■スポンサードリンク
重力ピエロ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
重力ピエロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 41~60 3/4ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリとして楽しめるわけでも、深みを味わわせてくれるわけでもない。 軽快なタッチを意識した文章は読みやすいことは読みやすいけど、『若さ』を強調するにはちょっと臭いというか『違う』感じがした。 (『文章の独創性』という点においては、町田康など芥川賞作家のほうがレベルが高い) あと、春の人物像がどうも魅力的には思えなかった。 『結構人間らしい面を持ち合わせている天才』、という印象を与えたいようだが私には逆に『天才っぽいふりをしている普通の人間』に思えてならなかった。 それでも不安なく読めることは確かだし、可もなく不可もない感じ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストーリー的にはまずまず楽しめます。ただ、母親が一風変わった人物として描かれていますが、過去の悲惨な出来事と今ひとつマッチしていない印象を受けます。会社員である兄がこれほど事件にのめり込んでいく理由も現実感が乏しい気がしますし、殺人を犯した人間が最後は精神的に救済されるという明るい結末については、どう評価してよいのかやや戸惑いを感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
散りばめられている警句や、バタイユ、サドもいいのですが、そういった内面の伏線描写にこだわるあまり、全体の構成に不自然な印象が残りました。 たとえば、落書き少年の家に乗り込む場面は迫真的でしたが、その後はどうなっちゃったんだろう?。 「夏子」さんの存在は? 読者が期待する流れがぶち切られているというのが読後の感想でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2003年に出た単行本の文庫化。 多少、改稿されているらしい。 著者の作品を読むのは、『オーデュボンの祈り』につづいて2冊目。 『オーデュボンの祈り』とテーマ、キャラクターにおいて重なりがある。いずれもスッキリしない感じの読後感であった。 正直、世間で言われているほどの面白さとは思えなかった。確かに、「ここが受けているんだろうなあ」という箇所はある。倫理的な喪失感、晴れやかな文体、蘊蓄的な知識の意外な解釈など。 非常に現代的な作品を書く作家だとは思う。しかし、ストーリー的な面に欠点があるのではないか。読んでいて面白くない。文章は読みやすいが、「この先どうなるのだろう?」と引き込まれることはない。 キャラクターや文章重視で本を読む人にはおすすめ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊坂幸太郎氏の作品を読むのはこれが初めてなのですが、 裏表紙に「謎解き」によって「圧倒的な真実」がもたらされるとあるしミステリーなのだろう…。 と先入観を持って読み始めたのはちょっと失敗でした。 これはミステリーではないですね。ヒントが露骨なくらい散りばめられているし、著者が意図的にそうしているのでしょう。誰でも容易に先が読めます。 自分は、ちょっとお洒落でテンポの良い会話で構成される読後感が爽やかな青春小説として解釈しました。 ゴダールやバタイユをしきりに引用する人物たちは奇妙で決してリアリティのある造形ではありませんが、このノンビリした独特な雰囲気が好きな人ならハマれるかも。 文章は読みやすく、下は中学生からでも気軽に読めますね。(稚拙、という訳ではなく) そこから「圧倒的な真実」を感じ取れるかは人それぞれですが…。 ☆は無難に三つで。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最近話題の作家さん、初めて読んでみました。 そして、とっても苦戦してしまいました。 物語の本線があって、結構脱線するので、 そこが私にはちょっと難しかったです。 主人公・泉水と、血のつながらない弟・春。 別に離婚・再婚した家庭でもないのになぜか―。 春は、泉水の母親が強姦に遭って出来た子どもだった。 血の繋がった兄弟以上に仲のいい二人の周りで、 連続放火事件が起こる。 現場近くではグラフィティアート(壁の落書き)が残されていて―。 事件そのものについては、なかなか楽しめました。 綺麗に話が繋がっていて、なるほど!っと納得させられました。 動機もはっきりしているし、伏線もしっかりしていて、 読み終わった後に、一つの糸がきちんと繋がる感じでした。 ラストもあれはあれでよかったんじゃないかと思います。 いろいろ疑問は残るところですが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
