乗客ナンバー23の消失

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評判

乗客ナンバー23の消失の評価:

3.76/5点 レビュー 21件。 C ランク

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平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全26件 21〜26 2/2ページ
No.6
(4pt)

細かい章に分かれていて読みやすい

実は半分しか読んでいませんが、良心的な作りに感動し、レビューを書きたくなりました。400ページ弱と長くて敬遠しつつも、面白いという評価を信じて読み始めました。すると細かい章に分かれていて、かつ最後に次を読みたくなる出来事が発生します。ありそうでなかった作りです(私の中では)。小さなクライマックスがその細かい章にほぼ一つずつあります。漫才でいえばナイツのような・・・? 逆に「ぷつぷつ切れて集中力が途切れる」という人もいるかもしれませんが、私は好感が持てました。
乗客ナンバー23の消失 (文春文庫 フ 34-1) Amazon書評・レビュー: 乗客ナンバー23の消失 (文春文庫 フ 34-1)より
4167916843
No.5
(4pt)

細かい章に分かれていて読みやすい

実は半分しか読んでいませんが、良心的な作りに感動し、レビューを書きたくなりました。400ページ弱と長くて敬遠しつつも、面白いという評価を信じて読み始めました。すると細かい章に分かれていて、かつ最後に次を読みたくなる出来事が発生します。ありそうでなかった作りです(私の中では)。小さなクライマックスがその細かい章にほぼ一つずつあります。漫才でいえばナイツのような・・・? 逆に「ぷつぷつ切れて集中力が途切れる」という人もいるかもしれませんが、私は好感が持てました。
乗客ナンバー23の消失 Amazon書評・レビュー: 乗客ナンバー23の消失より
4163908188
No.4
(4pt)

(2018年―第58冊)おぞましい動機と手口さえ我慢できれば大変楽しめるサイコミステリー。(原題Passagier 23: Psychothriller)

ベルリンの覆面捜査官マルティン・シュヴァルツの妻と息子はクルーズ船<海のスルタン>号で旅行中に突然姿を消した。おそらく母子無理心中を図って海に身を投げたのだとみられる。
 それから5年、同じクルーズ船に乗るようにとマルティンのもとに電話がかかってくる。電話の主は老婦人ゲルリンデ・ドプコヴィッツ。乗船客の彼女は、マルティンにテディベアを渡す。それは彼の息子が愛用していたものだ。ゲルリンデによれば、2か月前に船から姿を消した母娘がいたが、娘のほうがそのぬいぐるみを手に突然姿を現したのだ。マルティンは否応なく、新たな乗客失踪事件と向き合わざるをえなくなる……。
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 ドイツのミステリー作家セバスチャン・フィツェックの名は以前から耳にしていましたが、おどろおどろしいサイコスリラーの書き手だと聞いていたために遠ざけてきました。今回あえて手にしたのは、これまでのフィツェック作品の邦訳とは異なり、その訳者が私の敬愛する酒寄進一氏だと知ったからです。酒寄氏はフェルディナント・フォン・シーラッハ、ネレ・ノイハウス、アンドレアス・グルーバー、ハラルト・ギルバースといったドイツ語圏の作家の翻訳を手掛けてきた名翻訳家です。
 この『乗客ナンバー23の消失』でも酒寄氏の訳文のリーダビリティの高さは敬服に値します。400頁近い単行本もなんのその、あっという間に読み終えてしまいました。

 確かにこの作品はサイコスリラーには違いなく、犯人の動機、犯行の手口、事件の結末と、そのどれもがおぞましいことこのうえありません。人間がかくも残虐無惨な行いに踏み出すことができるものかと、読み進めるのがつらくなることも一再ならずありました。
「あなたが知っている真実は、生きていても仕方がないと思えるほど残酷だった」(324頁)という言葉そのままに、これは「イヤミス(読んでイヤーな気持ちになるミステリー)」で終わるのだろうなと暗澹たる予想を抱えながら頁を繰り続けました。

