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闇の子供たち



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【この小説が収録されている参考書籍】
闇の子供たち (幻冬舎文庫)

闇の子供たちの評価: 3.84/5点 レビュー 116件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.84pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全85件 61~80 4/5ページ
No.25:
(4pt)

アクチュアルな文学

映画を観てから、
原作を読みました。

リアルで、
生々しい描写が、
読む側に迫ってきます。
前半では、タイの幼児売買、幼児売春の実態を、
後半では、それに関わる二人の日本人を描いている。
フィクションには違いないが、
しかし、
ここで書かれている社会背景、
犯罪、
実情に嘘はない。

この問題と、
この現実と、
この世界と、
僕らはどう対峙していくのか。
絶望的で、救いなんかないし、
無意識のうちに、
加害者の側に立っている。
ラストの恵子の選択が、
僕らの希望となることを、
祈るしかないのだろうか。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
4344405145
No.24:
(5pt)

善悪で読むものではない小説

きっかけは映画「闇の子供たち」を観て原作に興味を覚えたからです。
たまたま初日で舞台挨拶もあり、出演者たちの挨拶も聞きましたが、
運動の主体にならないように言葉を選んだ発言でした。

小説と謳うことで公表できた事実ではないでしょうか。
フィクションという言葉や韓国の人が書いたということで
思考を止める人は日本の近代現代史をもう少し調べてください。
そこには本書とほとんど変わらない底辺史があります。

内容は映画と異なり、己の抑圧した部分が呼び覚まされるのではと
思う程に緻密に描かれています。
私は作者のことを知らないが、NGOの本質を捉え、人権や子供を守るという
自ら狭い範囲にとどまろうとする人々を描き、その先にある南北問題を
提起しているのではないかと、読後感を持ちました。
日本においても人身売買は近代まで見られたのですから、高みに立たず
具体的な事例に囚われることなく、普遍的問題提起として読まれることをお勧めします。
長編ですが平易な文体とテンポで読みやすく、小説としても完成されています。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
4344405145
No.23:
(5pt)

何度も本を閉じました

あまりにも辛い内容に途中何度も本を閉じました。でも読み終えた今、途中放棄しなくて本当に良かったと思います。
作者の訴えたいことは(解説にも書いてありますが)ラストシーンにあると思います。南部のかざした手に対し、音羽恵子の取った行動。

「私の居場所はここです」

児童買春、臓器売買に問題意識を持つ日本人は多いでしょうが、ほんとうに向こう側に立てる人間は多くない。殆どが「南部」です。
それを表現するには「小説」という形式を取らなければ成り立たなかったでしょう。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
4344405145
No.22:
(4pt)

映画に打ちのめされて、読んでみた。

今作を映画化した阪本順治の最新作は、間違いなく今年の日本映画のベストワンになりえる傑作だ。よくある社会派良心作に流れる安直なヒューマニズムを排したその視座と志に深く感動してしまったのだが、原作の方は好きな作家によるものにも拘らず未読、急いで一読した。このレビューを読まれるのは、映画を鑑賞された方も多いと思うので、以下、小説と映画の相違点を見ながら触れてみたい。
まず、小説では、タイの劣悪な環境、空気、土地勘がより分かりやすくなっている。そして、タイだけでなく、カンボジアやラオス、ミャンマーなど辺境地区から連れられてきた国籍のない幼児売買、買春の惨澹たる実態、相場などについても詳細に記述され、政府や警察も腐敗し、まるで頼りにならない事実が語られる。幼児性愛者たちのおぞましい行為についても執拗に描かれているだけでなく、彼女たちを売り飛ばした親たちのエゴ、強いてはこの過酷な現実を生んでいる社会情勢にも言及されている。正に、“人間が人間に加えてきた残虐行為の極北、これはある種の戦争状態”との劇中語られるこの言葉の意味は重く、“部外者”を決め込む我々にも、容赦なくのしかかってくる。
後半は、NGOの地道な運動と、政府や警察、マフィアの弾圧ぶりが交互に描かれ、否応なしにより“政治的”な視野が入ってくる。音羽恵子の目線で物語は進むので、生体臓器売買については傍流でしか語られない。
読み終えて、改めてショッキングなテーマに踏み込んだ骨太の力作との印象を持ったが、やや硬直感が過剰な告発ドラマの小説より、南部浩行の過去を変え、彼の贖罪感と自虐感をラストに持っていった映画での、阪本順治の“思い”こそ共感と熱いモノを感じる。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.21:
(4pt)