父違いの兄弟およびその家族が、父違いのゆえに苦悩し、苦労した記憶を振り返りながら、ある事件の推理をする。 本書は、全て兄の視点で時系列に描かれている。いわゆる複数の視点で、時系列をずらして進んでいく伊坂氏独特の書き方ではないので、読みやすいし、テンポ良く進んでいく。 普通(普通の定義が難しいが)の家庭に生まれ育っている方にとっては、本書のような家庭の複雑さは、分からないであろうが、伊坂氏はいろいろな側面から、苦悩や苦労を伝えている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
長い小説だが、終わり近くになって、作者がタイトルにこめた意味を知らされる。 ピエロがメイクをし、玉に乗り、空中ブランコで空を飛び、ときに不恰好に転ぶのは何のためか? 重力は放っておいても働いてくる。それなら私は――― ほかの方のレビューで「村上春樹調」というコメントを目にしたが、その陰々鬱々とした登場人物と、奇をてらった文章の書き方など、私も村上春樹さんと同じだー・・・と思いました。村上春樹さんは『ノルウェイの森』で大作家の地位を確立されたし、この『重力ピエロ』も話題作ですが、どうしてみんなこういうテイストの小説がそんなに好きなんでしょう? 謎です。 逃れられない苦しみを胸にもつ主人公。非常に重いテーマを扱う以上、「軽快にリズムよく」とはいかないのは分かるけれど、にしても、異常に長いような・・・。不必要な叙述が繰り返され、「しつこい」とうんざりすることも。伊坂さんの処女作『オーデュボンの祈り』も同様で、こちらは最後までたどり着けずじまい。英単語借用の頻度、どこかしこから拾ってきたうんちくのようなものが多すぎて、「知的でしょ?」というアピールに力が入りすぎているなぁ〜、と。 ちなみにその後出版された『ラッシュライフ』では、一転して、ユーモアたっぷりの、テンポのよい作品に仕上がっています。 伊坂さんの作品なら、じつはこちらが絶対にお薦め。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あいかわらず、 おもしろいんだよなぁ。 でも、 あいかわらず、 違和感も伴うんだよなぁ。 なんか、 僕にとっては、 謎の作家。 なぜ、 弟の春の出生について、 ああいう状況と言うか、 事件が必要だったんだろうか。 もちろん、 それが全ての始まりであり、 終わりとなるのだが・・・。 これだけの才能をもった作家なら、 同じ内容のものを、 違う状況でも書けるんじゃないかと思う。 たぶん、思うに、 わざと書いたんだろう。 だとすると、 そこに作家の“悪意”を感じてしまう。 結局、惹きつけられてるのかなぁ。 この作家に。 まだまだ謎が多いなぁ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人生というのは川の流れみたいなものだから何をやっていようと流されていくんだ 安定とか不安定なんていうのは、大きな川の流れの中ではさ、些細なことなんだよ。 向かっていく方向に大差はない。好きにすればいい。 サドの哲学は利益とそれから完璧なエゴイズムのそれである。 人生は考えるものじゃなくて、知るものなんだ。 善はカタツムリの速度で動くんだ。 なるほどなあ〜〜と思った作中の文章であります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帯に書かれている編集者の絶賛ほどではないと思いました。 同時代的文学って、若者世代の軽さってこと? 会話は明らかに村上春樹の影響受けているって感じですね。 私は好きですよ。 まあ、ミステリーとして読むより、複雑な現代社会における家族のストーリーって感じでしょうか。でも、やはり食い足りない、軽いと思います。 五木寛之さんが直木賞の選評でこう書かれています。 「私自身は、こういう作品は苦手である。しかし異色の才能という点では、一目おかざるをえない。むしろ直木賞など受けないほうが、伊坂さんの栄光というものだろう。」 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
軽快に読めますが、そのぶん自分の中には何も残りませんでした。 物語は終始、村上春樹調の会話が続きます。 佳境に入っても、淡々としています。 テンションがず〜っと一緒です。ここらへんが読んでて残念でした。 軽快に読める文庫版を買ってよかったと自分を納得させて終わり。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者の作品はあまり読んだことがなく、ギャングの話の次なので二作目。 勿体つけた言い回しが続き2/3までは退屈な展開。作者はありえない世界を小説の凄みで読ませる豪腕を持っているのが持ち味だと思うのだけれどその手腕は控えめ。罪と罰をモチーフにしているが主人公の前向きさが暗いテーマを感じさせない世界をつくっている。終盤病室での兄弟と父との対話は好きな世界感であった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本屋に平積みしてあったのとタイトルのユニークさから購入してしまいました。伊坂氏については全く先入観はありませんでした。まず最初に感じたのは、「なんて稚拙な文章だろう」という事でした。まるで小説好きの中学生が最初に書いてみた小説のような感じを受けました。 内容についても、たぶん最終的なテーマは「血のつながりを超えた家族愛」という事だとおもうんですが、前半のDNAのくだりでは、ミステリ小説の様な展開を見せながら謎の深さがなく、後半の家族愛が強調される部分でも薄っぺらさが感じられました。本を読んでいて時間の無駄だと感じたのはこの作品が始めてでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
