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闇の子供たち
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闇の子供たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全85件 21~40 2/5ページ
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自分の私見ですが、日本はアメリカ国務省の発表する「TIER PRACEMENTS」というトラフィッキング(人身売買)を調べたデータで、TIRE2というランクです。主要先進国の中で最低ランクです。もちろん日本は売る側ではなく、買う側です。 どうせ、アメリカ国務省の発表だろ!?と、どこまでも信じない人もいるかもしれませんが、規模の大小は判らなくても、日本で行われているというのは事実で、その事実が大切のなのではないか・・・と。 そういったところで、この小説のような悲惨なことが実際に行われているかもしれないという可能性があるわけで・・・。 そういう事を読者に想像させることで、問題への感心を高め、問題を風化させずに、表に出しただけで、この小説の意味はあるんじゃないでしょうか。 日本のことも出ていますが、これは日本を少しでも良くしようという忠告で、逆に感謝すべきなのでは?とか勝手に思ってます。 | ||||
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物事の真実は、普通にこの国で生きている分には見えてこないし、見ようともしない。でも、現実には、小説という形で観なければ正気を保ちようのない、闇が広がっているようです。 タイ北部の山岳民族の村で、8歳になった女の子を人買いがわずか日本円で36,000円で買い、バンコクに連れて行かれてマフィアの経営する幼児専門の売春宿で暴力と飢えで性の奴隷にされるシーンから始まります。 冒頭から、喧嘩して殴られたときの、あの、なんともいえない気持ちの悪い衝撃に似た感覚で頭がひきつりそうになります。でも、ここから目を逸らしたら、どうしようもない暗闇に自分の心が沈みこんで這い上がれなくなるような恐怖に囚われ、ページを追う目を止められません・・・ まずはいったん手に取りましょう。 あとは、最後まで一気に突っ走ります。 そして、落ち込みながら、自分の心に何かがふつふつと涌いてくるのを感じるでしょう。 | ||||
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ネット上やアダルトコミックなどで鬼畜系というジャンルがあるが、さすが本職の小説家が書く描写は、そこらの鬼畜系小説やコミックより数段エグイです。 この小説、フィクションとは言ってもウェブサイト上にペドファイル向けのリアルな幼児売春の情報を扱った日本語のページも存在するくらいですから、実際にこんなことが起きていてもおかしくはない。 中には実際にアジアで幼い少女を買って(引き取って?)結婚までしている日本人青年などもいるようですから、実情は野放し状態なんでしょうね。 どのような形でも、どんどん告発すべきなのか? でも、その告発自体がペドファイルのための情報にもなっていたりして、それを見てさらにアジアに出かけてしまう若者もいるくらいなので、逆にあまり表にしないほうがいいのか? 難しい問題だと思います。 | ||||
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事実の裏づけがある程度あって、それをベースに小説にしたてあげたものだと思います。だから内容にリアル感があります。私はタイ周辺でNGO活動をしていますが、その私がそのように感じました。作者はよく調べたんだろうな、と感じました。 さて、読まれた方の中には、問題の深刻さの一方で、自分の無力感を強く感じる方が多くおられるのではないかと思うのですが、しかしだからといって何もできないわけではありません。この小説を読んで、人身売買も実は農村の貧困に根本的に大きな原因がある、ということが理解いただけたものと思います。子どもを売るほど貧しくなければこのようなことは起きないわけですから。なので農村の貧しい人々がまともに生活していけるような活動をしているNGOの支援をしてはいかがでしょうか。簡単に、かつ根本的に子どもを救う方法だと思います。 | ||||
