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流転の海



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【この小説が収録されている参考書籍】
流転の海 (新潮文庫)

流転の海の評価: 4.38/5点 レビュー 58件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.38pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全58件 41~58 3/3ページ
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No.18:
(4pt)

父への思いがつまった作品

明らかに自分の父をモデルとした自伝的作品。豪快である一方、繊細さを持ち合わせた人情味、人間味溢れる人物像が巧みに描かれている。第二部以降を読むのが楽しみな壮大なクロニコルだ。
流転の海 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:流転の海 (新潮文庫)より
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No.17:
(5pt)

これかドハマリです

好き嫌いはあるかと思いますが、素晴らしいです。
宮本輝さんの作品で良いと思ったら是非読んでいただきたいと思います。
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No.16:
(5pt)

めっちゃんこオモロいやんけっ

宮本さんの作品は、

子どもの頃に「泥の河」を読んで分からなかったのと、

子どもの頃に親父が「宮本輝はほんまにファザコンやなっ」と吐き捨てるように言っていたの

が重なり、ずっと、25年間くらい敬遠していたのだが、

こないだの「すばる」での よしもとばななさんとの対談を読んで、

「なんやこのオッサン、めっちゃオモロそうやん、、、、、、」

と思い、

それならばと 代表作「流転の海」を最寄りのブックオフで350円で買ってきて一気に読みさきほど読み終えた。

、、、、、、、、、めちゃくちゃオモロいやん。

こんなにオモロいもんを25年間もスルーしとったんかいワシャア。

ああ、損したー。

はよだれかゆうてくれよーの逆ギレパターン。

たしかに紙芝居みたいなとこはある。

でも、それがどうしたってくらいミッチリ実の詰まった物語やなあ。

シッポの先までアンコの詰まったたい焼きみたいなもん。

まあ、あれだけ有名な作品やから、ショボいわけはなかろう、と推測するのが普通なんやろけど。

何かのキッカケがないと踏み出せないもんやなあ。

この作品を読んでいて なんとなく感じたのは、ヤンイーさんとか司馬遷みたいなストーリーテリングの楽しみがあるなあということ。

どない転んでも しっかりしたオチがあるだろうという安心感。

そんな楽しさって、トルストイとか、、、「アメリカの村上春樹」ことハ・ジンさんにしか感じなかったものだ。

ようやく 偉大な宮本ワールドに突入できたことを 喜びたい。

そして、宮本さんの代表作のすべてが 僕にとっては 手付かずで残っていることに、

ペルシャの王国を征服したチンギスハンのような うれしさを覚える。

ありがたい
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No.15:
(5pt)

◆戦後の混乱期を生きる日本人の底力を見よ!

井上靖の『しろばんば』が、作者本人の幼年期〜少年期までを描いた自叙伝だとすると、こちらの『流転の海』は、宮本輝の父親を主人公にした物語だ。だから、ご本人はやっとハイハイが出来るようになったぐらいの赤子としての登場だ。
肉親を描く時の作家の心情とはいかなるものなのか、ちょっと興味をそそられる。なにしろ一番身近な存在ほど主観的になりがちで、下手をしたら家族愛の小説(自慢話の寄せ集め)に成り下がってしまうからだ。
だがそんな心配は不要だ。さすがは芥川賞作家の宮本だけあって、息子の立場から描き出している箇所はどこにも見受けられない。驚くほど客観性に富んだ作品なのだ。
主人公の松坂熊吾という商人が、大阪を舞台に、敗戦の痛手からたくましく立ち直っていくプロセスを克明に描いているのだが、それがまた物凄い強烈な個性の持ち主であり、底知れぬパワーを感じさせるものだ。
この熊吾は好色で、ずいぶん遊んでいるようなのだが、どうにも子宝に恵まれない。ところが4人目の妻・房江との間にやっと念願の子に恵まれる。その子が何を隠そう、宮本輝というわけだ。(作中では伸仁という名前)
この時、熊吾は44歳、房江が30歳だった。

