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フィリグリー街の時計師



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【この小説が収録されている参考書籍】
フィリグリー街の時計師 (ハーパーBOOKS)

フィリグリー街の時計師の評価: 4.00/5点 レビュー 7件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

素晴らしい読書体験

ヴィクトリアン&スチームパンク&ファンタジー&ヒストリカルロマン‼️
ぎりぎりまで表現を削った文体は、あまりにも美しく煌めき、とても耽美的。一見、冗長と思われる情景描写であっても、一行たりとも無駄なものはなく、全てが伏線、隠喩です。これがデビュー作とは恐ろしい作家。
一度読んで内容を把握したら、是非再読をオススメします。全てがわかった上でストーリーを追うと、全く違う世界が見えてきます。
フィリグリー街の時計師 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:フィリグリー街の時計師 (ハーパーBOOKS)より
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No.6:
(5pt)

絶版は惜しい

たいへん良いMM小説でありサイバーパンクだと思います。中盤から急に面白くなります。
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No.5:
(5pt)

モウリのことで頭がいっぱい

19世紀のロンドン、生き生きと動く個性的なキャラクターたち、ミステリアスな東洋人時計師の魅力に惹きつけられました。続編の翻訳版が出ることを期待しています。
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No.4:
(1pt)

楽しめない

詳しすぎる(不必要ともいえる)情景描写に訳の分からないストーリー、サスペンス性があるようでない。
作者の自己満足?
誤訳と思える個所が多いが、原作がお粗末なんだか迷う本。
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No.3:
(4pt)

著者日本留学中に執筆されたデビュー作。金髪の"日本人男爵"は実に魅力的だ。

ピアノをあきらめた内務省の電信オペレーターに届けられた懐中時計。精密すぎる仕掛けのそれは、スコットランドヤード爆弾テロの渦中から孤独な彼、サニエル青年の命を救う。知古の刑事からの依頼で、日本人の時計技師に接触した彼は、完璧な英国英語を話す金髪の"男爵"、そのモウリこそ時計の製作者であり、まるでぜんまい仕掛けのような彼の不思議な能力に惹かれつつ、爆弾魔の犯人としての可能性を探ってゆく。そして、伯爵令嬢にして"奇抜な"科学者であるグレイスとの邂逅……。
1880年代のロンドン・ウエストエンドと明治日本を舞台に、サイバーな冒険劇が繰り広げられる。
それにしても、ぜんまい仕掛けのたこ、"カツ"は愛らしいなぁ。

・ハイドパークの片隅に実在した日本人村、ギルバート&サリヴァンの「ミカド」、1860年代の日本のレボリューション、廃城令、華族の訪欧、伊藤博文など、著者日本留学中に執筆された、まるで日本の読者に向けて書かれたと思えるような嬉しい逸話が満載だ。でもオペレッタ「ミカド」が本作のように制作されたのなら、それはそれで哀しいなぁ。
・瓦斯燈、電信機だけでなく、人感センサ付き電気照明、数十の"ぜんまい"軸受けによるハイテク鳥ロボット、光を媒介するエーテルの実験など、当時の技術水準を超える要素の数々が、本作にスチームパンクの要素を添えている。
・後半はサニエルとモウリの親密さがヒートアップする。世紀末の物語とはいえ、こうまで親密すぎるのはいかがなものかと思う。少なくとも僕には気に入らない。
・爆弾魔の正体が見え見えなのは愛嬌。あと、グレイスの幸せな生活を願わずにいられない。

いくつか気に障る点があるものの、階級差別・人種差別が当たり前に存在した世界観の中、蒸気機関車の地下鉄、ケンジントンの街並み、少数の民族主義者の活動など、1880年代のロンドンのパースペクティブがこれでもか、と思うほどに凝縮された本作は、実に魅力的だ。続編、続々編も企画されているとのことで、いまから楽しみだ。
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No.2:
(4pt)

わたしは君に出会うためにこの地に来たんだ

時は19世紀、ヴィクトリア朝倫敦。内務省に勤める(ヘタレ系のイケメンな)主人公ナサニエルはスコットランドヤード爆破事件を機に(ミステリアスな美貌のイケメンである)モウリと言う名の日本人時計師と知り合うことになるが・・・
というお話。
某「ベルばら」が本家おフランスの教科書になる時代にこういうことを言うのは時代錯誤の極みだが、海外の作家が「廃城令」を機に浮き彫りになる支配階級に成り上がったかっての下級武士と元領主との間の微妙な関係とか、鹿鳴館外交下での薩長間の確執とかを描きだすあたりにはやっぱり感心。
終生巨大タコ映画への情熱を燃やし続けていた円谷英二が見たら何と言うか、を想像するのも楽しいタコの造型もいいが、
やはり本作の特徴は自分のような門外漢でも一目瞭然な全編を覆い尽くす猛烈なBL臭
主人公ナサニエルと一応はヒロイン格のグレイスの関係はゲイの偽装結婚にしか見えないし(何しろ新婚初夜を抜け出してモウリに会いに行ったりするのだ)、もう一人の日本人マツモトの造型は女性向けのロマンス映画によく出てくるオサレなゲイの友人そのまんま(ゆえに終盤は結構なサプライズ)。何より全編を牽引する動機が「ブロマンスからBLへ」なのだから今更何を言わんかである。
このあたりに興味を引かれた方なら問答無用で「買い」。
個人的にはこの設定ならもうちょっとSFとしてやれることがあったのではないか、という気がするあたりが少し残念。
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No.1:
(4pt)

イギリス人作家が描く日本人の物語

なんとも不思議な物語でした。
主要人物の半分は明治時代の日本人(実在人物も含む)。
日本人が異国の地で、日本人らしさを保ちつつも、現地に馴染もうとしている一方、
イギリス人にも、孤独だったり周りから理解されない人たちがいて、
彼らが出逢うことで運命が変わっていく、という…

文章はわかりやすいのですが、結局何がどういうことなのかというと理解が難しいことが多く、
もうファンタジーかSFだと思ってあまり気にしないことにしました。
でも、登場人物一人一人は味があって魅力的です。
よく出てくる懐中時計やぜんまい仕掛け、モウリの能力に目が奪われがちですが、
これは、孤独な人が自分の居場所を見つけるまでの愛の物語なのだと思いました。
全体に悲哀感や切なさが漂いますが、悲劇ではありません。

作者は日本に留学してこの物語(デビュー作)を書いたそうで、
よく調べられているし日本人や日本的なものが自然で、外国人が書いたとは思えないほど。
まだ話は続くそうで、イギリス人作家が日本人や日本をどう描いていくのか気になります。
フィリグリー街の時計師 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:フィリグリー街の時計師 (ハーパーBOOKS)より
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