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小さな子供が男女関係なく、売り飛ばされ性のおもちゃにされる。その描写もさることながら、子供を売り買いする人間たちのやり取りや、上下関係、残酷さ、まさかここまで詳細な描写は、想像だけでは書けないだろうと思う。闇社会に詳しい著者ならではの、情報網から得た描写であると確信する。 そして、またこれが小説だと言い切れないのは実際日本に多く存在する売春ツアーのあっせん、臓器移植の提供・・・確かにアジアでは簡単にできると、新聞記事で読んだことがある。 自分の周りには、関係者がいないために、この本でも読まなければ知らずに済んでしまった世界なのかもしれない。しかし、確かに実在するのだ。 梁さんは、こわい。こんなどろどろした社会を書きながらも、平常心で生きていけるなんて。 梁さんは、強い。これが小説ではないと気付いた人間たちから襲われることを恐れないのだろうか。 何もできず、安穏と暮らすだけの自分を恥じてしまった作品だ。 | ||||
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何でペドファイルという異常性癖の人達がいるのかな。それも一つの性癖で今後も一定数の人達はそうなってしまうのだとしたら、子供達を守るには、まず親ですよね。大切に育てられない子供を産むんじゃない。避妊を徹底しろと言いたい。もしかしたら貧困のあまり最初から売るつもりで子供を産むのかとも思ったけど売る値段があまりにも安くて育てるのにかかった費用より全然赤字です。食いぶちが減るだけ良いという程度の安易な考えで子供を奈落の底に突き落とすのは全く理解不能。本当に避妊しろ!と思う。 | ||||
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既に映画化された作品を観ているのでわかりやすかった。 医師という職業がらかような話しを聞かされてきた。 辛い厳しい現実を映像で見せられ、平然としているオノレがおかしいのか、否、おかしいとは思わぬ。 原作の文章は逆に映画の解説書に思えた。 この作品では中心は社会福祉センターの中心、タイ女性のナバボーンとそれを支える者たち。さらに、日本から来ている20代半ばの音羽。ジャーナリストとして冷静に対応している南部は、脇役である。 人間の子どもをどう位置づけ、大切にするかという重大なる問いである。 あくまでも、主人公は人間の子どもたちである。 ======== ★永江朗氏の解説が分かりやすい。 梁石日(ヤン・ソギル)という作家をきわめてわかりやすく伝えてくれる。 解説者ほ最後の結末に感動している。 諸氏はいかがですか。私は考え込んでしまった。 | ||||
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タイのスラムの社会福祉センターのナパポーンと音羽恵子たちと、少年少女売春のホテル・プチ・ガトーのソムキャットたちを軸に、貧しい北方出身の二人の姉妹の運命が語られている。 二人とも親のちょっとした贅沢のために(よく見えないテレビや冷蔵庫、中古のバイク)簡単に売られてしまう。その後待っていたのは、絶対恐怖をしみ込ませて客の言うことを何でも聞く性の奴隷だ。姉の方はエイズが感染して、転売され、あげくの果てに黒のゴミ袋につめられて、ゴミとして捨てられてしまう。ゴミ捨て場からかろうじて、ふるさとに戻るが、檻に入れられ、非業の死を遂げる。妹の方も始めは性の奴隷だが、金持ちの日本人の病気のこどものための臓器提供者として殺されてしまう。 梁石日さんは綿密に実態調査の上、小説を練り上げて作られたのだろう。そのリアルさに、その貧しさに、そしてその絶望的状況に子供を持つ親として戦慄を覚えた。 | ||||
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この小説をフィクションとして読んで欲しくない。現在、世界にはかたく見積もっても27百万人の奴隷がいる。タイでは、今でも『闇の子供たち』のように、子供たちが国境地帯から誘拐されたり、山間部の農民の無知と貧困につけこみから子供たちが売買されている。こうして売買された子供たちは、都市部の売春宿で拷問され、人間性を破壊され、ヨーロッパ・アメリカ・中東・華僑・日本人たちの性の玩具としていたぶられている。ある子供は、薬物の強要で命を失い、ある者はエイズとなり、生きたままゴミ袋に詰め込まれ、ゴミ処理場に放り込まれる。