愛媛県出身の熊吾が大阪に出て、それこそ血眼になって働く姿に、日本人のルーツを感じる。我武者羅に働く男の勇姿は、それこそを日本男子の美徳とする大和魂を覚えるからだ。
戦前は自動車部品を中国に輸出する事業を手掛けていたこともあり、中国人とも格別の付き合いがあった。だが戦争によってその交際も絶たれ、会社のビルも空襲で焼け野原になってしまった。
そんな逆境の中で、熊吾は酷く日本人を嫌う。
「熊吾は日本人でありながら、日本人が嫌いだった。不思議な民族のような気がするのであった。姑息で貧弱で残虐だ。そして思想というものを持っていない。武士道だとか軍国主義などは思想ではない。哲学でもない」
これはおそらく、宮本輝自身の呟きでもあるはずだ。父・熊吾の声を借りて、平然と「わしは、日本人が嫌いじゃ」と言い放つセリフに嘘は感じられない。
だが作者が言いたいのは単なる自己否定などではなく、戦争体験者の生の声を正確に記録しておくべく、いかに戦争というものが残虐非道であるか、日本を占領したアメリカがどれほどの悪行をはたらいたかを、物語のあらゆる場面に散りばめているわけなのだ。
そんな仕事人間の熊吾が、後半に差し掛かってくると、にわかに、一人息子を溺愛する父親として描かれている。
病弱な息子がなんとか丈夫な体になって欲しいと、切に願い、思い切って会社のある大阪の一等地を売り払い、空気の良い愛媛の田舎に引き上げる決心をするくだりは、ホロリとする。
父とはおそらく、こういうものなのだ。

『流転の海』は、作家・宮本輝をこの世に生み出した両親について、しっかりとした輪郭と表情を持った人物像として鮮やかに浮かび上がらせている。
単なる自叙伝ではない壮大なドラマに、夜の更けるのも忘れてページをめくってしまう。これほど深みのあるストーリーテラーは、宮本輝以外に存在しない。万人におすすめだ。
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No.14:
(5pt)

宮本輝 最高傑作

50歳にして初めての息子を授かり、息子が20歳になるまで生きると決意し、戦後裸一貫から事業を再復興させる主人公熊吾。

宮本輝さんは、人物描写が素晴らしい。人間臭さ、一人ひとりの個性を、そして心の傷を、人間が持っている優しさや悲しみを、軽快な文章で印象深く描いています。

特に、主人公熊吾は、とても印象に残る人物。わがままで、豪快。時には、妻に暴力を振るうことも。でも、息子への深い愛情を持ち、どんぶり勘定で、お茶目で、お人良し。人を信じやすく、騙されやすい。人生の核心に触れた鋭い警句を発する鋭い感性を持った、とても魅力にあふれた人物。

父と息子の物語、だけでは終わらない、壮大な大河小説です。

特に、この巻に出てくる登場人物は、後の展開にも重要な役割を持つ人物ばかり。個性にあふれた登場人物たちとの人間模様が内容に深みをさらに与えています。

何度も読み返しましたが、その都度、新しい感動が、そして気付かなかった内容の深みを何度も再発見させられる作品です。

この作品を読んだ後、次に何を読もうか困ってしまいます。なぜなら、内容が、濃く深く、軽い現代の小説が物足りなく感じてしまうからです。でも、宮本輝さんの卓越した文章力で、重さを感じることなく、引き込まれるように読めてしまいます。
最後まで読者を飽きさせない構成など、本当に素晴らしいと思います。

後世に残る作品であろうことは言うまでもない名作です。
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No.13:
(5pt)

一貫して「生、老、病、死」を描いている!