 ところがどっこい、この小説には予想外に爽やかな結末が、なんと二つも用意されているのです。
 帯の惹句に「事件解決――? そう思ってからが本番。」とあるように、船上の事件が一応の決着を見せて4週間が経過した後、頁数でいえば巻末まで50頁を残したところで物語は急展開を見せます。読者を大きく振り回す進展には息を呑みました。
 一つ目は主人公マルティンにとっての結末が、そして作者の謝辞が9頁も続いた後に、我らが名脇役ゲルリンデにとっての結末が、立ち現れるのです。謝辞を挟んでエピローグを巻末に置くという高等技能にも、そして事件の顛末にも、思わずニヤリとさせられました。
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*10頁:「少女の髪は肩まであり、耳がすこし離れているが、異様には見えない」とありますが、「すこし離れた耳」というのがわかりませんでした。耳と耳は離れているに決まっていますから。
 ドイツ語原文は「Das Mädchen hatte schulterlange Haare und etwas abstehende Ohren, was sie aber nicht entstellte.」です。「耳が少し離れている」と訳出されているのは「etwas abstehende Ohren」で、「abstehende Ohren」とは「聳立(しょうりつ)耳」と言われるものです。「20~30度聳立」している耳のことで「程度が著しい場合には(中略)治療の対象となり得ます」(慶應義塾大学病院の医療情報サイトKOMPASより)。
 ですから「耳がすこし離れている」というよりは、「耳が心持ち横に突き出ている」という意味だと思います。

*26頁以降:客船<海のスルタン>号が向かっているイギリスの都市の名をずっと「サザンプトン」と記していますが、正しくは「サウサンプトン」です。英語の形容詞southernを「サザン」と発音するものだと学校で習うので、このイギリスの地名も「サザンプトン」と発音すると思い込んでいる日本人が多いようですが、この街の綴りはSoutamptonで、Southernptonではありません。SouthamptonとはSouth+amptonです。ですから「サウサンプトン」が正しい発音です。
 2012年にイングランド・プレミアリーグのチーム「Soutampton FC」に日本人の吉田麻也選手が所属するようになって以来、「サウサンプトン」の表記は日本のスポーツ新聞では普通に見かけるようになっています。

*134頁:「そんなことはしてはいけない」と船長に言われたマルティンが「そうしてだめなんだ?」と言っていますが、「どうしてだめなんだ?」の誤りでしょう。でなければ直前の船長の発言と噛み合いません。

*212頁:「どしてもっと早く封筒を開けなかったんだ!」とありますが、「どして」は「どうして」の書き損じでしょうか。

*355頁:「親戚も推して図るべしだ」とありますが、「推して測る」とすべきでしょう。「図る」は「意図する/工夫する」という意味なので、ここは「推測する」の「測る」を使用するほうが適当だと思います。

*373頁:400メートルを43秒20で走るナイジェリアの陸上選手のことをメディアが「ミスター超音波」とはやしていると書かれていますが、ここは「超音波」ではなく「超音速」ではないでしょうか。ドイツ語原文がどうなっているかはわからないので、ここは誤訳というよりはそもそもドイツ語原文が誤っている可能性がありますが、超音波とは、Wikipediaを引き写すと、「人間の耳には聞こえない高い振動数をもつ弾性振動波(音波)である。超音波は可聴域の音と物理的特徴は変わらず、人が聴くことができないというだけ」ですから、足が速いことを大袈裟に言うのであれば、そんな超音波に例えるよりも、<音速を超えたスピードの走りを見せる>という意味で「ミスター超音速」とするほうがふさわしいと思います。

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乗客ナンバー23の消失 (文春文庫 フ 34-1) Amazon書評・レビュー: 乗客ナンバー23の消失 (文春文庫 フ 34-1)より
4167916843
No.3
(4pt)

(2018年―第58冊)おぞましい動機と手口さえ我慢できれば大変楽しめるサイコミステリー。(原題Passagier 23: Psychothriller)

