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ドナウの旅人



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ドナウの旅人の評価: 3.86/5点 レビュー 56件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.86pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(3pt)

宮本輝の力作であり大作だが凡作

自分の中で宮本輝は日本作家の中でも好きな作家でこれまで10作品弱読んだ。
「春の夢」「青が散る」「彗星物語」「螢川」など
人物や心理、情景などを瑞々しい描写で描きストーリーも秀逸な作品が多かった。

一方何冊も読むと宮本輝作品のワンパターンさや感じることもあり、最近ではあまり読んでいなかった。

ドナウの旅人はもう35年以上も前に出版された本。
一連の作品の中でも大作でヨーロッパを舞台に旅を続けるというストーリーにずっと惹かれていた。
しかし上記のような理由もありこれまで読もう読みたいと思いつつ食指が動かなかった。

感想。
主人公たちが訪れる異国の描写(特にブタペストの夜景や橋の描写は秀逸)は中々うまい。
しかし登場人物が個人的にあまり魅力を感じず感情移入がさほど出来なかった。
これは35年以上前に書かれた作品ということもあるだろう。
今の感覚ではどうして?というセリフや行動が多く感じられた。
また新聞に2年近くも連載された作品ということもあるのか、途中ダラダラと長い。
最後の展開は予想外で驚きもあったが拍子抜けした感もある。
上下巻1000ページ以上にわたりこの本に投下する時間もかなりの時間になる(約15時間以上)
それを考えると消化不良だった
ドナウの旅人 (上)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (上)より
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No.10:
(3pt)

新聞連載時読んだことを思い出して再読しましたが。

その後ドナウ川流域のいくつかの国を旅行したのでそれらの国々がどのように書かれているのか興味をおぼえて再読しました。読みやすくとても面白かったのですが主要な登場人物の誰にもあまり感情移入できず彼らがドナウのさきまで行かねばならぬ事情も甘いように思いました。ちりばめられている感動的なエピソードとか細かい物語展開は覚えていませんでしたが結末はやはりややこしさをさけていてこうする以外しかたなかったでしょう。
ドナウの旅人 (下)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (下)より
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No.9:
(3pt)

展開が不自然な小説

20歳ほども離れた男女の逃避行の過程で、人間の再生をテーマにしたロードムービー的小説

新聞小説だから仕方がないが、展開が不自然と思わせる部位が多少あり、展開がつまらなく感じた。
ドナウの旅人 (上)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (上)より
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No.8:
(3pt)

ジネンジョを掘るように、愛について掘り下げていく。

ひさしぶりに 読むと そのまだるっこさと言うか
しつこさが、何とも言えないねぇ。
ジネンジョを掘るように、愛について掘り下げていく。

底の深い旅行
50歳の妻 絹子が 離婚する決意を固め、33歳の男 長瀬とドナウ河を
始まりから黒海に注ぐまでを、旅行するという計画で、
それを 娘がおいかける。
娘 麻沙子には ドイツ人の恋人 シギィがいて、結婚する意志を固めて、
二人で、母親と長瀬を追いかけるのだった。
長瀬は、4億6千万円の借金をかかえ、死ぬ場所をさがしているのだった。絹子を道連れにする。
死のうとする決意も揺らぎながら、その決意を知られてしまうことで、まわりは影響を受けるのだった。

絹子の独りよがりで、私は悪いことをしていないという考えが、
このような逃避行になった。
それにしても、歳が離れた男女の物語が多くあるが、多くは男が歳をとっていて、女が若いというのが相場であるが、それが逆転した場合は、女が金持ちであるはずなのだが、そうではなく、死への道連れという代償が存在する。

長瀬のもつ、巨額の借金をどうするのか?死であがなうのか、
地道に返していくのか?
それが 上巻では やっとそのテーマに設定された。

シギィの友人 世捨て人ペーターの思考方法
オットーの快活さ。友人に恵まれているのですね。
物語の彩りを添えることとなる。
ドナウの旅人 (上)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (上)より
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No.7:
(3pt)

実にいろんなことを経験して、一人の大人になっていく。

ドナウ河を、逃避行する絹子と長瀬、
それを追いかけ、一緒に行動する麻沙子とシギイ。
麻沙子に好意を抱くペーター。
長瀬を追う 謎の男 尾田。

複雑に絡み合いながら、ドナウ河の下流 黒海に注ぐ
街 スリナまでの旅の過程を描きながら
人間模様とその国の模様が 鋭く描かれる。
共産主義の国というものの国の成り立ちを、
建前と本音がよく描かれていた。

絹子が 他人に転化して、自分のせいじゃないと言う。
そういう性格から、長瀬の秘密を知り、自分が何ができるのか?
を考えることで、大きな変化をもたらしていく。
長瀬の再生のチャンスを 絹子が持っていた。

長い長い物語 だった。
人を愛すること、老いること、生きながらえること、
病気になること、失望すること、忘れ物をすること、
人は 実にいろんなことを経験して、一人の大人になっていく。
ドナウの旅人 (下)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (下)より
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No.6:
(3pt)

スケールが大きくてさすがです

この本は長編でしたが、読み手を世界旅行に連れて行ってくれました。大人の男女の逃避行の旅に興味を抱き、憧れ、読みはじめたのですが、結末は綺麗すぎたようにも思いますが、一般的な願望でもありますね。。。
ドナウの旅人 (上)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (上)より
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No.5:
(3pt)