この歳64歳になるまで、「宮本輝」さんの存在は、恥ずかしながら知らなかった。ある人の紹介で「流浪の海」の本を知り、この3ヶ月の間に6巻までを、読み終えた。こんなに本にはまったのは、何年振りであろうか?この間にどうして、この本の存在を知らなかったのかを悔やんだ。1〜6巻までに、それぞれ読者の感じ方は、様々でいいと思うが、自分が思うのは、人間の「煩悩」の「四苦八苦」を強く感じる。特に「四苦」の「生、老、病、死」について感じた。50歳にして生まれた息子の「伸仁」が20歳になるまでは、「絶対に生きる」、病弱な息子を育てるまで、故郷「南宇和」で大坂を引き払って育てる、身近に老いて死んでいく人々、主人公「熊吾」の糖尿病との闘い、母の失踪による行方不明による死に表されているように、人間の「永遠なテーマ」である、「生、老、病、死」について描きたかったのでは、ないかと強く思った。ここへくると、「熊崎一家」が今後、どんな展開になるのか、大変興味があると共に、身近な「身内」みたいな気持ちでいるのは、自分だけでは、ないと思う。
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No.12:
(5pt)

どうなるか楽しみ

正直これから拝見させていただきます。

自分の親父が亡くなって1週間

父と子を描いたこの作品は知っていましたが、あえて避けてきました。
でも状況が変わった今が良いよみごろかなと思ってます。

高評価のこの作品の心にどう残るか楽しみです。
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No.11:
(4pt)

あったかい男の話

今現在で第五部まででているうちの第一部。
主人公の父親の言うように、火の玉のような男の話。
自分の旦那さんだったらすごく大変だろうなぁ・・・(笑)
でも、出会っていく女たちと同じように、なんだか惹かれます。
すぐ続きを読もう。
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No.10:
(4pt)

歴史ロマン小説であり、日本的なハードボイルド小説ともいえる

戦後間もない日本の大阪での、松坂熊吾の再起を描いた、歴史ロマン小説であり、日本的なハードボイルド小説ともいえる作品。

50歳にしてはじめて我が子を授かった主人公の熊吾。病弱な息子を20歳まで見守るために、20年生きることを決意、会社を再興する。初恋の相手との駆け落ち、妻・房江との出会いなどを経て、様々な人と出会い、交錯する人間模様。傍若無人でわがままでありながら、どこか憎めず、畏敬の念さえ覚える主人公・熊吾。果たして彼ら家族は、この戦後間もない動乱の日本をどう生き抜いていくのか。っつー、ほんと、人生を綿密に描いた大河物語。

本作は、作者いわく、父と子の物語であるという。これは1作目であり、子供の伸仁(のぶひと)は生まれたばかり。終わりごろでも二歳前後。父と子の物語というよりもおじいちゃんと孫の物語、といったような差がある。実は本シリーズは5部作予定されており、まだまだつづくらしい。本作の中では割とさまざまな「思想」について描かれている。この時代に生まれた伸仁くんが、年頃のときには、きっと学生運動くらいかなぁ、なんて思ったけど、1969年には 22歳の計算だからちょっとおそいか。父と子の思想が衝突して、、といった展開を期待していたが、なさそうかも。ちなみに、「海」って「産み」とかけてる?
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No.9:
(5pt)

これぞ大河小説!

この自伝的大河小説「流転の海」は、まだ連載中である。本になっているのは

4巻まで。当初は5巻で終わるはずが、どうもこのままだと7巻ぐらいまで行きそうだ。

第一巻である「流転の海」は、伸仁(宮本輝)が生まれた昭和22年から始まる。

父である熊吾は、個性の固まりのような男だ。

決して学はないのに、はっとするようなことを口にする。

宮本文学の真骨頂である「警句」にあふれた文章に、私は何度もうなった。

たしかに熱心な創価学会員である宮本輝の文学は、

意地悪な味方をすれば「創価学会思想のプロパガンダ」だと言えなくもない。

しかし、共産主義には共産主義の文学があり、キリスト教にはキリスト教の文学がある。

私は公明党も創価学会も好きではないが、

そういう好き嫌いを超越したものが、宮本文学にはあると思う。

第二巻以降、熊吾は幼い伸仁に、いろいろと語りかける。

それはある時は掛け合い漫才のようでもあるが、

人間の本質をズバリと突いた言葉に、雑音抜きでうなずいてしまう。

人間の生き様を考えさせられる好著である。
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No.8:
(5pt)

日本人全ての親必読

熊吾の親。熊吾の子。人として大切なこと。親として大切なこと。本当に大切だったことを、全ての日本人の血の記憶の中に甦らせて欲しい。親を想いながら子が、子を想いながら親が読むべき国民課題図書。
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No.7:
(5pt)

NO.1!