ベルリンの覆面捜査官マルティン・シュヴァルツの妻と息子はクルーズ船<海のスルタン>号で旅行中に突然姿を消した。おそらく母子無理心中を図って海に身を投げたのだとみられる。
 それから5年、同じクルーズ船に乗るようにとマルティンのもとに電話がかかってくる。電話の主は老婦人ゲルリンデ・ドプコヴィッツ。乗船客の彼女は、マルティンにテディベアを渡す。それは彼の息子が愛用していたものだ。ゲルリンデによれば、2か月前に船から姿を消した母娘がいたが、娘のほうがそのぬいぐるみを手に突然姿を現したのだ。マルティンは否応なく、新たな乗客失踪事件と向き合わざるをえなくなる……。
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 ドイツのミステリー作家セバスチャン・フィツェックの名は以前から耳にしていましたが、おどろおどろしいサイコスリラーの書き手だと聞いていたために遠ざけてきました。今回あえて手にしたのは、これまでのフィツェック作品の邦訳とは異なり、その訳者が私の敬愛する酒寄進一氏だと知ったからです。酒寄氏はフェルディナント・フォン・シーラッハ、ネレ・ノイハウス、アンドレアス・グルーバー、ハラルト・ギルバースといったドイツ語圏の作家の翻訳を手掛けてきた名翻訳家です。
 この『乗客ナンバー23の消失』でも酒寄氏の訳文のリーダビリティの高さは敬服に値します。400頁近い単行本もなんのその、あっという間に読み終えてしまいました。

 確かにこの作品はサイコスリラーには違いなく、犯人の動機、犯行の手口、事件の結末と、そのどれもがおぞましいことこのうえありません。人間がかくも残虐無惨な行いに踏み出すことができるものかと、読み進めるのがつらくなることも一再ならずありました。
「あなたが知っている真実は、生きていても仕方がないと思えるほど残酷だった」(324頁)という言葉そのままに、これは「イヤミス(読んでイヤーな気持ちになるミステリー)」で終わるのだろうなと暗澹たる予想を抱えながら頁を繰り続けました。

 ところがどっこい、この小説には予想外に爽やかな結末が、なんと二つも用意されているのです。
 帯の惹句に「事件解決――? そう思ってからが本番。」とあるように、船上の事件が一応の決着を見せて4週間が経過した後、頁数でいえば巻末まで50頁を残したところで物語は急展開を見せます。読者を大きく振り回す進展には息を呑みました。
 一つ目は主人公マルティンにとっての結末が、そして作者の謝辞が9頁も続いた後に、我らが名脇役ゲルリンデにとっての結末が、立ち現れるのです。謝辞を挟んでエピローグを巻末に置くという高等技能にも、そして事件の顛末にも、思わずニヤリとさせられました。
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*10頁:「少女の髪は肩まであり、耳がすこし離れているが、異様には見えない」とありますが、「すこし離れた耳」というのがわかりませんでした。耳と耳は離れているに決まっていますから。
 ドイツ語原文は「Das Mädchen hatte schulterlange Haare und etwas abstehende Ohren, was sie aber nicht entstellte.」です。「耳が少し離れている」と訳出されているのは「etwas abstehende Ohren」で、「abstehende Ohren」とは「聳立(しょうりつ)耳」と言われるものです。「20~30度聳立」している耳のことで「程度が著しい場合には(中略)治療の対象となり得ます」(慶應義塾大学病院の医療情報サイトKOMPASより)。
 ですから「耳がすこし離れている」というよりは、「耳が心持ち横に突き出ている」という意味だと思います。