ドナウ河にそった国々に生きる人々の生活・風土を描いた佳作

約3000キロのドナウ川を旅する不思議な組み合わせの4人。
主人公の麻沙子はヨーロッパに失踪した母の絹子と追ううち,かつてフランクフルトで働いていたころの恋人シギィとヨリをもどす。二人が母を捜しあてると,母は17才年下の長瀬道夫と一緒で,日本の父との離婚を決意していた。長瀬は日本で金融の事業で罠にはまり多額の負債をかかえこみ,死を覚悟して,そうとは知らぬ絹子とともに東欧に飛んできたのだった。
麻沙子とシギ゙ィは母たちにレーゲンスブルクで追いついたあと,ともに長瀬の自殺を懸念しながらバッサウ,ウィーン,ブダペスト,ベオグラード,スリナと下る。この間,さまざまな人々との出会い,また日本から長瀬を追跡してきた尾田が絡み,壮大な物語が展開されていくが,絹子はクモ膜下出血でさいはての地スリナで死ぬ。ここで昇る朝日を見守る麻沙子とシギィの姿で,小説は完結。
朝日新聞掲載の長編小説。年齢,国籍を超えた男女の愛,ドナウ河にそった社会主義国に生きる人々の生活と心そして風土を丁寧に描いた佳作。
ドナウの旅人 (上)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (上)より
4022553596
No.4:
(3pt)

人物描写がいまいちだが、読み応えのある一冊!

長編で非常に読み応えのある本。
私が現在ヨーロッパに住んでいることもあり、少し感情移入しながら読めた。
話の展開や、ヨーロッパ各国(特に共産圏時代の東欧)の描写などは非常に楽しめたのだが、登場人物像がいまいちはっきり伝わってこなかった。
主人公の女性は頭もよく、3カ国語を操り、非常に美しい女性で、実はみんな彼女に恋していた。。。
とか、ちょっと少女コミック的な発想で私はこういうのは好きじゃない。
何か、それぞれの人物の汚い部分や、暗い部分をもっと描写して欲しかった気もする。(それに関してはナガセの人物描写が一番リアリティーがあって好きだった)。それにしても、これほどの長編を丁寧に書き上げたのはすばらしいと思うし、この本を読んでみたら、一度は欧州を旅してみたいと誰もが思う一冊だと思う。(もう共産圏はなくなったけどね)
ドナウの旅人 (上)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (上)より
4022553596
No.3:
(3pt)

イマイチ!

1/4しか読んでないのに感想を書いてしまうのも失礼ながら:
この小説、友達が旅情を掻き立てられるとか言って勧めてくれたし、それなりに売れたんじゃなかったかと思うのだけど、なんつーのかイマイチ面白くない。評価すべきは、ドイツについての描写。ちょっと説明臭いけど、実際に街の風景が思い浮かぶようで。イギリスでもイタリアでもなく、ドイツをきちんと表現している。でもそれが登場人物の心理描写と調和してないというのか、この2つを無理やり一つの作品にしているところに、不自然さを感じる。
人物の心理描写についても、もともと書きたいパーツがあって、それをストーリーの各所に並べたようなちぐはぐさを感じる。たとえば、主人公のある言葉:
「シギィ(彼氏)への不満は、なんと小さな、身勝手な不満であったことだろう。恋人同士であれ、夫婦であれ、友人であれ、いったい誰がいつもいつも相手の求めるものに応じられるだろう。人は絶えず、このようにされたいと思うとき、されたくない行為を受けている。自分だって、きっと同じだ。相手が言われたくない言葉を、気づかずに口にしているときが多いに違いない。自分は、ないものねだりをしていたのだ」
これは真実だと思う。宮本輝は、人間関係の普遍的な真理を、こんな風に登場人物に語らせる。その一つ一つの言葉は確かに正しいし、説得力があるのだけど、それがストーリーの中で自然な表現になっていなくて、どことなくわざとらしさを感じてしまう。どうしてなんだろう。
小説ではなく、純粋にドイツ(あるいはドナウ流域)についての紀行文を書いた方が、魅力的な作品になったんじゃないかなあ。
ドナウの旅人 (上)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (上)より
4022553596
No.2:
(3pt)

ドナウ川の流れ

宮本輝氏独特の紀行文+私小説の代表的作品。この作品はドナウ川流れと運命によって流される人生を象徴的に結びつけている点は素晴らしかった。物語のきっかけは母 絹子の恋人である長瀬の死に場所探しからだった訳だが、娘 麻沙子とフィアンセのシギィと旅をすることにより最終的には自分の中の『生』を確認する旅へと変わったのだと思う。また雄大なドナウの流れと流域の東欧の街で必死に暮らす人々もその一助となったのは間違いない。ヨーロッパには行ったことは無いが、ドナウの生命力を感じる旅に出てみたくなった。あえて評価を★3とさせて頂いたのは、紀行文的要素が強く出すぎて軽さを感じたからなのだが、十分楽しめる作品だと思う。
ドナウの旅人〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人〈上〉 (新潮文庫)より
4101307032
No.1:
(3pt)

ちょっと長すぎかな

長かった。上下巻合わせて800ページの作品だし。内容はお母さんの熟年離婚をきっかけに17歳年下の男とウィーンに旅立つところからはじめます。ウィーンで生活してたことのある娘はすぐに母を連れ戻しに行くのですが、母の希望に沿ってドナウ川に沿って旅することになります。現地では昔住んでいた時に結婚を考えていた男性と再会し、事情を話し4人での旅が始まります。それぞれがそれぞれの思いを秘めながら、旅が続きます。読んでいて思ったことはこの作品は1クールで終わるドラマみたいなもんだなって感じです。定期的に問題がおき、それをみんなで乗り越えていくうちにそれぞれがお互いを理解し始める。そして場所を移してまた何かが起きる。それを繰り返していくうちにいよいよラストが迫ってくる。そんな感じです。途中ちょっと長すぎて、飽きちゃいましたが、まあ面白い作品だったと思います。
ドナウの旅人 (下)Amazon書評・レビュー:ドナウの旅人 (下)より
402255360X

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