正直な感想を書きます。伊坂幸太郎節がこの作品では少ないし、終始淡々と話が進んで行くので、これといった感動はありません。最後の方は持ち直して面白くなっていきます。でも良い作品は最初から最後まで安定して読者を楽しませなければならないと思います。私自身、作者の大ファンであるが、この作品は過大評価されすぎな気が致します。 褒めたレビューだけが評価されるのも、どうかと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊坂さんの作品が好きでほとんど読みました。しかしその中でこの作品は僕にとってはそれほど面白いものではありませんでした。 そもそもこの作品がきっかけで彼のことを知りいろんな作品を読むようになったのですが、これを一番初めに読んでいたら彼の作品を読むことはなかったかもしれない。 主人公が物足りないのだ。伊坂作品の魅力は登場人物にあると思う。この作品の登場人物に私は他の作品ほどの魅力は感じなかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
かっこいい弟と、地味な兄貴と、面白い夫婦の家族の話。 設定が、珍しくなかなかヘビーで良かった。 物語は主人公と弟を中心に、事件に絡ませて 一貫したテーマを追っている。わかりやすい。 ただ、この人は絶対的な悪をあまりに単純に描きすぎて それがいつもなんかなーと思う。 あと、美形の人が主人公の作品として容姿がいいということは 必ずしも良いことばかりではなく、むしろ 悪いことの方が多いんじゃないかってリアリティがあった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊坂氏の作品を読むのはこれで2作目となるんですが、1作目は、各登場人物の持つ「味」が上手く表現し切れていないところに多少、がっかりしてしまった所がありました。 今回は、この登場人物に関しては凄い良かったと思います!! 元々『家族愛』をテーマにした小説がすきなので、楽しく読めました。 「春」と言う、ちょっと変わった人間性の存在が、何よりもこの作品の魅力を最大限に引き出していたと思います。 もっともっと、春と泉の兄弟のからみを見たかったです!!vv だけど、作品の途中途中にちりばめられてる、あの知識の数。 ここまで書かれると、ちょっと飽きてしまうところがありました。 古典文学を主に専攻してる者から少し言わせてもらうと、桃太郎にお供する「猿」「雉」「犬」はちゃんと意味があるんです。もちろん、お供する動物の順番にもちゃんとした意味があるんです。 それを、あんな感じに、書かれてしまっていたことにちょっとショックでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊坂氏に触れたのはこの作品がきっかけでした。 そもそもはついていた帯が挑発的だったんですよね。 「これはすごい作家だ、絶対読まないと損だ、とても素晴らしい作品だ」と担当編集者の言葉が載っていて、「こんな主観的な感想を持つ編集者がいる会社に利益をもたらすのなら絶対に買わねー」と決めて図書館で読みました。 そういう思い込みのせいで、「帯の煽りのわりには大したことないじゃないか」という感想です。 けどそれは帯が悪い、否定的な気持ちで読めば否定的な感想もちたくなります。 ストーリーとしてはなかなか進まないし、今ひとつと感じる人もいるかもしれませんが、時々出てくるユーモアとか例えが特徴的ですね、本多孝好(一度「本田」と書いてアップしてしてしまいました、失礼!)さんを連想しました。 そして提示された謎がカチカチと当てはまっていく手法は初期伊坂ミステリに共通するモノで読んでいて感心しました。 これ以後『グラスホッパー』『チルドレン』で伊坂氏のユーモア・センスに多いに感動して、ファンになりました。 しかし、第一印象というのは変わらないものでして、この作品だけ僕の中の伊坂世界ではみ出し物です。 帯は破って捨てましょう、伊坂氏入門編としてお勧めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
直木賞の候補にも挙がっているし、書店ではよく目にするし、伊坂幸太郎ってどんな小説家なのかな?と、常々興味は持っていました。何かひとつ読んでみようと思って「小説、まだまだいける!」との帯に引かれ、初めて読んだのが本書です。読み終わっての感想は、「まわりくどい!」でした。 兄弟の愛、遺伝子レベルを超えた親子のつながり、そうしたテーマはわかります。でも放火、殺人といったミステリー部分について、犯人はすでに読者には早々とわかっていると思うのですが、難しいアルファベットの頭文字から意味を見つけようと解読したり、遺伝子の記号を持ち出したり、頭が痛くなりました。そんな謎解きよりも、もっと人間描写にページを割いて欲しかった。父子三人の関係が、とてもよかったので、残念です。 伊坂作品、もっと楽しめるものもあるはず。ファンの方に教えてもらいたいです。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!