Ank: a mirroring ape

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Ank: a mirroring apeの評価:

3.59/5点 レビュー 51件。 A ランク

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平均点3.59pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全41件 1〜20 1/3ページ
No.41
(4pt)

鏡の中に敵がいる

鏡の中の自分自身に殺される同胞を見てしまった。私の目の前にも「鏡の中の自分自身」がいる。さて、どうしようか。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.40
(5pt)

歴史の鏡から目を背けるな

佐藤究『ank』読了。

まず冒頭に、本書内で事実と異なる可能性のある記述について、指摘しておきたい。
• ゾウの祖先がデイノテリウムであるという記述が見られるが、正確にはデイノテリウムはゾウの祖先ではない。
ゾウに似た姿を持つ近縁グループであり、これは収斂進化の一例にすぎない。
• また、「太陽の光が地球に届くまで8分20秒」とあるが、(※ある人物が8分19秒に修正したことが、ある意味で象徴的な場面となるが、ここではネタバレを避けておく)この数値も厳密には一定ではない。
地球は楕円軌道を公転しており、太陽との距離は日々変動している。
最も近い近日点:約1億4700万km → 約8分10秒前の光
最も遠い遠日点:約1億5200万km → 約8分30秒前の光
→ 年間で約10秒の誤差が生じている。

…と、こうした蛇足めいた科学的注釈はさておき、本書の主題はそこではない。
本作の核心は、“鏡”という象徴を軸に展開される深遠な物語である。

思い返せば『テスカトリポカ』でも、“水”や“鏡”は象徴的に扱われていた。
おそらく、これらは佐藤究の中核的なテーマであり、「自己とは何か」を問うための装置=メタファーとして位置づけられているのだろう。

本作で描かれる「自己鏡像認識能力」とは、社会的・心理的には共感・同調・集団行動・高次のメタ認知へとつながる進化のステップである。
そしてそれは、人類が“他者の心”を映すために獲得してきた認知機構=ミラリングに通じていく。

作中では、特定の類人猿がこの能力を獲得するに至るまでの経緯が、本能・遺伝子・歴史・科学・進化論の視点から重層的に描かれる。
それはまるで、暗闇の中で一筋の光が真実を照らしていくかのようだ。

だが、読み進めた先にあるものは、決して純粋な希望ではない。
光に照らされるのは、人工的な不安の影であり、読後には静かに揺れる疑念が残る。

それでも、読み応えは確かにある。歯ごたえがある。
鏡が自己を映すように、人類もまた歴史の鏡に自己を映し続けている。
だが、その鏡は真実を映すだろうか? 歴史は繰り返すが、決してそのままの姿ではない。

ミラリングとは、他者を見ることで自分を知ろうとする過程だ。
けれど、最後に立ち戻るべきはやはり、自分の内側だ。
「過去に縛られるな。しかし未来を恐れすぎるな。歴史の鏡を見続けろ」——そう書き残しておきたい。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.39
(5pt)

歴史の鏡から目を背けるな

佐藤究『ank』読了。

まず冒頭に、本書内で事実と異なる可能性のある記述について、指摘しておきたい。
• ゾウの祖先がデイノテリウムであるという記述が見られるが、正確にはデイノテリウムはゾウの祖先ではない。
ゾウに似た姿を持つ近縁グループであり、これは収斂進化の一例にすぎない。
• また、「太陽の光が地球に届くまで8分20秒」とあるが、(※ある人物が8分19秒に修正したことが、ある意味で象徴的な場面となるが、ここではネタバレを避けておく)この数値も厳密には一定ではない。
地球は楕円軌道を公転しており、太陽との距離は日々変動している。
最も近い近日点:約1億4700万km → 約8分10秒前の光
最も遠い遠日点:約1億5200万km → 約8分30秒前の光
→ 年間で約10秒の誤差が生じている。

…と、こうした蛇足めいた科学的注釈はさておき、本書の主題はそこではない。
本作の核心は、“鏡”という象徴を軸に展開される深遠な物語である。

思い返せば『テスカトリポカ』でも、“水”や“鏡”は象徴的に扱われていた。
おそらく、これらは佐藤究の中核的なテーマであり、「自己とは何か」を問うための装置=メタファーとして位置づけられているのだろう。

本作で描かれる「自己鏡像認識能力」とは、社会的・心理的には共感・同調・集団行動・高次のメタ認知へとつながる進化のステップである。
そしてそれは、人類が“他者の心”を映すために獲得してきた認知機構=ミラリングに通じていく。

作中では、特定の類人猿がこの能力を獲得するに至るまでの経緯が、本能・遺伝子・歴史・科学・進化論の視点から重層的に描かれる。
それはまるで、暗闇の中で一筋の光が真実を照らしていくかのようだ。

だが、読み進めた先にあるものは、決して純粋な希望ではない。
光に照らされるのは、人工的な不安の影であり、読後には静かに揺れる疑念が残る。

それでも、読み応えは確かにある。歯ごたえがある。
鏡が自己を映すように、人類もまた歴史の鏡に自己を映し続けている。
だが、その鏡は真実を映すだろうか? 歴史は繰り返すが、決してそのままの姿ではない。