この文明の発達した現代社会で金儲けの手段として子供たちが使い捨ての消耗品のように消費されている。『闇の子供たち』は小説の形態をとっているが、ここに描かれているのは紛れもない事実でこの小説をルポルタージュといっても過言ではない。 現代の奴隷制は、明らかに違法ではあるが、警察・財界・政治家も、この奴隷利権の構造に組み込まれ何もしようとしないばかりか現代の奴隷制を維持しようとしている。国際社会、先進国政府もこの問題に対する腰は重い。NGOが奴隷を買い取り子供たちを救済すれば、お金になると更に子供の誘拐が増加し救いがない。これらの児童売買の背景には『貧困』があり、先進国による発展途上国の労働力の『搾取』の構造が背景として横たわっている。 小児性愛と奴隷を描いた作品だけに最初から最後までかなりの激しい描写の連続となるが全ての日本人に読んで知ってもらいたい内容だ。 | ||||
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衝撃の作品だ。 これは、小説という形式をとった事で、初めて伝えられる内容なのだろう。 週刊誌でも、TVでも、新聞でも、ルポルタージュでも伝えられない。 否定と様々な「つぶし」が入るだろうから。 最初の版元が解放出版社だから、世に出る事が出来た作品なのだと思う。 メジャーにならなければ、危険すぎて他のメジャー媒体や出版社は追従できなかった内容だ。 幼児売春、幼児臓器売買といった、この世でもっとも卑劣な犯罪を明るみに出した作者の功績は大きい。 幼児売春、幼児臓器売買は、多分、多くの貧困国や貧困地域で行われているのだろうと、ぼんやりとは思っていたが、小説化する事で、そのぼんやりとした感覚が非常に研ぎ澄まされる。 多くのチャリティーが世の中に存在するが、その多くは「餓え」「貧困」のみに焦点が当てられている。この小説を読むと、「餓え」「貧困」にのみ多くのスポットが当てられること自体が、集められた支援を搾取する経済層の陰謀のように感じてくる。 昨年、長期間に渡り、市民デモ占拠によるバンコクの国際空港閉鎖事件があった。 「微笑みの国」とキャッチフレーズを持つタイに何が起こったのかと思ったが、もしかすると、この作品で示唆された様々な問題も包含していたのかもしれないと、作品を読んだ後に思った。 言論の自由と言われながら、この日本でも口に出せないタブーが多く存在している。他の先進国でもそれを感じる事がある。 ましてや、貧富の差が著しい国ならさらにであろう。 真のヒューマニズムの為に、自分ができる事は何があるのか。私も考えて生きたい。 作品を生み出してくれた作者と出版社にお礼を言いたい。 | ||||
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商品として売買される貧しいアジアの子供たちを題材にした小説。 フィクションということだが、残念ながら実際に似たようなことが 行われているのだろう。 描写がリアルで、ちょっと気持ち悪い部分もあるが、 先が気になってあっという間に読みきってしまった。 ラストは好きだな。 | ||||
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せっかくタイを舞台にしているのに、“沈没”する日本人も、昔はチェンマイなど北部やカンボジアからビルマ、ラオス、フィリピン、インドネシアなどへ場所を変えて、今も幼児を捜し求める今も日本人も出て来ず、HEROとしてだけ主役をはらせているのは、日本人もアグリービジネスにかかわっていると書くような小説は売れないと見たからだろうか。 児童買春だけではなく、少年兵、児童労働(カカオのピッキング、工場労働など)問題にも日本は深くかかわり、国内では児童虐待が問題となっており、94年に子どもの権利条約が批准されて約15年経つが、権利が確立するには至っていない。 臓器を買う日本人を少し登場させること程度では、読者も他人事の悲しい話としか受け止めないのではないかと危惧する。 銭のため子どもを売っていたのは日本も同じで、55年頃まで何千人もの児童売買があり、少年は農家の作男に売られ、少年の4倍の数の少女が特飲街の接客婦、機織物女工として売られた過去も忘れ去られようとしている今、子どもに関わる被害がリンクするような作品に仕上がっていなかったのが不満で☆1ヶ減点したが、ページ数の割には読みやすく、著者の他作品同様生々しい現実を切り取った小説である。 | ||||