まだ読む前だけど

この手の話は聞いたことがある。

場所はカンボジア、タイ、インドなど。
カンボジアでは2000年頃までに某村が売春村として機能していた。
そこで働くのは戦争孤児などの少女。
1回300円〜1000円でアメリカ人や日本人の中年親父に買われてゆく。
10歳前後でやってきて10代後半までいる。
エイズになる確率が非常に高く7,80%はエイズだとか。
少女が多いのは買い手の商人人が扱いやすいから、そしてそちらの方が
買春する奴に人気があるからだそうだ。

インドでは70年代以降ずっとあると言うし、大昔から世界中に娼婦がいることを
考えても「その行為」自体を否定するべきではないとも思う。
重要なのはオランダやドイツのようなきちんとしたシステムを確立することだと思う。
日本人も他国のことだと言って笑ってられない。
買春する側と言うだけでなく、自国でもそういう状況がある(自己責任とかそういう言葉で済ませられる)からだ。

インドでもタイでも騙されるのは外国人、田舎者や貧乏者ばかりだ。
臭い者にフタをする環境がこのような状況を生んでいる。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.20:
(4pt)

めまいがするほどの衝撃作

本書を読むということは、まるで自分の中に潜む悪魔と向き合うことのようでもあり、手に取るまでにも相当の勇気が要った。人間はここまで残酷になれるものなのか?野獣以下の描写の嵐には悪夢にうなされるほどだった。私達があまりにも無知だったこと、メディアが機能していないこと、全てが狂い出していること・・その闇の深さに今、気の遠くなるような息苦しさを感じている。何も知らずに、知ろうとせずに、海外の繁華街で、チャラチャラとお金をバラ撒いていたかつての自分が恥ずかしい。まずは「知ること」から最初の一歩が踏み出せると信じて、今後もこの問題に関心を持っていきたい。
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No.19:
(4pt)

子どもたちは何のために生まれてきたのか?

タイと日本を舞台に、幼児を売り買いしては性の道具として使い捨て、
あるいは生きたままその臓器を摘出して売りさばく闇の世界と
それを阻止しようとするNGOの戦いを描いた小説。
人物造形は単純だし筋立てもありがちなものだから、二度三度読む価値はないかもしれない。
しかし一度目に読むときのショックは計り知れない。

児童売買において、子どもは愛玩動物扱いですらない。
膣を切り裂かれ、男性器にホルモン剤を注射され、道具として使い捨てられる。
または健康な子どもであれば、臓器摘出の対象にすら数えられる。
その凄まじさを、著者はこれでもかとばかりに抉り出してみせる。
仮に細部のリアリティに問題があるとしても、児童売買は現実のものなのだ。

そしてそれはほんのわずかな金の為に、時には親孝行の名のもとにすら行なわれている。
十歳で売春窟で客を取らされ、揚句の果てにエイズに感染して父親に焼き殺されたヤイルーン。
その炎を見ながら長老が言う「ヤイルーンは神様のところへ行った」この一言に
大人社会の欺瞞が凝縮されている。
こんな大人どもに囲まれて、誰にも知られずに死んでいく子どもたち。
彼らは何のために生まれてきたのだろう?そんな切ない疑問がこみ上げてくる。

ラスト、自分の手を握り締める子どもたちの手のぬくもりに
「自分はここに残って活動を続ける」と決意する音羽恵子の姿すら、救いには感じられない。
ただ戦いが続く。救いのありかは分からない。それだけだ。
決して救いのあるラストではないが、それこそが現実なのかも知れない。
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No.18:
(4pt)

リアルか?

日本の子供は平和ですね〜
リアルにこのようなことが行われているのか?
調べてみたら、リアルのようです。。。呆然
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.17:
(5pt)

単なる小説じゃない

全てこれは現実にある事なのです。幼児相手にヒワイな事をする性欲男、臓器提供のためのパーツ扱いの子供…もう書くのも辛い…みなさん、本当に本当に現実に起きている事なのです!単なる観光旅行で綺麗な上っ面しか見れない他国。タイだけじゃありません。飢えて死ぬ、じゃなく!物扱いされている子供達がいる事を受け止め、海外に出た時は是非証拠写真などを残し全世界の普通の市民(政治家もグルです)に伝えて下さい!
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.16:
(4pt)

