが、そこがまた
シンプルで胸にしみる作品でした。
最後の手紙文字にほっこりします。
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No.44:
(5pt)

90点。生きるってことですか。

初めて森さんの著作を手にしました。
今までどんな作家さんかなって思ってました。ま、挑戦して
みようかなって気分でした。

物語は中学校三年生。さくらさんと親友。つきまとう野郎
一匹と、さくらさんが慕う智さん。
さくらさんと親友は、とある事件が元で上手くいかなくなって、
さくらさんは、優しい智さんと知り合って、癒されて。
そのきわどいバランスが崩れる、大きく波を打つ、しがみつく。
智さんと一匹とさくらさん。しがみついてしがみついて、離れ
ない。離さない。その3人の、そして四人の向かう先は、誰が
見つけたか嘘っぱちの古文書の言う月の船。

という物語。
多感なんですね。私なんかにはちょっとわかりにくい考え方、
気持ちの問題。でも危ういバランスなんです。誰も彼も。
自分は何?とか思う頃。いつも思ってる。ずっと思ってる。
答えはないんですね。

生きるっていうこと。
90点。
若い頃の不安よりも、年をとってからの方が実は嫌って、
知ってました?
だから90点。かな。
いい作品です。
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No.43:
(4pt)

クライマックスで手に汗握る作品です

友人から紹介されて読んだのですが、実は児童書だったんですね(笑)

普段小説は読まないのですが、だらだらした情景描写とか心理描写が嫌いで映像で見せてくれ
と小説は毛嫌いしていました。でも思った以上にテンポがいい作品で読みやすかったです。
他に森絵都さんの作品は他に「カラフル」を読みましたが、今作は音楽で言うところのクライマックスで
一気に盛り上げてから締めるというテンションの構成がひときわ印象的でした。

なんていうのでしょうか、日常の中にある普通の会話や状況の設定であっても、
森絵都さんの作品そこから何かをシンプルに感じさせるパワーがあるような気がします。

少し昔の作品ですが、この奇妙なメインの3人関係は現代社会でもありそうな予感がします(笑)
未成年でもバイトをすれば普通に社会人やちょっと変わったフリーターの人達に出会うことも
当たり前にありますし、出会い系(?)とかでそこから仲良くなって奇妙な友情が芽生えて・・・。
ということで現代でもその心理は陳腐化することがないように思います。
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No.42:
(5pt)

考えさせられる^ ^

森絵都さんの本は「カラフル」から読み気に入って他の本も読んでみようと考え「つきのふね」を選びました、
人間はみんなそれぞれいろいろな悩みを持ちそれと同居しながら必死に生きてるんだなと考えさせられる本でした!
最後のシーンがすごく良かった、途中で泣ける場面が多くて本当に良かった、
是非皆さんも読んでいただきたい!
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No.41:
(5pt)

文体最高 !

いま一番好きな作家さんの森絵都さんの長編小説。

本当に表現がスッと入ってきて、読んでいてため息すら出ます。

ストーリーも相変わらず秀逸で、最後まで息をつかせぬ展開でした。

もっと森絵都さんの本を読みたくさせる、そんな本でした。
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No.40:
(5pt)

最高です☆☆☆☆☆彡

幼少を思い出しつつ楽しめたらいいな、と気楽に読み始めたのですが、、後半でまさかの涙涙。気がついたら涙が頬を伝ってました。映画では感動の涙を流したこともありましたが(手紙、永遠のゼロ等)、漫画や小説では一切泣いたことがなかった私。。驚きです。温かい本に出会えて本当に嬉しいです。
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No.39:
(5pt)

とっても読みやすいです。

この作品で、森絵都さんの作品を初めて読みました。
とても読みやすく、スラスラといけました。
内容も、登場人物のそれぞれが悩みを抱え、苦しみながら
展開していきます。

後半、さくらが梨利に電話で言った「会いたい」という言葉に
グッときました。とってもエネルギーがあって、良い言葉でした。

これからも森絵都さんの作品を読んでいこうと思います。
面白かったです。
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No.38:
(5pt)

生きていく

一か月以上鬱の状態が続いているこの頃、頭の中で度々この物語が思い起こされ、読みたい読みたい、
と再び本を開きました。
本書は児童書です。図書館でも児童書のコーナーにありますし、カバーもいかにも子供仕様です。
その見た目から手に取る事すらしない方も多いと思いますが、大人にも十分に対応する本だと思います。
主に中学生3人と24歳の青年が出てきますが、中学生の心情の側に立って読み進めるのと、青年を中心に
読むのとでは、感じる物が随分と変わる内容ではないでしょうか。
私が本書に求めたものは、心に病を患う24歳の青年を軸として読むこの物語です。
人より壊れやすい心に生まれついた人間、と称される青年の心情、不安、傷故の彼の状態は、この世界では
決して他人事では無いと思う人は少なくないはずです。
青年を救うものは___。そして私自身を救うものは一体何なのだろう_____。

とても優しい本です。心が疲れた時に、穏やかな気持ちにさせてくれる、読む薬の様な存在です。
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No.37:
(4pt)

死ぬことと生きることについて考えてた

本編を終えて余韻に浸りながら解説を読んでいたら、「大人のほうが、絶対に、この作品に弱い」と書いてあって、思わず激しくうなずいてしまった(笑)。森絵都の長編小説。

主人公は中学生のさくら。そして、友人の梨利。しかし、スーパーでの万引きが見つかってしまった時を境に2人の間には亀裂が入る。ちょっとおせっかいだけれど積極的な勝田くん。人類を救う船の設計に熱中する不思議な青年の智さん。発生する連続放火事件。そして。。。

「人より壊れやすい心に生まれついた人間は、それでも生きていくだけの強さも同時に生まれもっている」。

普遍的なテーマを扱っており、終盤の展開もなかなか上手い。さすがは森絵都である。とても印象に残った。ただし、第36回野間児童文学賞受賞作品だが、売春斡旋や薬など、児童文学にしては少し重めの内容も含まれている。それから、ノストラダムスの大預言が流行ったころの話なので、少し古く感じるところがあるかもしれない。
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No.36:
(5pt)

買って良かった

森絵都さんの本が好きでこの本を買いました。(と、いっても森さんの作品をまだ3つしか読んでいないのですが…) 他の作品同様、感動しました。森さんが書いた話は、いつも読んでいるうちにその物語の中に入り込んでいってしまいます。 そして、どうゆう転回になっていくのか気になって、あっという間に読めてしまうんです。 実際、この作品も続きが気になって、真夜中なのに急に読もうと思い、あっという間に読んでしまいました。 もみろん最後は感動して涙してしまいました。
つきのふね (角川文庫)Amazon書評・レビュー:つきのふね (角川文庫)より
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