ミラリングとは、他者を見ることで自分を知ろうとする過程だ。
けれど、最後に立ち戻るべきはやはり、自分の内側だ。
「過去に縛られるな。しかし未来を恐れすぎるな。歴史の鏡を見続けろ」——そう書き残しておきたい。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.38
(5pt)

不思議な小説

暴動シーンで「眼球」って単語が出てくるたびにひえーって感じだったし(まつ毛が一本入っただけでめっちゃ痛いのに)、結局なんだかよくわかんなかったとこも多々あったけれど、個人的に好きなポイントがいくつかあって、
①パルクール使いの少年←めっちゃカッコいい
②神話(ナルキッソスとエコー)の中に残されている失われた人類の記憶ってとこ
③小道具(ガルウィングのスーパーカーとロレックスの腕時計)の使い方
そこの部分だけで、なんかもう全てが許せる気分になる不思議な小説でした。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.37
(5pt)

不思議な小説

暴動シーンで「眼球」って単語が出てくるたびにひえーって感じだったし(まつ毛が一本入っただけでめっちゃ痛いのに)、結局なんだかよくわかんなかったとこも多々あったけれど、個人的に好きなポイントがいくつかあって、
①パルクール使いの少年←めっちゃカッコいい
②神話(ナルキッソスとエコー)の中に残されている失われた人類の記憶ってとこ
③小道具(ガルウィングのスーパーカーとロレックスの腕時計)の使い方
そこの部分だけで、なんかもう全てが許せる気分になる不思議な小説でした。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.36
(4pt)

ホモサピエンスとエイプの違いとは

面白いです。
人類の進化に興味がある人は思いと思います。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.35
(4pt)

ホモサピエンスとエイプの違いとは

面白いです。
人類の進化に興味がある人は思いと思います。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.34
(5pt)

鏡は恐い!/ミステリーの謎解きとSF的発想のハイブリット小説

●すごい小説に出会ってしまった・・・
前半は知的探究の静的な高揚、中盤以降は凄絶なバイオレンスの連続です。メリハリの利いたダイナ
ミックな展開です。ジェットコースターに身を任せた私は、上下左右に揺さぶられっぱなし。絶叫し
たり嘆息したり・・・。ラストは痒いところに手の届くような伏線の回収と興奮を静めるためのエピ
ローグにただただ感心するばかりでした。
 SFの科学的発想をベースにミステリーの謎解きにも似た論理展開。大型類人猿や自己鏡像認識、St
Sat反復・・・等々まるで脳科学の論文を想起させる迫力です。

 本書は大藪春彦賞と吉川英治文学新人賞を受賞していますが、なぜかSF関連あるいはミステリー関
連の賞は受賞していません。斯界の文壇はこれ程の秀作に全く目を向けていなかったのでしょうか。
それとも排他的な感情を抱いていたのでしょうか?残念です。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.33
(5pt)

鏡は恐い!/ミステリーの謎解きとSF的発想のハイブリット小説

●すごい小説に出会ってしまった・・・
前半は知的探究の静的な高揚、中盤以降は凄絶なバイオレンスの連続です。メリハリの利いたダイナ
ミックな展開です。ジェットコースターに身を任せた私は、上下左右に揺さぶられっぱなし。絶叫し
たり嘆息したり・・・。ラストは痒いところに手の届くような伏線の回収と興奮を静めるためのエピ
ローグにただただ感心するばかりでした。
 SFの科学的発想をベースにミステリーの謎解きにも似た論理展開。大型類人猿や自己鏡像認識、St
Sat反復・・・等々まるで脳科学の論文を想起させる迫力です。

 本書は大藪春彦賞と吉川英治文学新人賞を受賞していますが、なぜかSF関連あるいはミステリー関
連の賞は受賞していません。斯界の文壇はこれ程の秀作に全く目を向けていなかったのでしょうか。
それとも排他的な感情を抱いていたのでしょうか?残念です。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.32
(4pt)

圧巻の情報量、息をつかせぬスピーディーな展開

丁寧に調べ尽くされた霊長類の進化に関する圧倒的な情報。そして時期と場所それぞれ違えた地点からの描写は読者を決して飽きさせることなく、この「異常」な事態に没入させる。あまりに痛ましい事態にも関わらず読後感に何か温かいものを感じるのは何故なのだろう。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.31
(4pt)

圧巻の情報量、息をつかせぬスピーディーな展開

丁寧に調べ尽くされた霊長類の進化に関する圧倒的な情報。そして時期と場所それぞれ違えた地点からの描写は読者を決して飽きさせることなく、この「異常」な事態に没入させる。あまりに痛ましい事態にも関わらず読後感に何か温かいものを感じるのは何故なのだろう。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.30
(5pt)

奇想天外

著者の本は4冊目だが、一番すごかった。感動はしなかったが、よくもまあこんなことを思いつくなあと感心した。殺戮の原因としてあの着想を得てから、物語の構成を練って、矛盾なくわかりやすく長編小説に仕上げるのは、さぞかし大変だっただろう。これを読んで連想した他の作家は篠田節子でした。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.29
(5pt)

奇想天外

著者の本は4冊目だが、一番すごかった。感動はしなかったが、よくもまあこんなことを思いつくなあと感心した。殺戮の原因としてあの着想を得てから、物語の構成を練って、矛盾なくわかりやすく長編小説に仕上げるのは、さぞかし大変だっただろう。これを読んで連想した他の作家は篠田節子でした。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.28
(4pt)

わぉ!