前半は読み進めないが・・・

私は現地でかなり近い状況を何度も見聞きした。私は幼児性愛者を心底憎んでいるから見るに聞くに耐えなかった。泣き叫ぶ幼児の性器をナイフ等で切り裂き笑いながら性交をする鬼畜な欧米人らの中に日本人も混じっている事は有名な話。タイだけではなくカンホジアやベトナムでは更に安く売買されていて多くの鬼畜らが求めに行く現状。この作品を単なるフィクションと目をそらし非難するのは個人の自由だが現実身近で確実に行われている。子供らは万が一助けられ逃げれても家族から見放され売春宿へ戻って行く子もいた。この訴えが一人でも多くの方の胸へ届く事を天の星に願う。
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No.15:
(4pt)

現実

内容は・・重い。
タイの児童買春や臓器売買のおはなしです。

現実にこれに近しい出来事があるのだろうっていうだけに読後、ズッシリきます。
自身の無力に。

なんとも立ち行かない現実がソコにはあるのだなぁと。
自分がぬくぬくと生活しているだけに。

こんな現実はないほうがよいのだろうけれど、
そんなことさえ軽はずみに言うコトはなんだか
はばかられる感じ。

「グッ・・」ってなった。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
4344405145
No.14:
(4pt)

悲惨な現実

タイという微笑みの国の暗部を垣間見た思いだ。臓器売買や幼児売春など人間の振幅の巾を見せてくれる。モラルという歯止めを失ったときに人間はその本性を剥き出しに自分のエゴのみに突き動かされる。日本の報道では過酷な幼児労働の実態を報告してくれるが、ここで取り上げられる子供達は親の手元を離れた瞬間に家畜レベルの扱いを受ける。お客を喜ばせる為に薬漬けされる少年や少女。様々な病気の温床である売春宿でエイズに罹った少女はゴミ同然に捨てられる。それでも最後は母親の元で死のうと生まれ育った村に帰るが、あまりに変わり果てた姿に火で焼き殺されてしまう。小説とは言えあまりの展開に唖然としてしまう。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.13:
(5pt)

ボランティアとは?

あまりの生々しい性描写の連続に途中何度も読み進めるのを止めようと思った。後半、人権団体の組織活動を中心に大人の?恋愛に話が移っていくことにより、なんとか最後まで読むことができた。この設定は梁先生の小説の中でも珍しい部類ではないだろうか。展開は、春江先生の「カリナン」と似ているかもしれない。逆にこのような場面を盛り込み、前半のエグさを中和しなければ最後まで読むことはできなかった。「おれと一緒に日本へ帰ろう」と彼が語りかける場面、どこかで聞いたことのあるフレーズだと思った。そうだ。ビルマの竪琴だ。彼女は現代の水島上等兵であり、重い十字架を背負って生きることを決意した女性である。なにもなかったかのような彼女の台詞「さあ、みんなで食事を作りましょう」このフレーズに自分はシュールなものを感じるとともに涙が止まらなかった。結局、問題は何も解決しておらず、中途半端な結末と思うかもしれない。コンビニのレジ横の募金箱に小銭を入れる。男はこの程度のことで贖罪が成り立つと感じている。「自責と他責」物事を自分自身のこととして捉えることができるか?一人の女性から教えられることが、男には多すぎる。国家、政治、宗教すべてを超越して、打算のない善意という尺度で見ると、彼女の姿はあまりに神々しく、無条件に尊敬されるべきと思う。「寄付」は物乞いではない。「ボランティア」という言葉のもつ意味をもう一度考えたくなった。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.12:
(4pt)

子どもは無条件の愛で包まれるべき存在なのではないのですか?

幼児売春や臓器売買のことは知識として知っていたが、その実情はあまりにも酷いものだった。もちろん、本書は完全なフィクションである。だが、ここに描かれている惨状が醜く強調された絵空事だとは思えない。これは信じたくはないが、現実に起こっていることなのだ。

この問題は、おそらくとても根が深い。貧困だけでなく、政治、思想、宗教までもが絡んでくる。この悲惨な現状を阻止しようと地道な活動を広げているボランティア団体の活躍も空しく、闇の組織に一矢を報いることもできない。

子どもたちは身を守る術もなく、蹂躙の運命に呑み込まれてゆく。読んでいて涙が止まらなかった。八歳で売られたヤイルーンとその妹センフーの悲惨な運命には憤りで胸が苦しくなった。この姉妹は、いったいなんのためにこの世に生を受けたのか。