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1文字1文字、1ページ1ページ、夢中で読み進めた。 こんなに裕福で、物の溢れかえった日本(今の不況なんて屁のツッパリにもならない。)の裏側で、 こんな残酷な世の中がまかり通っている。その残酷さが行き過ぎたほど詳細に描写され、その映像が頭の中をぐるぐると廻る。 あまりにグロテスクでショッキングなストーリー。こんな世の中、絶対に許せない。 しかしその一方で、性的な興奮を覚えるもう一人の自分がいたことを認めざるを得ない。 俺はなんて醜いんだ。そして気が付いた。俺みたいな人間が人間売買、子供売買春、臓器売買に加担してるんだ。 世の中はすべて金で動いている。金の匂いがするところに人は群がる。まるでハイエナのように。 俺たちのように金で何でも手に入れようとし、なんでも金で解決しようとする人間がいて、 その金に群がる人間がいる。そして欲望にまみれた腐りきった需要と供給の間でまるで道具のように扱われる子供たち。 俺は旅行が好きで、東南アジアにもよく行く。そして子供たちの笑顔に心を和ませることも少なくない。 その瞳はキラキラしていて、ほんとに美しい。そんな瞳を濁らせていいはずがない。では俺に何ができるだろう。 あまりに無力すぎるて何から始めたらいいのか分からない。でもまずこの本を読んで、現実を知ったことが第一歩となったのではないか。 そしていろんな人にこの現実を知ってもらおう。何か行動を起こそう。 俺たちに責任があるのだから。 | ||||
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タイやカンボジアでは、あからさまな幼児売春 は行われていない。それはNGO活動の成果と言うより、インター ネットの普及による所が多い。人知れず行われていた事が、イン ターネットの普及により、より多くの人の目にふれる事となった。 あまりにも有名になりすぎてしまった村。世界中から買春旅行者が 押しかけ、政府も動かざるを得なくなった。インターネットを使って 情報交換していたペドファイルにとっては皮肉な結果である。 この小説は取材した事実に基づき、小説として再構成した作品と 言えるだろう。あえて難しいテーマに挑戦した作者には敬意を表 したい。作品の前半では思わず目をそらしたくなるような凄惨な 描写が続く。だんだん感覚が麻痺していくようで怖かった。後半は タイのNGOに勤める日本人職員の活動が中心となる。小説として みると統一感が無いように思えた。結末は少し不満が残る。 どうせなら前半同様救いようの無い闇を書ききって欲しかった。 この問題をタイやカンボジアなど、アジアだけの問題だと思って 欲しくない。かつては日本でも同じ事が行われていたのだ。 そして世界のどこかの国では、現実として幼児売春や臓器 売買が行われているのかも知れない。 | ||||
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とても衝撃を受けた作品です。このことが現実なのかどうか、信じられません。もし真実ならば、真剣に考えなければならないと思います。 | ||||
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衝撃的な内容ではある。 ストリートチルドレン、人身売買から幼児売春、臓器売買など この世の闇の根底を書いた作者の勇気を評価したい。 しかし登場してくる子供たちに関しては、何人もの子供が登場するせいなのか結局は救えない結局は死んでいく。それがたとえ現実だとしてもただ私には「かわいそう」としか感じさせてくれなかった。 終わり方は少々中途半端に感じられ、続きがあるのではないかと疑った。それが「戦っていく」とする現在進行形の形を現わしていたとしても、この作品には希望がない。 更に欲を言えば、多くの子供たちを登場させるのではなく一人に絞っていったほうが伝えるべきことが伝えられたんじゃないだろうかとは思う。 その面で若干残念に思ったので私の評価は星4つとさせていただいた。 この作品にはまさに格差が現れている。買う方と買われる方。そしてタイだからといって私たちに全く無関係ではないということ。 闇の中で生きる(生きさせられていく)しかない子供たちを救おうとする人々の行動は歯がゆく、結局どんなに頑張っても大きな闇の力には勝てないのか。と絶望感ともどかしさすら残る。現地の人々が国を変えようと立ち向かわない限りいくら他国が頑張ってもその声は反映されないのだ。 このもどかしさを感じさせることがこの作品には重要な要素なのではないのだろうか。 | ||||