*26頁以降:客船<海のスルタン>号が向かっているイギリスの都市の名をずっと「サザンプトン」と記していますが、正しくは「サウサンプトン」です。英語の形容詞southernを「サザン」と発音するものだと学校で習うので、このイギリスの地名も「サザンプトン」と発音すると思い込んでいる日本人が多いようですが、この街の綴りはSoutamptonで、Southernptonではありません。SouthamptonとはSouth+amptonです。ですから「サウサンプトン」が正しい発音です。
 2012年にイングランド・プレミアリーグのチーム「Soutampton FC」に日本人の吉田麻也選手が所属するようになって以来、「サウサンプトン」の表記は日本のスポーツ新聞では普通に見かけるようになっています。

*134頁:「そんなことはしてはいけない」と船長に言われたマルティンが「そうしてだめなんだ?」と言っていますが、「どうしてだめなんだ?」の誤りでしょう。でなければ直前の船長の発言と噛み合いません。

*212頁:「どしてもっと早く封筒を開けなかったんだ!」とありますが、「どして」は「どうして」の書き損じでしょうか。

*355頁:「親戚も推して図るべしだ」とありますが、「推して測る」とすべきでしょう。「図る」は「意図する/工夫する」という意味なので、ここは「推測する」の「測る」を使用するほうが適当だと思います。

*373頁:400メートルを43秒20で走るナイジェリアの陸上選手のことをメディアが「ミスター超音波」とはやしていると書かれていますが、ここは「超音波」ではなく「超音速」ではないでしょうか。ドイツ語原文がどうなっているかはわからないので、ここは誤訳というよりはそもそもドイツ語原文が誤っている可能性がありますが、超音波とは、Wikipediaを引き写すと、「人間の耳には聞こえない高い振動数をもつ弾性振動波(音波)である。超音波は可聴域の音と物理的特徴は変わらず、人が聴くことができないというだけ」ですから、足が速いことを大袈裟に言うのであれば、そんな超音波に例えるよりも、<音速を超えたスピードの走りを見せる>という意味で「ミスター超音速」とするほうがふさわしいと思います。

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乗客ナンバー23の消失 Amazon書評・レビュー: 乗客ナンバー23の消失より
4163908188
No.2
(4pt)

読ませます!(原題:Passenger 23)

ラジオキラー等のサイコサスペンスもので有名な作者の新作です。

豪華客船では毎年驚くほどの乗客が行方不明になっており、その裏で渦巻く犯罪の話です。

おとり捜査官マルティンは我が妻子が行方不明になった船に乗船し、その犯罪を暴こうとする。

一方、秘密の計画持った娘とその親も同じ船に乗船していた。限られた場しかない船上でマルティンは希代の犯罪を暴くことができるのか。

二転三転するストーリーと、同時進行する話はやや疲れるが面白く読めます。

作者後書きの後にもエピローグが登場するなど、最後の最後まで飽きずに読めますし、ボリュームも満点です。

私はラジオキラーの方が好きですが、面白く読めると思います。

他の未訳の本も是非刊行して欲しいものです。
乗客ナンバー23の消失 (文春文庫 フ 34-1) Amazon書評・レビュー: 乗客ナンバー23の消失 (文春文庫 フ 34-1)より
4167916843
No.1
(4pt)

読ませます!(原題:Passenger 23)

ラジオキラー等のサイコサスペンスもので有名な作者の新作です。

豪華客船では毎年驚くほどの乗客が行方不明になっており、その裏で渦巻く犯罪の話です。

おとり捜査官マルティンは我が妻子が行方不明になった船に乗船し、その犯罪を暴こうとする。

一方、秘密の計画持った娘とその親も同じ船に乗船していた。限られた場しかない船上でマルティンは希代の犯罪を暴くことができるのか。

二転三転するストーリーと、同時進行する話はやや疲れるが面白く読めます。

作者後書きの後にもエピローグが登場するなど、最後の最後まで飽きずに読めますし、ボリュームも満点です。

私はラジオキラーの方が好きですが、面白く読めると思います。

他の未訳の本も是非刊行して欲しいものです。
乗客ナンバー23の消失 Amazon書評・レビュー: 乗客ナンバー23の消失より
4163908188