本書は確かに問題作である。読み通すには、限りない忍耐と痛みに耐えなければならない。

梁石日の筆は、いつになく性急だ。本書の内容ゆえのことだろうか?少し違和感があった。

しかし、それだからこそ鬼気迫る筆勢に圧倒されたのも事実だ。

もう一度言おう。本書は問題作だ。

あらゆる意味でこれほど絶望感を与える本もないのではないだろうか。

子どもは無条件に守られる存在である。子どもは庇護を必要とする存在である。子どもは無条件の愛で包まれるべき存在である。すべての人に問いかけたい。そうではないのですか?
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No.11:
(5pt)

えぐすぎる・・

限りなくフィクションです。

タイやベトナムなどで今も行われてる人身売買・・

人は自分の環境と全く違う物は意識して見ないようにしたいです。

「闇の子供たち」を単純に小説としてアラ探しするような事は違うと思う。

よくぞここまでリアルに生々しく書いてくれたものだ・・

これぐらいインパクト与えないと 僕ら平和な日本にいてる人間は理解できん

ペドファイル(小児性愛者)

全員死ねーーーーーー!!!!
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4344405145
No.10:
(4pt)

小説、いやノンフィクションだ

世の中には、小説の形をとったノンフィクションの作品がたくさんあります。
これも、その一冊といえると思いますが、だからこそ「世の中の現実」がリアルに見えてくるような気がしました。
「苦痛は高いところから低いところに流れる」とは、だれが言った言葉か忘れましたが、悲しくもそんな悲惨な現実がまだこの地球上には存在する、それを実感した一冊です。
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No.9:
(5pt)

幼児性愛者の実態がわかります

幼児売買春、臓器売買など、他山の石のように思っていましたが、リアルで残酷な実態を突きつけられ、改めて、日本の豊かさや平和を実感した次第です。ベトファイルの実情が余すことなく描かれており、興味・関心がある方は、ぜひ、一読する価値のある本だと思います。また著者の梁氏の、いつもながらに人間の暗部を真正面から描く手法に、ついつい引き込まれてしまう一冊でした。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.8:
(5pt)

こどもの後ろ姿に、複雑な思い。

「これは小説なんだ…」何度もそう思いながら読み進めました。
この小説はタイを舞台に幼児が売春宿に売り飛ばされ、挙げ句生きたまま臓器売買されるというショッキングな内容と並行して、それを阻止しようとする現地NPO団体の苦悩を描いたものです。
あまりにも後味の悪い結末とともに途中何度も憤怒の涙を流した私は、気になって他の方(有名無名を問わず)のレビューも読んでみました。
大体が「取材不足」や「リアリティ不足」などとありましたが、ルポルタージュではないにしろ、ここまで肉迫した文章を小説として世に出した梁 石日氏に私は拍手を送りたい気持ちでいっぱいです。

なぜなら、フィクション、ノンフィクションの違いはあれど、火のないところに煙は立たないのです。
取材不足といわれる所以となった現実味に乏しいと言われる文脈も、あえて『小説』という仮面をかぶせたら普段問題意識のない市井の人にも提起できると感じたからです。
それは普段平和の中に身を委ねた私自身が、作中涙も枯れ果てたこども達に魂を重ね合わせられた瞬間だったからです。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.7:
(4pt)

ちょっと物足りない

アジアの子供を利用した幼児売春、臓器売買について書かれているが、
はじめのうちは、強烈な描写にちょっととまどいを感じました。
そのまま目をそむけたくなるような内容で簡潔するのかと思っていたら、後半はそれを阻止する社会福祉法人に焦点がおかれてきます。
読み終わってちょっと中途半端な感じをうけました。
確かにかすかな望みや、光の見える完結ではあるのですが、それにしては前半のリアルさが、後をひきます。
作者の強烈な描写が好きな人には、すっきりしない読後感があるかもしれません。
私もその1人です。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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No.6:
(4pt)

悲劇の連鎖、光皆無の闇

タイが舞台となった今回、タイが舞台というとマンゴーレイン(馳星周)などを思い浮かべるが梁石日による話の進め方が非常に不気味で、読んでいて嫌悪というより背中にヌメっとした汗をかきそうだ。
途上国と先進国のエゴ、きれいごとばかりが語られるなかで、この小説は人身売買や臓器売買といった「裏=闇」をたんたんと語る。
主人公音羽の理想論はある意味、作者流の風刺でもある、美辞麗句を並べても先進国の奢りがあるかぎりは当事者には決して伝わらない。ラストに主人公が本当のNGOへの脱皮が垣間見られるのが救いである。闇から闇へ流れる悲劇の連鎖「光」をあてる方法を我々は考えなくてはならない。
闇の子供たち (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:闇の子供たち (幻冬舎文庫)より
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