宮本輝さんの作品はたくさん読みましたが、私にとってはNO.1の作品です!

人物描写がとてもしっかりしているので、物語の中に引き込まれます。

熊吾はもちろん、熊吾を取り巻く周囲の人間も個性的で魅力的な人たちばかり。

続編が楽しみです。
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No.6:
(5pt)

熊吾の生き方に思わず惚れた。

敗戦から2年目、裸一貫になった松坂熊吾というおっさんが、再起を図る物語である。
このおっさんは強烈だ。やっぱりこういう人がビッグになるんだろうなと思う。
このやり手の事業家から飛び出す愛媛弁には、思わず笑ってしまう。
五十歳にして初めて子宝を授かるのだが、産まれてくる信仁という子供がまた抜けていて良い。
熊吾が出会う人それぞれのキャラクターの描写がとてもすばらしい。
大好きな本だ。
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No.5:
(5pt)

大河ドラマのような壮大な物語です

まず登場人物のキャラクターがとってもくっきりとしています。主人公の松坂熊吾が非常に魅力的です。恐らく脇役であろうその他の人々が熊吾と触れ合う時間は非常に短いものですが、それ自体がショートストーリーのようになっていて、しかも未来への連関性(この人また出てくるな!という予感)を感じさせます。根幹となる物語が非常に壮大で、「いったいどうなるんだろう?」と思いながらお話に一回幕が引かれます。現在4部まで出ているようですが、私も早く2部を読みたい気持ちでいっぱいです。決して短くないですが、恐らく読むのにそんなに時間はかかりません(非常にリズムのいい書き方です)オススメの一冊です。
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No.4:
(5pt)

男の生き様

男として生を受けたからには、出世や名声に対して大変な欲を感じることは当然のことと思います。その中で、自分可愛さのため人を騙してのし上がる人もいれば、正義を貫き通した結果人に騙されて落ちていく人もいます。人間の生き方、特に男の生き方とは如何にあるべきかを、親子、夫婦、恋人、愛人との関係を取り混ぜながら真正面から捕らえた力作です。
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No.3:
(5pt)

ジャイアントな父親

宮本輝、渾身の大河小説の第一部をさきほど読み終えた。冒頭、熊吾が大阪駅のプラットフォームに佇んでいる場面から、胸ぐらをつかまれたように豊穣な物語の世界に没入していくことになった。だいたいにおいてぼくの場合はスロースターターのきらいがあって、徐々にその小説が持っているリズムに感応していき集中力が増しペースも速まる。それでは何がほかの小説と異なるのか? 図抜けたほどの圧倒的な伸仁の父親、熊吾の存在感である。鋭い眼力がありながら、いろんな人たちに裏切られ、途方もないやさしさに満ち溢れながら、傍若無人のふるまいをする。相矛盾する人間が持っているあらゆる要素を結晶化させて持っている人物なのである。破天荒なほどすごいではないか! このジャイアントな父親に翻弄されるように読者ははやる気持ちを押さえながら、興奮にふるえる指先でページを次から次に捲っていくことになるのだ。
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No.2:
(5pt)

生命の輝き

ふとしたきっかけで出会った本なのですが、私の中で最高の出会いの一つでした。力強い生命の躍動、そして日常の中の輝きや悲しみを感じ取れる一冊。宮本輝氏の表現力の素晴らしさを再認識しました。
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No.1:
(5pt)

宮本輝のファンになる!!

私自身人に勧められて読んだ本なのだが、心に響くものがある。時代を感じさせるノスタルジックさ、熊吾の生き方の壮絶さ、落ち着かないストーリー展開。どれをとっても完璧だと思う。この本を読んで以来、宮本輝のファンになった。
流転の海 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:流転の海 (新潮文庫)より
4101307504

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