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話題になっていた本だし、テーマが重そうだとしても読まないでおくのは、偏った読書傾向になってしまいたくない自分の信条に反すると、自己を奮い立たせて手にしました。 が、その意志が無ければNGO団体社会福祉センター音羽恵子登場の46ページまで辿り着かずに読むのを止めていたかもしれない。 というのも、ペドファイル(幼児性愛者)が全401頁の中で、どういう行為をするのか詳細に書いてあるので嫌悪が先立ってしまうのだ。 もちろんそれだけの内容ではなく、そういう状況であるバンコクを変えようと奮闘する音羽が、よそ者として参加している立場からこの国に根ざしていく姿を描いている。 「君は所詮、この国では外国人なんだ」と、音羽を敵視してくる軍やマフィアだけでなく、心強い先輩として好意を抱いていた南部の排泄的な感情を見たうえで、音羽恵子が選ん道。 それは音羽を必要としてぬくもりが伝わってくる子どもたちの力になること。 最初から強い人なんていないし、信念を持つ人が強いのは音羽恵子のような経験を踏んだからなのかもしれない。 | ||||
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1週間掛けてようやく読み終えた。 何度も目を背けた。 恐怖は人を支配しどこまで追い詰めるのだろう。 あの子達はどれ程の恐怖を日々感じ 終わることのない絶望の中にも 小さな光を見つけようと必死で生きている。 子供は無垢で大事にされなくてはいけないと思う。 される義務があるのだと。 そんな当たり前の事が出来ないでいる。 大人のエゴの犠牲になるのはいつも弱い子供たち。 闇へ闇へ葬られ消えてく命は絶たない。 無力感に押しつぶされそうになる。 | ||||
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映画化もされた、幼児売買、幼児売春、臓器売買の商品として扱われるタイの子供たちを題材にした、梁石日(ヤン・ソギル)の衝撃作。 物語はタイ北部山岳地帯の貧しい農家が、8才の少女を人買いに日本円にしてわずか約3万6千円とウイスキー1本で売るところから始まる。それから、まったくもってひどい世界が次々と展開される。 本書では、外国人が売春宿で幼い子供を相手に性行為に及ぶ姿や、エイズに罹った少女が生きたままごみ処分場に捨てられる悲劇、貧しい子供が買われ、殺され、臓器のドナーにされている実態などが描かれる。それはあまりにもリアルで、思わず目を背けたくなるほどにグロテスクですらある。しかし、これは、今まさにアジアの貧しい国で起こっているまぎれもない現実なのだ。 果たして悪いのは、幼児を売買する貧困家庭や人買いか、幼児を性の玩具とする人々か、そして幼児の臓器を扱うブローカーや、それを求める外国人か・・・。 梁石日は、この小説でおぞましい現実をストレートに描くことにより、自らの豊かな社会を保っている私たちに対して、厳しい問題提起をしているのである。 | ||||
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映画化もされた、幼児売買、幼児売春、臓器売買の商品として扱われるタイの子供たちを題材にした、梁石日(ヤン・ソギル)の衝撃作。 物語はタイ北部山岳地帯の貧しい農家が、8才の少女を人買いに日本円にしてわずか約3万6千円とウイスキー1本で売るところから始まる。それから、まったくもってひどい世界が次々と展開される。 本書では、外国人が売春宿で幼い子供を相手に性行為に及ぶ姿や、エイズに罹った少女が生きたままごみ処分場に捨てられる悲劇、貧しい子供が買われ、殺され、臓器のドナーにされている実態などが描かれる。それはあまりにもリアルで、思わず目を背けたくなるほどにグロテスクですらある。しかし、これは、今まさにアジアの貧しい国で起こっているまぎれもない現実なのだ。 果たして悪いのは、幼児を売買する貧困家庭や人買いか、幼児を性の玩具とする人々か、そして幼児の臓器を扱うブローカーや、それを求める外国人か・・・。 梁石日は、この小説でおぞましい現実をストレートに描くことにより、自らの豊かな社会を保っている私たちに対して、厳しい問題提起をしているのである。 | ||||
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