『わぉ!』
これは力作ですよね。
佐藤究さんの作品を読むのは初めてなのだよ。
SF小説として大切な(理論や技術に裏打ちされた)説得力が揺るぎなく物語の屋台骨を支えているので、読者は最後まで安心して身を委ねていられるのである。
『わぉ!』
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.27
(4pt)

わぉ!

『わぉ!』
これは力作ですよね。
佐藤究さんの作品を読むのは初めてなのだよ。
SF小説として大切な(理論や技術に裏打ちされた)説得力が揺るぎなく物語の屋台骨を支えているので、読者は最後まで安心して身を委ねていられるのである。
『わぉ!』
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.26
(4pt)

鏡の魔力=佐藤究ワールド

鏡映反転認識とても興味深いでした。人間とチンパンジーの遺伝子の違い1.8%の差の人類進化の謎、これは小説なのか?時系列が逆転しながら進めていく編集がまた斬新な新感覚な作品でした。引き込まれていきますよ。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.25
(4pt)

鏡の魔力=佐藤究ワールド

鏡映反転認識とても興味深いでした。人間とチンパンジーの遺伝子の違い1.8%の差の人類進化の謎、これは小説なのか?時系列が逆転しながら進めていく編集がまた斬新な新感覚な作品でした。引き込まれていきますよ。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.24
(5pt)

900万年のタイムスパン、鏡像認識、京都暴動・・・、ワクワク感を裏切らない傑作パニックSF

先月、佐藤究の最新作である『テスカトリポカ』を読んで、構想は壮大だが粗が目に付くとレビューしたところ、友人から「『Ank:』は読み始めたら止まらなかった」というようなコメント貰い、それならと読んでみた。

感想は、まったくその通りで、ジャンルとしてはパニックSFとでも言うのだろうか、マイケル・クライトンの『アンドロメダ病原体』やその続編『アンドロメダ病原体 変異』とも共通したものを感じるが、本作はこれらの世界的大ヒット作にも負けてはいない。

類人猿が900万年ほど前に獲得した鏡像認識を物語の核にしながら、京都に新設された私設の霊長類研究所での秘密の研究、そして突然勃発する京都暴動という流れで、ストーリーは息をつかせぬテンポで疾走していく。

主人公たちの人物造形も厚みがあって、説得力がある。

どんな小説にも無理筋というのはつきもので、それが目についてくるのは展開力や表現力が追い付いていない場合である。

本作でも、当然にも無理筋はあるのだが、それを覆い隠すだけの展開と表現に黙らされるしかない。

しかも、本作のタイムスパンは900万年だ。

大した作品である。

こんなすごい小説を読んだ後は続けて小説ではなく、少なくとも1冊はノンフィクション系を読まないと、心のバランスが取れない。

次はジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』を読む。
Ank : a mirroring ape (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: Ank : a mirroring ape (講談社文庫)より
4065171245
No.23
(5pt)

900万年のタイムスパン、鏡像認識、京都暴動・・・、ワクワク感を裏切らない傑作パニックSF

先月、佐藤究の最新作である『テスカトリポカ』を読んで、構想は壮大だが粗が目に付くとレビューしたところ、友人から「『Ank:』は読み始めたら止まらなかった」というようなコメント貰い、それならと読んでみた。

感想は、まったくその通りで、ジャンルとしてはパニックSFとでも言うのだろうか、マイケル・クライトンの『アンドロメダ病原体』やその続編『アンドロメダ病原体 変異』とも共通したものを感じるが、本作はこれらの世界的大ヒット作にも負けてはいない。

類人猿が900万年ほど前に獲得した鏡像認識を物語の核にしながら、京都に新設された私設の霊長類研究所での秘密の研究、そして突然勃発する京都暴動という流れで、ストーリーは息をつかせぬテンポで疾走していく。

主人公たちの人物造形も厚みがあって、説得力がある。

どんな小説にも無理筋というのはつきもので、それが目についてくるのは展開力や表現力が追い付いていない場合である。

本作でも、当然にも無理筋はあるのだが、それを覆い隠すだけの展開と表現に黙らされるしかない。

しかも、本作のタイムスパンは900万年だ。

大した作品である。

こんなすごい小説を読んだ後は続けて小説ではなく、少なくとも1冊はノンフィクション系を読まないと、心のバランスが取れない。

次はジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』を読む。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133
No.22
(5pt)

イッキ読み必至のエンタメ巨弾

テスカトリポカより「明るく」、サージウスの死神より「楽しい」作品。天文学的な巨額になると思われる故、映像化は未来永劫ないだろう。
Ank: a mirroring ape Amazon書評・レビュー: Ank: a mirroring apeより
4062207133